アングリフ   作:豆月

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思い出さなくて良い記憶

「ここなら、誰も助けに来れない。しかも、ここにいるのはお前たち2人だけだから。紫の戦士を殺して、紫の水晶はいただくとするよ。」

体が痺れている菫に水仙は一歩一歩近付いていく。菫は四つん這いになったまま顔を上げ、水仙を見つめる。

「絶対..にっ、わたさ...なぁっ」

「アングリフの紫の戦士として生まれた自分を恨め。貴方を殺す私に罪は何もない。」

水仙は菫を睨み、片手をあげた。菫はもう私は駄目なんだと目を閉じた。

 

 その時、ネソが水仙に襲い掛かった。

「な、何をする!!」

「井村さんを殺すのはやめなさい!!井村さんを殺すぐらいなら、私を殺しなさい!!」

「お前には要はない!お前を殺しても何も意味がない!!」

水仙がネソの首を両手で掴んだ。ネソも水仙の首を両手で掴む。

「ネソさ...んっ」

菫はネソを見て、頬に涙がつたい地面に垂れ落ちた落とした。すると、ズボンのポケットの中に入っていた紫の水晶が光り、音楽ホールを光が丸ごと飲み込んだ。

 

菫が目を開けると、自分の体痺れていなくなっていた。水仙から見ると、菫の体に走っていた稲妻は無くなっていた。水仙は悔しそうな顔をしたが、すぐにニヤッと笑った。

すると、水仙の体から、黒い煙がモヤモヤが出始めていた。ネソは水仙の首を両手で掴んでいたがその片手を、水仙が手で掴みネソを客席に投げ飛ばした。

 

「きゃあーーーー!!」

ネソは客席にぶつかり、客席はヒビが入ったりボロボロになった。

「ネソさん!!」

「さあ、本編は今から始まるわよ、ふふふふ」

不気味な笑い声とともに水仙の体は黒い煙に飲み込まれ、だんだんそれが大きくなっていく。

そして、黒い煙がなくなると、巨大な赤い目の黒い熊が姿を現した。熊は、いきなり手を左右に振り菫は、その手を交わした。

「ぎゃ!!」

 

「井村....さ..ん。」

ネソは痛い右肩を左手で抑えて、黒い熊と菫の戦いを何もできずただ見ていた。

 

「(あー言うのって、確か首を狙えば良いんだよね?)」

菫は突進してくる熊に向かって、闇の力を手に溜めた。

そして黒い熊が、ちょうど上に来たと思った瞬間、ジャンプして黒い丸いとんがった物を黒い熊の首に刺した。

 

黒い熊は苦しみ、泣き叫んだ。

そして、黒い煙に変わっていって、黒い煙は人の形になり、水仙に戻り、水仙はそのまま地面に仰向けで落ちた。

 

***

「..っ、あれ?」

水仙が目開けると、ベッドの上にいることに気が付いた。

 

「やっと、目が覚めた?」

「あれ?私は一体何を」

「わざわざ、思い出す必要もないよ。」

 菫にそう言われ、水仙は今まであった事を無理矢理思い出すのは辞めると決めた。

 

 

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