俺たちは、集会と称して集まりを開いていた。
ポートが元から管理していたバーカウンターで集会後の宴会をしているんだが・・・
ガッシャンっ!!
「うおっ、派手にやったな・・・大丈夫か?ポート。」
「うん。でもなんだかなれなくて。」
・・慣れない?慣れないって言うのはどういうことなのだろう。
俺の記憶によれば、ここに立っていたのはずっとポートのはずだ。
「んー?」
「どうしたハイレ」
「ポートの味って困難だったっけ?」
「お前いつも食ってるのに味も分からないのか?」
このおバカ。と言いつつハイレの頭を軽く叩く。
そういえば、和歌も誰かが足りないと言って、勧誘してばっかだ。結果はまあ惨敗だが。
クレアとザイカは、何やらお菓子が恋しいらしくフランカ'Sカフェに出入りしているが求めているものが見つからないらしい。
ミーヤも、なんだか誰かがいないようで寂しいらしく、しばらくクエストには出ていない。かくいう俺も、ここ数日はロドス狩りに出向いていない。
クロッピーはと言うと、ほんの3日前に行方不明となった。
作戦行動中に突然、反応が焼失したのだ。
・・・ああ、今日の集会はそれの捜索も兼ねていたが・・・
(結局のところ手掛かり、無し。か。)
「おれ、ちょっとショップエリアで酒買ってくるわ。」
「えっ、お酒ならいっぱい・・・」
「あー・・・なんか違うの飲みてぇんだわ。」
「あ、了解。」
ポートにそう断って、代わり映えのしないチームルームを出る。
変わるのは・・・たまに飾り付けられてパーティする時だったか?
違和感を抱えつつ、ゲートエリアを通り過ぎ、ショップエリアに向かおうとする。
そのすれ違い際に
”何やら見覚えのある黒と赤の少女とすれ違った気がした”
「っ!?」
すぐさま振り返るが、そこには誰もいない。
いつも通り、変態のようなプレイヤーや真面目なプレイヤーたちがロビーで騒いでいるだけだった。
「・・・誰だったんだ。いまの。」
よく目を凝らすと、クエストゲートからどこかに向かうのが分かる。
「・・・追わねぇと。」
そんな気持ちに襲われ、走り出す。
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いつの間にか。
そう、いつの間にか、うちのチームルームにいた。
いや、ただのチームルームではない。
”何者かに襲撃され、大破したチームルームに”俺はいた。
「なん・・だ。これ」
ほぼほぼ無人だが、最近出入りした形跡が色濃く残っている。
フラフラと、バーカウンターの方に足を向けると・・・
「っ、クロッ・・・ピーの着ぐるみかこれ・・・あと、金のブレスレット・・・?」
そこにあったのは見慣れたクロッピーの着ぐるみ。
あいつ、これ脱ぐことができたのか。
そして、誰かがしていた気がする金のブレスレット。
これには、何か懐かしさを感じる。
そんなことを考えつつ、あたりを見渡す。
しかし、そこには何もない。
「・・・帰るか。」
そう思った矢先に目の前に小さな仮面をかぶった少女が現れる。
・・・ご丁寧に、ダークファルスの反応をもってだ。
「・・・・・・ここには、何もないぞ。」
なにやらくぐもった声だが、その声には聞き覚えがあった。
・・・しかし、それが誰なのかが、思いだせない。
武器を構えない・・・交戦する気はないのか?
「・・・教えてくれ、ここで何があった。」
「お前に教える義理も情報もない。去れ。」
「教えてくれ、頼む。」
「去れ!」
胸ぐらをつかまれ、睨まれる。
悔しそうに、口を歪ませ武器を首元にあてられる。
見慣れないソードだが、でも、どこか覚えはあった。
「もはや貴様に、できることなどない!!貴様は、間違えたのだ!!」
「だからどういうことか説明しろって言ってんだよ!!一体、俺は誰を忘れているのか!!」
胸ぐらをつかむそいつに対して逆に胸ぐらをつかみそう叫ぶ。
すると、グランとあたりの風景が歪みだす。
「そこまで言うなら、変えて見せろ。そして、覆せ。それは、できるはずだよ。セラ」
最後は、聞き覚えのある声に変わり・・・
「お願い、10年前に起きた悲劇を・・・変えて」
願うように。そう言われた。
「・・・おう、任せとけ!!」
二つ返事でそう返し、俺は”過去”へと戻る。
ああ、そうだ。声を聴いて思い出した。
「待ってろ、死神。今にお前に説教くれてやるからな!!」
そう叫び、俺は光の中へと飛び込んでいった。