次の日。
朝早くから、純希はチョコの散歩に出ていた。チョコはとても元気が良くて、とても走る。純希は後を追うのが大変だった。
「わん!」
「ちょ、ちょ!チョコ!はやい!」
と、その時チョコは誰かの足に当たった。純希は、チョコの代わりに謝った。すると、チョコがぶつかった足は、陽毬だった。
「じ、純希!」
「ひ、陽毬!」
こんな所で思いがけない再開をした。2人は近くに置いてあるベンチに座った。チョコは純希の胸に飛び込んだ。
「貴方が、犬飼ってたなんて初めて知ったわ。」
「あぁ。実は昨日拾ったばかりで。」
「昨日?」
「うん。歩いてたら、段ボールに入ってたチョコを見つけて、可哀想だし、里親探してあげようって思って拾ったんだ。」
「そうねぇ。もし、純希がこの子見つけてなかったら、この子は保健所で殺処分されてたかもしれないわよね。」
「...にしても、殺処分って残酷だよな。何もしていない動物達を殺すなんて。犬や猫も人間達みたいに、感情があるのに。」
「そうよねぇ。」
「それに、里親見つけるまでチョコは1人にさせたくないんだ。守りたいって言うか...。」
「アングリフで預かれたら良いのだけれど...。組織長がアレルギーみたいだから....難しいのよねぇ。」
陽毬はチョコの頭を撫でていた。
「そう言えば僕も捨てられてるんだよね。」
「え?」
「実は、僕シュラハトにいるの辞めたんだよね。だから、今は行くあてもないし。どうしようかなぁってさ。」
陽毬は胸の前で腕を組み、何かを考え始めた。純希はそんなひまりを不思議そうに見る。
「貴方が、組織長から来ること許可されるかわからないけど、アングリフにきたらどう?」
陽毬からの提案は、意外すぎた。純希はすぐに頭を横に振った。
「そ、そ、それは無理だよ...自信ないし。それに、アングリフの組織員や戦士達の心の不安を襲って魔物を作り出してしまった。陽毬もその中の1人だったんだよ?それなのに、都合よくアングリフに入るってなんか嫌なんだよね...。」
浮かない表情をしている純希の腕に陽毬は腕を絡めた。
「別に。確かに、それは貴方が悪いけど....その分、良いことすれば良いじゃない?ね?」
陽毬のポジティブさに呆れつつも、純希は頭を縦に振った。
「君がそう言うなら、僕は君を信じてアングリフに入る事にしてみるよ。まあ、アングリフの組織長には許してはもらえなさそうだけど。」
「大丈夫よ!私が何とかするから!組織長の事は、私に任せなさい!」
陽毬は自信満々だった。