幻想郷の奇跡   作:海風 光

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 …さて、前話でも予告した通り、今話から新章突入です!

 章名を言うとすれば…「八雲編」…とでも言いましょうか…(すんません…話の雰囲気的に、こんな名前しか浮かばなかったんです…)

 それでは、八雲編第1幕スタートです!


八雲編
Ep25 隙間妖怪の式の式


「…ZZz…」

 

 琳がヤマメと別れてから、5日程経ったある日の早朝、眠っている琳の所に忍び寄る影が…

 

「…ふふふ…寝てる寝てる…さぁ藍、行動を開始するわよ!」

 

「…しかし、良いのですか?人の物勝手に盗んで…」

 

「盗むなんて人聞きの悪い…少しの間借りるだけよ…」

 

「そうですか…では、お借りしま~す」

 

************

 

「…何だ?…誰かいた様な気がしたが、気のせいか…」

 

 そう言った俺は、両目を擦りながら起き上がった…うむ、今日も良い天―

 

「…!?」

 

 俺は自分の腰の所を見た時、驚きを隠せなかった。…何故なら、いつも肌身離さず持っていた愛刀「翡翠」が何処にも無いのである…

 

「い…一体何処に…」

 

 俺は、自分の寝ていた所を探し回ってると…

 

―コツンッ、

 

 何か、硬いものに右手が当たった…見るとそこには…

 

「…扇子?…一体誰のだ?」

 

 一本の扇子が落ちていた。…広げてみると、桃色の紙に、流れているような桜の花弁が描かれていた。扇子の持ち主は誰なのか悩んでいると…

 

―ガサッ

 

 突然、背後で物音が聞こえ、振り向くとそこには…

 

「にゃ…にゃに者だ!」

 

 緑の帽子に、白い上着の上に、赤色のノースリーブとスカートが一体化した服を着ていて、猫耳と、二本の黒で先端が白色の尻尾を持つ女の子がいた。猫の娘は、俺の姿を見るなり木の後ろに隠れた。

 

「あんた誰?また泥棒?いじめるの?」

 

 立て続けに質問してきた猫の娘に答える為、俺は閉じていた口を開いた。

 

「俺の名は琳。旅人だ…それに泥棒でもないし、いじめもしない。」

 

「そ…その言葉は、本当かにゃ?」

 

「あぁ、本当だ…現に、俺は丸腰だ…」

 

 俺は両手を上げて、猫の娘に安全である事を伝えた。それを見た猫の子は安心した為か、木の後ろから出てきた。

 

「…でも、にゃんであの琳が丸腰なのかにゃ?」

 

「…俺の事知ってるのか?」

 

 俺の言葉に猫の娘は、「うん」と頷くと

 

「だって…最近、藍しゃまや紫しゃまがあんたの事で話してたから!」

 

 藍…紫…どっかで聞いた事ある名前だ…

 

「もしかして…この扇子の持ち主か?」

 

 俺は、手に持っていた扇子を猫の子に見せた。すると…

 

「ううん…全然違うにゃ!」

 

「そうか…」

 

「でも、この扇子の持ち主にゃら知ってるにゃ!」

 

「本当か!…なら頼みがある…」

 

「な…なんにゃ?」

 

「…俺をその持ち主の所まで連れて行って欲しい。」

 

 猫の娘は「う~ん」と言いながら考えていると、「よし!」と言って、

 

「良いにゃ!あたしについて来るにゃ!」

 

「助かった…恩にきるぜ!えっと…名前、なんていうんだ?」

 

「橙(チェン)にゃ!」

 

「なら橙、案内頼む!」

 

「任せるにゃ!」

 

 そして、俺は橙の案内に従って、山道を歩いた。

 

―一時間後―

 

「もうすぐ目的の場所にゃ!」

 

 あれから一時間近く経った…景色は緑が生い茂る山道から、砂埃舞う荒野に変わった。…あれ?此処って確か…妖夢と戦った場所…

 

「もう目の前にゃ!」

 

 そして、目の前に広がる大きな門…

 

「…なぁ橙、此処ってもしかして…」

 

「ありゃ?琳は、白玉楼を知ってるにゃか?」

 

 …やっぱり…

 

「知ってるも何も…以前、少しの間だけだが、此処で働いてたしな…」

 

「にゃ、にゃんと!…にゃら、此処に忍び込むのも容易いにゃね~!」

 

「…何で忍び込むんだ…普通に言えば、入れて貰えるだろ…」

 

 俺はそう言うと、門の扉を叩いた。すると…

 

ガチャッ

 

 門の大きな扉の脇にある小さな扉が開き、中から俺が良く知る人…いや、幽霊だな…が現れた。

 

「はーい。どなたですか…って、あら、琳君じゃない!久しぶり~!」

 

「お久しぶりです。加奈さんも相変わらずですね。」

 

「にゃにゃにゃ!?琳と加にゃさんは、お知り合いだったにゃか!」

 

 橙は、驚きを顔に浮かべていた。

「えぇ、琳君には色々とお世話になりましたし。」

 

 そう言った加奈さんに、俺が「世話になったのは俺の方です。」と言うと、

 

「まぁ、こんな所で立ち話もなんですから、お二人とも中へどうぞ、姫様も喜ぶでしょう。」

 

 加奈さんはそう言うと、俺達を客間に案内し、お茶を淹れに行った。

 

「…なぁ、橙…」

 

「ん?にゃんにゃ?」

 

 さっきまでキョロキョロしていた橙は、俺の方に向き直った。それを確認した俺は、懐からさっきの扇子を取り出し…

 

「…もしかしたら、もしかするが…この扇子の持ち主は幽々子か?」

 

「名前は、忘れたけど、顔はバッチリ覚えてるにゃ!」

 

「そうか…なら、その持ち主が現れたときは頼む…」

 

「了解にゃ!」

 

 橙がそう言った直後、襖が開き、お茶と茶菓子をお盆に乗せた加奈さんと、少し緊張気味の幽々子が入ってきた。

 

「お待たせしました。お茶です。」

 

「あ、どうも…」

 

 加奈さんが、お茶を配っている時、

 

「…久しぶりですね、琳…橙もいらっしゃい。」

 

「あぁ、暫く振りだな、幽々子…」

 

「琳、この人にゃ!」

 

「この人…?」

 

 橙の言葉に首を傾げてる幽々子に、俺は説明するように、懐から扇子を取り出した。

 

「なぁ、幽々子…この扇子に見覚えは無いか?」

 

 俺が扇子を幽々子の目の前に置くと、幽々子は目を見開かせ…

 

「こ、この扇子は…前に無くしたと思ってた物…どうして琳が…?」

 

「今朝起きたら、俺の枕元に落ちてたんだ…」

 

「そう…ありがとう琳…大切な物だったの…」

 

「そんなに?」

 

「えぇ、お父様の形見だから…」

 

 幽々子のお父様って確か…すっげえ声がダンディなあの人だよな…

 

「でも戻って来て良かった…ありがとう琳…」

 

「いや、其処まで礼を言われるほどじゃねぇよ…」

 

 俺がそう言うと、幽々子は俺の腰に気がついたらしく…

 

「あれ?そう言えば、琳の腰に差してる刀は…?」

 

「…それが、目が覚めたときから無くてさぁ…」

 

「まぁ、それは大変…」

 

「いや、俺の方は大丈夫なんだが…むしろ、刀を持ってる奴のほうが大変なんだよな…」

 

 俺はそう言うと、肩をすくめた。

 




 …橙の話し方が崩れてるんで読みづらかったと思います…申し訳ないです…(汗)
 ※書いた張本人の私ですら読みずらかったです…でも、許してください…私の中の橙はこんな話し方なんです…

 あと、橙を漢字変換する時、「だいだい」と打ち込まないと「橙」にならないんで、結構苦労します…(漢字変換のげんかry)

 今回の裏話に関しては…後書きの最初で語ったんで、特に無いと言えばないです。

 最後に、お知らせですが…遂に小説が書き溜め(メモ帳)に追いつきました!(焦)
 …一応~原本が入ってるPCには、もう一話分まで書いてるんですが…メモ帳の方にはその話の途中までしか入ってなかったんで、次話の投稿がもう少し遅くなると思います…(汗)

 なんか今回の後書き、長々と話してしまいましたね…(苦笑)

 それでは次話で!
 
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