神浜アンノウンストーリーズ-Kamihama Unknown Storys-   作:TAICHI121

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アンナチュラルがプライムで配信されましたが、めちゃくちゃ面白いですね!
ってことで始まります。


たかが噂、されど噂 その3

「町から・・・追い出す・・・?」紺色の髪の女性からそう告げられたいろは。そこに

「オイオイ、だれかと思ったらやちよじゃないか」バサッとわざとらしくモッズコートを翻した薫と、

「そんな追い出すだなんて!」当麻が現れた。

「え?どうして・・・」

 

神浜アンノウンストーリーズ

 

story3.たかが噂、されど噂 その3

 

 

「薫・・・貴方、何しに現れたの?それに、彼は仲間?」

「まぁ彼は仲間ってか協力者ってとこかな?」

「そう・・・で、結局のところ、目的は?」

「彼女、環いろはの抱えてる謎に興味があってねぇ、実にエクセレント、と言ったところだ。で、やちよ、アンタは彼女をこの町から追い出すって言ったね。どうして?」

 

「薫さんってあの人と知り合いなんですか?」

「俺に聞くなよ・・・」

いろはと当麻がひそひそと話すのを尻目に女性と当麻の会話は続く。

 

「彼女はこの町で生き残れる力が無いのを証明してしまったのよ。」

「どうしてそんなことが言える?」

「彼女が魔女の結界の中で無様にやられている姿を見たのよ。」

「じゃ、それをアンタが助けて忠告したわけか?」

「概ねそんな感じよ。とにかく彼女には無理やりにでも出て行ってもらうわ。」

そう言ってやちよは薫の横を通り過ぎた。

「あの様子じゃダメかぁ・・・」

 

「さ、自分の街に帰りなさい。」

「やっぱり考え直した方が」後ろから薫が口をはさむが

「薫は黙ってて。」

「嫌です・・・私、目的があってこの町に来たんです!」

「そうですよ!追い出すなんてあんまりですよ!!!」

「・・・貴方のような一般人に言われる筋はないわ。」

「うぅ・・・」やちよの反論に当麻はひるんだ。。

「それに目的も果たせずに無駄死にしたい訳なの?」改めてやちよはいろはに質問した。

「でも、調整屋さんにソウルジェムを弄ってもらったのでもう大丈夫です。」

「はぁまたももこのお節介ね・・・」

(え?ももこ・・・ってことはこの人は十咎さんとも知り合いなのか?)と思う当麻と

「はぁ、それなら・・・」

「通してくれるんですか!?」期待するいろはの前でやちよは、

「かかってらっしゃい」パッと光に包まれ、私服から青を思わせるドレスにアーマーが付いたコスチュームに姿を変えた。

 

「わっこの人も魔法少女だったのか!」

「貴方がこの町で生きてこれるかどうかは、私の目と腕で判断するわ。」

 

(なるほど・・・そこまでして追い出したいのか)「当麻、危ないからこっちに来い。」

「え、あ、はい!」こそこそと当麻は薫の元まで行く。

「俺達は見物でもしよう。」

「で、でも・・・」

「安心しろ。ヤバくなったら俺が止める。」

「止める手段は」

「ある」

「どこから湧くんですかその自信は・・・」

「それにやちよなら、()()はしても、流石に()()はしないだろう。」

「ホントですか・・・」

 

いつの間にか白いフード付きマントを羽織った魔法少女姿のいろはとやちよの戦いはほぼ一方的だった。

「あー流石やちよだ。戦い方にスキが無い・・・」

「何解説してるんですか」

 

「うわ!」やちよの槍攻撃でいろはは防戦一方だった。

「所詮は付け焼刃ね。強化しても経験は追いつかないわ」

「お願いです!小さいキュウべぇを探しているだけなんです!!」

「薫が興味を示したのは・・・なるほど、あなたなら近づけられるのね・・・でもいい加減あきらめなさい!!」

 

「どうするんですか!薫さん!」

「まーそろそろ止めに入るか」当麻の慌てように反しのんきに薫が立ち上がろうとすると・・・

 

「まてーーーーーーい!!!!」

 

ダッといろは達の現れたのは

 

「いやはや、追ってきて正解だったよ」

 

ももこだった。

 

「十咎さん!?」

「ももこさん!?どうして?」

 

「どうせ心配で追ってきたんだろ?アンタのことだ」薫が言う。

「ああ、やちよさんがいろはちゃんを襲うのは予想してたからね。・・・にしても趣味の悪い女だよ・・・」やれやれ、とももこ。

「この町に無駄な死体を増やしたくない、それだけよ。」

「はっ、よく言うよ!大方、魔女の数が減るからだろ?それに魔法少女が増えれば自分の取り分も減る。だから力づくで追い出そうとしてるんだろ」

「マジかよ・・・」ももこの自信満々の推理に当麻はつぶやいたが、

「ももこ、残念ながらその推理は違う。」異を唱えたのは薫だった。

「な、なんで?」

 

「この間情報屋に聞いた話だが、どうも魔女は右肩上がりで増えているって聞いてな。むしろ人が必要な気がするがどうだ?やちよ、アンタは本当に死体を増やしたくないだけだろ?」

「まぁ、そうね。いい加減、誤解されるのも気分のいいものじゃないしね。」

 

「・・・とにかくやちよ、何をしたって彼女は退く気はない。だろ?」薫はいろはの方を見た。

 

「そうです・・・私はただ本当に小さなキュウべぇを探しに来ただけなんです」

「小さいキュウべぇ・・・そう、貴方なら近づくことができるのね・・・」

「やちよもその小さいキュウべぇを探してたのか。」薫はそうつぶやく傍らで、やちよはいろはに向かって

「で、あなたはその小さなキュウべぇをどこで見かけたのかしら?」と聞いた。

「えっ、あの、砂場の魔女の結界です・・・」

「ま、魔女の結界?」当麻は反応した。

「そう、それじゃあこうしましょう。()()()()()()()()()()()()実力を認めるわ。ハンデとして私はひとり、そっちはタッグで構わないわ。これで、どうかしら。」というやちよの提案に

 

「乗ったー!!!」ももこが声を上げた。

「ええっ!?」

「そんな十咎さん・・・本人を差し置いて無茶苦茶なことを・・・」いろはと当麻は口々に突っ込む

「認めてもらうなんてそんな・・・私は小さいキュウべぇさえ見つかれば・・・」

「これであの堅物が認めてくれるなら安いもんさ!!それに勝てば自由に探し回せるだろ?」

「は、はぁ」

「なるほど、ももこにしては考えたな」押されるいろはの横で薫が口を開いた。

「にしてはってなんだ!?ってか薫さんと当麻はどうするのさ?」

「そうだな、勝負事には1人でも多くの証人が必要じゃないか?」ももこの質問に薫は答えた。

 

「それってつまり俺も・・・ですか?」当麻は言う。

「そうだ。なかなか察しがよろしくてよ」

「なんでお嬢様風?」ももこのツッコミをよそに

「ええまたあの空間に行くんですか?嫌ですよ!」

「そうよ、流石に素人を連れて行くのは危ないわ。」

「安心しろ、護衛が4人もいるじゃないか」薫は嫌がる当麻と止めようとするやちよに言った。

「4人?ってまさか薫さんも戦えるんですか?」当麻の質問に

「さてどうでしょうね・・・」やちよと

「まぁ俺は魔法が使える訳でもなければSP〇Cホルダーでもないんだけどね・・・まっそれは後でのお楽しみってことで」薫が答えた。

 

「で結局どうするのよ」やちよの質問に

「じゃ、この責任はすべて俺が受け持つってことでいいだろやちよ。」

「・・・本当に受け持つつもりね」

「そうだ。」

「・・・じゃ決まりね。」

「決まりだ。やるぞいろはちゃん!やちよに続いてももこがいろはに向かっていった。

「はい、わかりました・・・」いろはは若干食い気味に答えた。

「はぁ・・・マジか・・・」当麻は小声でつぶやいた。

 

 

「ありました、ここです」いろはに案内され、結界の入り口にやってきた。

一見そういう落書きともとれるソレは今にも吸い込まれそうな気配を感じた。

「魔力はどうだ?」

「まぁそこそこって言った具合かな薫さん。」魔力を持たない薫の問いかけにももこが答えた。

「しかし思ったよりも歩かされたな」結界を凝視しながら薫は言った。

「さすがに複数の魔法少女に狙われたら逃げたくもなるわよ。」

「なら、なんでさっき環さんをあんなにボコボコにできたんですか?」

「そりゃさっきの相手は小物一匹だから気が大きくなってたんじゃない?」当麻の問いかけにやちよが答える傍ら

「小物・・・」いろはは顔を曇らせた。

それに反応したのかやちよは「だからその分のハンデは付けたつもりだから、ももこと二人で頑張りなさい。強くなった実力とやらをせいぜい発揮してね。」といろはに向けて言った。かと思うと薫の方を向き、

 

「薫もそろそろアレの準備をしておいた方がいいんじゃないの?」

「いちいち鼻につく言い方だな」ももこは愚痴る。

「はいはい、今出そうと思ったところだ。」そして薫はそう言いながら肩掛けカバンから何かを取り出した。

 

「え・・・それって・・・」取り出されたものをみて当麻といろはは絶句した。

「ピ、ピストルですよね・・・」

「あ、本物だけど何か?」いろはの質問に何食わぬ顔で答える。

「へー本物・・って本物!?」

「嗚呼、本物だ。」

「こいつに特製弾をこめて・・・」

「ま、まさか、それで魔女とやりあうつもりですか!?」準備をする薫を尻目に当麻は聞くが

「そうでもしないと普通の人間は魔女とやりあえないからな。それにこの弾も対魔女およびその使い魔用の特注品だからね、俺はこれに幾らはたいたと思ってるんだ。」相変わらず顔色一つ変えず薫は答える。

「え、ええ・・・」

「ああ、さっき言ってたもしかして魔女に対抗するもう一つの方法ってのは・・・」

「強力な物理攻撃を浴びせる。この手に限る。」カシャ、と弾の入ったマガジンをピストルにセットしながら薫は言った。

 

「な、なるほど」と食い気味に当麻が相槌を打っていると

「薫、置いていくわよ」

「当麻も早く!」

やちよとももこに呼ばれるので

「さて行くか・・・」

「え、本当に大丈夫なんですか・・・」

「なぁにちょっとした探検だと思えば大丈夫だ。」

「は、はぁ」

「とにかく、絶対に俺から離れるなよ」

「はい!」

薫の警告に勢いよく返事をした。

 

「うわぁ・・・改めてきても気味の悪い空間ですねぇ・・・」結界に突入したなか当麻が感想を漏らしているのよそに

「じゃ行くぞ、先に親玉、魔女を倒した方が勝ち、いいね?」

 

はい、とか分かってるって、とか各々の返事が聞こえる中

「じゃゲットセット・・・レディ・・・ゴー!」薫の合図で一気に3人は走りだすが・・・

「あのなんで英語なんです?」

「別にいいだろさて、・・・さっそく追いかけるぞ」薫が当麻のツッコミをあしらい言った。

 

「え・・・」

「当たり前だろ審判なんだから」

「万が一魔女に遭遇したら?」

「その時に考える。」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃなかったら今頃死んでるよ」

「ま、まぁ確かに・・・」

「さっ行くぞ」

「・・・あ、はい!」と2人も走り出した

 

「おっと」

「あれ?環さんに十咎さん?」

2人は使い魔に囲まれているももこといろはを見つけた。

「まさかあんな序盤で苦戦してるとはね・・・危なっ!」

「わっ!」

薫はこっちの気配に気づいて襲って来ようとした使い魔に3発発砲した。使い魔はうめき声をあげて倒れた。

「はぁ人が喋っているのにマナーも知らないのか」

「あんなのにマナーなんてあるんですか」薫と当麻はぶつぶつ言いながら体制を立て直すと、

「モキュ!」何かの鳴き声がした。

「薫さん!今の鳴き声って」

「かわいらしい鳴き声・・・もしや」

「十咎さんたちの方からですね」

「行ってみるか」

 

2人がいろはたちの方へ駆け寄るとそこには

「モッキュ!モキュ!」

「あ!薫さん!当麻、これ見てよ!」

手招いているももこの方を見ると白い生き物・・・キュウべぇがいたが、

「これがあの・・・キュウべぇ?なんかイメージより小さいというか幼いというか・・・」

「エクセレント、こいつがいろはの探してた小さいキュウべぇだな?」

「は、はい!」

「モキュモキュモキュ!」

「なんだって?」

「それが、魔女のところまで案内してくれるって・・・」いろはは小さいキュウべぇを指さし言った。

「・・・この子がですか?」

「そうです、でも・・・」いろはは当麻の聞き返しに後ろめたそうに答えるが、

 

「信じてついていけば?」薫が口をはさんだ。

「そうだよ!今は魔女を狩るのが最優先だ!」

「モッキュ!モキュ!」

「ほらチビスケもそうしろって!」ももこは小さいキュウべぇの意思を汲んで言った。

「え、チビスケってこの子の事ですか?」

「え?そうだけど?・・・って今はそんなことはいいよ!とにかく今の状態じゃアイツに追いつけないし、ここは賭けるしかない!そうだよね薫さん!」

「ももこにしてはグッドアイデアだ」

「そうと決まればさっそく行くぞ!」

「はい!」

そうして4人と1匹は走り出したが

「あの、ホントに大丈夫なんですか?」当麻の質問に

「だから賭けなんだ。」薫が返した。

 

to be continued・・・




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たかが噂、されど噂 その4

ってことでTAICHIです。いつものセルフQ&Aコーナーです。
Q.なぜ遅れた?
A.気分です。

Q.アンナチュラル面白かった?
A.面白かったです、あと同じ野木さんが脚本を書いたMIU404も見ればよかった、って後悔してます。

Q.結局のところSPECどこまで見た?
TVスペシャルの翔までです。

Q.次回はいつになる?
A.かけ次第上げます。

【おまけのキャラ紹介】
近藤 直樹(こんどう なおき)
17歳 166cm
神浜の情報屋を名乗る高校生。調整屋と業務提携をしている。独特な笑いかたをする。
外見は暗い茶髪のボブで、前髪に金髪メッシュを入れたヘアピンの付いたセンター分けの髪型。
大体は学生服にパーカーを着て眼鏡をかけている。
自他共に認める美少年。
名前の由来はドラマ ケイゾクおよびSPECの登場人物近藤 昭男+TRICKの登場人物 山田奈緒子より。
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