この素晴らしい世界でエリス様ルートを 作:エリス様はメインヒロイン
「……」
「……」
翌朝ギルドに向かう道中、2人の間に会話は無かった。
理由は明白、昨日のパンツ事件である。
カズマくんがクリスちゃんにスティールを使った結果、不幸?なことにパンツを盗られてしまったのだ。あまつさえ本人に対して感謝まで述べてしまう始末だ。しかし、あの時のクリスのパンツの手触りは何というか滑らかというか、肌ざわりがよかった。今も同じ種類のものを…」
「ねえ、カズマくん。さっきからその微妙に聞こえるかどうかの小声で喋ってるのはわざとなの?」
クリスちゃんはおこのようだ。
「だってお前朝からずっと無視してくるじゃん。俺は場の空気を和ませようとだな」
「それで空気がよくなると思ってるなら頭にヒールをかけに行ってきたらいいよ」
「俺は別に頭を踏まれる趣味はないんだが」
「靴のヒールじゃないよ!やめてよそういう話は、知り合いに喜びそうな子がいるの!」
最後の言葉をちょっと詳しく聞きたかったが今度でいいだろう。クリスの口もようやく温まってきたようだ。
「昨日は悪かったよ。わざとやったわけじゃなかったけど変なことして。だから、そろそろ機嫌直してくれよ」
「う……それはあたしもわかってるよ。あたしこそ無理矢理部屋追い出しちゃってごめん」
お互いに落ち度はあったのだ。だからお互いに謝ってまた昨日の夜のように話したい。
「ところでクリスが元々パンツを履いてなかったらこの事故を防げたと思うんだが」
「ねえ君本当に反省してる⁉︎」
ーーーーーーーー
「よう、また会ったな坊主」
ギルドに着くと変な男が声をかけてきた。
「どちらさまでしょうか?」
「おい、わざとか。この間金出してやったレックスだよ!」
そこには以前話したいけすかない男が立っていた。
「レックス。君がカズマくんに変なこと吹き込んだからこっちも大変だったんだよ」
「その時のことは奢ってやったんだからチャラだよ。それに結局デマだったみたいだしな。いやー、あの時の坊主の落ち込みようったら見てられなかったもんでよー」
そう言ってニヤニヤと俺たちを見てきた。なんだその目は喧嘩売ってんのか。
「おい人の黒歴史を掘り返すのはやめろ」
クリスもなんか言ってやれ。
「へぇー、君はあたしが居なくなってそんなに寂しかったんだ」
クリス、お前もか。悪戯っぽく笑っている。どうやらこの場に俺の味方はいないようだ。
「しかしクリスに男ができるとはな。さすがにそこは予想外だったよ」
「「え」」
唐突な爆弾発言にクリスは固まった。俺も固まった。
「なんでそんな話になってるのさ⁉︎」
「昨日宿屋でパンツがどうとか騒いでたらしいじゃねえか。あそこは他の冒険者も多いからな、噂はあっというまに広まったぜ」
ああパンツ事件のせいか。気づいたら他の冒険者達が面白そうにこっちを見ている。
「いや、それは違くて、」
「俺もこうゆうことを言うのはどうかと思うが、もっと静かにヤった方がいいと思うぜ」
「誤解だよーーーーーーーー!!」
羞恥心に耐えられなくなったのか、耳まで真っ赤にしてクリスは逃亡した。俺も後を追うか考えていると近くにいた女冒険者達の声が聞こえてきた。
「じゃああの男は無理矢理パンツを奪ったってこと?」
「さすがに事故じゃないかな」
「事故でパンツ取られるってどんな事態よ」
「噂じゃあエリス様感謝しますーなんて叫んでたらしいわよ」
「うわぁ」
「クリスさん可哀想」
「クズね」「クズだね」「クズよ」
俺は迷わず逃亡した。
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「ううぅ、今度からどんな顔してギルドに行けばいいんだろ」
「俺ももう女の冒険者とまともに話せる気がしない」
とりあえずクエストは後で受けることにした。今はせっかくの機会なのでとクリスにこの街のことを案内してもらっているところだ。
「それでこっちが商店街だね。冒険に必要な雑貨や日用品とか揃える時に便利だよ。奥の方にも個性的な店がいくつかあるんだ」
「見つけたぞ!」
そんな風に街を散策していると、後ろから急に声をかけられた。今日は本当に忙しいな。振り返るといかにも女騎士といった姿の金髪碧眼の美人が俺のことを睨んでいた。
「大丈夫かクリス、変なことをされてないか?」
「どうしたのダクネス?そんな慌てて」
「ギルドに行ってみたらお前が無理矢理襲われたなどと噂になっていてな。心配して探していたんだ」
なんか噂が悪化してませんかね。
その女騎士はクリスを庇うようにして俺の方を向いた。
「私の友人に危害を加えるのはやめてもらおうか。どうしてもと言うならこの私が相手になってやる」
「ダクネス…」
よほど怒っているのかその女騎士は顔を赤くしながら俺に敵意の目を向けて来ていた。美しい友情だと思うのだが何故かクリスの目は冷めている。
「大丈夫だクリス。私は騎士だ。友人を守るためならどんな責め苦にだって耐えられる。たとえこの身を差し出せと言われても、私は絶対に屈しない!」
「「……」」
言葉だけを聞けばまあ騎士のような気もするが、明らかに様子がおかしい。顔は怒っていると言うよりは興奮しているように見えてきたし、目も敵意というより期待の目をしているように見える。クリスの目はさらに冷めていった。
「ハア、ハア、想像しただけで昂ってしまう。さあ、思う存分に私をなぶるがいい‼︎」
「……クリス、集合」
「はい…」
さすがにこれはおかしい。クリスを呼んで事情聴取を始めた。
「おい、あれお前の知り合いなんだよな。明らかに様子がおかしいんだけど」
「あたしの友人です。普段は真面目でいい子なんです」
俺の質問に諦めたような表情でクリスは答える。普段はいい子?クリスの言葉を元にもう一度女騎士をみる。
「ハア、ハア、どうしたそんな目をして。私の体をどうやって味わうか考えているのか?いいぞ。やれるものならやってみろ!」
とても真面目でいい子には見えない。ただの変態にしか見えない。クリスの目にはもう光が宿っていなかった。
ーーーーーーーー
とりあえずクリスに事情を説明してもらった。昨日のことは俺も悪かったと思うがさすがに尾ひれが付きすぎである。
「すまない、噂話に踊らされてあなたに酷いことを言ってしまった」
「いや、誤解が解けたのならいいよ。えっと」
「自己紹介がまだだったな。私の名はダクネス。クルセイダーを生業としている」
凛としながら名乗りを上げた。
「俺はサトウカズマ。職業は恥ずかしながら冒険者だよ」
「別に恥じることはない。冒険者として街の住民を守っているのならそれはなんであれ立派なことだ」
なるほど。クリスの言う通り普段はまともなようだ。
「クリスはカズマとどういった経緯で知り合ったんだ。見たところ冒険者になってまだ日も浅いみたいだが」
「あたしがいろいろ案内してあげてね。ほっとけないから一緒のパーティーを組むことにしたんだ」
ほっとけないは余計だと思うんだが。
「ごめんね。相談もなくパーティー組んじゃって」
「別に私は構わないよ。それにカズマには何か光るものを感じる」
どうやら人を見る目もあるようだ。この俺の秘められた力がわかるらしい。
「ああ、あの体を舐め回すような視線。実に私好みだ」
「ダクネス…」
続きの言葉は聞かなかったことにしよう。それにしても俺が会話に入る隙間がない。
「2人は随分と仲がいいんだな」
「そう見えるか?まあ確かにもう3年程の付き合いになるからな」
「懐かしいなー。あの頃のダクネスは今より可愛かったのに(性癖が)」
なんか今最後に()がついているように聞こえたが?しかしまた2人の世界に入っている。本当に仲がよろしいようで。
「せっかくだし今からクエスト行ってみるか?ギルドで誤解も解かなきゃいけないことだし」
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3人で受けたクエストはあの忌まわしきカエルである。俺が嫌がっているとクリスはまだ体が慣れてないんだから怪我しにくいこれじゃないとダメだよと強行してきた。俺のことを考えてくれてるのは嬉しいのだが嫌なものは嫌なのだ。
「またあれと戦うのか」
目の前の平原には日向ぼっこでもしているのかカエルの群れがボーッとしていた。
「カズマはカエルが苦手なのか?」
「昨日口の中に飲み込まれてな。ちょっとトラウマになってるんだよ」
「飲み込まれるだと!?それはさぞかし…」
「まあダクネスは鎧着てるから大丈夫だろ。あいつら金属を嫌うらしいから」
「ああ、そうだったな。助言感謝する」
そう言いながらダクネスは鎧を脱ぎ出した。‥‥ておい。
「ねえカズマくんの話聞いてた?なんで鎧脱ぐの?」
「ふふ、それはもちろん飲み込まれる感触を味わうためだ。なるほど今までそんな発想はなかったがそれはさぞかし楽しそうだ」
クリスが一応理由を聞いてみたが、ダクネスは当然のように答えた。
「安心しろ。私はこのパーティーの盾だ。カエルは全て私が引き受ける。いくぞ『デコイ』!」
敵を引きつけるスキルを使った彼女はカエルの群れの中に飛び込んでいった。
そこからは本当に酷かった。
ダクネスが食べられて俺とクリスが倒し、また食べられては倒しの繰り返しだった。というか途中から自分で口の中に飛び込んでいってるようにも見えた。
当然ダクネスの体は全身ぬるぬるのベトベト。それにあれはかなり生臭いのだ。しかし奴は
「ああ、こんな素晴らしいここちだなんて。どうしてもっと早く気づかなかったんだ!」
とご満悦な表情で次のカエルに喰われて言った。
結局今日のクエストは俺とクリスが疲れただけでダクネスの1人勝ちで終わった。
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side めぐみん
今日もパーティーは決まらかった。
私はいらない子なのだろうか。
いやこの街の冒険者は我が爆裂魔法の素晴らしさにまだ気づいてないだけです。
そうだこれから毎日爆裂魔法を町の近くで撃って、その圧倒的破壊力を宣伝しましょう。
私の気分も晴れて一石二鳥です。
そんな物騒なことを考えながら宿に帰っているとお決まりの人達にあった。
「いーからさっさと風呂入ってこい。ギルドの報告は俺がしといてやるから」
「いや、クエストはパーティーみんなで受けたものだ。当然、報告も全員で行くべきだ」
「なんでそう強情なの。ぬるぬるが気持ち悪いでしょ。いいからお風呂行くよ」
「大丈夫だ問題ない。いやむしろいい!」
「おいこいつカエルの粘液落としたくないから風呂行かないだけなのか。クリス無理矢理でも連れてけ。なんかほっとくと周りに変な誤解されそうだ」
「行くよ、ダクネス。いや、ちょっとあんまり近寄らないで服につくからー」
「おい、そう避けられるとさすがの私も傷つくぞ」
なんだろうあれは。
また1人金髪の女の子が増えているがそこは問題ではない。
街のど真ん中でぬるぬるな女の子を放置なんて人としてどうなのだろうか。
やはりあの少年はエリス教徒の皮を被った頭アクシズなのではないか。
とりあえず今後関わりになるのは遠慮しておこう。
あの人たちよりはマシだろうと自信を取り戻したロリっ子であった。
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「どうしてあんなになるまで放って置いたんですか」
「昔はもう少し自重してたんです」
俺は宿でエリス様と今日のことを話していた。ダクネスは誰かに追われているらしく、宿を転々としているそうだ。あの変態騎士と今後うまくやっていけるか今から不安である。
「それとダクネスは、ほんのちょっと剣を振るのが苦手ですけど大目に見てあげてくださいね」
「本当にほんのちょっとですか?」
「か、かなり苦手です」
俺の圧に折れたエリス様は本当のことを喋った。ダクネスは欠点だらけの変態騎士様らしい。
なんでこの人はアレと友人になったのだろうか。
「2人はどこで出会ったんですか。特に接点があるわけじゃなさそうですけど」
「そうですね、その話はダクネスが恥ずかしがるのでまた別の機会に」
少し顔を朱に染めつつ頬をかいている。
「本当はエリス様が恥ずかしいんですね」
「どうでしょうかね?」
はぐらかされてしまった。まあ昼間の感じを見た限りだが深い付き合いなのだろう。
「ダクネスにはエリス様のこと教えないんですか?」
そうなんとなしに聞いてみた。それに対して、
「そうですね‥‥。時が来たら話してみましょうか」
エリスは少しだけ寂しそうな顔をして答えた。
祝、変態お嬢様参戦。
クリスルートなので先にダクネスがパーティーに加入します。
ダクネスとクリスはダクネスが冒険者になって少ししてから出会ったそうなので、ダクネスが15歳で冒険者になったと考えて3年前になりました。
途中ダクネス×クリスっぽくかいてますが過ごした時間の差が圧倒的なのであんな感じになりました。カズマさんがんば。
少し文の書き方を変えてみました。読みやすくなったのならそのままスルーで、読み辛くなったのならコメントを、気づがなかったのなら作者がちょっとの悲しみをお願いします。
おまけ
カエルに餌を与えてみよう
カズマはクリスにバインドを教わった。
パターンA
クリス「よーし、カエル討伐行ってみよう!」
カズマ「バインド」
クリス「え、ちょっとどうして。いやーー食べられるーー!」
パクッ
クリス「いやぁ、肌の上に舌がぬるぬるしてくる。ちょっと⁉︎そこは駄目!パンツ脱げちゃうーーーー!」
カズマ(エロいな)
クリス「早く助けてよーーーー!」
パターンB
エリス「かわいそうですが仕方ありません」
カズマ「バインド」
エリス「え、どうしてですかカズマさん⁉︎やだ食べないでくださーーい!」
パクッ
エリス「うう、カエルの粘液が服に染みこんできます。きゃっ⁉︎ちょっと服の中に舌が入ってきて⁉︎」
カズマ(エッチだな)
エリス「見てないで助けてくださーーーい!」
パターンC
カエル「ゲコッ」
カズマ「バインド」
ダクネス「とーう。しまったーー。うっかりバインドに縛られてしまったー。ハア、ハアこのままではカエルに喰われてしまうーー」
パクッ
ダクネス「くう、この飲み込まれそうな感覚、癖になる。ぬるぬるも相まって最高だ!もっと私を無茶苦茶にするがいい!」
カズマ「変態だな」
ダクネス「言葉責めまであるとは!ご褒美だ!」
しょっぱなから変態アクセルを全開にしすぎたかもしれない。
読んでくださった読者の皆さんに深く感謝を!