午前二時。妙な時間に目が覚めた。
冬の足音響く時期、今日なんか昨日よりずっと冷えて、むしろ紅葉が不釣り合いなくらいの北風が吹いていた。だから僕は押入れの中の羽毛布団を一枚引っ張り出して、もこもこのパジャマもついでに着て眠った。だから妙に身体が熱くてかなわない。布団から出て、冷たい部屋の空気の中、伸びを少しするだけで目が冴えてしまう。
布団に入った時間は……確か十時くらいだっけか。四時間も眠ったのだから、このまま起きていても良いのかもしれない。明日も早いのだから、今から眠り直してもそんなに長くは眠れない。けれど、少しでも長く寝ておかないといけないのも事実だ。火照った身体は中々落ち着いてくれなさそうだ。「トイレ……あと、ココアでも飲もうかな」そう思って、僕は部屋を出た。
こんな時間だから、家の中はひっそりとしている。僕はトイレを済ませて、そのまま忍び足でキッチンに向かう。流し台で蛇口をひねると、普段なら気にもならないはずの水音が、妙に耳に響く。誰か起こしちゃわないかな、なんて心配の所為かもしれない。必要も無いのに、ゆっくりと慎重な動きで、ケトルのスイッチを入れる。ぼんやりとした、何かをするには短いし、かと言って、何かをしないというのも勿体ないような、そんな時間を流し台によりかかりながら待つ。
午前二時。たぶん、家によってはまだ電気が点いている時間かもしれない。でも、ウチはそうでもない。
お父さんもお母さんもふたりとも早寝するタチだし、小学生の妹もすっかり眠っているはずだ。最近は時々だけれど、「お兄ちゃんウザい!」なんて言われることも増えた気がする。もちろん、僕だって黙っちゃいない。売り言葉には買い言葉、だ。「てめえこのやろう」って叫んで掴みかかったりなんかはしないけど、ちょっとした悪戯――例えば、宿題を手伝ってやらなかったり、普段なら一緒に用意してやるココアやコーヒーなんかを自分の分だけしか用意しなかったり――そんな程度のイジワルをする。そのままイジワル合戦という根比べが開催されることになる。大抵の場合、妹の方が根負けをして謝る。それを僕がふふんと笑っていいよと言って受け入れる。そのまま妹の宿題を見てやったり、時間によっては一緒にコンビニに行ってアイスのひとつでも買ってやる。そんなふうにして、僕は兄のイゲンというヤツを示す。自分で言うのも変だけれど、けっこー、良いお兄ちゃんだと思う。
お湯の沸くぽこぽこという音がして、かちりとスイッチの切れる音がした。お湯が湧いたようだ。安っぽい外見のケトルで、アラームのひとつも無いけれど、こんな時間に使うと考えると、静かで良いかもしれない。そんな些細な事に改めてふむふむと頷きながら、マグカップにココアの粉を入れていく。わざわざこんな時間に飲むんだから、少し濃い目にしようかな。牛乳を多目にしたいけど、ぬるくなってしまうから、そこは諦めよう。電子レンジを使うのも、なんだか音が響いて嫌だし……
僕はできたてで熱くなったマグカップをそっと大事に抱えて、キッチンを出た。時々、すすってみて、ちょっと甘くしすぎたかな、なんて思ったりしながら慎重に慎重に階段を登って、部屋へ。
部屋に戻ると、隣の家の窓の明かりが、僕の部屋のカーテン越しに眼に届いた。
「伊藤さん、起きてるんだ……」
何故か、つぶやいてしまう。カーテン二枚と窓二枚、それだけを隔てたその先で、伊藤さんが何をしてるのかなんてのはわからない。もう少し小さい頃は伊藤さんとも接点があった。なんとなく懐かしくなって僕は窓辺へとゆっくりと近づいた。
伊藤さん。伊藤栞。僕のみっつ年上のお姉さんだ。つまり、大学二年生。小さい頃は「しおりねえちゃん」って呼んでよく遊んでた。家が隣だからというのもあるけれど、何より僕の母と伊藤さんのお母さんが親しかったのも、大きな要因のひとつだろう。その上、僕の部屋と伊藤さんの部屋は本当に真隣で、距離にして数メートル。窓越しにモノの受け渡しが出来たくらいだ。流石に窓を入り口にしてお互いの部屋を行き来したりはしなかったけれど、それでも時々、漫画をやり取りしたこともあったと思う。その時に読ませてもらった少女漫画に、僕の部屋と伊藤さんの部屋の位置関係みたいな設定がある作品があって、妙に意識してしまった時期もあったっけ。
そんな日々は結構前の思い出で、今となっては生活の時間帯が中々合わないし、お互い成長したからか、道すがらすれ違ったら軽く挨拶をする程度の関係になってしまった。「どこか寂しいな」って思いもあったけれど、「隣のお姉さんとの距離感なんてこんなもんだろう」っていう考えもあってか、伊藤さんのことなんかすっかり頭から抜け落ちていた。こんな懐かしい気持ちになるなら、こんな時間に目が覚めてしまうのも悪くないかもしれない、なんて。
窓に近づいたのは良いけれど、僕はどうしたかったのだろうか? 何も出来ずにそのままカーテンの前で立ちすくんでいると、窓の向こうからカラカラと小気味良い音が聞こえてきた。「まさか」なんて言葉が出そうにもなったけれど、飲み込んで、僕はカーテンをそっと開ける。
すると、伊藤さんが少しびっくりした顔で、こちらを見てきていた。驚きの表情は、そのまま微笑みに変わる。僕は何故だか唾を飲み込んで、意を決したように窓を開ける。
「久しぶり、コウちゃん」
茶色のショートボブ。長めの前髪は眼鏡に乗せるようにサイドに流れていて、その黒縁の細いシルエットの眼鏡の向こうには、垂れ目で優しい瞳が見えた。手を楽しげにひらひらさせて、もう片方の手には大きめのマグカップが握られていた。
「その、コウちゃんってのやめてくださいって言ったじゃないですか」
『ちゃん』付けで呼ばれた気恥ずかしさと、不思議と身体のラインが強調されているように見えてしまうふわふわとしたワンピース型のパジャマを直視出来なくて、僕は視線を逸しながら言う。
「『もう大人なんだから』って?」
くすくすと笑いを隠しきれずに、茶化すような口振り。前から、こんな人だったっけ? たぶん、そうなんだけど……。
「そ、そうですよ……!」
「はいはい、じゃあ……コウくん? ……やっぱりコウちゃんかなぁ」
むぅ、と僕は思わず口に出してしまう。
「……別に、何でも良いですけど……」
「じゃあ、コウちゃんね」
にししと漏れ聞こえそうな笑顔で軽い口振り……。僕が想像する大学二年生って、もっと落ち着いてると思うんだけどな。そんな思いを抱えながら、僕はココアを口にする。ひと口、ふた口……そうしている内に伊藤さんが口を開いた。
「……で、どうしたの? こんな時間に」
伊藤さんもマグカップに口を付けてから僕に尋ねた。
「寝たんですけど、起きちゃって」
「高校のころって、色々悩んじゃうもんねぇ」
ちょっと違う。それに、子供扱いされるのも、なんだかシャクだ。
「いや、悩み事とかじゃなくて……熱くて……」
「そっかそっか」
愉快げに答える伊藤さんは、なんだか信じてなさそうだった。僕のことを、子供だと思うのは勝手だけれど、いざそう扱われるとなるとちょっとだけ不愉快にも思うし、何よりも、『まだ子供』な自分が情けなく思えてくる。
「伊藤さんは、どうしたんですか?」
「ん? 私?」
ちょっとまっててねと伊藤さんは言って、机から一冊の本を持ってきた。表紙の文字を読み取るには距離があったし、十分な明るさも無い。けれど、なんだか日本語の本ではなさそうだった。
「それって……外国の……?」
「そうそう」
「ずっと読んでたんですか?」
僕の質問に、伊藤さんは「はぁ」と大きなため息をひとつつく。僕は少しだけどきりとしてしまう。
「んーとね……この前半部の総括と解釈についてのレポートをね……」
伊藤さんは飽き飽きしたと言わんばかりだった。どうやら、大学の課題らしい。
「よくわかんないですけど……大変ですね……」
僕の言葉に、伊藤さんはこっくりと大きく頷く。
「わかってくれるぅ? 全編英語……訳書があるだけマシだけど、しっかり読んでまとめろ、よ? もうしんどいしんどい……」
大学について僕が知ることなんて、殆どない。せいぜいが高校なんかよりもずっと難しい勉強をしてるんだろうなって言う漠然とした考え程度だ。
「あ、あはは……その、大学って、大変ですか?」
僕の質問の出処。それは単なる好奇心以外に、自分の進路についての疑問でもあった。
「うーん、まぁぼちぼち、ね」
伊藤さんはくすりと含み笑いをして応えて、続ける。
「ゼミでやってるこれなんかは、そりゃあもう大変だけど……講義による、かなぁ。楽なのはほんっと楽よ。出席だけでいいもの」
俄には信じられなかった。
「そんなのあるんですか? 結構いいところじゃなかったですか?」
「確かにイイトコかもしれないけど……あるのよ、これが……。楽単なんて噂になるくらい」
「高校とか中学よりも、もしかして楽だったりとか……」
伊藤さんは無言で頷いた。
「そんなモンよ。ちょっと期待してたのと違ったりとか、平気でするわ。講義内容を調べないで決めた私も悪いんだけどね」
伊藤さんは、「ちょっとごめんね」と言って机の上から煙草とライターを持ち出した。そのまま、かしゅりと音を立てて伊藤さんは煙草を吸い始めた。
「……煙草、吸うんですね」
身体に悪いものを……という咎めたい感情もあったけれど、何よりも伊藤さんと煙草というふたつが僕には結びつけられなかった。
「うん。……以外?」
「そうですね、なんか、似合わない感じ」
嘘だった。違和感こそあったけれど、伊藤さんが煙草を咥えたり、その細くて長い指でころころと煙草を弄ぶ様は、妙におとなびて僕には感じられていた。素敵だった。
伊藤さんは、ふぅと細長くて白い煙を口から吐き出す。鼻につく煙草の匂いに混じって、不思議な甘い匂いが辺りには立ち込めていた。月の香りなんていうカッコつけ過ぎな言葉が頭を過ぎった。その甘い香りは、日本っぽくない匂いだったけれど、僕は嫌いじゃなかった。
「コウちゃん、キミは、失礼なヤツだな」
煙草を指で小さく振りながら、妙に演技ぶった言葉を言うなんて……僕はくすりと笑ってしまう。
「なんですか、急に……」
「なんだって良いじゃない?」
伊藤さんも、くすりと笑う。彼女はそのままマグカップに口をつける。口を離すと、灰皿に煙草の灰を落として、僕をじっと見てきた。
「……相談でもなんでも、ホントに無い?」
煙草の煙を虚空に吐き出しながら、伊藤さんは首をかしげる。僕が、大学について質問したから、進路の悩みでも抱えてると思ったのだろうか?
「大丈夫ですよ。これでもいろいろ真面目にやってますから」
「ふふっ、だろうね。真面目だもんね、コウちゃんは」
本音の本音で言うなら、進路に、これからに不安が無いはずがない。そんなの誰だってそうだ。僕は高校二年生だからまだ余裕はあるかもしれないけれど、それでも来年に控える就職なり進学なり、そういう問題は大きいものとしてある。
それでも、だ。僕の問題が誰かに尋ねただけで解決出来るとは思えないし、安直に誰かに頼ることもしたくない。それが僕なりのプライドだとかポリシーだとか、そういうヤツだ。
「別に相談って訳じゃないですけど……聞きたいことなら、ひとつ。折角ですから」
伊藤さんは「なぁに?」と口の端を歪めて、僕の眼を見る。マグカップはいつの間にか彼女の手元に無く、空いた手で頬杖をついて、煙草を持った手を窓からぶらりと垂らしていた。僕には、どうしてだろう、人生で初めて伊藤さんのことを大人だと思った。滑らかな月光に照らされた煙は夜空に溶けていって、消えていく。僕は、少しだけ彼女の姿に見惚れてから、尋ねる。
「……大学……英文学科でしたっけ……? そこを選んで良かったって、思ってます?」
伊藤さんは「難しいこと聞くなぁ」と困った笑い声を小さく出す。
「答えづらいなら、別に……」
「いや、そうじゃなくってね……」
僕の言葉を遮るように伊藤さんは言った。けれど、そのクセに次の言葉を出すまで十秒位かかった。
「……何回か、間違えたかなぁって思ったことはあるよ」
やっぱり、意外だった。
「そうなんですか……?」
伊藤さんは微笑んだまま頷く。
「うん。今でも、時々……ね。例えばさ、凄い綺麗な日本の小説を読んだら、国文にしてればなぁとか思うし、凄い面白い映画とか見たら制作系に行ってればとか思うよ? もっと言うなら、お金に困ってるときは就職してれば……とかさ」
伊藤さんはひとしきり言った後、煙草を口に運んだ。先端の赤い炎が、きらりと弾けたように見えた。そして、伊藤さんは紫煙を細く吐き出す。僕は彼女の言葉を聞きたくて、口を開くことはしたくなかった。
「でもねぇ……今、私が勉強してることって、一度は絶対に勉強したいって思ったことでさ、それを否定なんかしたくないし、なんだかんだ楽しいんだよねぇ」
あぁ、僕はこの人にはかなわないかもしれない。そう思った。過去に『していれば』という言葉を口にしながら、こんなに楽しげな微笑みを、僕は浮かべられないだろう。
「……大人ですね」
伊藤さんは僕の言葉に首を振る。
「そうでも無いわよ? まだ寝る時は抱き枕必須なんだから」
茶化すような口調で、冗談めかした言葉だった。僕はその真偽を確かめようかと思って伊藤さんの部屋を覗き込もうとさえ思ったけれど、あんまりに失礼なこともわかっていたから、そこまではしなかった。
「……それじゃウチの妹より子供になりますよ……?」
「うっそぉ……? あのゆーちゃんがそんな……?」
心底驚いた表情になる伊藤さん。
「ま、まぁ……ユウも小六ですし……」
伊藤さんは「そっかぁ、そっかぁ……」と繰り返しぶつぶつとつぶやいていたけれど、少しして、また頬杖をついて、僕に言った。
「それはともかく、ね……後悔しない訳じゃないけど、それと同じくらいかそれ以上に納得もしてるのよ? 後悔できるだけマシってのもあるけど……参考になった?」
「……まぁ、多少は」
ちょっとだけ、大人な彼女への抵抗を込めた強気な言葉。そんな言葉を聞いた伊藤さんは眉間にシワを寄せる。
「コウちゃん、キミはほんっとうに、失礼なヤツだな……」
先程よりも過剰に演技めかした言葉だったけれど、多分これは本心なんだろうな。
「そうでもないですよ? 抱き枕無しで眠れますから、僕」
「そういうトコだぞ、モテないのは……」
これは僕の心に結構ぐさりと刺さる。
「……余計なお世話です」
ちらりと伊藤さんの顔を伺うと、してやったりという表情だった。僕はバツが悪くて何も言えず、ココアをすすって茶を濁すことしか出来なかった。
「……冗談。きっと素敵な彼女が出来るわよ」
慰めのつもりだったのだろうけれど、哀れみの色を含んだその言葉は、尚更僕の気持ちを落ち込ませるものだった。けれど、口論なんかする気は無かった。それよりも、僕は伊藤さんに恋人が居るのかという疑問が胸に過ぎった。居ようが居まいが、それは僕にとってまるで関係のないことなのだけれど、どうしてだろう。僕はその質問はぶつけられなかった。
「……ありがとうございます」
伊藤さんは「ん」と返事をしたきり黙って二本目の煙草を吸い始めた。また、甘い香りが立ち込める。僕も先程の質問をぶつけようにも、そんな度胸は無いから、黙って月を眺めながらココアを飲んでいた。恋心……という可能性は否定しきれないけれど、そんなものよりもずっと強く感じたのは、彼女の私生活に踏み込むことへの躊躇いだった。
ある意味で、今の彼女は僕の憧れだ。
父さんや母さん、先生達なんかよりも、ずっと大人びて見えた彼女の姿に、悔しいけれど、僕は憧れてしまった。だからこそ、その像を壊したくなかった。彼女のより踏み込んだ生活を知ることで、現実を受け入れたくない。そんな思い。子供っぽいだろうか?
空になったマグカップを机に置くと、伊藤さんが言った。
「もう三時だってさ。……私明日早いから、寝ないと」
ふわぁと伊藤さんはあくびをして、煙草の火を消した。
「結構経っちゃいましたね……僕も寝ます」
「うん、おやすみ」
「付き合ってくれて、ありがとうございました、楽しかったです」
「こちらこそ。久しぶりにお話出来て楽しかったよ、コウちゃん」
伊藤さんは、手をひらひらさせながら、僕が部屋に引っ込むのを待っていた。見届ける使命があると言わんばかりに、じっとこちらを見つめていた。
「寝ないんですか? 伊藤さん」
伊藤さんは眉をぴくりと動かした……ように見えた。
「『栞お姉ちゃん』って呼んでくれたら、寝ようかな」
いたずらっぽい笑みに、垂れ目の端が歪む。少しかしげた首に横髪が宙に垂れる。眼鏡に月光がきらめく。
「ヤです」
僕は彼女から視線を逸して、月を眺めながら言った。
「即答? なんでよぉ」
残念そうだけど、それでもどこか楽しげな口調。これは、もう、負けを認めるしかないのかもしれない。僕は空のマグカップを手に持ちなおして、窓に背を向けて言った。
「はぁ……わかりました、わかりましたよ……。おやすみなさい、『栞さん』」
「……ま、よかろう。おやすみ、コウくん」
その言葉を聞いて、僕は窓に手をかける。すると栞さんは「最後に一言だけ」と言った。
「どうしました?」
「んー、説教臭くなるから言わなかったけど、やっぱり言うね」
「……えぇ」
「失敗したって、後悔したって、それなりにやれるモンだからさ、あんまり心配しないでやりたいことやればいいんじゃない? それだけ、じゃ、今度こそおやすみ」
栞さんは、窓を締めて、手を軽くひらひらさせてから、カーテンを締めた。僕は、カーテンがもうしまっていて、届かないかもしれないけれど、彼女に向かって軽くお辞儀をした。そのまま、ぼうっとしていると、部屋の電気がぱちりと消えた。寝たんだろうな、と思う。
僕はしばらく放心状態だったけれど、流石に寒くなって窓を締めた。
追いつけるだろうか? 追いつけないかもしれない。追いついたとして、何かあるとは限らない。後悔するかもしれない。どうしようもない現実に打ちひしがれるかもしれない。けれど、きっと、追いついた事や追いつこうとしたことが、価値のあることなのかもしれない。そのためにも――
「勉強、頑張るか……」