花のように可憐で… 作:Black History
@taroさん、ハンベイさん、ウルトラ木星人さん、座馬八郎さん、那須屋 高雄さん、Plant Swampさん、ナギンヌさん、まりゅさん、断空我さん、貴重なご評価ありがとうございますm(__)m
今回は少し区切りが悪いかもしれませんが、次回をなるべく早めに投稿する予定なのでお許しくださいm(__)m
とりあえず本編入ります、どうぞ。
「おはよう。友奈、東郷さん」
「おはよう!翔ちゃん!」
「おはよう。翔太君」
入学式から数日が経ち、二人との挨拶も恒例化してきた。
だからといって飽きたりなんてしていない…むしろ心地いいくらいだ。
「そうだ、二人共…今日あった宿題の答えってわかった、、?」
「・・友奈ちゃん?」
「な、なに?東郷さん?」
「…見せないからね?宿題は自分で解かないと意味が無いんだから」
「ううっ。そこを何とか…」
「駄目です!」
・・仲いいなぁ、この二人。
友奈も頭悪いわけじゃないんだけどな…むしろ良いほうだと思うけど。
まぁ、でも…今回の宿題は確かに難しめだったから、同情はできる。
「翔ちゃん~」
「友奈、僕も答えは見せられないからね?そんな上目遣いしても駄目だよ」
「翔ちゃんまで!?そんなぁ…」
僕の机に突っ伏す友奈に苦笑する
さすがに答えは見せれないよ。
…答え『は』ね。
「落ち込まないの友奈。ほら、宿題のプリント見せてごらん?」
「え、それって…」
「まだ朝の時間はあるからね。幸い宿題も多くないし、教えてあげるよ」
「翔ちゃん…!」
「はいはい。喋ってないで早くプリント持ってきな?時間は有限だよ?」
「はい!翔ちゃん先生!」
そう言いながら自分の席に向かう友奈を見送っていると、隣の車椅子からため息が聞こえてきた。
「もう、翔太君ったら…友奈ちゃんをあまり甘やかしちゃ駄目よ?」
「答えは見せないよ。解き方とかを教えるだけだから…ね?」
「・・はぁ、わかったわ」
「ありがとうね、東郷さん」
「翔太君だけじゃ大変でしょう?それなら私も手伝うわ」
そんなありがたい提案をしてくれる美森ちゃんに、思わず笑みがこぼれる
何だかんだで友奈に優しいんだよね~美森ちゃんって。
「翔太君?何で笑ってるのかしら?」
「別に?何でもないよ~?」
「翔ちゃん!持ってきたよ…って、何かあったの?二人とも見つめ合って」
―そんなにぎやかな朝の会話から、1日の始まりを噛みしめるのだった
放課後ーーーーー
「え?部活を見てみたい?」
「うん!駄目かな?」
「別にいいけど…どこに?」
美森ちゃんが乗っている車椅子を押しながら歩く友奈に訪ねる。
部活を見てみたいなんて言うことは、おおよそ行きたい部活の目星とか決めてるのだろうか?
・・友奈は僕と違って運動神経抜群だから、どこに行っても問題ないだろうけどねー……羨ましい。
「実はまだ決めてないんだ~。どんな部活があるのかも詳しく知らなくて…だから色々見てみたいな~って」
「あっ、そうなんだ…ちなみにどんな部活がいいとか希望はあるの?運動部がいい!とかそんな感じの」
「そういうのは特にないかなー」
無いのか…まぁ、いいんだけどさ
友奈らしいと言えば友奈らしいしね。
「東郷さんも部活に興味が?」
「私も翔太君と同じで友奈ちゃんの付き添いよ。私はほら、車椅子だから…」
「僕も松葉杖だけど、インドアな部活とかだったらやれるんじゃないかな?東郷さんも入れて三人で」
「私もできれば二人と一緒の部活がいいな!三人で楽しくやりたいもん!」
「二人とも……そうね、私もこの三人でやりたいわ」
少し暗くなっていた美森ちゃんだったが、僕らの言葉で明るさを取り戻したようで良かったよ。
しかし、、インドアな部活か…この学校にはどんなのがあるんだろう?
思いつくのは将棋や囲碁、百人一首とかだけど…他にもあったりするかな?
「うーん。どうしようかな…」
「とりあえず適当に見に行ってみる?迷ってても時間が勿体ないだけだよ」
「翔太君の言うとおりね。まずは行ってみましょう?友奈ちゃん」
いざ見に行くとなると、どこへ行こうか悩むのは分かるが…悩んで時間を使い、帰るのが遅くなるのは避けたい
「そうだね!よーし!じゃあ、野球部から行ってみ―「ちょーっといいかしら?そこのお三方?」…ふぇ?」
友奈が意気揚々と声をあげようとするが、突如として現れた金髪の女性によってそれは遮られた。
「部活の勧誘ですか?失礼ですがどなたでしょうか?先輩の方だというのは分かるのですが…」
いきなり現れた女性に驚いて口を開けている二人に代わって訪ねる。
おそらく部活の勧誘だと思うので、先輩の人だというのは分かるのだが…
「あぁ、自己紹介がまだだったわね…あたしは二年の犬吠埼風(いぬぼうざきふう)、、『勇者部』の部長よ!」
「『勇者部』…!それっていったいどんな部活なんですか!」
「よく聞いてくれました…勇者部は世のため人のために、他の人がやりたくないようなことを『勇んで』行う部活よ!」
「・・要するに、、ボランティア活動をする部活ってことですか?」
「まぁ、、そうとも言うわ」
【勇者】という言葉に目を輝かせる友奈と、冷静にどんな部活か先輩に訪ねる美森ちゃん。
二人がそれぞれ先輩と話している間、僕は正直気が気じゃなかった
―まさか…新しい勇者に友奈が?
自分で動かすことができなくなった足に目をやり、顔をしかめる。
大赦さんから詳しい話は一切教えらなかったため、あくまで推測でしかないが…『勇者部』だろ…?
「……ちゃん!翔ちゃん!」
「…はい?どうしたの友奈?」
「どうしたじゃないよ~!さっきから呼んでるのに何で無視するのー?」
「翔太君はどう思う?私と友奈ちゃんは勇者部に入ろうと思うのだけど」
どうやら思考に没頭している間に二人は入部することにしたらしい。
…無視したわけじゃないんだよ、友奈
「できればあたしは君にも入って欲しいのだけど…どうかしら?」
「二人が入るのなら僕も入ります。よろしくお願いしますね、犬吠埼部長」
「入ってくれるようでうれしいわ!じゃあこの入部届けに記入してね。先生に持っていかないと駄目だから」
「わかりました!」
・・二人が楽しそうなら…いいかな?
意気揚々と紙に書く友奈と、微笑みを浮かべながらうれしそうに紙を書き進める美森ちゃんを見て、ひとまず僕は考えるのをやめた。
僕の早とちりかもしれないし…。
「はい、ありがとう。それじゃあこれからよろしくね!三人とも!」
「「はい!」」
「・・よろしくお願いします」
「またね。友奈ちゃん、翔太君」
「うん!また明日ね、東郷さん!」
「バイバイ。また明日」
勇者部への入部が決まって美森ちゃんもうれしいのか、いつもより別れを告げる声が弾んでいる。
美森ちゃんがうれしそうで何よりだよ
「翔ちゃんうれしそうだね~?」
「現在進行形で100%スマイルを浮かべている君に言われたくないよ?」
「勇者部の活動が楽しみだからね!」
「友奈も人のこと言えないじゃん…」
楽しみなのは分かるが、満面の笑顔で帰路についている姿を見て不審がられそうだからやめていただきたい。
…そんな水を差すようなこと、絶対に言えないけど。
「それじゃあね、友奈」
「え?あ、うん…」
友奈に一言別れの挨拶をしてから家のドアノブに手を掛ける。
「ちょ、ちょっと待って!」
今まさにドアを開けて中に入ろうとしていると、後ろからそんな友奈の声が聞こえてきた。
「うん?どうかしたの友奈?」
「えっと……久しぶりにさ?私の家に上がっていかない…?」
「・・はい?」
いや、うん・・確かに昔はよく結城家にお邪魔してたけどさ…?
それにこんな時間に上がったら、友奈のお母さんにも迷惑がかかるし…
「友奈、さすがにそれは―」
「晩御飯だけでいいから……駄目?」
・・目を潤ませて上目遣いはずるいよ…これを天然でやってのけるから友奈は油断できない。
「・・・わかったよ。友奈のお母さんにも挨拶したかったし、、お邪魔させてもらうね?」
「!良かったー!それじゃあさっそく中に入って入って!」
「おっとっと…」
友奈に手を引っ張られて、家の中へと強引に引き寄せられる。
友奈ってこんなに強引だったっけ…?
「ただいまー!」
「お帰りなさい友奈……って、あら?翔太君…翔太君よね?お久しぶりね~!」
「お久しぶりです、友奈のお母さん」
友奈のお母さんも変わっているんじゃないかなと少し心配していたのだが、全然変わってなくてホッとしたよ。
「小学生以来ね~。今日はどうしたの?何か家に用でも?」
「あぁ、いえ。少し友奈に晩御飯を一緒に食べようと誘われまして……ご迷惑でしたかね?」
「久しぶりに翔ちゃんと一緒に晩御飯食べたくて…お母さん!お願い!」
「なるほどなるほど…そういうことなら大歓迎よ!私も翔太君と久しぶりにご飯食べたいしね!」
友奈のお母さん、うれしいですけどそこは断ってくれても良かったんですよ?
むしろ断ってほしかった…
「本当に!?」
「えぇ、女に二言は無いわ!…でも翔太君のお家は大丈夫なの?突然他所の家で晩御飯を食べちゃって」
「・・大丈夫ですよ、どうせお父さんとお母さんは遅くまで仕事しているので。むしろ友奈のお母さんが作ってくれるならありがたいぐらいかと」
「そうなの?それは大変ね…なら今日はゆっくりしていってね?」
「あはは、ありがとうございます…」
あぁ、何一つ問題なんてないさ。
・・どうせ家に帰っても、大赦さんが作ってくれた料理が広い家にぽつんと一つ置いてあるだけなんだから
実質一人暮らしみたいなものなので、いくら帰るのが遅くなっても問題ないんだけど…わざわざ言う必要ないよな
「そうだ…なんならお泊まりしていく?」
「・・・はぇ?」
・・・今、、何て言いました…?
「遅くまで一人だと寂しいでしょ?それにその体だと色々と不便でしょうし…毎日とは言わないから、今日だけでも泊まっていかない?」
「・・・・」
‥( ・◇・)? ⬅️ ※僕です
⬇️
‥( -_・)? ⬅️※僕で(以下略
⬇️
‥Σ(゜Д゜)!? ⬅️※(以下略)
いや落ち着け・・友奈のお母さんは僕に気をつかってくれて言っているだけだ。
だからここは丁重にお断りを入れるべきだろう。よし…ではさっそく―
「私もそのほうがいいと思う!」
「!?ゆ、友奈!?」
「翔ちゃん一人だと心配だよ!今日だけでいいから、、泊まっていって?」
おそらく僕の身を信頼+心配してくれてるがゆえにそう言ってくれてるだろうが…もっと男である僕に危機感を持って欲しい。
「友奈もこう言ってることだし、ここは泊まっていかない?翔太君?」
断りたい・・だが、お二人の善意を無駄にするわけにも……仕方ない。
「・・・・すみません。ご厚意に甘えて、泊まらせていただきます」
「!!」
「いえいえ、気にしなくていいのよ。困った時はお互い様だからね」
「ははっ…感謝の極みです…」
「ならとりあえず晩御飯にしましょう!今日はうどんよ~二人とも、いっぱい食べてね?」
「はーい!!行こう!翔ちゃん!」
「うん。行こっか…」
目を眩しいくらいキラキラ輝かせている友奈に引っ張られる
二人の善意に罪はない
とどのつまり、僕が意識しなきゃいいんだから…実際ありがたいし。
お父さんお母さん…この市村翔太、、腹をくくります。
「ところでどうだった翔太君?家のうどんはお口に合ったかしら?」
「はい、とてもおいしかったですよ。ごちそうさまです」
僕が上がった後の湯に友奈が入っている間、友奈のお母さんと話していると、作ってくれたうどんについての感想を聞かれた。
「少し家のうどんは味が濃いめだったから心配だったのだけど…翔太君って濃いめが好きなのかしら?」
「・・え?あぁ、そうですね…少し濃いめのほうが好きなんですよ、僕」
「そうなのね、なら良かったわ」
・・あのうどん、濃いめだったんだ…『全然わからなかったよ』
わかってはいたけど、、やっぱり食事が楽しめなくなるのは辛いな…
「できればもうちょっと話していたいんだけど、、そろそろ友奈が上がってきちゃうし、私は失礼するわね?」
「え?…あの、僕ってどこで寝ればいいんですかね…?」
「あ……そういえば、空いてる部屋がなかったのを忘れてたわ…翔太君、申し訳ないのだけど…」
「友奈の部屋で寝泊まりしてもらっていいかしら?」
「・・へ?」
いかがでしょうか?
前書きでも語ったとおり、終わり方が少しキリ良くないです。
気持ち悪く感じた方がいましたら申し訳ないです…次回の投稿は早めにいたしますので、お待ちくださると幸いです
他キャラ視点もありませんが、それも次回にお預けです。楽しみにしてくださっていた方がいましたらすみませんm(__)m