Tales of the Force -lyrical Crisis- 作:天羽々矢
オーシャンハイツ・アパートメントに戻り引き続きネットワークでの情報収集を行うレクサス。辺りはすっかり日暮れであったが、そこに何やらドタドタと凄い足音が聞こえだす。
“いつものパターンか”と内心思いつつも、椅子から立ち上がってドアの前に待ち構える。
やがてドアが開き、そこから水色の影が飛び出したかと思うと、
「たっだいま~!!」
腹の底から出たかのような元気な声と共にレクサスに向けダイブしてきた。あまりの勢いに押し倒されそうになるも何とか踏ん張り、飛びついてきた影に目を向ける。
それは毛先が黒みがかった水色の髪をツインテールに纏め、ワインレッドの瞳でややツリ目気味。更に出るとこは出て引っ込むとこは引っ込むといったモデルのような体系を白いシャツとネイビーのデニムジャケット、グレーと青のミニスカートで包んでいる女性であった。
「お帰り、レヴィ」
「えっへへ~♪」
自分の胸に飛び込んできた水色ツインテールの女性、レヴィの頭を撫でながらレクサスが言う。
そのレヴィはと言えばノースポイントモールでのアリシアの時と同じように気持ちよさげに目を細め甘えている。
「レクサス、私には挨拶は無しですか?」
そんな空気に割り込む凛とした声。見れば玄関には別の女性が立っていた。
茶色の髪を肩口辺りまで流したショートカットに青い瞳、彼女もレヴィに負けず劣らずの良いスタイルを持ち白シャツに紫のリボン、桜色のテーラードジャケット、薄紫のフレアスカートに顔には知的な印象を与える赤縁のメガネと少しキッチリしつつも女子らしい雰囲気である。
「シュテルもお帰り、首尾は?」
「まずまずと言った具合ですね、そして、ただいま戻りましたレクサス」
レクサスに呼ばれた女性、シュテルはレクサスに向け丁寧に頭を下げる。レヴィとはまるで正反対だ。
「おい、
そこにまた別の声が聞こえてきた。それはどこか厳格そうな声。
見ればそこに立っていたのはレヴィ、シュテルとはまた違った女性だ。
前髪以外の毛先に黒メッシュが入っている肩口辺りまでの銀髪に緑色の瞳、、左前髪に×印の紫の髪飾り、薄紫のシャツに黒のブレザージャケット、白のタイトミニスカートを身に纏うこの女性もモデルのように整った体系ではあるがシュテルやレヴィと比べれば身長とバストサイズは少し控えめである。
そしてもう1人、その女性の背中で寝息を立てている1人の少女。
ウェーブがかった金髪に童顔、身長は145cm程だろうか3人と比べると大分低いが身に着けているコスモスピンクのパーカー越しでも分かる程の2つの
下はキャラメルブラウンのフレアミニスカートと黒ニーソックスという組み合わせだ。
「ごめんごめん、ディアーチェもお帰り。ベッドが空いてるからユーリを寝かせてあげなよ」
「言われずとも分かっておるわ、たわけ」
ディアーチェと呼ばれた女性はユーリと呼ばれた少女をベッドにそっと寝かせ布団を掛ける。
ここまでで戻ってきたシュテル、レヴィ、ディアーチェであるが・・・所々に差異はあれどその姿形はそれぞれなのは、フェイト、はやてによく似ている。それには
今のレクサスは上記の3人と今はベッドで寝息を立てているユーリ、そして今は不在のアリシアともう2人の計8人で活動している。
「ねぇねぇレク、今日のごはんは?」
「晩飯ならカレーを作ってあるよ。冷蔵庫にはサンドイッチとデザートにチーズケーキ」
「やったぁ!レクのカレー、王様のと同じくらい大好き!」
レクサスが既に用意していた夕食の内容を聞きレヴィは大喜びする。ちなみにレクと言うのはレヴィがレクサスに対する渾名のような物だ。
レヴィが自分でカレーをよそったのを見て自分もそろそろ夕飯にしようかと席を立った時、レクサスの携帯が鳴った。個人で設定している着メロ「PHANTOM MINDS」であった為に誰からの着信かすぐに分かった。
「アリシア、何かあった?」
〈レクサス?
アリシアからの連絡にレクサスの目つきが変わった。
「取引相手を突き止めるチャンスだな。そこから情報を集められる」
〈レクサスならやっぱりそう言うと思ったよ♪今リトルハバナで見つけて尾行してる。早く来ないと見失っちゃうよ〉
「分かった、すぐ向かう」
それだけ言うとレクサスは通話を切り、デスクの引き出しに仕舞ってあるスプリングフィールド XDMを入れてあるホルスターごと取り腰に取り付けるが、それにシュテルが気付いた。
「仕事ですか」
「アリシアが
「お供してもよろしいですか?」
「サンキュー、と言いたいけどユーリも寝てるし人数が増えるとバレやすくなる。悪いけどシュテル達は待機で頼むよ」
「そうですか、残念です」
言葉では残念と言ってはいるが、このシュテルという女性、一見すれば無表情である。そこそこの付き合いがあるレクサスでも考えが分からない事も少なくない。
シュテルの発言に一瞬怪しそうに眉を寄せるが、あまり悠長にしている暇はない。レクサスはあまり言及しないようにしそのまま部屋を出る。だがそれにカレーを食しているレヴィも気づいた。
「あれ、レク出かけるの?ボクも行く!」
「ダメですよレヴィ。レクサスはこれからアリシアと一緒に
「えぇ~何でぇ~!?ボクたち前まで別々でずっとアリりんが独り占めしてたのにぃ~!!ズルい~!!」
レクサスについて行こうとしたレヴィをシュテルが止めレヴィがまるで子供のように駄々をこねる。
2人のやり取りに既に部屋を出たレクサスは知らんぷりを決め込み自分のガレージがある1階へ。そこのガレージには午前中にレクサスがアリシアと出かけた時に乗っていたハーレー・ソフテイルFLSTCとは別の1台の車が停まっている。
流線形のボディに丸形2灯のヘッドライトが特徴的なメタリックグレーの車体にカーボン製ボンネットとトランクを装備したその車は1970年式“シボレー・シェベルSS”。
レクサスはシェベルの運転席に座ると改造された5.4
ED:DREAMCATCHER/ナノ