カフェから出てきた2人は、路地裏に来ていた。カフェの入口がある表通りは人が多い。たが路地裏は人がいなく静かだった。駿河は生まれた頃から4つの組織に仕切られているこの街に住んでいて、店が立ち並ぶ表通りにはよく行くが、路地裏にはきた事がなかった。
「樒ってこう言う人がいなくて静かな所好きなのか?」
そう聞いた瞬間、樒は急に立ち止まった。
「...。」
「樒?」
すると、急に樒はこっちに振り向いた。そして、制服のズボンのポケットから銃を取り出し、駿河に向けた。駿河は、銃に驚いて尻餅をついた。
「黙っとけば?」
「し..きみ?」
「幸い、僕は君の命を狙ってはいないから撃たないよ。でも、その代わりアングリフの戦士達を寄せつけるために僕の言いなりになってもらうよ。」
「...アングリフの戦士?」
駿河はアングリフという組織を聞いた事があるが、戦士までは聞いた事がなかった。
「きっとアングリフの戦士は、ピンチの人に駆け付けて助けるだろうから。まあ、僕のお目当てはアングリフの戦士の、紫の戦士が持ってる紫の水晶なんだけどね。」
すると、急に樒は銃を地面に投げ捨て両手で駿河の首を絞め始めた。
「ん...ぐっ!」
数秒すると駿河は意識がなくなった。樒は指をパチンと鳴らした。すると、駿河が水に包み込まれ浮いた。
「ずっと眠っててよ。アングリフの戦士が君を助けるまで。」
するとコツコツと後ろからヒールが床を踏む音が聞こえた。
「あら、流石ね。つまり貴方は戦士らしき人の友達を利用して、戦士達をここまで来させるって作戦ですのね?」
樒が振り向くと、クランヌク、チマタ、ダーストニの3人がいた。
「僕が考えた作戦なんだから、邪魔しないでよね。」
樒は胸の前で腕を組んだ。
「あとは4人で仲良く戦士達を待つのはどうでしょうか?」
「嫌だね。ここまで僕が1人でやってきたのにさ。都合良すぎるよ。」
「私は別に4人で戦士たちを待ったほうがいいと思うわよ?」
「そうだな。そうすれば、モルケが戦士にやられる確率が減るからな。」
ダーストニとチマタは、クランヌクの意見に賛成したがモルケはクランヌクの意見を認めなかった。
「2人が賛成しても、僕は絶対嫌だね。なんで、君たち3人と力を合わせなきゃいけないんだい?紫の水晶くらい僕1人の力で手に入れれるし、それに戦士達も僕1人の力で倒せるから。元から君たちの力を借りたいなんて思ってないし。」
「分かち合いはとても必要よ?それに、上手く紫の水晶を奪えたらドンクレハイツより上の位に立ってドンクレハイツを潰せる可能性もありますのよ?」
「誰を潰せるって?」
「ひっ...。」
クランヌクが後ろを向くとそこにはドンクレハイツがいた。ドンクレハイツは笑顔だった。
「いたの?!わたくし、なーんにも気がつきませんでしたわ。」
「で、誰を潰せるんだって?」
「...アングリフを潰せるって言いましたのよ。」
「なんだ、俺の聞き間違えだったみたいだな。まあいい、しっかりと戦士を全員倒すんだぞ。お前達よ。」
そう言いドンクレハイツは空高くジャンプして、何処かへ行ってしまった。
「作戦失敗してもいいんだぞ。モルケ。」
「貴方には最初から何も期待してなかったわ。」
「戦士達を余裕で握り潰せるというなら、本当に戦士達握り潰してみせなさい?」
「ふん。僕の作戦に邪魔したら、ただじゃおかないから。」
水に包み込まれ眠りについている駿河をじーっとみて、樒はニヤついた。