バスに揺られながら景色を眺める。
(僕がこれから通う高度育成高等学校……。在学中は外部との連絡が一切取れないらしい)
ただの全寮制の学校なら連絡くらいなら取れそうなものだが、俺達がこれから通う学校にはそれがない。その時点で普通の学校じゃないだろ。
(全く……。どうして平凡な僕がそんな学校に通わなければいけないのやら)
僕の中学の学校生活を振り返ってみよう。
友達……0。孤高で孤独でボッチ。それの何がいけない?平凡な僕だが、ことコミュニケーション能力においては平凡どころか最下層なのである。
学力……自慢する訳ではないが、中学では学年トップで、1度もその成績を崩す事はなかった。先程挙げたコミュニケーション能力がない僕は勉学に勤しむ時間が普通よりもあったからだ。強いていうなら勉強が僕の友達だ!決してボッチじゃない!
運動神経……これに関しては可もなく不可もなくといったところというのが僕個人の評価だ。僕は友達0の人間だから、チームスポーツの類いはてんでダメだが、1人でやる種目においては並以上はあるだろう。まぁ今までの僕は色々なものに憧れて身体を鍛えていたから、筋肉もあるといえばある。言うなれば着痩せするタイプなのだよ。言い方を変えれば細マッチョ!
趣味……趣味と呼べるかはわからないが、身体を鍛える事と、本を読む事だ。中学までは暇さえあれば図書室で本を読むくらいには読書が好きだからな。身体を鍛えるのは……最早日課だな。今朝も3キロのランニングをした。
これまでの僕は自分自身に時間を使ってきた。だがそれでいいのか?成り行きとはいえあの有名な高度育成高等学校に進学したのだ。これまでとは違う僕にならなければいけないのではないか?
(……まぁ考えても仕方ない。無理に変わろうとするのは悪手だろう。僕はこれまで通り平々凡々な学校生活を送るのが性に合ってる)
停留所に着くと1人お婆さんが乗り込んできた。
(このバスを見る限りだと僕と同じ学校の人達が殆んどな事から察するにこのバスは謂わば高度育成高等学校へ行く生徒の為のバスだと思っていたが、そうでもないのか?一応OLらしき人も乗っているから、多分この時期の、この時間帯がそうなだけだと思うが……)
それでも乗ってくるという事はそれ程に急いでいるという事なのだろう。座れそうにないお婆さんに同情しつつも、僕は変に目立ちたくないので、目的地に着くまで目を閉じそっと呟いた。
「この学校ではどんな出会いがある事やら……」
もしかしたら小説の方も買うかも……。展開次第ではあるけどね!