忠犬と飼い主~IF~もしもオリ主が相棒世界のあの人の関係者だったら?   作:herz

2 / 5

・事件捜査の描写はほとんど飛ばされています。あっさり犯人が判明します。

・オリ主視点。




IF① 再会 後編

 

 ……その後。検死結果から、被害者が死亡したのは、毒殺によるものだと判明した。……そこからの展開は、早かった。

 

 俺達が手を出すまでもなく、杉下警部達が犯人を特定したのだ。……犯人は、被害者の友人である男性2人のうち、穏やかそうな細身の男性の方だった。

 

 簡単に言えば、被害者の恋人であるショートヘアの女性に、犯人である男性は横恋慕しており……それに関する被害者への嫉妬がきっかけとなったらしい。

 4人で食事をする日が決まった時から準備を始めて、今日に備えて毒物等を用意し、犯行に及んだのだ。

 

 

「酷い……酷いよ!私も、――――さんも、あなたの事を信じていたのに!!あの人、ずっと今日が来る日を楽しみにしていたのに……!」

 

「なんで、なんでそんな事をしたんだ!お前、そんなに彼女を――――から奪いたかったのか!?」

 

 

 被害者の恋人ともう1人の友人である体格のいい男性が、悲痛な声を上げる。それに対して犯人は、身勝手な言葉を告げた。

 

 

「彼女と、―――と出会ったのは、僕の方が先だった!僕の方が先に好きになったんだ!それをあいつが横取りしたんだ!!許せるわけがない!!」

 

 

 すると、犯人の目の前に立った杉下警部が、口を開く。

 

 

「……僕は生憎と、恋愛には疎いのですが……それでも、これだけは分かります。

 たとえ、自分が恋をしていた相手と自分の友人が恋仲になり、あなたがその友人に嫉妬するようになったのだとしても――

 

 ――あなたの友人であると同時に、あなたが恋をしている女性の大切な存在でもある男性を、殺してもいい理由にはなりませんよ!!」

 

「っ、うるさい……うるさいうるさいうるさい!!……そうだ、あんたのせいだ……あんたのせいで計画が台無しだ――!!」

 

「っ、右京さんっ!!」

 

「「警部殿!!」」

 

 

 そう叫んだ犯人が、懐から折り畳み式のナイフを取り出して、杉下警部に飛び掛かった。冠城巡査と刑事の2人も叫ぶ。……その時、既に俺と秀一は動いていた。

 

 俺は杉下警部と犯人の間に割り込み、犯人が持っていたナイフを叩き落とす。

 その瞬間。犯人の背後を取っていた秀一が、犯人の両腕を取って取り押さえた。

 

 

「よし。そのまま捕まえとけよ、秀一」

 

「了解」

 

「くそぉっ!離せ、離せぇっ!!」

 

「――おい、てめぇ」

 

「ひっ!?」

 

 

 犯人が俺の顔を見て、悲鳴を上げた。……きっと今の俺は、相当冷たく、恐ろしい表情をしているのだろう。現に同じように俺の顔を見た秀一が、見事に固まった。そして、その表情が少し青くなる。

 

 ……それでも犯人をしっかり押さえているあたり、こいつはやはり優秀である。

 

 

「自分の失敗の責任を、他人に押し付けるな。ましてや、その他人にナイフを向けるなんざ正気の沙汰じゃねぇ。そして何よりも――

 

 ――この俺の目の前で、()に手を出そうとしやがったな?

 

 ……ふざけんじゃねぇぞ、このクソガキがぁっ!!」

 

「ひぃぃっ!?」

 

 

 ……頭に血が上っている。それは理解しているが、どうしても怒鳴らずにはいられなかった。

 だって、()は俺の――

 

 

「――和哉君(・・・)

 

「っ!!」

 

 

 背後から、肩に手を置かれた。振り返ると、()が――右京さん(・・・・)が微笑んでいる。

 

 

「落ち着きなさい。……この通り、君のおかげで僕は無事ですから」

 

「…………」

 

 

 ……そうだな。落ち着こう。……深呼吸をして、頭を切り替える事にした。

 

 

「……すみません。取り乱しました」

 

「いえいえ、構いませんよ。……それより、君に怪我はありませんか?」

 

「ありません。ナイフには当たっていませんよ」

 

「……それは良かった。――大事な甥っ子(・・・)に怪我をさせたとなれば、君の叔父(・・)としての立場がなくなりますからねぇ……」

 

「…………ホー……」

 

「えっ、」

 

「んん!?」

 

「…………右京、さん?今……荒垣さんを、何て呼びました……?」

 

「甥っ子、と呼びましたが……それが何か?」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 

 

「「「――えぇぇぇぇっ!?」」」

 

 

 ……ある程度混乱するだろうとは思っていたが、まさかここまで驚かれるとは思わなかった。

 それに対して、秀一は目を見開いているものの、そこまで驚いていない。

 

 

「……和哉さんの態度から、おそらくあなたと杉下警部の間には何らかの関係があると考えていましたが……まさか、血縁関係にあったとは……」

 

 

 ……さすがだな。俺と右京さんが顔見知りである事には気づいていたのか。

 

 

「叔父と、甥っ子!?」

 

「こ、こんな若造が警部殿の甥っ子、だと!?いくらなんでも若過ぎる…」

 

「あぁ……和哉君はこう見えて、38歳の立派な中年男性ですよ?」

 

「はあっ!?」

 

「さ、38って、えっ?……えっ!?」

 

「いやいやいやいや!?どう見ても20代にしか見えないんですが!?……あ、荒垣さん。本当なんですか……?」

 

「……えぇ。本当ですよ、冠城巡査。

 

 というか右京さん。なんで今バラしてしまったんですか?そのせいで、皆さん大混乱してますよ。せめて事件が完全に解決するまでは黙っていて欲しかったんですが?」

 

「おや?もう"右京叔父ちゃん"とは呼んでくれないんですか?」

 

「っ、いつの話してんだよあんたは!!」

 

 

 それはまだ俺がガキだった頃の話だろうが!!

 

 

「…………"右京叔父ちゃん"」

 

「お前は復唱すんじゃねぇよ、秀一!」

 

 

 それからその目を止めろ。"微笑ましい"とか"かわいい"とか思うな!!

 

 

「とりあえず捜査一課の人!この犯人どうします?」

 

「お、おう!そうだったな!……おい!こいつを連れて行け!!」

 

 

 伊丹刑事達とは別の捜査一課の人達が、犯人を連行して行った。

 その後、まず一般人であるショートヘアの女性と体格のいい男性は、後日調書を取るために呼び出す場合がある事など、その他もろもろを伝えられてから、解放された。

 他の捜査一課の人達も撤収作業に入り、この場には俺と秀一、伊丹刑事と芹沢刑事、それから右京さんと冠城巡査が残る。

 

 芹沢刑事が俺達に向き直り、口を開いた。

 

 

「……まずは捜査へのご協力、ありがとうございました。……お2人も後日、調書を取るためにお呼び出ししますので……面倒だからといって逃げたりしないよう、お願いしますよ?」

 

「もちろん、分かっていますよ。我々も警官ですし、調書の重要性はよく知っていますから」

 

「我々のボスからも、そちらに協力するようにと言われています」

 

「……それなら、いいですけどね……」

 

 

 芹沢刑事が引き下がると、今度は伊丹刑事が俺を見据えて口を開く。

 

 

「……あんた達も、特命係のように首を突っ込んでくるのでは、と警戒していたが……なるほど。警部殿の甥っ子ともなれば、警部殿の能力についてはよく知っているだろうし、自分達が手を出すまでもなく、放っておけば自分の叔父上が解決してくれるだろうと……そう考えたわけですか」

 

「…………ん?」

 

 

 ……どうやら、盛大に勘違いされているらしい。

 

 

「……失礼ながら申し上げますが、伊丹刑事。あなたは勘違いしています」

 

「…………何?」

 

 

 訝しげに俺を見ている彼に、俺は苦笑いを向ける。

 

 

「――日本警察は、優秀です。我々FBIは、日本の公安の方々にとても助けられました。……だから、彼らと同じく日本警察に所属しているあなた方の捜査に首を突っ込む事なんて、しません。邪魔になってしまいます。……私は、あなた方の邪魔はしたくありません。そんな事をすれば、我々の同士となってくれた公安の方々に申し訳が立ちませんから。

 

 まぁ、そもそも手を出す必要性がないと考えていたんですが、ね。だって、俺は右京さんだけを信じていたわけではなく、あなた方全員を――日本の警察官を、信じていたんですよ?」

 

「――――」

 

「――俺の本来の故郷を守ってくれる、立派な警察官であるあなた方を信じるのは、おかしい事ですか?」

 

 

 ……すると伊丹刑事は、唖然。……目付きの悪い強面の顔がコミカルな表情に変わって、なかなか面白い。

 

 

「せ、先輩先輩!ちょっと……!」

 

 

 芹沢刑事が、そんな彼の腕を引っ張って一緒に離れて行った。その先で、ひそひそと話をしている。……どうしたんだ?

 

 

 

 

「……どうするんですか!」

 

「どうする、って……」

 

「だって先輩、あんなに俺達の事を信頼してくれてる人に、滅茶苦茶失礼な事言ったでしょう!?」

 

「ぐっ……」

 

「確かに、言ってましたよね。"純日本人なのにアメリカの犬をやってる"とか、"こんな若造が"とか、その他もろもろ……」

 

「うおっ、……ヌルッと会話に入ってくんな冠城……!」

 

「――えぇ、全くですねぇ。僕の大事な大事な甥っ子に、とても失礼な事を言っていましたよねぇ……?伊丹刑事」

 

「ひぇ」

 

「け、警部、殿」

 

「もちろん――謝りますよ、ねぇ?」

 

「…………ハ、ハイ……!い、いくぞ芹沢!」

 

「えっ、俺も!?」

 

「先輩の俺が謝るんだから後輩のお前も謝るんだよ!連帯責任だ!!」

 

「理不尽!?」

 

 

 

 

 ……途中で冠城巡査と右京さんも一緒に、何かを話していたようだが、突然、伊丹刑事が芹沢刑事を引きずりながら、俺の前にやって来た。

 

 

「……あー、その……えー……」

 

「……先輩!」

 

「分かってる!……その、――すみませんでした」

 

「すみませんでした!」

 

「…………えっと?」

 

 

 2人が、俺に向かって頭を下げた。……いきなりどうしたんだ?

 

 

「……日本の警察官を信頼してくれるあなたに対して、大変失礼な真似をしました。申し訳ございませんでした」

 

「大変失礼いたしました!申し訳ございません!」

 

 

 すると、背後で殺気が膨れ上がった。……今は一般人もいないから、歯止めが利かなくなったんだな。

 頭を下げている刑事2人は体が震え、俺達を見守っている右京さん達は冷や汗を流している。

 

 

「――今さらか?あれだけ和哉さんを貶しておきながら、今さら謝罪など……!」

 

「秀一……」

 

「……俺は認めない。確かに我々は日本警察に煙たがれてもおかしくはないが……それでも彼を……和哉さんを侮辱するなんて――万死に値するぞ」

 

「秀一、」

 

『せっかく――いつも頑張っている和哉さんのために同士達が時間を作ってくれて、和哉さんだってあんなに楽しそうにしてたのに、殺人事件でそれを台無しにされるわ俺の唯一無二を侮辱されるわ――今の俺は最高に機嫌が悪いんだよ……!!』

 

「――――」

 

 

 …………なんだ。こいつ、そんな事を考えていたのか。――同士達と、俺のために、こんなに怒っているのか。

 

 だがしかし。そうだとしてもやり過ぎなので、

 

 

「――赤井秀一」

 

「っ、」

 

「――Stay(待て)

 

「――――Yes,master(はい、ご主人様)

 

 

 外だけど、今回ばかりは仕方ないので、いつものように犬扱い。

 

 

「……伊丹刑事、芹沢刑事。頭を上げてください。……私の部下が、度々申し訳ない事をしてしまいました。すみません」

 

「えっ、あ……いえ……」

 

「さて、謝罪についてですが。もちろん、ありがたく受け取ります。……また、先ほどまでの部下の行動について、改めて謝罪します。……申し訳ございませんでした」

 

「……先ほどは、失礼いたしました」

 

 

 俺が頭をを下げると、それに合わせて秀一も頭を下げる。……ちゃんと頭は冷えているようだ。よし。

 

 

「……あー、……えー……っ、我々も、あなた方の謝罪を受け取ります。ですので、頭を上げてくれませんか?」

 

「……ありがとうございます」

 

 

 俺達が頭を上げると、2人は神妙な面持ちをしていた。伊丹刑事が口を開く。

 

 

「……荒垣さん」

 

「何でしょう?」

 

「あなたは、何故我々に怒りをぶつけないんですか?……俺としてはあなたの部下の反応こそが……まぁ、少し過剰ではあるものの、当然の事だと思いましたがね」

 

「……それは……私も赤井も、自分自身の事を侮辱された程度では、別に怒りませんよ。その程度なら我慢すればいいだけの話です。……しかし――自分以外の、大切な存在を侮辱されたら、そうはいきません」

 

「…………」

 

「だから赤井は……少々過剰ですが、怒りました。私のためにね。……そして私も、もしあなた方が彼を侮辱していたら――烈火の如く、激怒していたでしょうね。それこそ、先ほど犯人が私の叔父にナイフを向けた時のように、怒鳴っていたはずです。……あなたも、部下や仲間を侮辱されたら、同じように怒るのでは?」

 

「…………まぁ……そう、ですね」

 

「それと同じ事ですよ。……それに、私は先ほど言いましたよね?あなた方の邪魔をしたくない、と。無駄に感情を爆発させて、あなた方の邪魔になるような事をしたくなかったんですよ」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 ……黙り込んだまま、伊丹刑事と芹沢刑事が顔を見合わせて、それからまた俺を見た。

 

 

「……荒垣さん。失礼な事を聞くようで、申し訳ないのですが――あなた、本当に杉下警部の甥っ子ですか?」

 

「え?」

 

「いやね。あなたが常識人過ぎて、先輩も俺もちょっと疑い始めてるんですよ。本当にあの警部殿と血が繋がっているのかって…あ、違いますよ!?別に警部殿を侮辱するつもりは全くなくて……!!」

 

「……あー……――"細かいところまで気になるのが、僕の悪い癖"、"妙ですねぇ"、"一つよろしいでしょうか"、"最後に、もう一つだけ"……といった右京さんの口癖に聞き覚えは、」

 

「「あります!!」」

 

「なるほど――理解しました。あなた方も彼に振り回されてますね?……この言葉は、目上の方に使うべき言葉ではないと分かっていますが……あえて、使わせていただきます。――心中、お察しいたします」

 

「……荒垣さん……!」

 

「荒垣さん、あんた良い人だな!!」

 

 

 2人の俺を見る目ががらりと変わった。……いやー単純、ゲフン。……素直な人達だなぁ。気持ちはよーく分かるが。

 

 

「……和哉君。いろいろと物申したい事があるのですが、」

 

「今俺は伊丹刑事達と話をしてる途中なんだ。ちょっと静かにしてくれ右京叔父さん(・・・・・・)

 

「…………君にそう言われては、仕方ないですねぇ……」

 

「「「えっ」」」

 

 

 右京さんが引き下がると、冠城巡査達が彼を2度見した。……俺は滅多に叔父さんと呼ばないから、ここぞという時に叔父さんと呼ぶと、この人は意外と従ってくれるのだ。

 

 

「で、本題に戻しますが……確かに私は、彼の甥ですよ。私の母が彼の姉でして。……彼には私がまだ日本に住んでいた頃に、何度か遊んでもらいました。

 それ以降も、ごく稀に私が来日しては彼と会って話をしたり、時には彼の方からアメリカにある私の実家に遊びに来てくれたり……それなりに交流を続けていました」

 

「へ、へぇー……」

 

「…………全く、想像できないんですが」

 

「……それにしても、君がFBIになる前に1度会った日以降、会う事はありませんでしたが……まさかこんな形で再会する事になるとは……最初に見た時は、最後に会った時と見た目がほとんど変わっていなかったので、驚きましたよ」

 

「童顔で悪かったな!!」

 

「そうは言ってませんよ……」

 

 

 その時。俺の携帯に着信があった。

 

 

「おっと。……失礼」

 

 

 秀一達から離れて、電話に出る。……相手はジェイムズだった。俺達の状況が気になって電話を掛けてきたらしい。

 事件が解決した事と、後日調書を取るために警視庁に行く事、これから合同捜査本部に戻る事を伝えた。

 

 電話を終えてから彼らの元に戻り、まず秀一に声を掛ける。

 

 

「ボスからの電話だった。……仲間達もみんな心配しているようだ。そろそろ戻ろう」

 

「はい」

 

「……では。我々はそろそろ失礼します」

 

「あぁ、ご協力ありがとうございました」

 

「ありがとうございました!」

 

 

 それから。秀一と共に店の出口に向かおうとして……ふと、振り返った。

 

 

「そうだ、右京さん」

 

「何ですか?」

 

「おふくろが心配してましたよ」

 

「…………はいぃ?」

 

「最近、連絡の1つも寄越さないって。……俺とはたまにメールのやり取りするのに、おふくろとはやらないんですか?」

 

「……彼女は、苦手なんですがねぇ……」

 

「まぁ、あの人はマイペースなんで、その気持ちは分かりますが……あまり、俺のおふくろに心配させないでくださいよ、叔父さん」

 

「む……」

 

「それに……おそらく無いとは思いますが、おふくろの明らかに沈んだ様子を見たら、そのうち親父が介入するかも…」

 

「近いうちに彼女に連絡します」

 

「賢明な判断だと思います。……では、失礼します」

 

 

 今度こそ、秀一と共にその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

「…………さて。……言ってしまったからには、近いうちに連絡しないとですねぇ……」

 

「……右京さんにも、苦手な人っているんですね。……彼の母だというあなたの姉や、彼の父親って……どんな人達なんです?」

 

「そうですね…………僕の姉にして、彼の母親である彼女は、マイペースで穏やかで……心配性な女性です。そして父親……僕の義理の兄は――読めない人、です」

 

「…………読めない……?右京さんが?」

 

「えぇ。……既に引退してしまったものの、FBIではかなりの敏腕捜査官として有名だったと聞いています。……和哉君は間違いなくその血を引いていますから、いずれ父親と同様に、有名になるでしょうねぇ……」

 

「……へぇー……」

 

「……ただ。彼の父親について、1つ、分かっている事があります」

 

「ほう?」

 

「もしも万が一、僕の姉や和哉君の身に何らかの危害を加えられた時……彼の父親は――悪鬼羅刹の如く怒り狂い、彼らに危害を加えた原因を、尽く潰しに掛かるでしょう……」

 

「…………え?……ちょ、右京さん?荒垣さんの父親って……そんなにおっかない人なんですか!?」

 

「えぇ。それはもう……僕も絶対に、怒らせたくない人なんですよ。……そんな恐ろしい人の息子である和哉君もまた、怒らせると怖いんです」

 

「それは……彼が右京さんを守った時に、その片鱗が見えましたね……僕、あの絶対零度の目には思わず震えました」

 

「彼の父親が怒った時は、あれの数倍は恐ろしいと思ってください」

 

「…………ひぇー……おっかない…………で、右京さんはもしかして、その人の事を怒らせた事があるんですか?」

 

「――ノーコメント」

 

「それ、答え言ってますよね?ねぇ?」

 

「――――ノーコメント」

 

 

 

 

 

 





・警視庁一の変人の甥っ子である飼い主

 ――細かいところまで気になるのが、俺の悪い癖……なんてな。

 最近お疲れ気味だったため、息抜きのために赤井と共に1度行ってみたかったレストランへ。相変わらず赤井のハートを撃ち抜きつつ楽しく会話をしていたら、事件に巻き込まれた。おのれ犯人……!
 杉下とのまさかの再会に驚いたが、とりあえず場を混乱させないために初対面を装っていた。……しかし、目の前で犯人が杉下にナイフを向けたため、激怒。俺の身内に何してくれてんだ!!
(# ゜Д゜)

 伊丹刑事の嫌味にも、全く動じない。いやいや、俺は日本の警察官の事を信じているんですよ?何かおかしいですか?……あ、そのコミカルな表情面白い。
 刑事2人組に頭を下げられ、それから赤井の言葉を聞き、"やっぱりこいつ良くできた弟子だな"とちょっと照れ臭くなった。――だがしかし。お前は少しやり過ぎだ、ステイ!

 杉下との血縁関係を疑われ、あっ(察し)。――心中お察しいたします(´・ω・`)。
 そして叔父さん(・・・・)と呼ぶだけである程度杉下をコントロールする事が可能という、杉下をよく知る者なら愕然とする程の能力を持つ。
 最後に、自身の母親が杉下を心配している事を伝えた。苦手なのは分かるけど、ちょっとぐらい安心させてやってくれ。放っておくと親父が首を突っ込む、かも?


・実は最高に機嫌が悪くなっていた忠犬

 ――俺の和哉さんは、聖人か天使か神か、もしくはその全てだと思う(真顔)

 和哉さんのためにいろいろとセッティングして、その甲斐あって和哉さんが良い感じにリラックスしていたのに――おのれ、殺人事件
<●><●>カッ

 伊丹がオリ主を侮辱したため、1度はキレる寸前までいったものの、オリ主に止められたため、ギリギリで抑えた。(なお、表面上はほぼ無表情)
 犯人を取り押さえた際、オリ主がぶちギレてびっくり。その後、オリ主と杉下の関係を聞いてオリ主がキレた理由を知る。なるほど、それは和哉さんならキレて当然ですね。……それにしても"右京叔父ちゃん"、ですか……(内心ニコニコ)

 刑事2人組がオリ主に今さら謝った事で、ついに堪忍袋の緒が切れる。――俺は今、最高に機嫌が悪いんだよ!!(ライ顔)だがしかし。即座に飼い主の命令で鎮圧。和哉さんの命令は?ゼッターイ!
 刑事2人組に謝ってからは静かだった。……というのも頭は冷えていたが、機嫌がまだ完全には直っていなかったため。オリ主がジェイムズとの電話から戻って来て、赤井に声を掛けたあたりでようやく冷静になった。

 ……はっ!そういえば和哉さんの身内に改めて挨拶する事を忘れていた!!どうしよう!?
( ̄□ ̄;)!!


・飼い主の叔父上

 相棒に誘われてついて行った先のレストランで、まさかの再会に思わずポーカーフェイスを崩しそうになった。おやおや?何故こんなところに……!?
 しかし、とりあえず事件の解決が優先。また、オリ主がまだ自分達の関係を明かすつもりはない事を察して、それに合わせた。
 オリ主に被害者達が席を立った順番や回数を聞いたのは、オリ主なら覚えているはずだと確信していたため。この僕の甥っ子ですからねぇ……これぐらいはあっさり答えてもらわないと。
 犯人が飛び掛かって来た時、甥っ子が自分を庇ってくれた事が実はかなり嬉しかった叔父上。ついつい、"大事な甥っ子"と"叔父"という言葉を口にしてしまった。

 心から自分や日本の警察官を信じてくれているオリ主に、ほっこり。
 ――さて、伊丹刑事?僕の大事な甥っ子はこんなにも尊いのですから、しっかりと謝罪してくださいねぇ……?(威圧)

 そして、オリ主の部下から放たれるヤバい殺気に、冷や汗。和哉君。君はいつの間にそんな凶悪な部下を持ったんですか?しかも犬扱いですか?……そういえば"赤井秀一"という名はどこかで聞いた事があるような……?
 好き勝手言われた事に対して、オリ主に物申したかったが、右京叔父さんと呼ばれて大人しく引き下がった。そう呼ばれてしまっては、仕方ないですねぇ……

 姉が苦手。義兄はもっと苦手。義兄が本気で怒るとどうなるかをよく知っている。……はいぃ?何故知っているのか、ですか?――ノーコメントで。


・捜査一課コンビ

 はぁ?アメリカの犬かよ、けっ!と、思っていたら……警部殿の甥っ子?えっ?――えっ!?全然似てない!!

 というか常識人!超良い人だ!?貶してごめんなさい!!(盛大な手のひら返し)

 そして部下が恐い……!!((( ;゚Д゚)))殺気ヤバい!下手な犯罪者よりも恐い!!


・叔父上の相棒

 あれ?俺あんまり出番なくね?あれ?

 オリ主の父親がいかに恐ろしいかを杉下から聞いて、震える。まさか右京さんにも苦手な人とか読めない人が存在したとは……!?

 オリ主と一緒に酒が飲みたくなった。右京さんの愚痴を聞いてもらいたい!





  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。