栞の花の名は   作:天武@テム

2 / 5
2話目です、実はジンは女子によく話しかけられることは多いけれど、コミュ障なので1人しか友達は居ません。


1限目 「愛が深すぎると蹴られる」

 

 

始業式が終わり、僕達生徒は教室に戻っていく。これから、荷物を持って新学年の教室へ移動することになる。

 

「とほほ…寄辺先生に叩かれるなんて……」

 

「仕方ないだろ、遅刻したのが悪い」

 

僕は叩かれた頭を撫でながら、友達と一緒に廊下を歩く、彼は宮崎日向(みやざき ひゅうが)、母さんが営んでる喫茶店でバイトをやっている。ちなみに僕はカイ君って呼んでる。なぜかと言うと、常連の人がそう呼んでるから、僕も便乗して呼ぶことにした。

 

「クラス替えかぁ……カイ君と離れるのは嫌だなぁ…」

 

「なんでだ?お前の事だからすぐ友達出来るだろ」

 

「兄さん目的で繋がる人が大半だよぉ……そんな人とは友達になれない」

 

「人気者の弟は大変だな」

 

「カイくんだってモテるじゃないか」

 

「そうかぁ?」

 

「そうだよ、気づいていないだけだよ」

 

カイ君は、身長も高くブルーブラックのミディアムヘアーに、美人という言葉が似合う端正な顔立ちだ。それに、人に優しいければ惚れる人も少なくない。

それに比べて僕は、顔立ちは幼く、身長も背の順に並べば男子の中で1番前になる位小さい。男には程遠く、マスコットの文字が似合うくらいだ。はぁ…、自己嫌悪……。

 

教室に戻ると、担任の寄辺先生から2年生のクラス表が書かれたプリントが配られた。

2年生のクラスは4組あり、僕の名前は2組の欄に載っていた。

 

隣のクラスが移動し終えるまで、教室で待機しけとけよ。と、先生は言って教室を出ていくと、生徒達は喋り始め、中には席を外して友達の元へ行く人もいた。僕もその中の一人で、カイ君の元へ行った。

 

「ねぇねぇ、カイ君、次何組に行くの?」

 

「2組だ、お前と一緒だ」

 

「良かったぁ、助かったよ…」

 

ほっと息を撫でおろし、カイくんの前の席に座った。その瞬間、クラスの中で黄色い歓声が響いた。

 

「私らシャーリーさんと一緒のクラスだ!」

 

「えー!?2組はいいなぁ、武先輩と弟にシャーリーさんもいるんだから」

 

「2組、トンプソンさんもいるんだな…」

 

「トンプソンさんって…新入生代表挨拶をした人だっけ?」

 

「そう、俺達有名人と一緒のクラスみたいだな」

 

「みたいだねぇ」

 

「お前ら、隣のクラスが移動し終わったから、移動しなさい」

 

呑気に話してたら、寄辺先生から移動するように言われた。僕らは持っていくものが入った荷物が入ったカバンを持って新しいクラスに向かって行った。

クラス表見た限り、カイくん以外知らない人達ばかりだから心配だけど、多分なんとかなるだろう───

 

◇◇◇◇◇

2年2組の教室、皆は席を離れて喋り合って賑やかだった。そんな中、銀髪の女子生徒と黒髪に銀髪のメッシュがかかった男子生徒の2人のやりとりが僕の目に入った。

「2人共銀色の髪なんて珍しいなぁ、外国人かな?」

「この学校だったら、そう珍しくもないだろ」

 

確かにその通りだ。この学校は、髪色や髪型にあんまりうるさくない。常識外れに盛りすぎた髪型だと指摘されるが、そうそういない。

「やったねグレイちゃん!!やっと念願の同じクラスだ!!これで何時でもグレイちゃんの元へ駆けつけることができるよ!!」

 

「あーはいはい、良かったな。っていうか、とそんなに変わらないだろ」

 

「いいや変わるね!!1年の頃は休み時間しかグレイちゃんを見られなかった。だけどもう違う!授業中も休み時間も、何時でも見ることが出来る!これで──」

 

「あーもー!うるっさい!!」

 

「ぶべらっ!?」

 

銀髪の女子が熱弁してた男子に回し蹴りをした。綺麗なフォームだったな……って、それどころじゃない。僕達は蹴られた彼に駆け寄った。

 

「だ、大丈夫!?」

 

「ああ…大丈夫。このくらい、俺もこの位は受け止めなければ失格だ」

 

「は…?」

 

「……それって、どういうこと?」

 

言ってる意味がよく分からなかった。蹴りを受け止めなきゃ失格って、格闘家でも目指してるの?

 

「あれはグレイちゃんがする愛情表現だ。この程度どうってことない……はっ!貴様まさか、グレイちゃんを狙っているのか!」

 

「えええ!?違うよ!?」

 

「違うのか!?なら、グレイちゃんに魅力がないって言いたいのか!!」

 

「そんな事言ってないじゃないかぁ!?」

 

何故か鬼のような形相でこっちを見られた、理不尽な。

 

「た、助けてカイ君〜」

 

「いや俺に言われても……」

 

返答に困って助けてもらおうと、カイ君を見る。しかし、銀髪の子が彼を抱き寄せると鼻血を吹き出して気を失った。

 

「ごめんな、真白が迷惑をかけたな」

 

「ううん、大丈夫……君はえっと…」

 

「グレイだ。グレイ・アンダーソン、お前は?」

 

「僕は叢雲ジン、こっちはカイ君、同じクラスなんだしよろしくね」

 

「よろしくジン、カイ」

 

「ああ、本名は宮崎日向っていうけどな」

 

なんやかんやで、友達が一人出来た。あと、愛が深すぎるのもやっぱりダメなんだなって学んだ。




銀髪の少女グレイ
ルイズのコピペ並にグレイちゃんが好きな真白
なんとも濃いメンツがジンの前に現れました。ジンの学校生活はどう変わるのだろう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。