アイドルの幼馴染みはスクールアイドル(休止中) 作:小鳥と点心
こ「今日は、このあと用事があるから帰るね」
そう言うと、ことりはそそくさと部室を後にした。
に「ことり、最近こういうのが多いわよね」
穂「だよね」
海「何かあったんでしょうか」
そんな話をしているみんなのことを俺は遠い目をしながら見ていた。ことりが最近早く帰る理由を知っているため、ボロを出さないようにしているのだ。
先日、楓さんたちと話しをしていた時に料理を運んで来たのがことりだったのだ。あの後ことりに話を聞いたら、自分を変えたいからと言っていた。
俺「とりあえず、8人でできることをしよう」
絵「そうね、大会も近づいてきていることだし」
希「そういえば、聖矢君は何か知ってるん?」
俺「い、いや知らない(いいえ、めちゃくちゃ知っています。というより、巻き込まれました。たまに、執事としてさせられています)」
凛「なんか怪しいにゃ」
真「何か隠しているわね」
俺「いや、何も知らないって」
その時、
prrrrprrrr
携帯がなった。
俺「もしもし」
楓『あ、聖矢君今大丈夫?』
俺「はい」
楓『この前のことなんだけどね、詳しいこと話したいからこの前の店に来てもらえない?』
俺「今からですか?」
楓『そう』
俺「ちょっと待っててください」
俺「なあ、俺このあと用事ができそうなんだけど皆はどうする」
に「今日は無しにするわ。なんとしてもことりの秘密を暴いてやるわ」
俺「あははは、ほどほどにね」
俺「あ、大丈夫みたいです」
楓『そう。なら、お願いね』
俺「わかりました」
電話を切ると、荷物をすぐにまとめた。
俺「じゃあ、お先に」
穂「また、明日ね」
俺「おう」
1時間ほどでまた会いそうだが。
楓「じゃあ、日程はこんな感じでいいわね」
俺「大丈夫です」
文「問題ないです」
武「調整しておきます」
アイドルサマーフェスタでの曲と、その練習のスケジュールの話し合いがちょうど終わった。そういえば今日はまだこと………ミナリンスキーさんの姿が見えないな。確か写真がどうとか言ってたからそれの回収かな。そんなことを考えていると
「へー、ここがそうなんだ」
俺「!?」
楓「?どうしたの?聖矢君」
俺「い、いえなんでもないです」
そう言いつつ声の聞こえた方を見ると
穂「ここがことりちゃんが働いているどころなんだ」
案の定、穂乃果がいた。というより、みんないた。
この状態で気づかれたら面倒だな。
武「それでは、私たちはこれで失礼します」
俺「あ、はい」
楓「それじゃあ今週の日曜日ね」
文「よろしくお願いします」
俺「はい、よろしくお願いします」
そうして楓さんたちは帰っていった。さて、俺はこの状況をどうするか考えますかね。
その頃
穂「つまりことりちゃんは、自分を変えたいって思ってここでメイドさんをやっているんだね」
こ「そうだよ」
海「でも、ことりはなんでそう思ったのですか?」
穂「そうだよ!ことりちゃんは、穂乃果より凄いのに」
こ「そんなことないよ。ことりがそう思ったのは、グループができてすぐだったんだ。穂乃果ちゃんはグループを引っ張っていけて、海未ちゃんは皆が笑顔になれるような歌詞を作ってた。でもことりには何もなかった」
穂「そんなことないよ!ことりちゃんだってすごく可愛い衣装作ってくれてるじゃん」
こ「そうじゃないの。ことりはただくっついていってるだけ。いつも穂乃果ちゃんや海未ちゃんの意見に賛同しているだけ。自分から何か言ったことなんてなかった。そんな自分が嫌になったの。そんな時にここのスカウトを受けて試しにやってみたの。自分を変える良い機会だと思って」
海「そうだっのですか」
こ「だからごめんね。心配かけて」
海「いえ」
少しして穂乃果たちは帰っていった。それを見送ったことりが戻ってきたので声をかけた。
俺「お疲れ様、ことりちゃん」
こ「へ?え聖矢君?……もしかしてさっきのも聞いてた?」
俺「まあね」
なんとも言えない沈黙が流れる。
こ「あ、ことりはまだ仕事があるから」
俺「そうだな。俺はそろそろ帰る」
こ「え、もうかえるの?」
俺「ああ、長居すると店長に見つかりそうだから」
こ「あははは、そっか。気をつけてね」
俺「ことりちゃんも、頑張ってね。………………あと、みんなに話せてよかったね」
こ「!……うん」
会計を済ませて店を出た。
「これは聖矢君の匂い!」
そんな声は聞こえてません。