結論から言えば、目が覚めた先はUndertaleというゲームの世界の中だった。
"誰も死ななくていい優しいRPG"なんて謳い文句を掲げているゲームの世界だ。
まぁ、だからと言ってボクのすることは変わらない。ボクは得た能力を使って目的を達成していた。
ボクの持たされた能力は何とも言い難い能力だ。
強いて言えば『自分じゃない誰かになる能力』だろうか。
例えば正義の心を強く持った子供に。
例えば優しさを心に秘めた子供に。
例えば誠実な心を体現した子供に。
そうやって、自分じゃない誰かになることができる力。
ボクはこれをずっと望んでいた。
だって、これがあればボクは誰にでもなれるんだ。
誰にだってなれるんだから、ボクは誰とでも仲良くなることができる。
相手の気持ちが分かれば嬉しく思われることができるし、相手の気持ちになれば共感だってできるんだから、当たり前だろう。
ボクはずっと人の気持ちが分からなかった。
ただの消耗品を大切にするなんて思いが理解できなかった。
いつ裏切るかもわからないニンゲンなんて存在をなんで信用するのかが分からなかった。
人が死んだくらいで涙を流す感情が分からなかった。
何もわからなかったボクは人の気持ちを知ろうとした。
けれど答えなんて返ってこなかった。
それでもボクは人の気持ちを知りたくて何度も何度も聞いた。
いつかはきっと答えが返ってくるってそう信じて。
けれど答えなんて、ボクが死ぬ……いいや、殺されるその瞬間まで得られなかった。
かつてはそうだった。
でも今は違う! 誰にだってなれるようになってようやくわかった。
感情ってやつが、想いってやつがようやく実感を伴って理解できた!!
これが人の抱く考えなんだと、ようやくわかったんだ。
だからボクはみんなと仲良くなるためにみんなになった。
ボク自身をどこかへと追いやって、みんなと仲良くなれる僕になった。
みんなの考えを理解して、そして行動した。
みんなの望んでいた通りに。誰もが幸せになれるとおりに。
――――けれどみんなは僕と友達になってなんかくれなかった。
みんなの前に顔を見せるだけで石を投げられた。
僕はみんなの気持ちを完璧に理解しているのに、僕は誰にも受け入れられなかった。
僕はただみんなと友達になって、普通に遊んでいたかっただけなのに。
それだって言うのに、みんなは話なんて聞かずに僕のことを気持ち悪いって言って追い出そうとする。
僕は、ボクはこんなこと望んでなんていなかったのに。
僕と同じあのニンゲンは受け入れられている。それなのに僕はなんでダメなんだろう。
あのニンゲンになってみても、みんなの反応は変わらない。
「またみんなにいじめられたの? もー、だから僕と一緒に居ようって言ったのに……」
「ハハハ、きっとこの子はAsrielに庇われるよりも他にしたいことがあるのだろう」
「あら、そんな無責任なことを言っていいのかしら?」
ただ、この白い
僕はこの家族の中でだけ受け入れられることができた。ただ、あのニンゲンの子供はまだ受け入れてくれないけれど……。