菫とネソは学校からアングリフに帰ろうとしていた。すると、陽毬とばったりあった。その為、買い物に一緒にいくことになった。
「好きなお菓子あったら買っていいわよ!」
陽毬がそういうと、菫の顔にはパッと花が咲いたようだった。
「本当ですか?!」
目をキラキラ輝かせ、陽毬に聞いた。陽毬は笑顔でコクンと頷く。
「でも、お菓子あまり食べ過ぎると太るから要注意。井村さん。」
「わかってるって!!」
菫はお菓子が置いてあるコーナーへと移動した。お菓子が置いてあるコーナーにはチョコレート、飴、スナック菓子、ガム、クッキー等色々と置いてあった。菫はどのお菓子を買ってもらおうかと悩んでいた。
お菓子が並んでいる奥側に母らしき人を見つけた。まだ母だけなら良かったが、母は父じゃない別の人と楽しそうに話していた。
「..はっ...。」
菫はそれがショックになり、陽毬とネソのところへ戻ってしまった。
「どうしたの?菫ちゃん?」
菫は俯いたまま何も言おうとはしなかった。ネソもそんな菫を心配して見つめる。
もし、あれが父と母だったら落ち込むことはないが、母と知らない男だった為落ち込んでしまった。
ただ一緒にいるだけで、楽しそうに話してただけなのに。
実は既に父と母は離婚してるんじゃないかと言う考えが頭を横切った。
「(そんなはずない)」
もし、母の浮気だったら父に言うべきか。
でも、そうしたら本当に家族が崩壊してしまうんじゃないか。
誰かに相談するべきか。
もし自分が言ったってことバレたら母に何されるかわからないし。
悪い噂でも流されたら嫌だし。
菫の頭の中で不安がグルグルと回り出した。
そして、心の中で何かがプツンと切れた気がした。
「菫ちゃん?」
陽毬に名前を呼ばれ、はっと我に帰った。今日はもうアングリフの自分の部屋に帰りたくなってしまった。
「あの...私、先にアングリフに帰らさせてもらいます。」
「菫ちゃん?お菓子はいいの?」
「食べたい気分じゃなかったんで...ごめんなさい。」
「ま、待って!菫ちゃん!」
陽毬は菫の腕を掴んで、話を聞こうとしたが菫は駆け足で店から出て行ってしまった。ネソと陽毬は目を合わせる。
「...一体何があったのかしら。」
「さあ...。」
「取り敢えず、早く買い物済まして、アングリフに戻って菫ちゃんのお話聞くしかないわね。あんな元気のない菫ちゃんって、何だか菫ちゃんじゃないみたいだから。」
「..そうよね...。一応水鳥さんにも井村さんに何かあったのか聞いてみるわ。」