超人?いいや──神だ   作:後生さん

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タイトルワザとです。
いやでも中身そのまんまなんで!!




#2 白ひげ信仰

 

「取り敢えず親父に挨拶してってくれよい。驚くだろうが、取って食いやしないから安心しろよい」

 

「?人間は同種の者を平然と食らうのか?」

 

「なんのカニバリズムだよい」

 

 

 そんなわけねぇだろいと一蹴されるが気にしない。

 そのまま縄梯子を用意しろと叫んでいるマルコに、俺はそのまま舟を揺らす事もなく跳躍した。

 

 

『ッ!!?!?』

 

「っと。あ、勝手に乗り込んで悪いな」

 

 

 音もなく手すりに着地し目を丸くしている人間達に軽く謝れば、次の瞬間驚く声で埋め尽くされた。

 

 

「っおっっ前すげぇな!!」

 

「何モンだァ!?ただの遭難者じゃねぇのか!?」

 

「スゲーー!!!」

 

 

 思わず目を瞬かせれば、青い炎を纏って隣に着地したマルコにも驚いた様に見られる。

 

 

「お前、まさか実力者だったのかよい?」

 

「いや……ふむ、この程度の事で驚かれるのか…」

 

「?一般人じゃねぇならそんなでもねぇよい」

 

「ふむ。なるほど」

 

 

 つまり実力者なら誰でも出来るのか。

 レベルの差に悩みそうだったが、それなら問題ないと安心する。

 マルコに連れて行かれ、俺はでかい人間に逢う。

 

 

「グラララ……そいつが遭難者かァ?」

 

「親父。ああ、次の島まで引っ張ってく事になった遭難者だよい。リーベル、挨拶してくれよい」

 

 

 そのでかさに呆然としていた俺だったが、視線に促されて一歩足を踏み出し人間を見上げる。

 

 

「ああ……お前、巨人か?」

 

「ぶっ」

 

「アァ?」

 

 

 あまりの唐突さにマルコ合わせての幾人かが噴き出した。

 巨人は片眉を上げて俺を見据える。

 

 

「巨人か?」

 

「……グララララ!あァ、巨人族だがァ?」

 

「ふむ…人間は本当に色んな種類が居るんだな、驚いた。俺はリーベル、自由を愛する者だ」

 

「おかしな奴だ。その反応だと俺を知らねぇなぁ」

 

 

 笑う巨人に首を傾げれば、更に驚愕の声がそこらから上がる。マルコはやっぱりといった顔で呆れていたが、俺が人間界の情報に疎いのは事実だ。

 

 

「会った時から思ってたが、俺等に全く反応しねぇのが証拠かよい。お前何処出身なんだよい?」

 

「出身…ああ、四つに隔てられた海域での出生の事か。あーー………イーストブルー、か?」

 

「なんで疑問形なんだよい、変な奴だねい」

 

 

 考えてなかったんだ、しょうがない。

 

 

「それで、お前は誰だ?」

 

「…なんでそう偉そうなんだよい?お前…」

 

「ただ名を聞いているだけだ」

 

 

 例え有名人だろうが、俺が神な時点で驚けない。結局ただの人間だからな。

 巨人は面白そうにグララと笑った。

 

 

「何処の田舎もんかと思えばイースト出身かァ。偶然かただそういう奴等を多く見掛けるだけなのか、世間知らずに限って何処か可笑しい。覚えとけ小僧。

俺ァエードワード・ニューゲート、白ひげだぁ!」

 

「──そうか。よろしくな」

 

 

そのまま手を差し伸ばせば、目をぱちくりされた後に、大口を開けて笑われた。

 

 

「グララララ!!奇妙な男じゃねぇか」

 

「嘘だろい、この威圧をものともしてねぇよい…」

 

「………威圧?」

 

「嘘だろいマジで気づいてねぇのかよい!!」

 

 

 信じられないとツッコまれてふむと気流を探ると、確かに陽炎の様に周りが揺らいでいた。

 つまりだ、白ひげは度胸試しを俺にしていたらしい。

 そよ風程度にしか感じなかったが、これはどうやら謝った方が良さそうだ。

 

 

「悪かったな。空気が読めないとよく言われる」

 

「………いやいやいやいやいや!!!」

 

「それで収まって堪るかッ!」

 

「確かに場の空気は読めてねぇけどッ!!」

 

「お前マジで何モンだよい……」

 

「グララララ!!おもしれぇなァ」

 

 

 一気に騒がしくなった人間達に、そういえば海の上はいつも楽しそうだとモーリェが言っていた事を思い出した。確かにこんな調子を軽く作るのだ、それはさぞどんちゃん騒ぎをしているんだろう。

 

 

「それで白ひげ」

 

『呼び捨てかよッッ!?』

 

「何処まで俺を運んでくれるんだ?」

 

 

 華麗にスルーか、と突っ込む楽しい奴等をスルーして聞けば、そうだなァと顎を撫でる白ひげ。

 

 

「丁度一週間後、ログに沿って次の島に辿り着く筈だァ。そんときゃ俺等も降りて諸々調達しに行く予定だからよ、そこで決めてくれりゃいい」

 

「了解した。一週間世話になる」

 

 

 さっきは握って貰えなかった手をまた差し出すと、白ひげは口角を上げてでかい手で握り返した。

 その瞬間俺は神気を送り込み、ぱっと離す。

 

 

「?今なんかしたかぁ?」

 

「静電気でも起きたんじゃないか?」

 

「…そうかァ……」

 

 

 自身の大きな掌を不思議に見る白ひげを気にすること無く、俺は小舟に戻ろうと歩くがマルコに引き留められる。

 曰く、客人をもてなしたいらしい。

 

 

「俺は別に構わない」

 

「一週間世話になるんだろい?俺達がしてぇ事をするだけだ、受け取ってくれりゃいいんだよい」

 

「…ふむ。そうか、有難く貰おう」

 

 

 供え物を断ると罰が当たりそうだからな。

 頷くと、見るからに張り切りだした人間達は非常に友好的だと思う。海賊という気性の荒い部分は、やはりこういった人付き合いで大きく関わるんだろう。雑な様で気前が良くなったりと何とも面白い。

 

 

「オレはサッチ、よろしくなリーベル!今から食堂で旨いもんたらふく食わせてやるよ」

 

「よろしくサッチ。お前は料理人なのか?」

 

「おうよ!」

 

「味はイマイチだけどな〜」

 

「アァん!?ハルタテメェ暫く出禁にすんぞ!」

 

「はぁっ!?ちょ、それはマジ勘弁っ!」

 

「悪ぃなリーベル、あの二人はいつもあんなんだ。申し遅れた、俺はビスタ。よろしく頼む」

 

「ふむ、いい組み合わせだな。よろしくビスタ」

 

 

 それから食堂にて軽いどんちゃん騒ぎに巻き込まれた後、借りた船内の一室で寛いでいた。

 壁際に寄せられたベッドに座り、クスリと微笑む。

 

 

「こういう自由も楽しい」

 

 

 人間ならではの自由な生活、やはり期待出来た。

 上機嫌になっていると、ふと声が響く。

 

 

〖──リーベルタース、どう?下界は〗

 

 

 心話だ。神ならば誰だって使えるテレパシーの様な役割を果たしてくれる。だが心話は神気を通して繋がるもので、どうしても神に近い場所に居なければいけない。

 それこそ世界樹であったり、神にまつわる神聖な場所であったり、神の化身を顕す場所だったり。そう考えてしまえば、此処は絶賛海の上の船。

 海神であるモーリェとはどんな時でも繋がるのだ。

 

 

〖とても面白い!!何より、能力者という存在は素晴らしい!僅かに親近感を抱いてしまう〗

 

〖そう。それは良かったよ。悪魔の実によっては神に近くなる人間も居るからね、見物だよ〗

 

〖是非とも見てみたいものだ。その次に驚いたのは人間の種族にも色々と存在していることだな〗

 

〖ああ、巨人族や手長族なんかのことだね。だけどそう驚くこと?進化する過程でそういった少数は生まれてくるものだよ。それこそ魚人族と言った部類は僕の眷族だし、不思議じゃないでしょう?〗

 

〖いやそこではない〗

 

〖?──あぁ、そういうこと〗

 

 

 モーリェが微笑むのが分かる。こうして何も言わずとも理解してくれる友とは良いものだな。

 

 

〖今は人間と共にしているんだね〗

 

〖気の良い輩だ、海賊とはこうも不用心なのか?〗

 

〖リーベルタースが何かしてもどうにか出来るという自信があるんだよ。それに、警戒は解かれていないんだろう?彼等も馬鹿じゃないさ〗

 

〖相手が俺である時点でそれだけでは足りないがな。けれど一週間は付き合う仲だ、楽しむよ〗

 

〖随分と彼等を気に入ってるみたいだね。あの男に神気を送り込んで病を消したのもそのせい?〗

 

〖覗き見は何処まで赦されるんだろうな〗

 

〖僕の懐に入っていてよく言うよ〗

 

〖冗談だ〗

 

 

 互いに揶揄い合うと、俺はベッドから立ち上がり窓に寄った。

 今も尚進み続けている船から見る景色は、やはり地平線の先まで広大な海が続いていた。

 

 

〖あの男、とことん俺を好きみたいだ〗

 

〖なるほど。愛されたから愛し返したのか。そんなにも信仰心が高かったのかい?〗

 

〖ああ。あんなにも膨大な信仰心はこの目で見た事がない。それはサービスしたくなるものだ〗

 

〖…まぁ、分からないでもないかな。僕はそういう人間達をよく目にするからね〗

 

〖海賊や船乗りは海を愛すものだ。だからこそ、モーリェは三大神の一人なんだろう?〗

 

〖そんな大層に語らないでよ。今はまだ僕が居なくては世界が回らないだけさ。それに、リーベルタースに言われたくないな〗

 

〖己を愛さずに神が務まるか。この先もモーリェ無くして世界は回らんよ。信仰心が良い証拠だ〗

 

〖はいはい、本当褒め上手だよ〗

 

〖事実だ〗

 

 

 すると海の飛沫が窓に掛かるのを見てモーリェが照れたのだと分かり笑った。

 すると扉にノックされ顔を向ける。

 

 

「リーベル、親父が呼んでるから来てくれよい」

 

「分かった。少し待て」

 

 

 マルコにそう告げてすぐにモーリェに断る。

 

 

〖白ひげが気付いたらしい。切るぞ〗

 

〖流石に自分の体調には気付くだろうね。こっちもフランマが騒がしいから切るよ〗

 

〖フランマが?ふむ。一言添えておいてくれ〗

 

〖了解。またね〗

 

 

 モーリェの神気が消えたのを確認して、俺は扉を開けた。

 

 





前に書いたやつなんで、どんな意味を含んでるのか分からないとこが少しありますが、気にしないでください。
私も気にしませんので!

タグにギャグを入れるべきか…どうしたほうがいいですか?
全ては感想・ツッコミ次第!ではでは!
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