ps5の抽選は当たりませんでした!!
ps5の抽選は当たりませんでした!!!!!!
太古の昔。かの魔剣士が魔帝とその大軍を退け、人の世に平和が訪れた頃の話である。
主を失った魔界は荒れに荒れ、魔帝に次ぐ強大な悪魔達による覇権争いが起ころうとしていた。
だがその矢先。凡そ雑兵と呼べる悪魔達がその姿を消した。
数体の悪魔が姿を消したのなら誰も気にも留めなかっただろう。だが魔界を闊歩していた数多の悪魔達がその姿を消せば賢い者であれば気にも留める。
原因もわからぬまま、覇権を賭けた争いが始まろうとした時、事が大きく動き始めた。
ゲーティアと名乗る悪魔が次々と強大な悪魔達の名前を奪い始めたのだ。
ゲーティアとは魔帝が封印した悪魔の一体であり、悪魔から名前を奪う力を持っていた。
名前は悪魔にとって力を表す。名を失くせば力を失い、地位を失う。
それゆえに、ゲーティアの力は絶大だった。瞬く間に悪魔達の名を奪い、用意した器にその名を封じ込め、己の力とした。
新たな魔界の主はゲーティアか、そう思われたその矢先。突如としてゲーティアは七十二個の器と共に姿を消した。
争いの種が消えた魔界に静寂が訪れ、ゲーティアも行方知れずとなった。
ゲーティアの目的は何か? 何処に行ってしまったのか? 今ではそれもわからない。
ただこの事により、人間たちに新たな危機が迫る事は無くなった。現世は人知れず、平和に保たれたのである。
────尤も、ゲーティアが人類に牙を向けなければの話ではあるが。
ナベリウスの巨体が此方に突進してくる。噂通りの愚直ぶり、爽快すら覚える。
巨体による小細工なしの突撃。それだけで今の俺たちには脅威足りうる。セイバーは力はあるが体躯がない。前面で潰されたらそれで終わりだ。
このひらけた場所で正面から戦うには分が悪い。街中で戦うのが得策か。
「場所を変えるぞ」
セイバー達に指示を出し突き破られた門へと走り出す。最初の突進は空振り、ナベリウスは直ぐに進路を変え、俺達を追い始める。
「ヒィ~~~~! ぶつかったらヤベェぞアレ!」
「見れば解る。兎も角中に入るぞ!」
全力疾走なんぞ何時ぶりだったか。そんな暢気なことを考えながら足を動かす。スタミナは問題ない。だがナベリウスとの差が瞬く間に縮まっていく。
街に侵入した所で目に付いた複数の家屋にルシフェルを投擲、着弾と同時に全員を転移。ナベリウスから見れば忽然と俺達が消えたように見えたのだろう。此方を見失っている。
だが時間は無い。セイバー達を集め作戦を伝える。
『『『貴様の魔力は覚えているぞ! 隠れても無駄だッ!』』』
「いいか、要はお前だ。時間を稼げ」
最後に念を押し、セイバーに伝える。頷いたセイバーは家屋から飛び出しナベリウスと対峙する。
「犬の相手は何年ぶりだったか」
『『『貴様ッ!』』』
「散歩の時間だ。それと・・・少し躾がなっていないようだな。序でに調教をしてやろう!」
ガンビットを駆使し、屋根伝いに建物を移動していく。三軒間に挟んだ先ではセイバーがナベリウスを引き付けておりこちらに意識が向くことは無い。
「セイバーチャンも災難だな。ナベリウス相手に時間稼ぎっテのは」
「セイバーの実力ならば問題は無い。それにナベリウスという悪魔が名前を失っているのなら尚更だがな」
「アイツは自分に名前が無いなんて言ってたケド、アイツ自身はナベリウスなんだぜ? コレってドユコト?」
「・・・“十分以上を知らなければ、十分を知ることは出来ない”」
「ハ? ナニ? 回りくどいぜ詩人チャン!」
「俺は記憶が欠落している。悪魔に関することの大部分をだ。ならば結論を出すことは、またそれ自体をしようともがくこと自体が愚かだ」
「・・・ヒヒヒ! 自虐かい? 何も急ぐことはネェ、記憶はゆっくりと集めればイイんだぜ? マ、その前にナベリウスを何とかしなくちゃだけどナ!」
グリフォンの足に掴まり建物から飛び降りる。そして眼前の噴水広場に前にして自嘲気味に笑う。
「解ってるさ。今は立ち塞がる脅威、記憶はまた後でいいさ」
己の悪夢を呼び出す。目の前の火の粉を打ち払うべく、主に報いるために。
『『『Graaa!!』』』
「フッ!」
ナベリウスの突進に合わせ突貫し、すれ違い様に斬りつける。だが思った以上に表皮が硬く、切り傷程度しかダメージを与えられない。
「このザマでは聖剣使いの名折れだなッ!!」
すれ違いから即座に背中に飛び乗り、聖剣を突き刺す。剣の中腹まで入った。
「フンッ!!」
『『『Guooooooo!!!!』』』
剣を掻きまわすように動かし抉る。流石に応えたのか私を振り下ろそうと暴れ始める。
「ドゥン・スタリオンでも、ここまで暴れはしなかったぞ!」
聖剣を引き抜き、壁に激突する前に飛び降りる。激突した家屋から瓦礫を撒き散らしながらナベリウスが現れる。
「・・・そろそろ散歩にも飽きてきたぞ」
ナベリウスの攻撃を避けながら辺りを見回す。マスターによれば目印のある家屋に奴を誘導しろとのことだが。
「見つけたぞ」
赤い剣の刺さった家屋。恐らくマスターが使ってる礼装の物だ。
目印の家屋に飛び乗り、ナベリウスを誘導する。
「中々に楽しめたぞ、私はこれで失礼する。貴様はその辺のゴミでも食ってるといい」
『『『逃がすかぁ!!!』』』
作戦の説明の時に聞いた通り奴は挑発に弱かった。愚直にもこちらに突っ込んでくる。
直後、視界が切り替わり転移したことに気付く。
隣には髪が白く変色したマスターと肩に止まるトリ。そして目の前には、黒い巨人が鎮座していた。
「奴は掛かったか?」
「ああ、その内壁を突き破ってくる筈だ」
不敵に笑うマスターの問いかけに私は答える。予め奴への挑発は作戦に出ていた。・・・その後は伝えられていなかったが。
「よし、ならば迎え撃つ。討ち漏らした時に備えて態勢を整えておけ」
「了解」
前方から破壊音が近付いてくる。そしてマスターが合図を出す。
「やれ」
黒の巨人が動き出した。
セイバーの報告を聞き、策は概ね手筈通りに進んでいることを確認した。作戦時にグリフォンから得た情報を頼りに策を練ってみたが、情報通りにナベリウスは煽りに弱かったらしい。
「な? 言った通りだろ? ナベリウスはちょーっとばかしオツムが弱いって」
「フン、どうやらそうみたいだな」
前方から破壊音が近付く中、静かに待機するナイトメアを見つめる。何もせずその場に佇むその姿はあまり喋らないセイバーよりも無愛想だ。
長年連れ添ってきたがコイツは感情というモノがない。グリフォン達とは違って「破滅の権化」として創造されたからだ。それも、「強さ」を突き詰めた兵器として。
今でこそ俺を主として従っているが、
だが、今は俺の従者だ。それを改めて再確認し、その事実を噛み締める。そしてその事実を以って指令を下す。
「やれ」
俺の合図でナイトメアが動き出す。身体を前に乗り出し、その眼に光を収束させる。程無くして愚かな悪魔がその姿を現す。
『『『見つけた────ッ!? 何故コレが────』』』
それが奴の最期の言葉になった。
轟音。ナイトメアから巨大な光線が放たれナベリウスを包み込む。そして光線が途切れた後、そこに残っていたのは────頭部を失ったナベリウスの身体だった。
ナベリウスの身体が塵になって消えていく。やがて全て消え去った後、噴水広場の景色が変わる。
「────成程、コイツを倒さねばいずれにしろ居所は解らなかったという訳か」
「・・・マスター。コレはなんだ? コレはまるで────」
地獄────。 セイバーの形容する通り、噴水広場は先ほどの普遍的な景色とは打って変わって死屍累々とした地獄の体現をしていた。噴水があった場所は地面が陥没しており、それによってできた穴には炎が燃え盛っている。そして穴の周辺には触手のの様なナニかが穴を囲うように蠢いており、人だったであろう人の形をした抜け殻が散らばっている。
「これは地獄門と呼ばれるモノだ。お前達が死んだ後に行くとされる地獄とは違う、魔界と呼ばれる世界と現世を繋ぐ門」
「魔界? 冥府の事か?」
「いいや」
触手に近づき、閻魔刀を抜く。そして触手にその刃を突き刺し、ソレを
「地の底の底。冥界よりも更に下の忘却された世界」
「人類に仇なす純然たる悪魔達が蔓延る世界。それが魔界だ」
全てが朽ちていき、眼前には大穴が空いている広場の景色が広がる。だが外の結界が解かれた気配はない。やはりエキドナをやらねば事態は変わらんか。
街を出るか。そう思い門へ向け歩き出そうと歩を進める。だが次の瞬間、頭に膨大な情報が入り込み耐え難い激痛が走る。
「ッ!? ガァアアアアアアアア!!!」
杖を地面に落とし、頭を抱え込む。何とかセイバー達に視線を向けるが、何故か倒れている。
「クソっ・・・」
とうとう耐え切れず、俺は意識を手放した。
暗い、闇い世界の、赤い水面に男が倒れている。身体の所々を貫かれ頭は血を被ったようにその頭髪を汚している。
『俺は、まだやれる』
その手に持つ刀を杖代わりに、男は立つ。だが、水面から飛び出してきた鋭い鞭のような物に腹を貫かれる。
『無様だな、スパーダの息子』
其れをつまらなそうに見つめる巨大な翼の生えた人影。彫刻のような石の身体に長い髭と胸に空いた空洞。
男は巨人を睨む。だが巨人はそれを意にも介さない。
『あの裏切者に封印されてから大分経つが、力はまだ戻っていない。────糧とさせてもらうぞ』
巨人は手を伸ばし、男を取り込もうとする。だが、男は自身の刀を振り上げ、己に突き刺した。
『オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!』
雄叫びをあげる男。男の身体から黒い泥が噴き出し、それが形を成し、その場から遠ざかっていく。
『「力」を切り離したか。いいだろう、見逃してやる。だが人になったとしても我らは貴様を追い続ける。精々怯えながら生きていくがいい。その身が引き裂かれ、我らの血肉となるまで』
巨人の高笑いが響き渡る。楽しそうに、愉しそうに、タノシソウニ。
「────ッ!? ゆ、夢?」
目覚めの悪い夢に思わず飛び起き、辺りを見回す。周りはさっきの暗い世界と反対に、白く清潔な部屋が広がる。
「フォーウ??」
自分が寝ていたベットの上に座っていたフォウ君が此方を心配そうに見ている。そのかわいらしい姿を見てさっきまでの恐怖心が払拭された私は思わずフォウ君を撫でていた。
「大丈夫、ちょっと怖い夢をみただけだから」
「先輩、お目覚めですか」
隣のベットで寝ていたマシュから声を掛けられる。マシュは本を読んでいたのか、その手には大きな「V」の文字が書かれた本を持っている。
「おはよう、マシュ。Vさんとか起きてるのかな? 姿が見当たらないけど」
「実は私も先ほど起きたばかりで。ドクターを待っていた所なんです」
「あれ? じゃあここは医務室?」
そう話していると医務室のドアが開き慌ただしい雰囲気と共にドクターと一人の女性が入ってくる。二人は私達の様子を見ると驚いた様子を見せたが、それに構わず口を開いた。
「よかった、起きてたんだね」
「ドクター、その方は・・・サーヴァントですか?」
「聞かれたのなら答えなきゃね。レオナルド・ダヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれて構わないよ」
「驚くのは後にしよう。急いで君たちに伝えなければならない事がある」
マシュの追求を遮りロマニがいつもより真剣な表情で藤丸とマシュに向き合う。
彼の真剣味に圧された彼女たちは静かにロマニからの言葉を待つ。
「レイシフトをしたV君が消息不明になった。病み上がりで申し訳ないけど君たちにはこれからレイシフトの準備をしてもらいたい」
Vが消息不明。急な事態に彼女たちは困惑する。だが、ロマニは続ける。
「彼の消息が途切れてしまった以上。特異点の修復は君たち任せるしかない。これから二日後、君たちのレイシフトを決行する」
淡々と、そう告げるロマニに藤丸達は言葉を失う。その様子を見届けたロマニは席を立ちあがり去り際に伝言を残す。
「今は時間が必要だと思う。落ち着いたら管制室まで来てくれ。ダヴィンチ、あとは頼んだ」
「ええ? ・・・全く、恨むぞVくん────」
医務室には、痛いくらいの沈黙が包み込んだ。
フォントとかに挑戦してみたの巻。
感想、待ってるぜ。