花のように可憐で…   作:Black History

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あべんじゃーさん、オーマノイズA(旧ノイズスピリッツ)さん、勝石さん、貴重なご評価をわざわざありがとうございますm(__)m

リアルの事情に加え、スランプ気味になりまして…投稿が遅れました。

そんな僕のことはさて置き、さっさと本編に入ります。

…ちなみにですが、今回は友奈ちゃん視点オンリーとなっております。
翔太君視点は無しです、、どうぞ



光に影は憑き物

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「おはよう!東郷さん!」

 

「おはよう、友奈ちゃん」

 

いつも通り朝の挨拶を東郷さんとする

 

今日はとってもいい天気で、いつもより少しわくわくした気分になる。

 

「友奈ちゃん、どこかいつもより元気なように見えるのだけど…何かいいことでもあったの?」

 

「いい天気だからねー。だから今日はいつもより元気100倍だよ!」

 

「なるほど。一人で起きれたのもいい天気のおかげなのね…これからもそうしてくれるとうれしいのだけど?」

 

…いつもご迷惑をおかけして、大変申し訳ありません。

 

「…最近は自分で起きれてるから!」

 

「『継続は力なり』よ?最近だけじゃ、駄目なんだからね?」

 

「はい…ごめんなさい」

 

東郷さんから厳しい一言を貰い、自分の笑みが苦笑に変わるのを感じる。

やっぱり手厳しいなぁ…東郷さんは。

 

 

私のことを思って言ってくれているのがわかっているから、辛さよりもうれしさの方が大きいんだけどね~

 

 

・・時々怖い時もあるけど…

 

 

「友奈ちゃん?変なこと考えてない?」

 

「べ、別に?何にも考えてないよ!」

 

「それはそれでどうなのかしら…」

 

鋭い!…油断できないよ、東郷さん…

 

 

いい天気に似合わず流れた冷や汗をこっそりと拭っていると、東郷さんが「そういえば」と口を開いた。

 

 

「また翔太君は寝坊なの?」

 

「・・うん。多分そうだと思うよ」

 

噂をすれば何とやら。鞄に入れておいた携帯から小さめの通知音が鳴り響く

 

携帯を取り出し、さっそく開いてトークアプリを見てみると、そこには東郷さんが予想した通りの文が書かれていた。

 

 

『ごめん。また寝坊しちゃって…今日も先に行っててくれないかな?』

 

 

 

「・・最近になってから、翔太君寝坊しすぎじゃないかしら?」

 

そんな言葉をため息交じりにつきながら、携帯のメッセージを見る東郷さん

 

 

 

 

・・・東郷さんの言う寝坊を含め、ここ最近翔ちゃんの挙動がおかしい

 

 

ここ二週間になってから寝坊はほぼ当たり前になり、学校ではどこか上の空気味になっていたりと…他にも私が気付いていないだけで、まだありそうなぐらい。

 

 

「寝坊だけならまだいいのだけど、あの優等生に近い翔太君が、授業に集中して取り組めてないなんて…心配だわ」

 

「こないだは問題を当てられたのに答えられなくて、先生に注意されてたね」

 

「えぇ。あの問題、いつもの翔太君だったら簡単に解けるはずなんだけど…」

 

東郷さんの言うとおり、私でも解けるような問題だったのにあの翔ちゃんが解けないわけがない。

 

 

 

 

 

「・・・時間があったら、学校で翔ちゃんに聞いてみるね」

 

 

・・何か訳があったら別だけど

 

 

 

 

 

 

放課後になり、勇者部の活動が始まる

 

勇者部としての活動も数週間ほどやっているおかげで慣れてきた。

長時間のゴミ拾いでも腰が痛くならなくなって…自分の成長を感じるよ。

 

 

「さーて!それじゃあ今日も勇者部の活動を始めるわよ!」

 

「風先輩、今日はいったい何を?」

 

「今日は川原に行ってゴミ拾いをするわ…はい。先生からゴミ袋貰ってきたから、ゴミはこれに入れてちょうだい」

 

「またゴミ拾いですか…そんなにゴミって捨てられてましたっけ?」

 

「それは…気にしたら負けよ!というか男なら細かいこと気にしないの!」

 

「分かりましたよ、すみません」

 

苦笑しつつ風先輩と会話する翔ちゃん

…苦笑こそしているけど、翔ちゃんから嫌がっている雰囲気は感じられない

 

 

・・むしろ……生き生きしてる

 

ここ最近、こころなしか風先輩と翔ちゃんが部活動中に仲良く話しているところをよく見る。

 

仲が良いことはいいんだけど…

 

 

ゴミをひとしきり拾い終わったところで、一人でいる翔ちゃんに話しかける

 

 

「・・ちょっといいかな、翔ちゃん」

 

「……ん?どうかした?」

 

「今日は一緒に帰れないかなって思って声を掛けたんだけど…どうかな?」

 

話も聞きたいし、できれば翔ちゃんと一緒に帰りたいな~。

…東郷さんも同じ意見のようで、静かに私と翔ちゃんの会話を見守っている

 

 

「・・ごめん。今日もちょっと用事があるから、一緒には帰れないかな」

 

 

―うん。翔ちゃんがそう言うのは大体予想できてたよ。

 

 

「その用事って長いの?そこまで長くないなら、終わるまで東郷さんと一緒に待ってるよ?」

 

「いや、、結構時間かかっちゃうから、できれば先に帰ってほしいな」

 

「・・その用事って何なのか聞いてもいいかしら?最近忙しいみたいだけど」

 

「…申し訳ないけど、それはちょっと二人が相手でもできないかな…」

 

話せないし、待たないでほしい。

 

 

それなら―

 

 

 

「翔ちゃんの家…行ってていい?」

 

 

「・・・え?」

 

 

「・・・ゆ、友奈ちゃん?」

 

 

「翔ちゃん、帰るの遅くなっちゃうんだよね?だったら私と東郷さんである程度の家事とかやっておくよ!」

 

「いや、友「その体じゃ家事とかできないでしょ?その分ゴミとかたまってるんじゃないかな?」…少しだけなら」

 

「…でもそれぐらいなら自分で―」

 

翔ちゃんが口を開いて何か言葉を発する前に、一言紡ぐ。

 

 

「私達じゃ信頼できないかな…?」

 

「・・そういうわけじゃないんだけど……ならわかったよ。はい、家の鍵。どうかよろしくお願いしますよ?」

 

「お任せを!ねっ、東郷さん?」

 

「・・殿方の家…しかも翔太君の…」

 

「…本当に大丈夫なの?」

 

「あはは…」

 

 

翔ちゃんの優しさを利用したようで、少し胸が痛む、、ごめんね?翔ちゃん

 

 

 

 

 

「ここだね、翔ちゃんの家は」

 

「中学生が独り暮らしをするには充分すぎるほど、大きくて立派な家ね」

 

翔ちゃん家の感想を東郷さんと述べ合いながら、中に入る。

中は外装に反して以外と狭くなっていて、そこには家具も最低限の物しか置いていないせいか、より質素に見える。

 

失礼だけど…翔ちゃんらしい家だ

 

 

「ホコリとゴミは…ほとんど出てないみたい。本当にすごく片付いてるわ」

 

車椅子を動かして東郷さんと一緒に家の中を探索した結果は東郷さんの言葉通り、ほとんどがきれいに片付いていた。

 

 

……それこそ、違和感のあるくらいに

 

翔ちゃんはあの体でどうやってここまで掃除したのだろうか?

ほうきでゴミを掃くぐらいなら確かにできるかもしれないけど…雑巾がけまではさすがに厳しいはず。それこそ、【誰かにやってもらったりしないと】

 

 

「…あら?友奈ちゃん、もう冷蔵庫内に料理が入れられてるわ」

 

「え?……本当だ。オムライスだね」

 

東郷さんに言われて冷蔵庫を覗いてみると、確かに誰かが作ったであろうオムライスがラップに包まれて置かれていた

 

「翔太君が作ったのかしら?これは」

 

「うーん、どうだろう…?」

 

冷蔵庫からオムライスを取り出そうと持ち上げた時、パサリと白い一切れの紙が皿から床に落ちた。

 

 

「紙?えっと……『食欲が無いことと存じ上げますが、食事はちゃんと取ってください』?」

 

おもむろに紙を広げて読んでみるとそこには女性が書いたかのような綺麗な黒い字で『食欲が無くても食事はちゃんと取ってください』と、一言書いてあった。

 

 

 

―翔ちゃんに食欲がない…?

 

 

「この紙から察するに、料理はお母さんが作ってくれたのかしら?…それにしても食欲がないなんて…何か嫌なことでもあったのかしら、、翔太君」

 

文字だけを見たら東郷さんの言うとおり、何か嫌なことがあったのかな?と心配するところなのだろう。

 

 

 

 

・・・しかし、何故か私はそうじゃないような気がした。

 

 

 

―もっと…何か【根本が違うような】

 

 

 

もちろん、ただそんな気がしただけだ

確証は何もなく、根拠すらない。

 

…何か、『確証を得られるような物』でもあれば、、

 

 

「心配ね…何か手がかりでもあったらいいのだけど…」

 

「手がかり……!そうだ!」

 

「え?ちょ、ちょっと友奈ちゃん?」

 

東郷さんの車椅子を急いで動かして、『僕の部屋』と木製のネームプレートが掛かっているドアの前にたどり着く。

 

 

「友奈ちゃん、、さすがにこれ以上は翔太君のプライバシーの侵害に…」

 

「だけど…やっぱり放っておけないよ!大切な幼馴染の事なんだもん!」

 

「・・友奈ちゃん……」

 

翔ちゃんにもしも何かあったら…私は耐えられる自信がないよ…

翔ちゃんは何かしら悩みがあっても一人で溜めるところがあるので、尚更だ

 

そんな私の不安げな考えを汲み取ってくれたのか、東郷さんが静かに私を見て首を頷かせてくれた。

 

 

 

 

―ガチャリ

 

 

扉を開けた音が広すぎず、狭すぎない静かな部屋に響く

 

部屋の中は翔ちゃんの性格上、やはり整理整頓はきっちりされているようで、教科書といった教材は綺麗に勉強机へと並べられていた。

 

 

 

・・・一つの、ある引き出しを除いて

 

 

「・・空いてる…?ノート?」

 

 

一つだけ開きっぱなしの引きだしへと近づき中身を確認すると、そこには一冊の新品に近いノートが置いてあった。

 

…理科や国語といった教科の名前は書いていないから、、自由帳なのかな?

 

 

「『読むな』…って書いてあるわね」

 

「翔ちゃんこんなノート学校に持ってきてなかったよね…家に置いてあるのに誰が読むんだろう?」

 

そもそも家に置いてあったら誰も読む機会すら無いと思うけど…

 

緑色のノート上にでかでかと赤ペンで書かれている文字に首を傾げるが、どうせいくら考えても答えは出ない。

 

 

「・・・開くしか無いよ、東郷さん」

 

「・・・本来なら良くないことなのだけど…致し方ないわね」

 

 

―そっとノートを開く

 

 

そして中をゆっくりと確認すると……

 

 

 

_○月○日_

[今日から中学校に通うことになった。天気もいいし、絶好の入学日和だと言える…日頃の行いが良いおかげかな?]

 

 

 

「・・日記?」

 

そこには月日と共に今日あったことが書かれている、1日日記のようなものが書き記されてあった。

 

 

…これが秘密?

 

「かなり綺麗だから、まだそんなに使ってないんじゃないかしら?」

 

「…そうみたいだね。ざっと見てみたけど、5・6ページぐらいしか書いてなかったよ」

 

3日坊主に近いぐらいしか使ってないなんて…翔ちゃんにしては珍しいなぁ

それに…日付もバラバラ。

 

 

 

そう内心首を傾げてページをめくる

 

すると、あることに気付いた。

 

 

「あれ?、、後ろの方にも何ページか書かれてる…?」

 

しかし、その日記は最初方にあったものとは雰囲気がうってかわっており、どことなく悲しそうに感じた

 

 

 

 

_○月○日_

[自分の写真をアルバムから引っ張りだして眺めてみたが、、ため息しかでない。やっぱり…『変わってない』]

 

 

_○月○日_

[たまにはいいかと思い、外に運動しに行ってみたが…数分で息が詰まった。

やっぱり、、『肺』だろうか]

 

 

_○月○日_

[今日も大赦さんの料理を食べる。

『味も匂いもない』質素な料理を。

…どうせ『食欲も無いんだ』、、なら、もう食べなくてもいいだろう]

 

 

_○月○日_

[風先輩と話をした。

……案の定だった]

 

 

 

_○月○日_

[巻き込みたくなかった、二人を]

 

 

 

_○月○日_

[お父さん、お母さん。

・・甘えてたのかな、僕は。

僕のどこが××なんだろうか。

なぜ二人を××に選んだのだろう]

 

 

 

 

_○月×日_

[・・責任は取る。覚悟も決めた。

 

『その時』が来ても必ず…誰も―]

 

 

 

 

「・・東郷さん…」

 

「・・ごめんなさい、友奈ちゃん。私もよく分からないわ。この日記を翔太君がどういう意図で書いたのか……でも―」

 

「…うん。私も同じだよ」

 

そっと日記を引き出しの中に戻す

 

 

―私には翔ちゃんがどんな事情を持って、どんな気持ちでいるのかなんてわからないよ。…だけど

 

 

 

「・・無茶してるんだってことくらいならわかるよ?翔ちゃん」

 

 

「・・とりあえず、この事は二人だけの秘密にしておきましょう」

 

「うん。絶対に言わないよ」

 

 

 

 

《一番大事な友達が傷ついているのを見て楽しいわけないでしょ?》

 

 

 

 

―本当に…楽しくないよ。翔ちゃん

 

 




本小説初めての友奈ちゃん視点オンリーでしたが…どうですかね?

誤字報告、誠にありがとうございます
今回も誤字などがありましたら、作者に教えていただけると幸いです。
…ちゃんと、自分でも読み返したりしてるんですけどね、、?


・・ゆゆゆのヤンデレ小説増えないかなーと、ひそかに期待してるんですけど…どうですかね?

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