このすば〜もしもカズマがポケモン大好き野郎だったら〜   作:クロウド、

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このポケモンだいすき野郎に異世界転生を!

「佐藤和真さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先程、不幸にもなくなりました。短い人生でしたが、貴方の生は終わってしまったのです」

 

「……そっすか」

 

 気づくと俺は真っ白な部屋で唐突にそんなことを言われた。俺の頭は驚くほどすんなり理解できた。ようするに、俺はトラックに跳ねられてそのまま死んじまったってことだろうから。

 

 俺は目の前で椅子に腰掛けているきれいな水色の髪を持つ少女。人間離れした美貌を持つ、見た目は俺と同じくらいの見た目、もしも女神様という存在がいるのならきっとこのような姿なのだろうと思わせる相手だった。

 

 俺は自分でも驚くほど、落ち着いた心境で目の前の少女に問いかけた。

 

「……一つだけ聞いても?」

 

「どうぞ」

 

「……俺が死んだあとってどうなりました?」

 

 やはり、自分が死んだあとどうなったのかはどうしても気になった。俺が突き飛ばした男の子や、同級生、親がどんな反応をしたのかがどうしても気になった。

 

 その俺の心境が伝わったのか、女の子は微笑んでその質問に答えてくれた。

 

「安心してください。貴方が助けた男の子は少々擦り傷を負っただけで大事ありません。そして、貴方のご両親や友人は貴方の死を心から悲しみ、貴方の名前は地方の新聞にも乗ることになりました。お葬式には多くの人が出席してくださることでしょう」

 

「そうですか……教えてくれてありがとうございます」

 

 そっかぁ、皆悲しんでくれたのかぁ……。たった数ヶ月ポケモン繋がりで仲良くなっただけだったけど、皆俺のことを友だちだって思ってくれてたのか。男の子も無事らしいし良かった。

 

「そういえばあのトラックの運転手は?」

 

「ああ、あの方は飲酒運転でつかまりました」

 

 飲酒運転だったのかよ……。ながらスマホしてた男の子にも非はあるが、それ以上にやっちゃだめだろそれは。

 

「さて、改めまして初めまして佐藤和真さん。私の名はアクア。日本において、若くして死んだ人間を導く女神よ。……さて、貴方にはこの先二つの選択肢があります」

 

 なんと、女神と思っていた女の子はマジで女神でした。こういう魂を導く仕事って天使かなんかの仕事だと思ってたんだが。

 

 俺は女の子、アクアの話を興味深げに聞く。

 

「一つは人間として生まれ変わり、新たな人生を歩むか。そしてもう一つは、天国的なところでお爺ちゃんみたいなくらしをするか」

 

 随分と身も蓋もない選択肢だな。

 

「天国的なところってのは、どんなものなんだ?」

 

「そうね、貴方達は知らないでしょうけど、天国ってのは人間が考えてるほど素敵な場所ではないのよ。死んだら食べ物は必要ないし、死んでるんだから、ものは当然生まれない。作ろうにも材料もなにもないし。がっかりさせて悪いけど、天国にはね、なにもないのよ。テレビもなければ漫画やゲームもない。そこにいるのは、既に死んだ先人達。もちろん死んだんだからエッチィことだってできないし、そもそも体がないんだからどうにもなんないわね。彼らと永遠に、意味もなく日向ぼっこでもしながら世間話するぐらいしかやることないわ」

 

 ーーーそれ、天国じゃなくてただのムゲン地獄じゃないのか?

 

 却下だな、となるともう一つの選択肢全部忘れて新しい人間として転生する、か。それはそれでなんか嫌だけど、コレしか選択肢はないんだよな。

 

 そんな残念そうにしている俺を見て、アクアは満面の笑みを浮かべた。

 

「うんうん、天国なんて退屈なところ行きたくないわよね?かといって、今更記憶を失って赤ちゃんからやり直すって言われても、今までの記憶が消える以上、それって今貴方っていう存在が消えちゃうようなものなのよ。そこで!ちょっといい話があるのよ」

 

 なんだろう、ものすごく胡散臭い。というか、喋り方がだんだんフランクというか、女神らしさが消えてきたというか。

 

「あなた……。ゲームは好きでしょ?」

 

「ことポケモンに至っては大好きですが?」

 

「いや、そんな真顔で答えられても……。」

 

 なんだよ、お前がゲームは好きかって聞いたんだろうが。

 

 とりあえず、彼女の言ういい話とやらを聞いてみる。

 

 要約すると、こことは違う世界、すなわち異世界に魔王がいて魔王軍の進軍のせいでその世界がピンチらしい、その世界では、魔法があり、モンスターがいて。ポケモンで例えるなら、そう……不思議なダンジョンシリーズみたいな感じの世界があるらしい。

 

「その世界で死んだ人達ってさ、まぁほら魔王軍に殺されたわけじゃない?だからまたあんな死に方するのはヤダって怖がっちゃって。死んだ人達の殆どがその世界での生まれ変わりを拒否しちゃうのよね。ハッキリ言って、このままじゃ赤ちゃんも生まれないしその世界が滅びちゃうのよ。で、それなら他の世界で死んじゃった人達をそこに送り込んでしまうのはそうか?ってことになってね」

 

 何という移民政策。

 

 でも悪い話ではない。異世界とはいえ、人生をやり直せるのだから。

 

 だけど、

 

「どうせ、転生するならポケモンの世界に転生したかったな……。」

 

 贅沢言ってるのはわかるがそれでもやっぱりポケモンと一緒に旅をしてみたいと思ってしまう少年心はまだ俺の心に巣食っているらしい。

 

 そんな俺の声が聞こえたのか、アクアがポツリと返してきた。

 

「ポケモンの世界に転生させることはできないけど、その世界にポケモンを連れて行くことはできるわよ」

 

「………………詳しく」

 

 アクアが零した言葉に少し頭がフリーズし、正気に戻って問い直す。

 

 アクアの話を要約すると、転生した直後に死なれては困るので転生する魂には転生特典として凄まじい能力、伝説級の武器など誰にも負けない力を一つ与えてくれるらしい。

 

 そして、それは連れていける『モノ』であれば何でもいいとのこと。つまり、ポケモンも連れていける『者』としてみなしてもらえるらしい。

 

「今なら、アンタが今までゲームで育てたポケモンを連れていけるようにしてあげるわよ?男の子を守って死んだってことでそれなりにサービスしていいって上に言われてるし」

 

「是非にッ!!」

 

 俺は額を地面にこすりつけて懇願する。

 

「いや、土下座しなくても……。」

 

「ありがとうございます、アクア様ァ!!」

 

「まっ、まぁ感謝されるのは悪い気がしないけど……良ければ私の信者にーーー」

 

「それは遠慮します」

 

「なんでよぉ!!」

 

「いいから、早く転生させてくれ。ハリー!ハリー!」

 

 さり気なく宗教勧誘するアクアをひと蹴りして立ち上がり転生を急かす。早く、俺のポケモンに会いたい!

 

「も、もういいわ。ほら、そこの魔法陣の中央に立って」

 

 アクアが指差した先に現れた魔法陣の上に立つ。そして、表情を最初と同じようにキリッとさせると、

 

「それでは、佐藤和真さん。貴方をこれから異世界へと贈ります。魔王討伐のための勇者候補の一人として。魔王を倒した暁には、神々から贈り物を授けましょう」

 

「……贈り物?」

 

 俺の問い返しにアクアは微笑んで。

 

「そう。世界を救った偉業に見合った贈り物。……たとえどんな願いでも。たった一つだけ叶えて差し上げましょう」

 

「おおっ!……でもあれ?」

 

 俺、ポケモンと一緒に旅したいって夢叶う時点で叶えたい願いなんかあるっけ?

 

 そんな事を考えながら俺は魔法陣の中に吸い込まれていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ここが異世界か……。」

 

 目を開くと、そこには中世ヨーロッパのような町並みが広がっていた。凄いな、頭に獣耳ついてる人もいるし、ホントにファンタジーの世界らしいな。

 

 ーーーだが、ハッキリ言ってそんなのは後回しでも構わない。

 

 さて、俺のポケモンってのは一体。取り敢えず、体を探ってみる。しかし、死んだときの格好そのままなのか、高校の制服のままって……。

 

 取り敢えず、腰にピンポン玉ほどの紅白のボール、モンスターボールが一つと何故かスマホが入っていた。取り敢えず起動してみると間違いなく俺のスマホなのだが『ポケモンバンク』というアプリがダウンロードされていた。これって、DS用のダウンロードソフトだろう?開いてみると、俺がよく見慣れたボックスが移り、俺が今まで捕まえてきたポケモンがソフト、アプリ関係なしに入っていた。

 

 なるほど、コレはポケモンの預かりシステムだな。コレについては後で調べよう、下手に調べて街なかでどでかいポケモンを呼び出すわけにもいかんしな。

 

 あとは、このモンスターボールの中身だが。

 

 俺は中央のボタンを押してモンスタボールを野球ボール大の本来の大きさに戻す。

 

「すげえ、コレが本物のモンスターボールの重みか……!」

 

 問題はこの中身のポケモンだけど……。

 

 俺は周りを確認し、人がいない路地に入る。ゴクリと喉を鳴らし、緊張しながらボールを握る。

 

「よしっ、出てこいっ!俺のポケモンっ!!」

 

 モンスターボールを空に放るとボールが割れ、中から光が溢れて俺の足元で形となっていく。

 

「ブイブイッ!」

 

 そして、現れたのは白い毛並みの犬のようにも見えるつぶらな瞳の小動物。

 

「お前、俺があのときゲットしたイーブイかっ!?」

 

「ブイッ!」

 

 俺の質問に『その通りっ!』と言わんばかりに鳴いたイーブイは俺の右肩に飛び乗ってくる。そして、俺の頬に頬ずりしてくる。

 

 やだ、愛らしい……!

 

 肩に乗ったイーブイをできるだけ優しく撫でる。これがポケモンの手触りか。見た目通り、毛並みがふわふわだな。体温を感じる、コレが本物のポケモンの体温なのか。

 

 ハッ!いかん、今の俺はおそらく誰かに見せられない顔になっていることだろう。ここが路地裏で良かった。とにかく、この愛らしさはいかん。一応、モンスターボールに戻しておこう。

 

「一回モンスターボールに戻ってくれるか?」

 

「ブイッ!」

 

 俺がモンスターボールを近づけるとペシッと前足で弾かれる。これって、もしかして……。

 

「モンスターボールに戻りたくないのか?」

 

「ブイブイ」

 

 その通りと言わんばかりにコクコクと頷く、イーブイ。

 

 う〜ん、まさかのサ○シのピカチュウ状態とは……。まぁ、別にイーブイくらいの大きさのポケモンなら出したままでも大丈夫かな。それにせっかく出会えた俺のポケモン、もっと一緒にいたいし、

 

「よっし、わかった!一緒に行こう、イーブイ!」

 

「ブイッ!」

 

 どうやら、当面の俺のパートナーはコイツになりそうだな。




「はぁ〜、ホントに変わったやつだったわね。ポケモン好きすぎでしょう……。」

 アクアは事務机の上に置かれた1枚の紙を見る。

「『例の世界の生態系に変化を与える方法の募集』ね……丁度いいかもしれないわね」

 女神アクアは先程自分が送った転生者のことを思い出しながら、口元に楽しそうな笑みを浮かべた。

デストロイヤー戦はZワザを披露したいのですがどのZ技がいいでしょうか?

  • カプ【ガーディアン・デ・アローラ】
  • ソルガレオ【サンシャインスマッシャー】
  • ルナアーラ【ムーンライトブラスター】
  • ネクロズマ【天焦がす滅亡の光】
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