このすば〜もしもカズマがポケモン大好き野郎だったら〜 作:クロウド、
大まかなプロットはできているんだが、とりあえず六巻からカズマさんは本格的に原作ルートから逸脱しますので。
湖をあとして三十分程、途中寄り道などをして景色を楽しみアクセルの街に戻る俺達。
やがて、眼下に見慣れた街の門が見えるが、そこでは数十人の、服装からいって冒険者であろう人間たちがごった返していた。
「―――なんの騒ぎだ?」
門の前の連中のことが気になりめぐみんたちを乗せたアーマーガアたちを待機させ、先行してリザードンとともに地上に降りると、何人かの冒険者は警戒したが、ほとんどの冒険者はこの街に来てからポケモンのことで目立っていた俺のことを知っていたので周りの俺のことを知らない冒険者に警戒を解くようにいう。
そんな彼らの体はところどころ汚れていたり傷ついている、その中で立派な鎧をつけた一人の青年がボロボロの状態で冒険者達に運ばれていた。近くには彼の仲間と思わしき女の子が二人気を失っている彼に必死に呼びかけていた。
「これはいったい……。」
「カズマさん!」
「ッ、ルナさん?」
呼ばれた方向に目を向けるとそこには俺がギルドでよく世話になっていた職員、ルナさんが慌てた様子で俺の傍に駆け寄ってきていた。
「ルナさん、この騒ぎは……。」
「実は……。」
慌てて近づいてきたルナさんは俺の質問に息も絶え絶えに答えてくれた。
どうやら、しびれを切らした冒険者たちは高レベルの上級職『ソードマスター』の青年を中心に例の悪魔の討伐隊を結成し、正午―――ちょうど俺たちが湖にでかけたときの話だ―――に討伐に出たらしい。だが、結果は見ての通り、惨敗だったそうだ。
討伐隊は命からがら例の悪魔、ホーストから撤退したらしい。ただし、最前線で戦ってた『ソードマスター』の青年は重傷を負ったということだ。
俺はその話を聞くと、腰のホルダーから一つのボールを手に取り宙に放る。
「――ハピッ!」
中から出てきたのはさっきバトルしたジュラルドンとウオノラゴンの回復のために手持ちに加えておいた、ピンクの体に白いレースのような体毛がナース服のように見えるポケモン、ハピナスだ。
俺とハピナスは冒険者の波をかき分けて例の『ソードマスター』の青年のもとまで走る。
「悪い、少しどいてくれ」
「ちょ、ちょっと!キョウヤに何を―――!」
「イーブイ!」
「ブイッ!」
「キャッ!」
「何この子ッ!?」
俺が青年の側によると仲間らしい女の子たちは急に現れた俺に不審な眼差しを送り、青年から遠ざけようとするが、ことは一刻を争うのでイーブイに頼んで二人を遠ざけてもらう。
「ハピナス、『いやしのはどう』だ」
「ハピ〜!」
ハピナスは全身からまばゆい波動を放つ。すると、ボロボロだった青年の体がみるみる綺麗になり、傷がふさがっていく。流石に、全ての傷を塞ぐことはできなかったが応急処置くらいにはなっただろう。
「「キョウヤッ!!」」
「あとはプリーストあたりに任せれば大丈夫だろう、ただしばらくは動けないかもな」
傷が治った青年に二人は泣きそうな顔で近づいた。そんな二人に一応ちゃんとプリーストに見せるように注意すると、二人はなにかお礼を言っていたが、それよりも先にやることがあるので適当に返して人混みから出る。
指を加えて、ピューッと合図を送ると上空で待機していたアーマーガアたちが降りてきてめぐみんたちと合流する。
「カズマ、何があった?」
「それが……」
俺はルナさんからさっき聞かされた話をそのまま四人に話した。話していくうちにクリスとダクネスが苦虫を噛み潰したような表情をする。
「そうか……バカ者共め」
「……実は私達が君たちのところに出る前にはその話が上がってたんだけど、まさか、私達が戻ってくる前に討伐に出ちゃうとは……。」
「いや、俺も考えが楽観的だったんだ……。あのとき、素直に協力すると言っておけば」
―――考えてみればあの森はただでさえ収入が限られているこの街の収入源の一つだった。それが、何日も封鎖されてじっとしているほど冒険者という連中は品のいい連中じゃない。必ず誰かが爆発する、そこまで頭が回らなかった。
いや、違う。ポケモンと一緒にいて浮かれてたんだ……。
だが、今は過去の過ちに打ちのめされている暇はない。大事なのはそこから何を学び行うか。
「すぐにでも対策を練ろう。早くても明日、ホーストの討伐に出る」
「だけど……殆どの冒険者が戦意喪失してますよ……戦える冒険者はもう……。」
「私達くらいしかいない、か……。」
「いや、実を言うと……倒せるかもしれない手があるんだ」
「「「「ッ!?」」」」
俺の言葉に全員が眼を見張る。
「本当かカズマッ!?」
「あぁ。ただ、ぶっちゃけ博打に近い方法だから使いたくなかったんだけどなぁ……これ以上チンタラもしてらんないし……。」
「どんな作戦なの?」
俺は皆の前で以前から考えていた作戦について詳しく説明していく。ただ、説明と言ってもかなりシンプルかつ大胆な作戦のため説明はすぐに終わった。
「―――いいだろう、その作戦に乗ろう。今ある中で一番、可能性がある作戦だからな」
「確かに博打みたいな作戦だけど、これ以上引き伸ばしにもできないしなぁ。私も乗った」
ダクネスとクリスの承諾はあっさりと取れた。まぁ、元々そのために俺にコンタクトを取ってきた二人だからな、この二人に関しては心配していない。
―――問題なのは。
「あわわわわ………。」
「えっと、その……私は……。」
完全に動揺しまくってる紅魔族の二人だ。
めぐみんは緊張で震え上がっている上に焦点が合わない瞳が右に左にぶれていて明らかにまともな状況じゃない。
ゆんゆんに関しては出会ってから引っ込み思案が治りかけていたように思いきや、今の作戦を聞いてまた人とうまく話せない状態になっている。
めぐみんのことはなんとしても説得しなきゃならない。この作戦にはめぐみんは必要不可欠だからだ。ただ。
「ゆんゆん、この作戦は俺のポケモンの技とめぐみんの爆裂魔法ありきの作戦だ。だから、言い方は悪いが……その……。」
「―――私は必要ない、ですか?」
「……そうとは言わない。ただ、参加する必要がないとだけ言っとく」
ゆんゆんの言葉に俺はまっすぐ彼女の目を見る自信がなく、うつむきながら答えた。だが、作戦に参加する必要がないってことは危険な目にあう心配もないということだ。
勿論参加してくれれば、万が一の対処ができるが、わざわざ命の危険のある作戦に参加する必要などないのだ。
彼女は視線を泳がせていると、その視線が足元にいるラルトスで止まった。
―――ラルトスの髪の下の赤い瞳とゆんゆんの紅い瞳が交差する。
五秒ほど見つめ合うと、ラルトスはきっと表情を強張らせ今まで一度も見せたことのない表情でゆんゆんに語りかける。
「ラッ!ラ〜!ラルッ!」
「ラル、ちゃん?」
必死にゆんゆんに訴えかけるラルトスの姿は俺の目には『逃げるな』といっているように見えた。どうやら、そう見えたのは俺だけではなかったらしい。
「パートナーに叱られる気分はどうですか?」
「めぐみん……。」
「私は腹を決めましたよ」
いつの間にか動揺から復活していためぐみんがゆんゆんに挑発しながら参加を表明する。その顔はさっきまで微塵も感じられなかった自信に満ち溢れている。
おおかっこいいぞ、めぐみん―――足にフカマルが噛み付いてなきゃな!
どうやら、めぐみんもパートナーに激励を入れられたらしい。結構強めに噛まれてそれなりに痛かったらしく、若干涙目なのは俺もダクネスもクリスも見なかったふりをしてやった。
「それで?私のじ・しょ・う!ライバルさんは、どうするんですか?逃げた時点で私には永遠に勝てなくなりますが、それでいいのなら「いいわけないでしょっ!」―――ほう?」
「カズマさん、私やりますッ!めぐみんが失敗したときのために!」
「何、人が失敗する前提の話をしてるんですか、このボッチがッ!」
「ボッチじゃないもん!もうラルちゃんがいるもんッ!」
立ち直ってくれたのはいいが、キャットファイトを始めるのは勘弁していただきたい。
仲がいいのはいいことだけどさ……足元のパートナーたちが呆れてるからやめてあげてほしいんだが。
「はぁ……話進めるぞ〜」
俺がパンパンと手をたたくと睨み合いながらも俺の話に耳を立てる。今は聞いてくれるだけ良しとしようか……。
「出発は明日の正午で行こう、森の中じゃできるだけ明るいときじゃないと向こうの動きが見づらいからな。あいつただでさえ、体黒かったし」
「確かに。あたしは『敵感知』のスキルが使えるけどダクネスや君たちはわからないもんね」
盗賊職のスキル、『敵感知』や一部のポケモンたちの能力を使えば相手の居場所を探ることは可能だが、今回の戦いはめぐみんを中心にした作戦である以上めぐみん本人に見えていなければ意味なんてないからな。
そこまで話すと、俺は全財産の入った財布を取り出してクリスに差し出す。
「なにこれ?」
「俺の全財産、役に立ちそうなものを買うときに使ってくれ」
「……いいの?」
「正直痛い出費だけど、しょうがないだろ……使えそうなアイテムがある店とか知ってるなら頼むよ」
この中で目利きが一番できそうなのはまず間違いなくクリスだろう。めぐみんとゆんゆんはつい最近、紅魔の里から出たばかりと言っていたし、戦士職のダクネスはそういうものとは縁がなさそうだし。
「……わかったよ。但し、討伐に成功したら懸賞金からこの額を先に払わせてもらうからね?」
「……………。」
「どしたの?」
「いや、てっきりそのまま忘れ去られるものかと」
『盗賊』っていうくらいだから、それくらいはするものだと思っていたが。いや、別に構わないんだけど。こっちも命かかってるし。
「まぁ、普段ならそうするね」
「やっぱするのか」
「でも、今回はあたしが巻き込んだようなもんだしそれくらいの義理は果たさせてよ。皆も文句ないよね?」
クリスが皆に視線を向けると三人はもちろんと言いたげに深く頷いた。流石にその思いを無下にすることはできないので、そのときは素直に受け取ることにしよう。
「ダクネスは今日戦った奴らに聞いて奴がどんな戦いをするかを聞いておいてくれるか?」
「任せろ」
「よし、夜にテントに集合しよう。そこで具体的な作戦を立てるとしようか、って……。」
「どうしたんですか?」
急に言葉に勢いがなくなった俺をゆんゆんが不思議に思った様子で尋ねてくる。
「いや……俺、リーダーでもないのに何仕切ってんだって思ってさ」
俺自身には大した力はない、ポケモンに力を借りているだけだ。上級職のダクネスやめぐみん、ゆんゆんにには勿論、『盗賊』のクリスにも相手にならない男だ。
そう思っていると、皆が面を食らったような顔をして笑みを零す。
「なんだ、そんなことですか?」
「今更何言ってるのって話だよねぇ?」
「あぁ、少なくともこの中で最も先導者に向いているのはお前だぞ?」
「私も、カズマさんがリーダーがいいです」
「お前等……。」
「さっきのバトルと、夢の話」
「?」
「君は何よりも先を見てものが言えるし、的確な指示ができる。君なら安心して、リーダーを任せられるよ」
クリスそういって俺の肩に手を置く。ふと、周りの皆に視線を向けると、皆がクリスと同じように俺を信じた眼差しを向けていた。
「それじゃ、明日の討伐の指示任せたよリーダー?」
「ブイッ!」
「イーブイ……。」
足元のイーブイが俺の肩まで上ってきて頑張れと言うように鳴き声を上げる。まさか、俺まで激励を送られるとは。
「わかったよ、引き受けてやるよ。お前らのリーダー」
俺の言葉に頷く一同、よし、まずはリーダーとして最初の仕事をしなくては。
「クリス」
「うん?なに?」
「……今晩の買い出しお願いできる?食費もさっき渡した財布にあるから」
「締まらないリーダーだねぇ、君……。」
「チュギプリィッ!」
―――――――――――――――――――――
「ありがとう、ウィズさん。いい買い物ができたよ」
「ありがとうございました、店主さん」
「いえいえ、今後ともウィズ魔導具店をご贔屓にお願いしますね」
作戦会議の後、クリス、そしてゆんゆんはクリスの行きつけの魔導具店、『ウィズ魔導具店』にカズマから言われた討伐に使えそうなアイテムを見繕いに来ていた。
なぜ、頼まれていないゆんゆんがここにいるのかというと、魔導具の中には魔法使い職の冒険者の能力を上げるものがある。そのため、彼女の詳しい魔法とそれにあった魔導具が必要なため同行を申し出たのである。
店主たるローブの女性はクリスとゆんゆんに笑顔で返し、見送ろうとカウンターの外へ出てくる。
店主に見送られながら、店を出ようとしたクリスとゆんゆんだったがその前にラルトスが店の前に店に飾られているあるものを見て、ゆんゆんの足を掴む。
「ラッ、ラ〜!!」
「どうしたの、ラルちゃん?」
「ラルッ!ラルッ!」
「……あの水晶玉が気になるのかな?」
そういったクリスの視線の先には占いなどでよく見かける水晶玉があった。ただし、その水晶には三色の遺伝子のような紋章が刻まれていた。
―――二人にも理由はわからないが、どうやらラルトスはこの水晶玉に何かを感じたようだ。
「ウィズさん、あの水晶玉って」
「これですか?仕入れのときにおまけで貰ったんですけど。使い方がわからないので売れ残ってしまって……よかったらお守り代わりにどうです?サービスしますよ」
「どうしましょう?」
「う〜ん、どうもこの水晶玉持ち帰らないとこの子てこでも動かなそうだし……仕方ないかぁ」
「ラルっ!」
喜ぶラルトスを尻目に、クリスは諦めたように財布の紐を解いた。
さて、ラルトスが見つけた水晶玉とは一体(すっとぼけ)?
しかし、ポケモン書いてて思った、やっぱ仮面ライダーも書きてぇ!具体的にはダンまちとエビル&ライブのssを!ベルくんにカゲロウを入れたい!
デストロイヤー戦はZワザを披露したいのですがどのZ技がいいでしょうか?
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