ディルド茶道   作:プリン

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白熱ディルド茶道講義、終了。
そして熱気あるところにビジネスあり。


ディルド茶道 十二・十三

十二

 

 駆逐艦寮の方は、特訓は終わって皆一息という様子だ。

 

「記念すべきレディーへの第一歩はここまでね!」

 

「私達が教えられるのはこれくらいかな。みんな才能に溢れているから、練習すればきっと一流のディルド茶人になれるよ」

 

「困ったらいつでも言いなさい!」

 

「みなさんもまた、暁流の門下生なのです」

 

 それぞれが驚くべき集中を見せ、あっという間にメキメキと上達した。それだけではない。相変わらず凛々しい顔も、どこか満ち足りている。

 

「ああ、ありがとう。戦い一辺倒だった生活に新しい風が吹いたような、すがすがしい気分だ」

 

「まぁ、なんだ。こういうのもたまにはいいな」

 

「礼を言うぞ、悪くない経験だった」

 

「自分を見つめなおすいい機会になりました。不知火、一流のディルド茶人までは遠いですが、ゆっくりでも確実に、精進します」

 

「うんうん、皆よくわかってるじゃない、私もうれしいわ!」

 

「何でそんなに威張るのよ! 私がお姉さんなんだから私に締めさせなさいよ!」

 

「じゃあ、これにて解散としようか。До(ダス) свидания(ビターニャ)

 

「ディルドは持ち帰って、大切に使うのです」 

 

 

 

十三

 

「実に楽しかったな、ディルド茶道」

 

 長門はやりきった顔で武蔵に言った。

 

「敵を討つのとはまた違った楽しみだ」

 

 相変わらず戦闘本位の武蔵だが、実際その顔はどこか楽しげだ。

 

「しかし、折角だから誰かに振る舞いたいぞ。妙高型で茶会をやってもいいが……」

 

「フッ、提督だろう?」

 

 武蔵が口元に笑みを浮かべたまま那智を見る。図星を突かれてなお那智は仏頂面だったが、それとなく視線を外した。

 

「確かに、司令も途中でお帰りになってしまいましたし、不知火達のお茶を飲めなかったのを残念に思っているかもしれません」

 

 さも提督の心情のように言っているが、実際は不知火のそれである。

 

「私と武蔵は提督に振る舞おうと思っているんだが、二人も一緒にどうだ? 大勢のほうがきっと楽しいだろう」

 

「ふむ、面白そうだ。不知火もやるだろう?」

 

「もちろんです。それまでに最高の一杯を作れるよう、備えるとしましょう」

 

 そうして廊下で盛り上がる四人が、廊下の丁字の合流点に差し掛かった時。

 

「なになに? 面白そうですね!」

 

 ふわっと跳ねた、薄桃色の髪を後ろに靡かせ、艦娘が四人の前に躍り出た。彼女は、高く、元気そうな、しかしどこか芝居がかった大仰な口調で、よどみなく話し始めた。

 

「青葉聞いちゃいました! 折角ですから、鎮守府のディルド茶人を集めてお茶会を開きましょう! 鎮守府はまさにディルド茶道戦国時代! 司令官に最高のディルド茶人を決めてもらうんです!」

 

「ほう、面白そうじゃないか」

 

 眼鏡の奥で瞳を煌めかせる武蔵。

 

「司令官と私達はもちろん、艦種を超えて親睦を深められます! この企画はすごいですよ!」

 

「フフ……不知火を本気にさせましたね」

 

 不知火の目つきが鋭さを増した。

 

「肩肘張ってやるものではないとしても、名誉のためなら私は手を抜かないぞ」

 

 那智の眉間に力が籠る。

 

「ディルド茶道でもビッグセブンだということを証明して見せようじゃないか」

 

 拳を握る長門。――言っている内容については誰も深くは考えなかったらしい。

 

「フッ、そしたらお前は私には勝てないってことにならないか?」

 

「何、経験の差というものをだな」

 

 各々が盛り上がっているのを眺め、青葉は内心でガッツポーズした。

 

『皆さん、なんで今日始めたばかりのことでこんなに熱くなっているんでしょう? でも楽しみです! 何より青葉、ビジネスチャンスです!』 

 

 




何だって一回やると研究したくなるってこと、ありませんか。
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