視点は赤城さんでお送りしています。
あの時見たのは、たしかに霧島先生だった。頭になんか神社の人がかぶるようなものを付けていたし、むろん眼鏡もかけていた。
加賀「見たの?霧島先生。」
赤城「え?あ、うん。あれは確かに霧島先生だった。」
加賀「やっぱりか…あの噂は本当だったんだ…。」
赤城「へ?噂?」
加賀「あれ?聞いたことない?『霧島先生は実は走り屋』だってこと。」
赤城「へー…そんな噂が…とにかく、なんか今日はもう私抜けるわ。なんか…抜かされたショックが…ね。」
加賀「うん。無理しない方がいいよ。あと、おやすみ。また明日ね。」
そういうと、加賀はFCに乗り、ターンしてまた赤城山を登っていった。
それを見届けた私は家路についた。
ーーーーーーー翌日ーーーーーーー
いつものように家を出た私だが、何故だか心が落ち着かない。抜かれたりバトルに負けたことは何度もあったのに、今回だけは何故か気持ちがざわついた。
加賀「おはよう。赤城さん。」
赤城「へ?あ、おはよう加賀ちゃん。」
加賀「やっぱり…昨日のことまだ気になってる?」
赤城「…うん。おかげで昨日はちょっとしか眠れなかったよ。」
加賀「とにかく、授業ぐらいはきちんと受けてね。その間に私はいろいろ聞き込みしてみるからさ。」
赤城「うん…ありがと。」
それからそんなに会話は続かなかった。加賀が私に気を使ってくれたからだと思うが。
私も何かしたいと思い霧島先に聞き込みをしようと思ったが、行動力が起きなかった。
ーーーーーーー16:00ーーーーーーー
金剛「いい加減起きなサイ!」
英語の金剛先生のえげつない頭部の殴りによって目が覚めた。今日は七限授業だったのを完全に忘れていた私は、授業の始めから熟睡していた。
えげつない殴りをかましたのは英語の金剛先生。帰国子女で母方がイギリス出身なのだそうだ。
赤城「…」
私ほあたりを見回す。加賀が『やれやれ。』という顔をしているのと、数人の男子生徒が笑っているのが見えた。
赤城「…先生?」
金剛先生がまた私の頭を叩く。そして数人が笑う。
赤城「はっ…じゅ、授業か…。」
休み時間から眠っていたため教科書一式もなく、そのまま7限を終えた。
ーーーーーーー16:30ーーーーーーー
加賀「赤城さん、今日は攻めるの止めない?」
赤城「ん?どうして?」
加賀(あれだけやらかしておいてまってく気づいてない…やっぱりなにか変だ…)
赤城「まぁ、加賀ちゃんが言うなら正当な理由もありそうだし、今日は無しにするよ。あ、それと。」
加賀「なに?」
赤城「霧島先生について何か分かった?」
加賀「ううん。全然つかめなかった。噂ばっかりで進展が全然なかったよ。」
赤城「本人には聞いたの?」
加賀「都合が悪いことに、霧島先生今日出張だった。」
赤城「そっか…じゃあまた明日ね。」
加賀「うん。」
そう言うと、加賀は急ぎ足で弓道場の方に向かっていった。
今日は何故か歩いて帰りたい気分だったので、バスには乗らず徒歩で帰宅した。
毎朝、バスが前を通る向日葵ガレージの活動を楽しみにして向かって行ったが、今日はあいにくシャッターが締まっていた。
なんでも、従業員が事故を起こして入院したのだそうだ。
赤城と加賀ご通う高校ですが、一応公立高校です。
まぁ、私自身私立高の生徒ですから、施設が充実している面については大目に見て下さい…