一方その頃ルフィは……というお話です。
いや本当投稿遅くて申し訳ないスライディング土下座ぁああああ!!!えっなんだそのポーズはって?……猫のポーズですけど何か??
ルフィの修行に惚れ惚れと見入っていたハンコックだが、その修行の行く末を思い浮かべ、ふと口を開いた。
「のう、ルフィ…」
「んっ?なんだ、ハンモック!」
「ハンコックと…♡、、ではなく……おぬし、確か天竜人に会ったのじゃったな?あのドンキホーテ・ローザに…」
「どんき……?」
拳を振るうのを止めてキョトンとするルフィだったが徐々に存在を思い出したそうで、あ〜〜!!と叫ぶ。
「ローザか!!そういやアイツ元気かな?シャボンティの時は助けてくれたし、また会いてぇなあ〜」
ニシシシと笑うルフィは、また思い出したようにハンコックに問いかけた。
「あ、そうだハンモック!ジンベイが言ってたんだけどさ、ローザって前にも魚人を助けたことがあるって!アイツやっぱ良い奴なんだなぁ〜」
うんうんと頷くルフィに、ハンコックは口元を綻ばす。
「ふふふ……知っておるぞ」
「えっ知ってんのか?」
「ああ────わらわもかつて、救われた事がある」
「!ハンモックも……?」
「ハンコックと…♡♡」
ハンコックを見つめたルフィは、ハンコックの過去を思い返し不思議そうに首を傾げた。それが何か察したハンコックは、ルフィの修行の小休憩としてその話を語る。
「……わらわ達が昔、天竜人に売られた挙句紋章を刻まれたという話はしたな?その地獄の末、奴隷解放の英雄フィッシャー・タイガーに救われ、逃げおおせた事も…」
「ああ。でも、ローザに会ったなんて言ってたか?」
「敢えて省いたのじゃ。彼女は天竜人。立場がある。わらわ達と関係があるのだと知れてしまうわけにはいかぬのだ。……と言っても、わらわ達が勝手に黙っとることなんじゃが」
これは恩。染み込んだ恐怖を、母の如く大きな優しさで包んでくれたローザへの、囁かな気遣いだった。
「──わらわ達が逃げ込んだ、いや。逃げ道だと示された場所は彼女の…ドンキホーテ家の敷地だったのじゃ」
「!」
ハンコックは笑みを零して過去を思い出す。
天竜人の中でも奇人だと一目置かれていた、あの一家を。絶望から救いあげ手を差し伸べてくれた、あの聖人を。
(……いや、聖人というには少々恐ろしいか。ローザの夫であるあの男の方こそが、天竜人として可笑しいぐらいだ)
天竜人らしく傲慢で、簡単に権力を掲げては人を利用している。だがその言動に抑制はあっても、強制はなかった。
力の使い方を、己の立場を、人材を、彼女はとても上手く扱っている。恐ろしく、そして美しい。わらわよりも……いや、実力ならばわらわが圧倒的格上じゃがな。
「わらわ達がどのような立場なのか知らぬ筈もなかろうに、彼女はお茶会にでも誘うように手を差し伸べたのだ」
今でも思い出せる。天に住まうに相応しい在り様ながらも、母のように優しく微笑む彼女を。
『とても美味しい紅茶があるの。一緒に如何かしら?』
天竜人は真に恐ろしく憎らしい…それは今でも変わらぬ。しかし全ての天竜人がそうでないことを、あの一家は教えてくれた。──腐り落ちそうな、世界の変え方も。
「また会いたいものだな……」
ふっと微笑むわらわに、ルフィもニッと笑い腕を組んで空を見上げる。
「ローザなー……なにやってんだろうなぁ〜?」
「予想出来たら良いのじゃがな。ローザのする事は突拍子もないものが多い。……が、案外身近に思えてしまうものだ。彼女の凄い所は、それを大きなものだと思わせることにある。実際、誰もが手を取り合えば実現可能なものばかりなのだから」
まぁ、それを殆ど己のみで行動に移せているのだから、やはり只ならぬべき存在力だ。彼女だからこそ世界を相手に出来る……正に格が違うというのを見せつけているな。
「へー。やっぱアイツすげぇんだな!」
「フフ。ルフィ、おぬしも凄さでは負けておらぬぞ?寧ろ世界を賑やかすのはルフィの方が上手じゃな」
「それ褒めてんのか?」
「ルフィの事ならばわらわは賞賛しかせぬ…♡」
頬を赤く染めて恥じらえば、ルフィは気にした素振りもせず軽いストレッチをする。そんなシビアなルフィも素敵!
「うっし!ローザに礼を言う為にも、俺も進まねぇと!」
「そうは言うても、偶然でも天竜人であるローザに会える確率は更に低くなるだろう。シャボンディ諸島の様な特殊な出来事がまた起こされては敵わぬだろうからな」
ローザが世界を回っているとは言え、近付く事すら普通は難しい。天竜人の顔と言ってもよいくらいにローザは大物なのだ。まぁ、ルフィの出会う力は凄まじいとは思うが。
そんなわらわの考えに対し、ルフィはごく普通に言った。
「──どうせ世界は回るんだ。会えるよ」
「!!!」
「それに、ローザとはまた会えそうな気がするしな。ニシシッ!休憩は終わりだ!!話あんがとな!」
「!あっ、ああ…ルフィ体調には気をつけるのじゃぞ!!」
元気良く走って行くルフィにまた胸がドキドキしながらも、あの言い切りには流石に呆れてしまった。
「ふふ……ルフィが言うと、本当に実現してしまうのではないかと思えてしまうな」
嘘をつく器用な男でもない。何より様々な不可能とされた常識を破ってきたルフィにはそれくらい説得力があった。
肩を竦めて、わらわも船へと歩き出す。
「世界か……口にするだけなら、些か軽いものだな……」
その重みが当人たちでしか知り得ない事こそ、ローザの憂いとしているものかもしれぬな。
頬を撫でつける微風に髪の毛を耳に掛けて、わらわは笑みを浮かべたのだった。
如何でしたか?ハンコックとの邂逅はこんなものでした。
次回はロー……はっ、早めに投稿しますから…っっ!!
続きを待っていてくれていた方々、本当に申し訳ありませんでした!!基本的に背中を叩いてもらわないと、なぁなぁで引き延ばそうとする私です。
これからも桃鳥の親鳥の緩やかな更新を、暖かい目でお待ちしていただければ幸いです…!!ではでは!!