幻想郷の奇跡   作:海風 光

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 久しぶりの1話完結です!

 タイトルではこう書いていますが、時間帯は朝方です。

 …因みに言っときますがタイトル詐欺なんかじゃないですよ…(汗)


Ep12 季節外れの冷気と月の光

「―寒っ!」

 

 目を覚ますと…辺りは氷柱まみれになり、とても寒くなっていた…ローブを丸めて枕にして寝ていた俺にはかなりきつい…

 

「うぅ…このローブ、『寒さ無効』付いてるからまだ良いけどよ…」

 

 俺がそんな事を呟いていると…

 

―ガンッ

 

 …何かとても鈍い音が響いた…おいおい、今度は一体何だ?音がした方を見るとそこには…

 

「痛たたた…もう誰よ、こんな所に氷柱作ったのは!(怒)」

 

 金髪のドリル巻き髪で、背中に羽の生えた女の子が怒っていた。…うん、幻想郷に来てから大概の事では驚かなくなった俺がいる。…とりあえず、声でも掛けてみるか…

 

「…君、大丈夫?」

 

「―え?わぁっ!」

 

 いやいや、其処まで驚かんでも…(汗)…まぁ、いいか…ってんん!

 

「…もう一人…いる?」

 

 俺がドリルの娘の方を見ると…

 

「わ、私じゃないわよ!」

 

 うん、あんたの反応を見て解ったよ…

 

「それに、私の名前はあんたじゃなくてルナよ!ルナチャイルド!」

 

「…俺の名は琳、旅人だ…つかぬ事を聞くが、ルナチャイルド―」

 

「ルナで良いわよ…」

 

「ルナは妖精なのか?」

 

 ルナは、「そうだけど」と応えた後、急に俺の目を見直し、

 

「え…琳?もしかして貴方…外の世界から来たって言う…」

 

「あぁ、そうだが…そんなに驚く事か?」

 

「当たり前です、まさかこんな所で琳さんに会えるなんて…感激です!」

 

 そう言ったルナは、涙目で喜びながら、俺の右手を小さな両手で包み、ブンブンと上下に振った。

 

「あぁ…琳さんの温もりがまだこの両手に…♪」

 

「別に、其処まで感激しなくても…」

 

「だって…ずっと憧れてた人に会えたんですもの…喜ばないなんて損です!」

 

「…やっぱり、君も新聞で?」

 

「いえ、実際に見ました。」

 

「見たって…紅魔館での出来事を…(汗)」

 

「はい、琳さんが突然現れてから、煙と共に逃げるまでずっと!」

 

「…少し気になるんだが…俺は、突然現れたのか?あと、俺の事は呼び捨てで良いよ…別に敬語で話さなくてもいいし…」

 

「えぇ、一瞬の出来事だったわ…私達が紅魔館から帰るときは何も無かったのに…瞬きした時にはもう、琳が紅魔館を背に立っていた…自分でも何が起きてるのか解らなかったもの…」

 

「成程な…ところで、さっきから木の陰に隠れて俺達の事をずっと見てるあんた。…この寒さはあんたの仕業だろ?」

 

 俺の言葉に木の陰に隠れていた妖精は急いで逃げ出した。…青の髪とワンピース(?)…それに、背中にある氷柱の様な羽を見るに、氷の妖精って所か?

 

「…しかし、妖精は皆悪戯好きなのか?」

 

「妖精次第じゃない?…あいつの様に悪戯する奴もいるし、リリーホワイトみたいに春を告げるだけの妖精もいるし」

 

「成程ねぇ…所でルナは、『光の三妖精』って聞くけど、他の二人は?」

 

「えぇ?何で私が『光の三妖精』って知ってるの?」

 

「いやな…永琳のとこでこれ貰ってな…」

 

 そう言った俺が取り出したのは一冊の巻物『幻想郷縁起 写本』…稗田阿求って言う人が書いた、幻想郷に住む妖精や妖怪等を記した本である。

 

「もしかして…そこに書かれてる事を鵜呑みにしてる?」

 

 恐る恐る聞いてきたルナに俺は、正直に答えた。

 

「いや全然!…この巻物に書かれてる事はあくまでもその人の視点、俺は俺の視点から人を見たいと思ってる!」

 

「そう、良かった…」

 

 そう言ったルナは少し寂しそうな顔をした。…俺は少し悩み―

 

ナデナデ

 

 ―ルナの頭を撫でた。

 

「わ、ちょっ、なんで…」

 

「…嫌だった?」

 

「い…嫌じゃ…ないけど…こんな時…どんな顔したら良いか解らなくて…」

 

「…笑えば…良いと思うよ?」

 

「えへ…エヘヘヘヘ♪」

 

 ルナの笑顔の破壊力が凄すぎて理性を失いかけた俺だったが、何とか…保つ事が出来た。

 

「ねぇ…琳…」

 

「ん?」

 

 俺とルナは、近くにあった大きな岩の上に座り、休んでいると―

 

「…やっぱり琳は、外の世界に帰りたい?」

 

「…どうだろう…この幻想郷で色々な人に出会い、戦ったり、仲良くなったり、お世話になったり、追いかけられたり、助けられたり、一緒に修行したり、働いたり、宴会に参加したり…本当に色々な事を体験したよ…どれも、外の世界じゃ味わえない様な事ばかり…だから…もう少しだけ…帰りたくないかな?」

 

「そう…なら…良い♪」

 

 俺が訳を聞くと、ルナは顔を真っ赤にして、「何でもない」って言いながら、両手をブンブン振った。…あれ?…何か…デジャブが…

 

「―それじゃ、そろそろ行くかな!」

 

「え?もう行くの?」

 

「あぁ、同じ所に長く居るのは苦手な性分でな…(苦笑)」

 

「そう…気をつけてね!」

 

「あぁ!」

 

 ルナに別れを告げた俺は、人里目指し、再び歩き出した。

 




 光の三妖精の中では、ルナが一番可愛いと思います!

 どうも、海風です。今話の中に、モンスターを狩る某神ゲーのスキルや、汎用人型決戦兵器が登場するアニメの名セリフが登場したのは、単に私がどちらとも好きだからです!(ドヤ顔)

 …とまぁ、裏話です。
 今回、ルナを登場させたのは、前話かその前位に言ったと思いますが、私はルナが大好きです。だから登場させました!

 …今話では、少しだけ琳が幻想郷に来た様子や、琳の「帰りたい気持ちの揺らぎ」が書けて、私としては満足のいく回でした♪

 …今話の文字数が2000文字以下な事に、少し驚いています。

 それでは次話で!
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