【RTA風味】ガンダムビルドファイターズ・古鉄チャート【スパロボ】 作:装甲大義相州吾郎入道正宗
現在、ビルドファイターズ前半がバンダイチャンネルで無料なのでみんなも…見ようね!
『さぁ昼食休憩を挟み、いよいよガンプラ選手権世界大会、第1ピリオドの後半戦開始です!』
本戦会場中心に位置する超巨大筐体のモニターに眼帯を付けたオールバックの実況者が映し出されると、堰を切ったような観客の歓声で会場内が溢れかえる。
『午前の部ではアイドルのキララちゃんが、良くないハッスルを…ごほん。体調が優れない為、ここからはワタクシMr.レディゴーが司会を務めさせて頂きますが、よろしいですね!』
まるで機動武闘伝Gガンダムのキャラクターと生き写しかと思えない彼の迫真の声と言葉に、これを見守る実況や生放送、ネット掲示板も問わず盛り上がる。事実スポンサーのアイドル押しが無ければ、今年もベテランの彼に進行役が任せられる筈だったのだ。
『ありがとうございます! それでは第1ピリオドも折り返し、12試合目を開始致しますので選手の方々は指定のGPベース前にご集合ください。この間に、午前中に引き続き、解説役の方をご紹介致しましょう!』
芝居染みた大振りで片腕を広げると、実況席と思われるテーブルにスポットライトが差し込み、その人物を照らす。
『生けるガンプラ界の伝説! あまりの理不尽な強さから公式殿堂入りを受けた数少ない猛者であり、ガンプラ心形流造形術の創始者! 珍庵師匠だァァァ!!!』
『フォフォフォ…。いえ〜い! 観てる〜?』
知る人ぞ知る実力者の登場に、過去を知る人物達は年甲斐もなく大いに盛り上がるが、逆に若い世代を中心に反応が薄い層があるのも事実だった。というより、そのフランクすぎる態度に威厳がないのが原因だろう。
カメラに向かってピースサインを繰り返す珍庵は本来、引退した身。このような表舞台に出るつもりは無かった。しかし弟子のヤサカ・マオがまさかの予選敗退した事で立場がフリーとなり、本人も今大会には気になる所があるのか解説役を引き受けて現地入りしている。
『さぁ、選手の準備も整ったようです。今回のフィールド設定は……【孤島】! 自然あふれる障害物とランダムで噴火する活火山、外周を海で囲まれた小さくも戦術の幅が広い戦場で、4体のガンプラ達はどのようなファイトを見せてくれるのでしょうか!?』
Mr.レディゴーはニヤリと笑い、両手を肩の高さまで引き、ガッツポーズで天を仰ぐ。そして観客達も指し示したかのように同じ動作を真似して。
『それでは皆さん、ご一緒に…!』
『ガンプラファイト……!!』
『レディィィ、ゴーーー!!!』
「落ちろ…落ちろってんだよ!」
北海道地区代表選手、シマダ・ヘイはティターンズカラーのバイアランカスタムでビームガンを連射していた。
第1ピリオドではランダムで選出された4人の選手が最後の一機になるまで戦う、毎年定番のポイント制バトルだ。
破壊されると0ポイント。生き残るほど加算されていくが、一体撃破する毎にボーナスポイントが手に入るので苛烈な戦いになる場合が多く、大会開催を飾るエンターテイメントに相応しい種目といえる。
シマダ・ヘイも例外にもれず、ポイント欲しさに孤島に群生する雑木林を避け、飛翔しながらライバルに向かって攻撃し続けている。
だが、その相手があまりにも相性が悪かった。
「ふん…そんな豆鉄砲では私のウォドムに傷一つ付かんぞ」
砂浜で仁王立ちするのは【黄金のウォドム】。
バイアランの猛攻を物ともせずに、動きの速い相手に向かってマイクロミサイルを矢継ぎ早に放つ。
「う、ウワァァァァァァァ!」
『珍庵師匠、早速ですがあの派手なウォドムは硬いですね。何か特殊な技術が使われているのでしょうか?』
『…ふむ。金色と言えば百式の耐ビームコーティングが真っ先に思い浮かぶんやが…ほれここ、弾いたビームが足元に穴を空けてるやろ? あれは拡散やのうて反射の証。異様な防御力の正体は【ヤタノカガミ】かの』
『なんと…! ガンダムSEEDシリーズのアカツキが被弾したビーム粒子をそのまま跳ね返したという、設定上の装甲を再現したというのですか!?』
『仮にも世界大会やで? これぐらいはやって貰わんとな』
一瞬で見抜いた珍庵の解説に会場から納得と感嘆の声が聞こえてくる。
バイアランはミサイルを迎撃や回避をしながら果敢にも攻撃を継続するが、ビームガンによる速射が売りの機体では威力が足りず、有効打を与える事が出来ない。
だが、ここで手をこまねいて逃げを打つなど地区代表として、男としての矜持に関わると、両手のビームサーベルを展開。近接戦闘で切り刻む戦法を選択した。
「やってやる…やってやるぞ!」
自慢の推力に物を言わせて上空からの急降下。重力落下速度も合わさったそれは燕のように鋭く早く、空を駆け抜け
【藍色のガンプラに易々と追い抜かれる】
『なっ!?』
「新手か…!」
ウォドムは、より早く殺到するガンプラを警戒し照準を合わせてミサイルを発射。更に二の矢として球体型頭部のメガ粒子砲をチャージする。
だが、それは【彼にとって】余りにも遅きに失した。
「その手では勝てんぞ…!」
ミサイルの巡行速度を上回る突撃。ウォドムのファイターが驚いた瞬間にはモニター一面に迫る藍色の、アルトアイゼンが左腕のパイルバンカーを振り被った姿。そして…機体停止のメッセージを聞いた。
そこに映し出されたのは信じられないような一言だ。
「メインユニット…消失だと…!?」
『あぁっとこれは! 絶対的な防御力を持つとされたウォドムの頭部が……破裂しているぅ!? こ、これは一体何が起こったんだぁ!』
ザクロのように頭部を花開かせたウォドムの中から朦々と煙が立ち上り、そこからアルトアイゼンが顔を出す。
会場の観客席から「ヤベェよ…ヤベェよ…」「MAクラスを一瞬で…」「あんなガンダムいたか?」と戦々恐々とした呟きが漏れる。
そして左腕から、ガシャンッ! と何かを装填した音が聞こえると、呆気に取られて空中で隙を晒すバイアランカスタムにツインアイの瞳を合わせる。
ーーー次はお前だ。 と言わんばかりに。
「ひぃっ!?」
男の矜持は何処へやら。敵を背にして逃げ出すシマダ・ヘイに容赦は訪れない。
「バンカー…持っていけ!」
またもや一直線に飛び掛かるアルトアイゼン。そのまま背後を取ると、脊髄辺りの位置に狙いを定めて引き金を引く。
「ぎゃああああああああ! だ、脱出するッ!」
一撃必殺。
世界大会出場者によって製作された一流のガンプラが、ただの一撃で破壊されていく事実に、観客一同唖然を通り越して沈黙が場を満たしている。
空中分解し、バラバラになって落ちる【バイアランだった物】を眺めながらアルトアイゼンは最後に残った獲物を探し始めた。
『ち、珍庵師匠…疑問ばかりで申し訳ないのですが。あの…アルトアイゼンというガンプラ。攻撃力が桁違いと言いますか、…どんな攻撃を行ったか分かりますでしょうか?』
Mr.レディゴーですら引く有様に、彼を知る珍庵はニヤリと笑って知っている事を話した。
『パイルバンカー。しかも作り込んだ内部機構で【本当に杭を射出】しているからこその破壊力やな。あれプラフスキー粒子無しでもガンプラを破壊出来る威力があるんやないか?」
『…ウォドムの装甲にも驚かされましたが、さすが世界大会。凄まじい改造が施されていますね』
『弱点はもちろんあるで。杭の射程が精々拳一つ分しか無いから、密着せんと打てんし、近接戦闘で斬り合うのも…まぁ不可能やろな。第一にそこまで駆け寄るのが至難の技やし、もし狙撃型で来られたら…』
そんな珍庵の解説を裏付けるかのように、突如アルトアイゼンへ光条が迫る。
『言った側から遠距離砲撃だぁ! 何とか避けたようだが、ほぼ水平に飛んできたこの射角はもしかして…』
低空から滑空していた所を掠めた光は孤島の木々の頭を吹き飛ばし、火山のすぐ横から飛んできた。その先は障害物が一切無い大海原。つまり相手のいる位置は…。
「ちっ、漁夫の利を狙うつもりだったのに、サッサとキル数稼ぎやがってよ! ムカつくんだよな!」
フィールド外周ギリギリの際に異形のガンプラがいた。SFSドダイに跨り補助飛行させて浮かんでいるが、乗っている機体は体長の2倍もあろうかという銃身が殆どで、ぱっと見は固定砲台とも見間違う大きさだ。
「黙って落ちろよ! 俺様のハイザック・バレリオンでさぁ!」
AOZの一機。RMD-106+BL-85X バイザックTR-2[ビグウィグ]をモチーフに上半身をまるごと砲身にしたカスタムガンプラ。ファイターのテンザン・センターランドは苛ついた顔で射撃を繰り返す。
威力自体は圧倒的というほどでも無いが、連射力が異常で絶え間なくアルトアイゼンを狙い続ける。典型的な遠距離型のバレリオンはバトル開始直後の混戦で近接戦闘を仕掛けられると手も足も出せずに追い込まれる心配があった。なのでひたすら潜伏し、距離を取り、ここまで離れてしまえばこっちのもの。
自意識過剰なテンザンにとって、もはやこれは消化試合であり、何の脅威も感じてはいない。所詮は近接特化、障害物のない言わばキルゾーンに誘い込まれた無様なガンプラに勝ち目など無いのだから。
これで第1ピリオドは楽々トップで通過出来る。
なんて、甘い事は起こり得ない。
『あぁっと、藍色のガンプラ…ホトギ・モトハル選手のアルトアイゼンが、砂浜から顔を出すとそのまま一直線に向かっていく!? このままではいい的だぁ!』
「ブハハハッ! ヤケになったのかよこれだから雑魚はよぉ」
煽りながらも照準の精度は失わず、迫り来るアルトアイゼンに巨大な砲身が向く。そのまま長距離ビームを放とうとしてーーー。突如ターゲットロックの表示が消える。
「な、なんだそりゃあああああ!?」
アルトアイゼンは真っ直ぐ飛んで行く。真っ直ぐだが…そこは海面スレスレを通り越して着水しながらの前進だ。
尋常ではない推進力によって、強引に掻き分けられた海が引き起こすのは【マップごと飲み込む大津波】。その瀑布の中心にアルトアイゼンはいた。
突如押し寄せた天変地異レベルの災害に狼狽えるテンザン。とにかく攻撃を開始するが、狙いが定まらないどころか、全てが水柱に飲み込まれて実弾もビームも意味をなさない。
「こ、このチート野郎!!」
「ーーーこれで総取りだ…!」
津波を引き裂いてハイザック・バレリオンの至近に現れるアルトアイゼン。機体の上から押し潰すようにリボルビングバンカーを構えてドダイごと撃ち抜く!
『Battle Ended』
『只今の試合を持ちまして、第1ピリオド戦は全て終了です! 選手の皆様、そして応援に駆け付けて下さった観客席の方々もお疲れ様でした!』
歴戦に次ぐ歴戦。Mr.レディゴーの宣言と共に万雷の拍手が湧き起こり、1日目の終わりが近づいていた。
『さて、珍庵師匠。本日を振り返って如何でしたでしょうか。気になる選手などお教え頂ければ幸いなのですが』
『そうやな…。体型的な好みならゲーマルクのお姉ちゃんが実に…ん? 放送コード? 台本? はぁ…まぁええやろ。真面目にするんなら1人目はやっぱりメイジン候補、ユウキ・タツヤやな』
『選手のガンプラはたしかPSSE社ワークスチーム製作によるケンプファーアメイジングでしたね』
『本人の戦場を選ばないマルチな戦闘スタイルを活かせるいいガンプラや。そしてそれを更に引き出すファイターの才能。この手の人間は相乗作用で戦う毎に強くなっていくから、今後の組み合わせには注目やで』
会場のモニターには勇ましく戦うケンプファーアメイジングのハイライトが映し出される。
遠隔兵器が迫れば全て撃ち落とし、近接戦ではリーチで不利なナイフでありながら見事に切り結び、撃ち合いは真っ正面から射撃技術を競い合う正々堂々としたスタイルは、漫画やアニメに登場するヒロイックな印象を与えた。
『では、【もう1人のメイジン候補】【マスク・ド・サード】選手については如何でしょう? 今のところマスクを被った見た目も合わさって正体不明のファイターですが…。今大会はどちらか優勝した方を3代目メイジンにするという主催者側からの強気の発言にも注目が集まっています』
『はっ、優勝して当たり前の八百長みたいで気に入らん。…が、強いのは間違いないな。特にガンプラの完成度が異常に高い』
『こちらはカテドラルガンダム、ですね。まるで人間のような可動域や一発一発の攻撃が非常に強力な印象でした。何か特殊な技術が使われているのでしょうか?』
『ふーむ、たぶん違うな。あれはガンプラの完成度がひたすら高いからこそ出来る仕業や。基本に忠実に、何処までも突き詰めた結果やろう』
画面が切り替わって映し出されるのは【黒金のガンプラ】。攻撃を仕掛けなければ微動だにしないが、一度攻勢に出れば複雑な動きをいとも簡単に成し遂げて撃破していく。
ファイターのマスク・ド・サードは如何なる理由か、あらゆる取材や会話が禁止され、普段着すら仮面とローブに身を包んでいる都合上、人相や性別も分からない。しかしそれが逆に圧倒的な強さを後押しする異様な雰囲気を醸し出している。
『なるほど。流石はメイジン候補という事ですね』
『いや、それやったらもう1人おるで。…ホトギ・モトハル。今はアルトアイゼンとかいうガンプラに乗った坊や』
『彼は午後の部初戦を3人抜きで飾ったファイターですね。確かに最後に見せた怒涛の津波は見ていて唖然としました』
『あれもな、別に特殊な技術を使っとる訳やない。海を割るだけの自力があのガンプラにはあったんや。それこそまさしく極限にまで高められた【基本性能】。それが坊の…ホトギ・モトハルの真髄やろう』
『つまり見た目も戦闘スタイルも異なっていたとしても、マスク・ド・サード選手と同じ領域のファイターとガンプラになると…。勝ち残っていけば面白い戦いが見られそうです!』
その後も感想や明日の第2ピリオド【バトルロイヤル】について解説が行われ、熱狂のまま、その日は終了を迎えるのだった。
ちなみに過去話は誤字訂正だけでなく、合間を見て500〜1000程度文章増やしたり読みやすいよう訂正してますので気になったら読み返してみると面白いかもです。(ジュリアン視点は話数として完全に独立)
おかげカイラがよりヤンデレになったのは内緒。
視点切り替えに煮詰まっているので答えて頂ければ幸いです。
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ノンケパート増やせや猿ゥ!
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走者視点が基本ダルルォ!?
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第三者視点も好きなんだろぉ?
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それも1つや2つではない…全部だ
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セイきゅんとの三密濃厚接触