自称平凡な少年が実力主義の教室へ!   作:銅英雄

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自粛期間は小説を書こう。そう思って投稿している私です。


第4話

家電製品店で買い物を終えた僕は荷物を置く為に1度寮に戻る事に。

 

「よう!プラチナ!」

 

僕の渾名を呼んだのは池寛治(いけかんじ)。隣にいる山内と同じお調子者枠の人間だ。2人は僕の持っている買い物袋を見て驚いていた。

 

「すっげぇ荷物だな」

 

「まぁ色々と入り用で買ったんだよ」

 

「そんだけ買ったらポイントなんて残ってなさそうだな。まだ初日だってのに、金使い荒ぇ~!」

 

まぁ確かに生徒会長から貰ったポイントがなかったら、僕のポイントは悲惨な事になっていただろうな。

 

ちなみに僕が買ったのはテレビ、カメラ、ビデオカメラ、ボイスレコーダー等々……。これ等は僕が買う予定だった物だ。本来なら手に入れるのに数ヶ月はかかった代物である。

 

しかもかなりの良製品の為に持っていたプライベートポイントを半分近く使ってしまって残ったポイントは……。

 

(残ったポイントは568390か……。使い過ぎたとはいえこれ以上は大きな買い物をする事はないだろうから、今後はこのポイントを増やす事に専念するかな)

 

「俺達これから遊びに行くんだけど、プラチナも一緒に来ないか!?」

 

これは僕を誘ってくれているのか……?今までこんな事なかったから、少し嬉しいな……。

 

「気持ちは嬉しいが、今日は遠慮しておく。明日からも色々あるだろうし、ゆっくりと身体を休めておきたい」

 

「そっか……。じゃあまた今度だな!」

 

「折角誘ってくれたのに、悪いな……」

 

「気にすんなって!」

 

なんだコイツ等良い奴だな。馬鹿そうなのに……。

 

「ああ、また誘ってくれると有難い」

 

「じゃあまた明日な!」

 

「ああ」

 

互いに挨拶をして池と山内は走って行った。元気な奴等だな……。

 

 

~そして~

 

荷物を置いた後は洒落乙なカフェで一服。

 

(此処のコーヒーは美味いな……)

 

少々騒がしい。騒がしい場所は苦手が、それを差し引いてもこのコーヒーを飲む価値はある。それ程美味いのだ。

 

「失礼、相席よろしいでしょうか?」

 

(明日からはチェス部や将棋部等の部活にギャンブルを申し込み、上手くいけば今月中に500万は稼げると思う。しかしギャンブル以外にもポイントを稼げる方法はあるだろう……。例えば学校内の行事で優秀な成績を残せば、ポイントを貰えるとか……)

 

「もしもし?」

 

(僕は余り目立ちたくない。だが今日生徒会長によって僕のポイントが増えた事は他の生徒達はともかく、教師陣には既にバレているだろう。はぁ……。僕の平凡で穏やかな学校生活はこの学校に入った時点で不可能だったという事か。恨むぞ父さん……!)

 

俯かせた顔を上げると正面に銀髪の少女がいた。

 

「うわっ!何時の間に!?」

 

「先程から貴方に声を掛けていましたよ。何か考え事をしていたのか無反応だったので、勝手ながら同席させて頂きました」

 

「そ、そうか……」

 

「自己紹介をしておきましょうか。私は1年Aクラスの坂柳有栖(さかやなぎありす)と申します」

 

坂柳……?確かこの学校の理事長の名字が坂柳だったな。

 

「1年Dクラスの白金大介だ」

 

「白金……。入学試験でトップの成績を取った生徒ですね。Dクラスだったのは意外です」

 

「この学校は生徒について色々調べているという事だろう。成績なら同学年の連中に負けるつもりは毛頭ないが、総合力ではそうもいかない。僕に問題があってDクラスにいるという自覚もある」

 

「……貴方は面白いですね」

 

「理事長の娘にそう言って貰えると光栄だ」

 

「私が理事長の娘だという事を御存知でしたか」

 

「坂柳という名字はそうある名字じゃないからな。少なくともこの学校の生徒で坂柳はおまえしか知らないからな」

 

「もしかしたら他のクラス、学年にもいるかも知れませんよ?」

 

「それはないな。自慢をするつもりはないが、僕はこの学校の生徒の名前は全て覚えた。顔までは一致していないが、それも一月あれば充分だ」

 

嘘である……!1年の名前は名簿を見て覚えたが、2年3年の名前はまだ半分も覚えていない。

 

「……中々良い観察力と情報網を持っていますね」

 

僕の発言をブラフだと彼女は確信しているだろう。それ故の返しだという事もわかる。恐らく彼女はこの学校……1学年においてはトップクラスの実力を持っている。杖を所持しているのを見るに運動能力は皆無だろうが、頭脳戦や作戦を練る能力は僕よりも上だ。

 

「それはどうも」

 

「こうして会えたのも何かの縁。連絡先を交換しませんか?」

 

他クラス……それもAクラスのトップ格と交流が持てるのは個人的には有難いな。坂柳と関わるのは嫌な予感しかしないが、Aクラスの情報を得る為には多少のリスクを負っても坂柳との連絡先交換には価値がある。それに……。

 

(女子の連絡先は何気に坂柳が初めてだからな……)

 

櫛田はクラスの全員と連絡先を交換していたが、僕は貰っていない。彼女は信用出来ないからな。

 

「わかった」

 

僕は坂柳に自分のメールアドレスと電話番号を送った。

 

「ありがとうございます。白金君さえ良かったら、またお話しましょう」

 

そう言って坂柳は席を立って……。

 

「そして白金君との対決を楽しみにしています」

 

「僕は平和主義者だから、御免被りたい」

 

「ふふっ……。白金君が否定しても、そう遠くない内に機会は訪れるでしょう」

 

杖をついて歩いていった。

 

(はぁ……。厄介な奴に目を付けられたな)

 

すっかり冷めきったコーヒーを飲んで僕は溜め息を吐いた。

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