これから彼はどんな人と出会い、どんな経験をするのか…!?
「お、彼岸花だ!」
俺は今、山の間にある一本の桜の樹と大量の彼岸花が咲いてる所に来ている。
「しかし…こんな時期に桜と彼岸花か…幻想郷は不思議だらけだな」
そう、いまの季節は夏、桜は遅すぎるし、彼岸花にしては早すぎる…
「…くれないの…」
「ん?何処からか声が…」
振り返ると、ツインテールの赤髪に、先端の刃がグニャグニャになってる大鎌を持った女の子が石の上に座っていた。幸い、こっちには気付いてない様子だ。彼女は続けて語り始めた。
「…舞い散る旅で…土となる…風は河波…私は渡し……っと」
「………」
「…それで、あんたが外の世界から来たっていう奴かい?」
ばれてたか…
「そりゃねぇ…こんな静かな所じゃぁ呟いた声も響くってもんだよ」
俺は観念して鎌の女の前に現れた。
「やっと現れたね、まぁ、取って喰らいやしないからそのフードを取ってくれないかい?顔が見えなかったら話し辛いからねぇ」
…俺も同じ事を思った為、フードを取る事にした。
「おぉ…噂通り、良い男だねぇ!」
「…俺ってそんなに有名なのか?」
「そうだねぇ、天狗の一件もあるけど、あんたが幻想郷に来て以来、紅魔間のメイド長が時々上の空になるらしいから」
…あいつメイド長だったんだ…初めて知った…って、大事な事忘れてた…
「…そう言えば自己紹介がまだだったな…知ってると思うが俺の名は琳、宜しく…」
「あたいは『小野塚 小町』こちらこそ宜しく」
「そう言えば小野塚さ―」
「小町でいいよ」
「すまん…失礼かも知らんが、小町はもしかして死神か?」
「?」
俺の言葉を聴いた瞬間、小町の目が大きく見開いた。…図星だったか…
「…よく解ったね…大抵は幽霊だとかと言うのに」
「まぁ、最初に小町の大鎌を見たときに薄々思ってたけど、話してる時の気配で確信が持てた…」
「ん?あんた…もしかして…」
そう言うと小町は俺のほうに顔を近づけてきた
「お…おぉ…」
「動かないで」
「お…おぅ…」
小町は俺の額に自分の額を着けると、目を閉じて黙り込んだ…
「………。」
「………。」
…気まずい…かなり気まずい…こんな気まずい状態が数分続き…
数分後
「…やっぱり!」
「…え?…何が?」
「あんた、霊感あるわ」
…霊感ってあの幽霊とかが見えるアレか?
「えぇ、まさにそれよ!…最も、あんたの場合、霊力の他にとてつもなく強い力があったけどね!」
…強い力…まさかあの時も…
「心当たりがあるみたいだね♪」
「…無意識みたいだがな…それに…」
「それに?」
「…俺の力は自分の命が危ない時しかでないみたいでな…」
………
……………。
**************
昨日の朝に戻る
「君が眠ってる間に、君の体を色々と調べさせてもらったよ!」
「………。」
…永琳の言葉に俺は絶句するしか無かった…そんな俺に構わず永琳は話し続けた。
「君の力は邪空眼…つまり、空間を歪ませる程度の能力を持っている。私に出会った時に使った力だ。…さらに驚いたのは、君の凄まじいまでの回復力だ。
…君の体にあった傷、紅魔間のメイドにやられた物だろ?…其処で驚いた顔をするって事は図星のようだね♪でも、其の空間を歪ませる程度の能力も無意識の物だろうけど、修行すれば自分の意思で出せるようになる!
…それに、これは私の推測だが、君は周りの物質を取り込んで自分の能力として使えるみたいだね、其の証拠に、君は風を自由に操れる筈だ。まぁ、その力は風族特有のものだけど、君の場合は特別で、千年に一度授かる天性の能力といっても良いだろう!
君はこれから修行したらもっと、もっと強くなる!…え?修行するには何処に行けば良いかって?…一先ず幻想郷を一周したら良いんじゃないのかい?そうすれば、君のライバルも見つかるし、大事な人も出来る!まぁ、ものは経験だ!頑張れよ!」
*******
「…という事だ。」
「成程ね…」
俺は小町に昨日、永琳に言われた事を重要なところ意外は省き、出来るだけ簡潔に話した。
「…それが、琳が旅をしてる訳ね?」
「まぁ、そんな所だ…一つ聞いて良いか?」
「どうぞ」
「…此処は一体何処なんだ?」
「此処かい?此処は無縁塚、此処に人間が来る事は珍しい。此処は人間だけじゃない…妖精や妖怪も滅多にやって来ない…」
ほ~幽霊や死神だけでなく、妖精や妖怪もいるのか~
「…あたいの話聞いてる?まぁいいわ、来るのは精々、幽霊だけだ」
「…もしかして、小町はその…さ迷う亡者達を…」
※小町『はーはっはっはっ、幽霊なんて、あたいの鎌に掛かれば全て一刀両断!』
―ヒィィィィィ…ご…ゴー〇トバスターズ!(怖)
「…ちょっと。懐かしいネタやってるけど、あたいはそんな凄いもんじゃないからね…」
「そうなの?ちぇ~」
「…全く、あたいは死神って言っても何も殺したりしないよ。ただ船を漕いで三途の河を渡るだけのしがない船頭さ」
「その船頭が何で無縁塚に?」
俺は、自分の何気ない質問に、小町が一瞬顔を歪ませたのを見逃さなかった…こりゃぁサボったな…
「…まぁ言いたくないなら言わなくていいぜ…そっか…此処には幽霊しかいないか…ありがとな小町、色々と世話になった」
「え…もう行っちゃうの?」
俺の言葉に小町は驚きを隠せないみたいだ
「あぁ、幻想郷にはまだまだ知らない事が沢山ある!それに、一応帰る方法も知りたいしな…」
「…やっぱり…元の世界に帰りたい?」
「ん~どうだろう?幻想郷に来た直後は帰りたいと思ってたけど…今は…余り思わないかな…」
「そぅ…良かった…これでまた会える…!」
「ん?なんか言ったか?」
俺がそう言うと小町は「何でも無い」って言うと、顔を赤くしながら両手をブンブン振った。…確かてゐもこんな感じだった気がする…
「まぁ、いっか…それじゃあ小町、また何処かで会える日まで…またな!」
「うん。…それじゃぁ琳、またね!気をつけてね!」
「あぁ!」
こうして俺は、小町の元を後にした!
…しまった…無縁塚から先、どう行けば良いか聞いとくの忘れてた…まぁ、何とかなるだろ!
…どうも、海風です。
今回も裏話になるのですが、小町を登場させた理由としては…この話を書く前に、偶然アールグレイさんの、「小野塚 小町のDOKI DOKI DISC」を聴いていた為、「あ、そうだ…小町の話を書こう」と思い、東方文花帖等で喋りかたを調べて書いたのは、いい思い出です。
さてはて…遂に琳さんの能力がわかりました!
恐らく…琳の能力を調べるのは、最初の舞台的に「パチュリー」であろうと思った方々には…すみません…当時(2年前)の私の知識では、パチュリーを使うという選択肢さえありませんでした。
…さて、本題に触れるとしましょうか。
風を操る程度の能力:その名の通り、風を自由に操る能力で、琳を象徴する能力でもある。それ以外にも、風を直接エネルギーに変換する事ができるため、食料を基本的に摂取する必要がない。※例外として、無風の状態や、風を遮断されている所(水の中等)では、常人と同じように、食料を摂取する必要がある。
空間を歪める程度の能力(邪空眼):文字通り、空間を歪めて対象を消したり、出現させたりする能力(※出現するものはランダム)。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、琳はこの能力を使って幻想郷に来ました。
周りの物質自身に取り込み、自分の力にする程度の能力:…はい、言葉のまんまの能力です。他の使い方をするとすれば、他者が操る能力(物質限定)を取り込み、操る事により、能力の相乗効果により、能力ブースターとしての役割ができる。
…改めて見直すと、琳さん主人公といえども、能力が強すぎですねぇ…まぁ、これはこれで結構弱点も多々ある訳ですが…
次回は遂に白黒のあの人が登場!!
それでは次話で!