中忍試験までやってこれました。
試験管側の話なので、原作組に関しては漫画とかで補ってください!!
08:同僚
波の国の任務から数ヶ月、挟間ボンドルドは医療忍者として日々の仕事をしていた。
任務は怪我をした忍者の治療、病院で医師として里の人を治療、大名のアンチエイジング治療。命の危険がない任務ばかりであったが、金の入りは最高レベル。だからこそ、医療忍者は重宝され、医療忍者の心得というものが存在する程だ。
仕事が終わり、カツユによる逆口寄せの術で秘密の施設まで移動する。そこには挟間ボンドルドの影分身が二人も働いていた。本体が通常業務をしつつ、影分身がカツユのお世話や胎児の状態管理、更に回収した「断刀 首斬り包丁」を新素材として活用する研究もされていた。影分身という素晴らしい術のお陰で成果は着実に積み上がっている。
施設に到着したと同時に影分身達が分身を解除し経験をフィードバックする。そして、再度影分身する。
「ただいま、カツユ。いつ見ても素晴らしいです。生命の神秘をこの目で見られるとは」
『えぇ、ボンドルド様。少し、成長が早いですが他は普通の子と何ら変わりません。母胎となった子も優秀だったのでしょう!! ツナデ様が驚く顔が目に浮かびます』
波の国で拾った
実に勿体ない。
『ボンドルド様、本当に私の体内で育成する方向で良かったのですか?安全面を考えれば、人の母胎の方が……』
「あれらには、人間としての運用は想定していません。私達の子供なのですから、カツユの体内で育てて欲しいのです」
育児に必要な部分だけをカツユが取り込み、カツユの体内で人工的に育て上げている。遺伝子として使ったのは、うちはサスケの物だ。そこに、カツユたっての希望で、挟間ボンドルドの遺伝子情報も組み込まれている。
どんな子供に育つか今から楽しみで仕方がない二人であった。
「それより、何か食べたい物はありますか? 妊娠したら酸っぱい物が欲しくなると聞いた事がありましたので、柑橘類を持ってきましたよ。今、剥いてあげますからね」
そして、ミカンをアーーンと食べさせる様は夫婦その物だ。
『ボンドルド様、名前を呼んであげてください』
「早く産まれておいで、プルシュカ」
愛する我が子の誕生を待ちわびる両親がここにいる。
◇◇◇
木ノ葉隠れの里は、中忍試験に向けて各国と調整や会場の準備で大忙しであった。会場となる里では、他国の忍者に万が一の事があれば国際問題となるため、普段以上に体制を整えている。
この時期ばかりは、中忍以上の者達も任務の頻度が下げられて可能な限り里での待機が命じられていた。医療忍術が使える挟間ボンドルドは、試験の安全性を向上させる観点から中忍試験の救護班への所属を命じられた。
そして、顔合わせも兼ねて特別上忍達と打ち合わせを実施している。同じ忍者とはいえ、名前程度しか知らない事は普通にある。
「俺は一次試験を担当する森乃イビキだ。拷問・尋問部隊隊長だ」
「アタシは二次試験を担当するみたらしアンコよ。それにしても、むさっくるしい連中ばかりね。花がないったらありゃしない。で、アンタは?」
「私は救護班の挟間ボンドルド。医療忍術が使えます。森乃イビキ特別上忍とは、仕事上で色々と」
拷問・尋問で忍者が死なないように治療しながら行う事なども多かった。その手伝いに呼ばれるのが挟間ボンドルドである。持ちつ持たれつの関係であり、アカデミーの卒業試験のカウンセリングを手伝って貰ったり、移植用の手足を融通して貰ったりもしている仲であった。
「「「……」」」
自己紹介が終わったら、静寂がその場を仕切る。
こんなメンバーで会話など弾むはずもない。場を盛り上げるバカが誰も居ないから、当然の結果だ。
みたらしアンコは、中忍試験を担当する特別上忍での紅一点……彼女としても少なからず男性側からのアプローチを期待していた要素はあった。そろそろ、婚期も考えなければいけない女性。特別上忍とは専門職が故に後方担当が多く安定した立ち位置だ。つまるところ、有能株がこの場には揃っていた。
「あんた達さ~……折角の打ち合わせなのに、何もないの!? 女性に気を遣って率先して話題を出すとか、なにかあるでしょ!! というか、挟間だっけ? その怪しい仮面くらい外しなさいよ。人前で失礼だと思わないの?」
「これは、私のアイデンティティですのでお気になさらずに。確かに、話題がないと場が持ちません。では、中忍試験で動く金の話とかいかがですか? 大名達がどこの忍びが優勝するかなどを賭けて裏で大金が動いています」
中忍試験とは、下忍が中忍になる為の試験と言う名目だ。
だが、そんな事の為だけに各国の忍者が遠くから開催国に赴く事はない。出場里側としては、有望な下忍が術と素顔を公然にさらすのだ。対抗策を検討される事もあるので、忍者として良い事など一つもない。初見殺しが出来なくなる。
それなのに、こぞって出場するのは金だ。大名などが有望な忍者を輩出する里だと理解すれば、里の収入に直結する。だからこそ、派手で受けが狙える選手などが多く派遣される。
「あぁ、全くだ。その大名達の護衛に暗部もかなりの数が割かれている」
「ちっがーーーーう!! だれが、そんなつまらない話をしろって言ったのよ。ここに妙齢の女性がいるってのに、男共は気の利いた言葉一つ言えないの!? モテないわよ」
いくら容姿が良くてもモテない女性にはもてない原因がある。そもそも、未だに男性に気を遣って貰える存在だと勘違いしている時点で既に駄目だ。攻めのスタイルで行かなければ未来は真っ暗だというのに。
「既婚者な上に、妻は娘を妊娠中ですのでモテる必要はありません。安心してください、みたらしアンコ特別上忍。私の手に掛かれば30後半になったとしても、今と変わらぬ肉体にして差し上げますよ……お金は頂きますが」
「結婚している上に、娘までとは初耳だ。それなら、祝いに……2、3体新しい個体を用意しよう。火の性質変化持ちでよかったな? 何時も世話になっているからな、誰にも言うなよ」
森乃イビキにとって、挟間ボンドルドとの関係は良好だ。
破棄予定の忍者がどうなろうと森乃イビキにとってはどうでも良い。物言わぬ廃人となった人形を渡すだけで、多少無理な要望も応えてくれる優秀な医療忍者が味方に付くなら安い買い物だ。
男二人で楽しそうに会話する中、完全に取り残されたみたらしアンコ。原作のネームドキャラ。"祝福"を持つ身だが、代わりに独身の呪いでも掛かっているかの如く出会いがない女性である。
………
……
…
中忍試験開始当日。
各国から集まってきた忍者をみて挟間ボンドルドの感想は、想像以上に平均年齢が高いと思っていた。大の大人ですら中忍試験に挑んでいる様子は実に滑稽だ。アカデミーを卒業したばかりの原作組がそこに混ざっていると、下手すれば親子くらいの年齢差。
救護班の控え室に移動しようと思った矢先、見覚えのある下忍……第七班が見えた。
「おーーい!! 挟間ボンドルド特別上忍ってばよ!! もしかして、俺等の応援に来てくれたの!?」
「馬鹿ナルト、そんなわけ無いでしょう。こいつ、目上の人への口の利き方がなって無くて、ごめんなさい」
うずまきナルトと春野サクラ がお馴染みの馬鹿のやり取りをする。その様子を呆れた風に見ているうちはサスケ。彼等の仲は、良好であった。数々の任務をこなす事で着々と実力を付けている。
その恐ろしいまでの急成長に嫉妬すら感じる者も多いだろう。
「私は、中忍試験の救護班として下忍の方達の治療に当たる事になりました。しかし、第七班は優秀ですね。もう、上忍に推薦されて試験を受けるなんて。頑張ってください、貴方達には期待しています」
挟間ボンドルドは、原作組を見送った。
彼等は気がついているのだろうか。アカデミーの卒業試験では、性的拷問の訓練があった。中忍試験合格……下忍の卒業試験が待ち受けている事を。森乃イビキと挟間ボンドルドによる物理拷問訓練だ。素晴らしい事に、今まで奇跡的に廃人を出した事がない。木ノ葉隠れの里の医療忍術のレベルの高さが証明されている。
合格はゴールでは無い。通過点である!!
自己修復機能付きの防具ができれば生存率はあがるはず。
もうすぐ、忍者の収穫祭がまっている。大量にストックしておかねば。
※原作と違い、断刀 首斬り包丁は挟間ボンドルドの手中に収まりました。