【RTA風味】ガンダムビルドファイターズ・古鉄チャート【スパロボ】 作:装甲大義相州吾郎入道正宗
「モトハル君はね、僕の親友なんだ!」
イオリ・セイは自らのガンプラを託すに相応しいファイター、レイジに向けてそう説明する。
きっかけはそう、自分にとってガンダムは何かと質問された時、それは生き甲斐であり彼との思い出だと説明したからだ。
遠い日々。家を開ける事が多い父親や模型店を営む母親は仕事が忙しく、必然的に一人で過ごすのが当たり前になっていた幼い頃。
その中で出会ったガンダムの映像作品や、現実世界に飛び出したかのようなクオリティを持つガンプラの存在は孤独の間を埋める良き隣人となり、彼の中に染み込んでいくのは必然だった。
無自覚に蓄えられていく知識と作品に対する愛と考察は日々積もり重さなっていき、誰かにそれを語りたいと思っても同年代の子供達にとってディープすぎる内容は受け入れられない。
そんな中、とある理由で関西から引っ越してきた転校生ホトギ・モトハルの存在は今まで溜まっていた鬱憤を存分に晴らす事が出来る希少なガンダム仲間になるのに時間は掛からなかった。
頭一つ大きい身長に比例するかのように口調が硬かったり、表情が読みにくいと子供らしからぬ特徴はあったが、それを補って余りあるガンダム知識と高いガンプラ製作技術は同年代でありながら、憧れの才能を持つ父親に匹敵する存在へと昇華される。
朝の登校から、昼食、放課後、休日は日が昇り、沈むまで。父親が普段居ない寂しさを埋めるようにセイはモトハルと行動を共にし、彼へと懐いていく。
「ねぇ、モトハル君〜。またGガンダムの作画崩壊チェック対決しよーよー」
ちょっと遊び方が歪んできたセイは自宅のリビングに招いたモトハルを床に座らせると、その胡座に被さるように身体を投げ出し、ピョコピョコと足をバタつかせている。
膝の上に頬を乗せて、だらりと弛緩した無防備な姿は警戒心という物が一切抜け落ちていた飼い猫の仕草を連想させた。
「ん〜❤︎ ちょっと硬いけどちょうどいい高さだぁ…」
マーキングするように、スリスリと身を擦り付け、深呼吸をする。何がそんなに気に入ったのかと、スーハーと荒い吐息を繰り返す友に聞いても返事は返ってこない。
猫耳を付けたセイを幻想したモトハルは苦笑しながら頭を撫でつけ、勝手知ったる動作でリモコンを操りテレビの録画再生を押す。
画面映し出された迫力の映像を見ながら、それでも手元にあるガンプラをしっかりと作り込んでいくモトハル。
セイはゴロリと体を反転させて彼の表情を盗み見ながら、器用に二つの事をこなす動きに疑問を飛ばした。
「モトハル君って、やっぱりガンプラが好きだよね」
何を当たり前の事を、と言う前にセイは言葉を紡いだ。
「作る事に生き甲斐? を感じてるっていうか、たまに授業中でもガンプラ作ってるよね? 普段は真面目だけど夢中になり過ぎてる感じがするって言うか…でもそんな真剣な顔はすごく格好いいし、僕は好きだな……」
やや早口かつ、最後は声が小さく聞き取れなかったモトハルだったが、何処かが琴線に触れたのか作業の手が止まり、虚空を見つめた。
その動きと間に、自分が恥ずかしい台詞を吐いて困惑させたと早とちりしたセイは慌てて弁明したが、彼はそんな様子を笑って流し、こう話した。
ーーー確かに俺はガンプラが好きだ。……だから我慢も辛抱も堪らんのは仕方ないだろう?
「好きなものは…我慢できない…?」
そうだ。と普段見せない、少し恥ずかしそうな笑顔に直視されてセイは思わず見惚れてしまった。
己の中で何がが弾けて、何かが決定的にズレた気がしたが、トクンと音を立てた湧き上がる謎の羞恥心によって身を縮こませてしまう。
ーーーとうとう本物の猫になったか。
控えめに笑うその声を聞きながら、セイの耳は真っ赤に染まっていた。
その数ヶ月後。再び転校してしまった彼との別れに落ち込んだセイだったが、電話やネットでの繋がりは続けてきた。
そして第7回ガンプラ選手権世界大会の年。モトハルから大会出場を目指すと連絡を受けて再び2人は相見える。
「モトハル君…待っててね。僕のビルドストライクガンダムで君を夢中にさせてみせるよ!」
レイジはこの話を聞いて、自分の相棒が本当に彼でいいのか、少し悩むようになった。
「なぁに勝手に黙って行くつもりだよ。アタシも連れてけ」
ニヤリと、荷物は腰にポーチを巻いただけの軽装でカイラは彼を待ち受けていた。
お気に入りのフード付きパーカーを被って身構える姿は場所が悪ければ恐喝未遂のチンピラと誤解されかねない容姿だったが、よく見るとソワソワと落ち着きのない素振りは小さな子供にも見える。
どうも彼女はモトハルに同行するのは当たり前の事であり、かつ遠出となれば半ば旅行気分でいるつもりらしい。
「おっ駅弁買おうぜ、駅弁!アタシこの鮭のやつな」
気難しい所があるカイラが今まで以上にハイテンションな様子に不審がるモトハル。新幹線の席に着くや否や、早速弁当を広げて食べ始めた彼女に尋ねると、ゆっくりと、しっかりと。視線を合わさず口を開き
「ーーー電話の奴に会いに行くんだろ?」
ゾワリと、
何故か悪寒を感じる。
身長差とパーカーのせいで表情が見えないが、それがより恐怖を駆り立てているのは気のせいだろうか。
隣り合った座席のすぐ横で、逃げ場のない状況が彼を追い立てる。
「随分、仲が良さそうだよなぁ。………毎週、毎週飽きもせず、せっせと連絡取り合う位だし。よっぽど…大事な相手なんだろうけどさ」
手に持つ箸に亀裂が入り、それを鮭の切り身に突き立てるとグリグリと身を抉り返す。やがてグチャグチャに裂かれた肉から小骨が飛び出した。
「いや〜今日は楽しみだせ。その相手に【ようやく会える】訳だし、テンション上がるのも仕方ないってもんだ」
バキリと、中程から箸が折れてもその動作は止まらない。モトハルは額に汗を掻き、弁明しようと身体を向きを変えるが、それが悪手だとすぐに気がついてしまう。
「ーーーお前はアタシのだからな。……もしもの時は覚悟しとけよ」
首の座っていない操り人形のように顔を傾けて、フードの隙間から淀んだ瞳で睨むカイラに、彼が普段以上に口を噤むハメになったのは致し方ない事だった。
イオリ模型店前。
「ここか……」
臨戦態勢のカイラと裏腹に疲労困憊の様相を隠せないモトハルは商店街の一角にある個人経営の店前で隣り合っている。
店の規模に反して品揃えは充実しているらしく、外から見ても陳列された棚がガンプラの箱特有の彩りで満ち溢れていた。
ここなら貴重なパーツも手に入るからおススメだと話を逸らしがてら薦めるモトハルだったが、意図的に無視されて店内に入られると慌てて後を追う。
中では既に敵地に侵入したスパイの如き俊敏さであらゆる箇所を警戒するカイラの姿があり、もはやどうにもならないと溜息を吐くと、目当てのガンプラを決めていたのか慣れた手で確保してレジに向かう。
「いらっしゃいま……あらやだモトハル君!? 久しぶりねぇ、何年振りになるのかしら」
「!?」
そこに居た店員はエプロンに描かれたイラストを歪めるほど豊満な胸を持つ女性でガンプラショップに似つかない色気を放っている。
ペコリと挨拶と社交辞令を述べるモトハルの後ろにはいつの間に移動したのか、野獣の如き眼光を浴びせるカイラ。
ソウカ、オマエガ…。
カオス属性に堕ちかけている雰囲気を感じ取った彼は慌てて会計を済ませて要件を伝える。
「はい、これオマケねー。……あぁセイ? あの子だったら少し前からそっちでお客さんと話し込んでるわよ? …遠路遥々会いに来たんだから良かったら上がっていって?」
「……?」
私は店番してるからと、自宅へと促す店員。そこで振り返ったモトハルが、困惑するカイラを引っ張って彼女の分も許可を取る。
その様子を見たセイの母親であるリンコは、まぁまぁ!と若い見た目に反してやはり年相応の古臭いリアクションで興奮した様子を隠せない。
「うちのセイも最近気になる女の子が出来たみたいなの!」と雑談に花が開きそうになったが、別の客が運悪く押し寄せてしまい、中断せざるを得なかった。
「なぁ…会いに来た奴ってのはもしかして男なのか?」
? それはそうだ。と当然のように頷く彼を見て、額に手をやり頭痛に苦しむような仕草を見せる。
「んだよ。勘違いかよ……姐さんのアドバイスが間違ってたのか?」
ブツブツと文句を垂れる彼女を連れてセイとその相手の元に歩を進めていく。
しかしその先にいる女性こそが今の頭痛以上に厄介なライバルになり、そしてガンプラ選手権世界大会ドイツ代表にピンポイントで多大な影響を与えるなど知る由もなかった。
「それでねモトハル君!僕的にはアカツキの試作機がオーブにはまだ眠っていると思うんだ!」
その後、ミホシという自称ガンプラアイドルは名前に反してガンプラに愛情を見せないというモトハルの地雷を踏み抜き、更にはカイラにも暴言を吐いたせいで一回りも年下の彼に言い負かされて逃走してしまう。
どうやらセイの人の良さに漬け込んで誘惑やら同情でガンプラ世界大会予選で優位に立とうしたらしいが、その魂胆は見事に打ち砕かれてしまう結果となった。
その思惑を指摘されて始めて気が付いたセイは妙に赤い顔で「そんな事絶対ないよ!絶対!」とやたら念押しして抗議したのも束の間、今ではイオリ家のリビングでガンダム談義が繰り広げられている。
やれ、設定の穴を埋める機体がどこそこにある。やれ、あのモブMSはどのパイロットが乗っていただの。全体的なガンダム知識があって始めて成立する話を飽きもせず続けていく。
その中で比較的ガンプラに対して興味が薄いカイラは座らされたテーブルの椅子の上で置いてけぼりを食らったような雰囲気を放ち、数時間前とは比べ物にならないほど大人しかった。
「それでね、これが最近作った僕のガンプラ…ビルドストライクガンダム・フルパッケージ!」
話題はガンダム作品からガンプラに移ったらしくセイと呼ばれた少年が自室から持ち出したソレを自慢げに披露している。
「へぇ…なかなかいいじゃねえか」
「あっ、分かります!? 流石モトハル君の お友達 ですね!」
「アタシ的にはもっと武装を詰め込んだのが好きだけどな」
これでも元ガンプラ塾生。その中でもベスト8まで勝ち上がった身であるカイラは腐っても機体の良し悪しは分かると褒められて気分を良くする。
しかし、もっと良くガンプラを観察しようとセイの隣に移動するモトハルの動きの直後、言いようのない不穏な気配を感じ取った。
「ほらココを触ってみて?(塗装が)ツルツルだよ…?」
「もっと奥…一番奥まで(ポリキャップを)入れて欲しいんだ」
「(モトハルのガンプラが見たくて)もう、堪らないよ!」
「!?!?!?」
ガタリと突然、席を立つカイラに男性2人は驚く。その両者は肩を寄せ合うどころか密着する程距離が近く、顔なんて頬が触れ合う直前だ。
「わ、なに? モトハル君、僕ちょっと怖いよ…」
(何だよこいつ男のくせにナヨナヨしい…。ん?いや待てよ、まさか姐さんの言っていたのって……!?)
ちなみにこの姐さんというのはユウキ・タツヤの親が養育係として雇ったメイド、クラモチ・ヤナの事であり、ガンプラ塾生時代には数少ない女性同士として餌付け…親交を深めた今でも続く仲である。
そんな彼女に、毎週同じ相手と思わしき通話を繰り返している所に女の勘が働くと相談したところ、以下のようなアドバイスを飛ばされたのだ。
「うーん、毎週の頻度で連絡とはかなりお熱を上げてる証拠ですねぇ。もしかしたら人には言えないような関係に発展してるのかもしれませんよ? まぁモトハル君はカイラちゃんの事大好きですから問題は… 」
他者からの、それも信頼している相手からの忠告を受けて話半ばに意識を飛ばしてしまったカイラの脳内には、泥棒猫のガイアガンダムが彼の膝元でこちらを挑発するイメージが流れ込んで来た。
それでも彼と自分の関係性が簡単に崩れるような物ではないと心を強く持ち、疑惑を抱えながらもやっぱり言い出せず、数ヶ月が過ぎた頃。遂に訪れた直接対決の場において最初に現れた人妻が本命だと思った。
しかし、目の前に繰り広げられている光景はどうだ。モトハルが知人に向けるパーソナルスペースがほぼ零距離なのは知っていたが、セイと呼ばれたもう1人の幼馴染の表情が明らかにおかしい。
むしろ動きもおかしい。なぜ立っただけで彼の片腕に寄り添うような姿勢になるのだ。なぜ頬を赤らめているのか。
本能的にこのままではマズイと直感したカイラは念の為にと持参した秘密兵器を取り出した。
「ん、んぅ! それよりもコイツを見な!」
ポーチから取り出したのは真っ白なガンプラ。
生来の不器用さから製作は困難を極めたが、何とか自分1人の手で完成まで漕ぎ着けた、彼との思い出を具現化した証。
「ゲイツM k=Ⅱ・ヴァイスリッターだっ!」
それはあの日、カイラのためだけに製作されたゲイツをガンプラバトルにも耐え得るようカスタマイズした機体だった。
ゲイツを母体にガンダムドレッドノートのパーツで可動性を確保。右手にはドーバーガンを携え、モトハルのゲイツ・アイゼンと同じ位置にバーニアを装備。その姿は色こそ違えどシルエットで見れば兄弟機を思わせるほどの似ている。
モトハルはその事実に、普段は前髪に隠れて見えない瞳を見開いて驚く。
「へへっ、どうだ。アタシもやるもんだろ?」
彼女がどれだけ頑張ったのかを誰よりも良く知るモトハルは、そこからはもう手放しの褒め殺しだった。
最初は頬を掻く程度の照れだったカイラも、時間が経つにつれてフニャフニャの赤面で悶え始め、製作時に怪我をしたという手の切り傷(既に治療済み)をワザとらしく触らせて指を絡めたり、
遂には小柄な体を活かしてモトハルの膝に座り込めば、まだ痛いよーなんて甘えた姿を見せるなど暴挙に出た。
勿論、この感想は唐突に投げ出されたセイの感情から来るものであり、二人の世界に浸る様子にフツフツと湧き上がる何かを感じている。
「ーーーでも、モトハル君のお眼鏡には敵わないよね」
「ーーーは?」
だらしない顔は何処へやら。一瞬で人を殺せるような顔つきに豹変したカイラは喧嘩を売って来たセイを睨みつけた。
「塗装にムラがあるし、ドーバーガンの作り込みも甘いよ。バーニアに至っては…なにこれ? モールドくらい追加しなよ」
「! へぇ、言うじゃねぇかクソガキ…」
「事実でしょ? 悔しかったらお世辞抜きに褒められるようなガンプラを作ればいいじゃないか」
「こいつはお世辞なんて器用な真似しねぇよ。何だ、幼馴染なんて嘯く癖にそんな事もしらねえのかよ」
「…ッ知ってるよ!モトハル君はすごく素直で優しいんだ。それに甘えて不出来なガンプラを見せないでって言ってるの」
正に売り言葉に買い言葉。互いに言い合い罵り合い、 それでもガンプラの出来に不安があるのかカイラの勢いが無くなっていく。
その様子にニヤリと笑うセイだったが、次なる手札に衝撃を隠せなくなった。
「おぉと!わりぃなモトハル。お前のゲイツが飛び出しちまった」
ワザとらしい掛け声と共にヴァイスリッターの隣に置かれたのは藍色のゲイツ。後付けと分かる武器や装甲は別として、その基部は相当に磨かれた技術の冴えが見て取れる。
完成度の異なる二機だが、素体となったガンプラは同じ。制作者も武装も違うが、隣り合わせるとよく分かる。それはつまり…
「お揃いのガンプラ…!」
「クククッ…ハッーハッハッハッ!」
何だその悪人顔は…。
ヒートアップする謎の競り合いに傍観を決め込んで、そろそろ心が無に突入したモトハルは、なぜ2人がここまで熱中しているのか分からない。…と言ったら袋叩きに合うのは目に見えているので、やがて貝のように押し黙った。
「そうだ! 昔、僕の頭は撫でやすくて何時も触りたいって言ってたよね。さぁ撫でて!」
「はぁぁぁぁ!? なに突然気持ちワリィ事言い出してんだテメェ! …てか前にもアタシに同じような事言ったよなモトハル!?」
喧喧囂囂、怒涛の如く。
手前にカイラ。後ろに回ったセイによるリアル板挟みに苦しむ。
終いには先程、リンコからオマケしてもらった【ビルダーズパーツを勝手に使い、ゲイツM k=Ⅲに装備】。
どちらが好みに沿うか二択を迫るなど、互いに幼馴染というカテゴリーの中で優越を着けるべく、罵り合いは更に危険な領域へと加速し、やがて彼は死んだ顔で双方の頭を撫で続けるだけの機械となった。
その内、レイジと名乗るセイのファイターが無視を決め込んで通り過ぎようとしたが、モトハルは脳内の精神分析をフル稼働させて悩みを看破。その力になると、なってみせると、貸し1つで何とかその場を収めてもらう。
どうやら正気に戻れば他人のいる前でおかしいマネをしないセイを一旦引き剥がしたレイジから話を聞くと、意外にも自分達にも心当たりがある事態だと判明。
分かる範囲でアドバイスと、そこまで悩む必要は無いと諭して今日のところは引き上げる事にした。
セイは最後まで滞在を望んだが、これ以上は帰りの新幹線に間に合わないと、無理やり納得させて家を出た。
悔しがるセイの表情とは裏腹に、帰り際に同棲している事実を暴露したカイラは勝者の笑みでモトハルと片手を恋人繋ぎで纏わりつく。
「僕は諦めないからね!」そんな言葉を繰り返し、姿が見えなくなるまで続けるセイに反して引き攣った表情のレイジが印象的だった。
「…いやぁ弱い者イジメは嫌いだけど、勝つのはやっぱ気持ちがいいぜ」
イオリ模型店から出て数分後。機嫌のいいカイラに喧嘩をしないよう言い含めるが、反応は芳しくない。
普段は手を握ったとしても恥ずかしいのか、すぐ放す指を今日はずっとニギニギと堪能している仕草が可愛くて、モトハルも強く言い出せずにいた。
時刻はもう夕方に差し掛かり、照らす夕日が地面のアスファルトや街路樹をオレンジと赤色に染める。
セイと幼馴染だった頃と変わらない風景に少しだけノスタルジックな気分になっていると、握られた手が少し強く押し返される。
ーーーそこに自分の気持ちは既に決まっていると伝わるように。
「へへへ…」
以心伝心しなくとも。ただそれだけでも嬉しいカイラは頭一つ分大きい彼を改めて見上げ、二の腕に体重を預けて並び歩く。
幼少期やガンプラ塾生時代の殺伐とした空気からは考えられないような蜜月の時。自分にもこんな面があったのだと恥ずかしい反面、彼女は初々しい感情を満喫し、時に浸る。
しかし、
「仲睦まじいところ申し訳ない悪いが…こちらも火急の要件にて失礼する」
「!? お、お前は…!」
夕日をバックに現れる、赤く…いや紅く染まった男が2人を強襲する。
「ユウキ・タツヤ…!」
「然り! そして……近日中にメイジンの名を受け継ぐ者だ」
「なっ!?」
「意見疑問叱咤無礼、全て後ほど受け付ける! だが、今この瞬間を逃しては私も、君も、真に先へ進む事は出来ないはず!」
差し出されたのはガンプラ。それが何なのか理解した瞬間、モトハルの瞳に闘志が灯った。
「……ここで出逢うのは偶然か、それとも必然か。……だが私は敢えてこう呼ぼう! 【運命】だと!」
かつて【メイジン候補】と呼ばれた二人が再び火花を散らす。
メイジンは正直ガンダムキャラで一番好きまである。
昔、リリカルなのは+メイジンなりきり転生物で「燃え上がれアメイジングハート!」とか書きかけたけどデバイスを自作する感じにしてたらユーノ君が惚れてくれないので筆と竿を折りました。
視点切り替えに煮詰まっているので答えて頂ければ幸いです。
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ノンケパート増やせや猿ゥ!
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走者視点が基本ダルルォ!?
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第三者視点も好きなんだろぉ?
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それも1つや2つではない…全部だ
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セイきゅんとの三密濃厚接触