自称平凡な少年が実力主義の教室へ!   作:銅英雄

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まだ5月に入ったばっかりなのに暑い……。


第3話

(毎月1日にポイントが自動的に振り込まれていく……か)

 

茶柱先生は10万ポイントが既に振り込まれていると言い、また毎月1日毎にポイントが自動的に振り込まれていくと言った。

 

それは1人1人に10万ポイントを律儀に振り込むのか?だとしたらこの学校の経済は回らない。

 

(この学校は実力で生徒を測るとも言っていたな……。それなら来月の1日に振り込まれるポイントは今月の成果次第という事になる……)

 

これ以上考えても埒があかない。僕は僕の出来る事をやっていこう。まずは情報収集からだ。

 

 

~そして~

 

(これで監視カメラは全部だな……)

 

しかしかなりの数のカメラだな。まるで僕達の学校生活をあれで判断しているみたいだ。教室にも廊下にもカメラがあったし。

 

「何をしている?」

 

突如背後から声をかけられた。振り返るとそこには眼鏡をかけた男子生徒がいた。雰囲気からして先輩だろうか……?それにしても……。

 

(この人、相当出来るな。下手を打てば一瞬でやられる……!)

 

どこぞのラノベ主人公はこう言った。ボッチは人間観察に長けていると……。勿論ボッチの全員がそうではないが、僕は長けている方だと思っている。そんな僕が彼を見た感想だ。

 

「……どちら様でしょうか?」

 

「人に名前を訪ねる時はまず自分から名乗った方が良いのではないか?」

 

(それもそうか……。対応の仕方を間違えたな。僕もまだまだだな)

 

「1年Dクラスの白金大介です」

 

「俺は3年Aクラスの堀北学(ほりきたまなぶ)だ」

 

(堀北学……。資料によるとこの学校の生徒会長だったな)

 

「話を戻そう。おまえはカメラの前で何をしている?」

 

ここは正直に答えるべきだな。この生徒会長相手にブラフは通用しないと判断したからだ。

 

「この学校に監視カメラがあったのが気になりまして……。なのでどういった場所にカメラが設置されているのかを確認してました。それでこの場所で全てのカメラの場所を確認し終えたところです」

 

「……成程な。白金、おまえはこのSシステム……ひいては入学時に入手したプライベートポイントの額をどう思う?」

 

Sシステム……。それはこの学校における実力の測り方の一部だと僕は思っている。

 

「……正直優遇され過ぎていると思っています。あれでは人は贅沢に溺れて社会に出た時に不便になる……。とはいえ来月も10万ポイントがそのまま支給されるとは思いませんが」

 

「どうしてそう思う?」

 

「本当に毎月10万ポイントが支給されるならこの学校は経済が回せなくなります。そして担任の先生は言っていました。この学校は実力主義だと……。そして数々の監視カメラから推測するに毎月1日毎に貰えるポイントは我々生徒の行動次第だと考えています」

 

初日に見た彼等の印象だと真面目に授業を受けるとも思えないし、そういう箇所で来月に貰えるポイントが減らされていくのだろう。

 

「……面白い奴だ。白金、最後に1つ教えてくれ」

 

「何でしょうか?」

 

「おまえは入試の点数は全教科満点だった。にも関わらずDクラスに配属されている。これに関してどう思う?」

 

やはりこの学校はクラス毎に序列が付けられているみたいだな。Aクラスが最高で、Dクラスが最低……。実力主義の学校だからある程度は推測していたが、生徒会長の言葉でそれは確信に変わった。

 

(……なら僕が過去に起こした問題を、犯した罪を学校側が把握しているという事になる。本当に恐ろしい学校だな)

 

だとすると何故そんな生徒がこのような学校に入学出来るのか疑問だな……。まぁ今は質問に答えるとするか。

 

「この学校は単純な学力だけで判断していない。過去に問題行動を起こした生徒や生徒の内面を深く見ていると思いました。成績こそは誰にも負けるつもりはありませんが、僕は過去に大きな問題を起こした自覚があります。Dクラスに配属されているのはつまりそういう事でしょう」

 

現にDクラスでも平田、櫛田、そして生徒会長の親族であろう堀北鈴音(ほりきたすずね)はAクラス配属でも可笑しくはない。それ故に単純な成績だけで判断をしていないという立派な証拠だ。

 

「ふっ……。ありがとう。良い話が聞けた。Dクラスとは思えない。流石、今年の1年でトップの成績で入学しただけの事はある」

 

「……買い被り過ぎですよ。僕は平凡な男子生徒です」

 

「……まぁそういう事にしておこう。おまえにも色々あるだろうからな。白金、携帯を貸せ」

 

(なんだ……?何をするつもりだ?)

 

僕は疑問に思いながらも生徒会長に携帯を渡した。すると素早い動きで携帯を操作している。も、物凄い速さだ……。

 

「俺からプライベートポイントと連絡先を送らせてもらった」

 

えっ?プライベートポイントを?返された携帯を見ると僕の携帯に表示されているプライベートポイントは1100000となっていて、生徒会長の連絡先が追加されていた。この学校の初の連絡先が生徒会長って誰が予測出来るんだよ……。

 

「あの、これは……」

 

「良い話を聞かせてくれた礼だ。あとDクラスには俺の妹がいる。妹が世話になるだろうから、その謝礼の意味も含めて払っただけだ」

 

(先程までとは違う優しい表情……。この人は妹を大切に想ってるんだな。僕とは大違いだ)

 

「おまえがいると退屈しなさそうだな。今年の1年Dクラスは……」

 

そう言って生徒会長は去って行った。生徒会長から貰ったプライベートポイントは色々な意味で重いな……。

 

(予想外過ぎる臨時収入もあったし、行き先を変更するか……)

 

僕はプライベートポイントを賭けてギャンブルをしようと思ったが、なんかポイントが増えたので先に家電製品店に行く事にした。

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