あれから2日。駿河はモルケに拘束されている為、誰も駿河の姿を見た者はいなかった。駿河の両親も、駿河を捜している。一方、樒はいつもと変わらず学校に来ていた。
「ねえ、樒君。」
樒に話しかけてきたのは土筆だった。土筆は、真剣な表情をしていた。
「何?」
「こないだ...駿河が休む前の日に、一緒にカフェにいたでしょ?その時、駿河の体調悪くなかった?変わった様子なかった?」
「じ..実は、あの後モルケっていう男が、駿河を襲ったんだ。その後は知らないけど...。助けようとしたけど僕は無力だったから、無理だった。」
「わかった。教えてくれてありがとう。今日、駿河を助けてくるから安心して!」
そう言い土筆はその場から去っていった。今はまだモルケと言う男の正体がバレていないが、すぐにバレるだろう。樒はそう思った。
***
放課後、土筆は1人で路地裏に来た。路地裏に来ると駿河が気を失っているみたいで壁に背中をつけていた。土筆は、駿河の肩を揺するが反応がない。
「肩を揺すって、起こそうとしても無駄だから。」
後ろから何処かで聞いたことのあるような声が聞こえた。土筆は、後ろに振り向くとそこには樒がいた。
「し、樒君!もしかして、駿河のことが心配で。」
「違う。僕は本当は樒ではない。」
「え?」
土筆は、思考が上手く回らず困惑していた。
「そう思うのも仕方ないだろう。僕の本当の名前はモルケ。ネイヴィーの下っ端さ。」
「ね、ネイヴィー?でも、樒君が言ってたモルケって誰?」
「モルケってのは僕の本当の名前。光徳樒ってのは人間達の世界に違和感なく混ざり込むためだけの、名前さ。」
クラスメイトである樒は、駿河を拘束したモルケと同一人物だった。
「モルケってのは...あんたなのね。」
「でも、僕達は同じクラスメイト同士仲良くしようね。」
「でも、どうして駿河を拘束したのよ!」
「そんなの簡単さ。アングリフの戦士と呼ばれる人達を、ここにおびき寄せる為に利用したんだ。流石にアングリフの戦士達を全員ここに連れてくるのは僕が負けそうだから、1人ずつ抹殺して行こうと思うんだ。」
「そう言うことね...。わかった、でもあたしは貴方に殺されなんかしない!そして、駿河は返してもらうから!!」
モルケは土筆を指さした。すると、水がモルケの指から水が飛び出した。水が固まり、青い石になり土筆にとんでいった。土筆は、掌に長い木の枝を出し振り回しながら、青い石を引き裂いていった。