忠犬と飼い主~IF~もしもオリ主とルパン三世が過去に出会っていたら? 作:herz
・もしもルパン三世VS名探偵コナンTHEMOVIEで、こんな展開があったら?
・オリ主は登場しない。
・時系列不明。
・ご都合主義。
・映画の最後のあたり。FBIが登場した場面からスタート。
・セリフの改変あり。
「――
背後からそんな声が聞こえた瞬間、ルパンは背中に拳銃を突き付けられた。
「――FBIの赤井秀一だ。……お前の身柄は、我々が拘束する」
「……何でFBIまで出て来ちゃうわけ?」
ルパンが訝しげにそう言うと、コナンが口を開く。
「俺が呼んだんだ。……ノープランでこんな危険な場所に来るわけないだろ?」
「我々も、日本では好き勝手にやってしまっているからな。世界的に有名な大泥棒の身柄を引き渡し、日本警察に恩を売るのも悪くないと考えたわけだ。……さて、赤井君。彼の身柄を拘束してくれ」
「了解」
ジェイムズにそう指示された赤井は、ルパンに銃を突き付けながらその身を拘束しようと手を伸ばした。しかし、
「待って赤井さん!迂闊に触れない方がいいよ。何をされるか分からないから」
「そうか……ボウヤがそう言うなら、そうなのだろう。……ルパン三世。両手を頭の後ろに組んで、跪け」
「…………このガキ……」
銃を突き付けられつつそう言われてしまっては、ルパンも容易には動けない。大人しく従う事にした。……しかし、ただでは従わない。両手を組みつつも、腕時計の細工に触れる。
その間に、コナンが腕時計型麻酔銃を構えた。
「まずは眠らせてから――確実に」
「ふっ……さすがはボウヤだ。容赦がない」
「それだけ油断できない相手なんだ。このオジサンは……」
「なるほど……では、俺も気を抜くわけには行かないな」
「……ほーんとに、嫌なガキ……」
ルパンは、赤井が並大抵の捜査官ではない事に気がついていた。だからこそ、この場を切り抜ける事の難易度の高さも分かっている。
(……ちょっとマズイ、か……?)
珍しく、ルパンが不安を覚えた……その時だった。
「――っ、伏せろ!!」
赤井のその声に、ルパンとコナンは反射的に伏せた。……すると、ルパンの真上を銃弾が通過した。
その直後、赤井がその銃弾を撃った相手に対して発砲。……銃弾は、相手が拳銃を持っていた手に命中した。悲鳴が上がる。
「ボウヤ、無事か!?」
「うん、大丈夫!」
「ならいいが…っ!?」
瞬間。殺気を感じた赤井は咄嗟に背後に回し蹴りを放つ。……しかし、それは刀の峰で止められた。
「某の殺気にいち早く反応し、躊躇いもなく回し蹴り、か……見事」
「ちっ……!」
その言葉に舌打ちを返した赤井は、即座に身を引き、五ェ門に向かって銃を構えたが……
「っ!!」
咄嗟に、その場から飛び退いた。……銃弾が目の前を横切る。それから間髪入れずに、幾つもの銃弾が飛んで来た。
「ボウヤ、来い!」
「え、うわっ!?」
それから逃れるために身を引き、近くにいたコナンを片手で抱え、側にあった敵の車の陰へと身を潜めた。
「今のが次元大介の射撃か……実に正確だな。……ジェイムズ」
「ここにいるよ」
赤井が攻撃された時には、ジェイムズは既に同じ車の陰に身を潜めていた。
「敵対勢力の制圧は?」
「既に完了した。あとはルパン一味だけだが……」
「もう遅いみたい。……奴らが車に乗り込んでる!」
「何!?」
驚いたジェイムズが車の陰から顔を出して様子を見た時には既に、ルパン一味が乗り込んだ車は発進していた。
「……我々は気づかれないよう車を置いてきてしまったからな。追跡は不可能だ。……しかし、」
そう言って、赤井がバッグの中からライフルを取り出す。……実は、今まで背中にライフルが入ったバッグを背負っていたのだ。
「――せめて、一矢報いるぐらいはできるだろう」
赤井は、遠くまで逃げてしまった車に向かって――引き金を引いた。
銃弾は風を切り――走行していた車の、ルームミラーの中心に命中した。
「うっひゃあ!?……っ、は、ははは!すげぇ狙撃!こんなに離れた車のルームミラーに……それも中心に命中させるなんてな!!次元、どう思う!?」
「…………確かに、良い腕だ。でも俺だってそれぐらいはできるぜ!!」
「張り合ってるし!……さっきの五ェ門にやった回し蹴りもなかなかだったしなぁ……あのガキンチョ、とんだ男が味方になったな……」
ルパン達がそんな会話をしていた一方で、赤井はライフルを下ろしていた。コナンはメガネの望遠鏡機能で、銃弾がルームミラーに命中した事を確認していた。
「…………すっげぇ……さすが赤井さん!これ、もしかしてパパと張り合えるんじゃ…」
「――パパ?」
「あっ」
「……ボウヤ。"パパ"というのは一体誰の事だ?お前の父親か?確か、お前の父親は世界的にも有名なあの人だったはずだが……」
「いや!優作おじさんの事じゃなくて…」
「ホー?俺は世界的にも有名"あの人"としか言っていないのだが、お前の父親は優作さんだったのか?」
「あっ!?いや違うよ!違うからね!?」
「で、"パパ"とは誰の事だ?」
「う、えっと、あの、その…」
……その後。満足するまでコナンをからかった赤井が追及を止めるまで、コナンは冷や汗を流し続けていた。
こんな展開になって欲しかった、もしくはカッコいい赤井さんが見たかった、という願望から書きました(´・ω・`)