桃鳥の親鳥   作:後生さん

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一旦本編置いて、番外編を挟みます。
本当は全く進んでないのが理由ですけど、それは心に優しく仕舞っときますね。え?私何も言ってませんよ。

ドフィとロシーが母親に甘える様を見てやってくださいませ。







番外 可愛い兄弟

 

 

 

「母上!!」

 

「御機嫌ようロシー。今日も早起きね」

 

「訓練があるから…」

 

 

すっかり身長が伸びて私を見下ろす位置に居るロシーは、嬉しそうに笑っている。

 

 

「母上こそ、今日は何処に行くんだ?」

 

「下界の視察よ」

 

「また?この所ずっとそうじゃないか」

 

「それが仕事ですもの。心配かしら?」

 

「当然だ」

 

 

眉を下げて些か不満気なロシーにクスリと笑い、腕を伸ばしてその頬を撫でた。

 

 

「大丈夫よ。私の周りにはとても強い子達ばかりですから。万が一襲われても問題ないわ」

 

「それは知ってるけど、それでも心配なんだ」

 

「もう……私の事ばかりね、貴方は」

 

 

私の手を握るロシーに、私は苦笑した。

 

 

「貴方こそ、今はすっかり傷だらけじゃない。訓練の最中に出来たものばかりではありませんね?」

 

「うっ…!よ、よくあることだ」

 

「つまり、よくドジを踏んでると」

 

「うぐっ」

 

 

図星に呻くロシーに呆れた様に溜息を吐いた。

どうしてこうも、揃いも揃って自分の事を棚に上げるのかしら?全く困った兄弟ね、と苦笑した。

 

 

「私の事を心配してくれるのはとても嬉しいですけれど、自分の身も大切にして欲しいわ」

 

「それは………ごめんなさい…」

 

「いいえ許しません」

 

「!?」

 

 

つんっとそっぽ向けば、途端にオロオロし出す可愛い息子に私は堪えきれずに吹き出した。

 

 

「ふふふっ、冗談です。お互い様だもの」

 

「!は、母上っ」

 

「はいはいごめんなさいね、私の可愛いロシー」

 

「…そろそろ可愛いは止めてくれ…」

 

 

今度はロシーが肩を竦める番になると、二人で顔を見合わせてクスクスと笑いあった。

 

 

「いってらっしゃいロシー」

 

「いってきます母上。いってらっしゃい母上」

 

「いってきます、ロシー」

 

 

こんないつもの日常が愛しくて堪らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フフフフ」

 

「ふふふふ」

 

 

笑い合う私達だけれど、その周りの空気はとても冷ややかだ。それを知らずか、互いに引かない。

 

 

「今日こそは観念なさいな、ドフィ」

 

「毎度懲りねぇなァ、母上も」

 

 

そこは食卓。ドフィの目の前には、料理。

 

 

「好き嫌いは許しませんよ。お食べなさい」

 

「嫌だ」

 

 

ハッキリと拒否するドフィに、私は更に笑みを深めた。

大の大人が何とも情けないと思うけれど、ドフィに至っては本当に子供の我儘だから大変よ。

 

 

「まぁ、私の手料理を召し上がってくれないの?」

 

「母上の手料理は大歓迎だが、コレは嫌だ」

 

「嫌だも何も受け付けません。ロシーでさえも好き嫌いを克服しようと頑張っているのに」

 

「そりゃあ、母上の手料理の為に頑張ってるんだ。母上が居なかったら食いもしねぇんじゃねぇか」

 

「──あらぁ」

 

「……すまねぇ、ロシー」

 

 

ロシーを巻き込んだ事に目を背けたドフィだけれど、私は覚えてますからね。ロシーに問い詰めなきゃ、と考えるけれどまずはドフィの問題だわ。

 

 

「ロシーは置いておいて貴方が先よ。ドーラさんにも我儘言ってるのでしょう?いい加減になさいな」

 

「嫌なモンは嫌だ。それを言うなら親父はどうなんだァ?よく残してるじゃねぇか」

 

「ホーミング様のは私の手料理では解決出来ない問題なのです。もう一流のコックに任せていますわ」

 

「オイオイ、親父には甘過ぎだろ」

 

 

違います。これは放棄と言うの。

 

ドフィのジト目をスルーして、料理の皿をドフィの前に動かす。すると素早く皿を押し戻した。

私は半目に見据えながら、暗く笑う。

 

 

「そう……食べないと言うのなら、私にも考えがありますわ。そうね、例えば海楼石で──」

 

「母上?初っ端から随分と容赦無いぜソレは」

 

「──貴方を拘束しながら無理矢理食べさせたり」

 

「まさか言い切るとは思わなかったなァ……」

 

「例えば海軍本部にて皆様の目の前で食事とか」

 

「母上は俺のプライドを粉々にする気なのかァ?」

 

「そんな事、可愛い息子にする筈無いじゃない」

 

「その例えが無かったら嬉しいんだがなァ」

 

 

ヒクヒクと口許を引き攣るドフィに白ばっくれて、私は無言の微笑みのまま皿を動かした。

 

 

「…………………………わ…………かっ、た……」

 

「宜しい」

 

 

長い間の後、漸くドフィが頷いてくれた。

そして私に見守られながら、完食する。

 

 

「お粗末様です。よく頑張りました、偉いわねぇ」

 

「………もう勘弁してくれ…」

 

 

青白い顔でテーブルに突っ伏すドフィの頭を撫でると、そこから覗く睨んだ瞳の小さな反撃に私は笑った。

いつまで経っても子供は子供のままなのね。

 

 

「次会える機会は当分訪れないの」

 

「!………そうか」

 

「ドフィの頑張る姿に私も元気が出てきましたわ。ありがとうね、ドフィ。もう作りませんから」

 

 

髪を撫でていた手を頬に滑らせると、不意にドフィの手が動いて私の手首を掴んだ。

 

 

「母上の手料理なら何時でも食べる。今日みてぇなのは拒否するがなァ。──母上とは唯でさえあんまり会えねぇんだ。何でも嬉しいに決まってんだろ」

 

「ドフィ」

 

「だからまた次も、手料理作ってくれよ」

 

 

フッと笑うドフィに私は目を見開いた。そのままサッと赤くなる頬を瞬時に押さえる。

 

 

「?母上、どうした」

 

「いいえ…っ、何でもありません!」

 

「顔を押さえてるじゃねぇか。こっち向いてくれ」

 

「なっ、なんて天然タラシなのかしら…!?」

 

 

ロシーも当然だったけれど、ドフィのふとしたジゴロにときめいてしまう。本当夫にそっくりだわ。

 

 

「あ?顔あか、」

 

「そろそろ時間ね、それではまたねドフィ」

 

「あ、おい母上!」

 

 

私の様子にハテナばかり浮かばすドフィから離れるけれど、いつもの挨拶を忘れていたとくるりと戻る。

そして不審なドフィの顔をグッと手で寄せた。

 

 

「──さようならドフィ。元気でいらして」

 

「〜〜〜ッ、ぁあ……母上もな」

 

 

口付けた額を押さえて今度はドフィが真っ赤に目を逸らすものだから、笑いながらドフィとは別れた。

 

──いつまで経っても可愛い私のドフィ。

何をしたって、貴方は私の息子よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ミンゴが長い?ロシーをもっと出せって?
ロシーの可愛さはどこでもありますけど、ドフィの可愛さは作らなきゃ生まれないんですよ!!!

あっ、ホーミングもありますよ。パパも可愛いですよ。
また次に出しますね。

感想・評価・萌えた!があれば私も可愛くなりま……冗談ですよ。ではでは!
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