東方偽奏録   作:戯言遣いの偽物

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3・発生〜happen〜

「さて・・・案内ったって・・・どこがいいんだろ・・・人里でも行くか?二兎咬君?」

「よろしくお願いします。霧雨魔理沙さん。」

「あぁいいのぜ。ただ、フルネームはやめてほしいのぜ。魔理沙でいいのぜ。」

「わかりましたよ。霧雨魔理沙さん。」

「・・・もういいよ。それで。」

魔理沙と義縁は今博麗神社のある山の麓にいる。霊夢は伸びたままだし、紫は、

「私は義縁君の当分の家を用意してくるから魔理沙ちゃんはここの案内をしてちょうだい。ほんとなら霊夢も行かせるんだけどなぜか伸びてるからね〜。よろしくね〜♪」

とか言ってスキマで麓まで降ろされたのだ。

「んじゃ行くか。歩いてすぐだぜ。」

と言って魔理沙は手に持った箒をくるんと回して肩に乗せ、歩き出した。義縁もショルダーバッグの位置を直し、『戯厭』片手についていく。

「・・・なぁ」

しばらくして魔理沙が聞いた。

「遠くない?距離感。」

「・・・?」

さっきからずっと魔理沙と義縁の間の間隔が10mくらいを維持している。

「もっと近づいてもいいんだぜ?お話しにくいじゃないか。」

「・・・はい」

と、5mくらいに縮まった。

「・・・」

魔理沙はおもむろに止まり、一気に近づいてみた。バックステップで下がる義縁。

「・・・もしかして女の子苦手な人?」

「いえ・・・女の子がよくわからない男と一緒にいたらいけないと思いまして・・・」

「何言ってんだぜ?そんなことはいいんだよ。私とお前はもう友達じゃないかぜ?」

「・・・わかりました。」

と、義縁は魔理沙の横を歩き始めた。もちろんへんな間隔は空いていたが・・・。

道中魔理沙は幻想郷について話した。それを義縁は静かに聞いていた。

 

 

その様子を見ていた者がいる。黒いローブを着て、その顔はフードにより隠れている。ローブから見えた手には血液のように赤黒く、四角い宝石のはまった指輪をしていた。

「・・・」

彼は黙って2人を見つめる。何を考えているかはわからない。

「・・・」

そのうちローブの端から見える口がにぃぃ・・・とつり上がる。

「・・・彼はちゃんと着いたか。バックもあるということは『アレ』もあるということか・・・。とりあえず観察・・・いや、一つ遊んでみようか?まぁ、許してくれよう。ふくく・・・」

彼は笑った。その姿は揺らいで消えた。

 

 

「この幻想郷では時々よくないこと・・・というか事件が時々起こるんだよ。それを私とか霊夢とかが解決してるってわけ。」

「ほぉ・・・」

「私もそうだが、能力を使う人間や妖怪がいるのぜ。私は『魔法を使う程度の能力』。霊夢が『空を飛ぶ程度の能力』、他にも色々あるぜ。そういえば二兎咬君って能力あるのかぜ?」

「・・・知らないです・・・」

「まぁそうだな。おいおい分かると思うのぜ?」

「そうですかね」

そんなことを話しながら歩く2人の前に乞食のような男が現れた。ボロボロの茶色の着物に古ぼけた蓑を被っていた。

「・・・?乞食?」

「・・・?」

「・・・く・・・」

乞食が何かボソボソと言っている。

「なぁ?大丈夫か?」

と、魔理沙が少し近づく。

「・・・クレ・・・」

「ん?何が欲しいのぜ?」

「ソノニククレ!ソシテクワセロ!」

乞食が顔を上げた。目がなかった。鼻もなかった。あるのは口だけだった。

大きく裂けたような口には牙がずらりと並んでいた。

そいつが魔理沙に摑みかかる。

「うぉあ!?」

「危ない!ごめんなさい霧雨魔理沙さん!」

義縁は咄嗟に後ろから魔理沙を真横に蹴り飛ばす。

「ぶぺら!?」

魔理沙は奇声をあげて転がる。

空ぶった乞食のような化け物はゆらりゆらりと揺れながら近づいてくる。

「・・・なんだこいつ・・・!」

「妖怪!?でもこんなの知らない・・・、でもやるしかないのぜ!」

と、帽子からあるものを取り出す。薄い八角柱に足が生えたのようなもので、表面に白黒の棒と陰陽マークが描かれたもの。彼女はそれを『ミニ八卦炉』と呼ぶ。

それを構え、叫ぶ。

「恋符『マスタースパーク』!!」

直後、ミニ八卦から極彩色に輝く。そして極太のレーザーが発射された。

その光は化け物諸共道を覆い尽くし、吹き飛ばす。

義縁は爆風ですっ転ぶ。

「よーし!これで退治できただろ?」

「いやいや、道に隕石が落ちたみたいな感じになってますよ!?それにここって人里に近いんじゃ?」

「だぁいじょぶだって!私だって被害を出さないように気をつけてるのぜ?」

「本当ですかね・・・」

「・・・ウゥ・・・ビックリシタ・・・」

突然土の一部が盛り上がり、怪物が現れた。服や蓑は焼けて無くなっている。しかし、首元から一直線に胴が裂け、牙を覗かせていた。よく見ると身体中に口のような器官がある。

「なんで!?私のマスタースパークが!?」

「クラウ・・・クライツクス!」

怪物は全身の口を震わせ、吼えた。




はい、『偽奏録』です。私が作品作りで一番悩むのはストーリーの細かな描写です。頭にはその光景があるのに書けないのが辛い。2番目はタイトル付けですかね。目立つような良いタイトルがわかない。1話1話のタイトル付けやめようか迷ってます。しかし頑張ります。後書き部は私が勝手に話すだけなので気にしなくてもいいです。それでは『偽奏録』をよろしくお願いします。
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