和響の一日。【PSO2二次創作】   作:ライドウ

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第19話

 

「はっ、誰が死神をぼこぼこにしてると思ったら、こんな雑魚かよ。」

 

怒りが声に混ざりながらセラは挑発する。クロッピーも、仲良しの死神をズタボロにされたことで、かなり怒っているようだ。

 

二人が、武器を構えてロックベアをにらみつけると・・・ロックベアは二人の覇気にあてられたのか、少しだけ後ずさりする。

 

 

 

その隙に、ハイレが戻ってきて・・・ほとんど動けない死神の肩を担ぐ。

 

「大丈夫か、おい!!」

 

「あーもー・・・ハイレさん、もうちょっと声を・・・・・・」

 

「すぐに帰るぞっ・・・だからっ」

 

「泣きそうな顔しないで・・・ほら、行きますよ?」

 

ハイレは、頷きゆっくりと帰還ポイントへと移動しだす。

死神も、うつろな意識の中できるだけ足を動かす。

 

 

=============

 

「さて、クロッピー・・・こいつは、うちのチムメンをぼこぼこにした挙句。弄んだわけだが・・・どうする?」

 

「もちろん」

 

 

「「簡単には殺さず、地獄すら生ぬるい苦痛を味わわせる。」」

 

 

その言葉を言った途端、ロックベアは理解した。

もはや、自分に待ち受けるのは”死よりも恐ろしい何か”だと。

理解した瞬間、逃げようとした・・・・・・もちろん

 

 

二人が逃がすわけがなかったが。

 

 

 

クロッピーが瞬間移動のように移動し、そのロックベアの足を切りつける。

ロックベアは唐突なことに反応などできるはずもなく、転んでしまう。

猛烈な痛みがロックベアを襲い、生き延びようと腕を使いみっともなく這いずって逃げようとする。

 

「おい」

 

ザクぅっ!!

ロックベアの両手に二つのブレードが突き刺さる。

セラのブレードが、逃がしはしないと、ロックベアの手を標本のように釘付けにしたのだ。しかも、すぐには死ねないように血管は避けて突き刺さっていた。

後ろには、すでに禍々しい怒気を発するクロッピー・・・前には、寒気すら感じる恐怖を発するセラがいる。

 

 

「お前、どうしてうちの死神を狙った?狩場に入ったからか?」

 

その質問に、壊れたブリキ人形のように頷くロックベア・・・正直に言わないと殺されると思ったのだろう。まあ、すでにそのロックベアに”楽”な道などありはしないが。

 

「そうか。」

 

グサッ!!

ロックベアの背中に、また一本ブレードが突き刺さり、刺さった瞬間にロックベアは悲鳴を上げる。そして、悲鳴を上げた口にセラは無常に銃口を入れる。

 

 

「おとなしくしろ、そうすれば殺さない。」

 

 

セラのハイライトの無い目が、ロックベアを射抜く。

今この場を支配しているのはセラだ・・・逆らったら殺される。そう感じ取ったロックベアは、絶望の中・・・・・・

 

 

ニヤリと、嗤った。

 

 

==================

 

「もうすぐだ!しっかりと、意識を持て!!」

 

「持ってますよ・・・もー、心配性だな~」

 

一方、死神とハイレは回収ポイントへと向かっている最中であった。

途中、何度か足止めとしてウーダンが襲ってきたが・・・それをハイレは、予備に持っていたガンスラッシュで撃破し、進んでいた。

そして、必死に・・・今にも動かなくなってしまいそうな死神に声をかけ続ける。死神は、心配はさせないとカラ元気を出すが・・・正直に言って死神は結構ぎりぎりだった。

 

(もって・・・あと2時間・・・・・ぎりぎりっぽいけど・・・・・・)

 

 

だが、そんな二人に絶望が押し寄せる。

 

どぉんっ!!

 

 

 

 

目の前にファングバンシーとファングバンサー、ガルフとフォンガルフの群れが現れる。最初からわかっていたかのように大勢出現する。

ハイレは、とっさにガンスラッシュを構えるが・・・こんなのでは太刀打ちできない量だ・・・

 

「っ!なんでこいつらが!!」

 

「・・・多分、あのロックベアとグル・・・なんでしょうね。」

 

実際、死神の言ったことはまったくもってそうだった。

もし、ロックベアが獲物を逃がした際、この二頭とガルフたちの群れがとどめを刺す。なぜ、彼らがキャストを重点的に狙うのかはわからないが・・・原生生物にしては巧妙にして、優れた戦術だった。

 

 

(まるで・・・誰かが操って・・・・・・っ!!!)

 

何か嫌な予感がしたため、死神はハイレを右手で突き飛ばす。

 

 

「し、死神!!?な、なに・・・」

 

 

 

 

・・・ハイレは、それを見てしまった。

 

優しい笑みを浮かべた死神と・・・そんな死神に大きな口を開けて喰らおうとするディアボイグリシスを

 

 

 

 

ぐちゃぁッ・・・

 

 

そんな音と共に、ハイレの意識が・・・暗転した。

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