幻想郷の奇跡   作:海風 光

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 明日は遂に諏訪子と共に修行する琳、その驚きの修行内容とは…!?

 守矢神社編 第2幕、スタート!


Ep6 修行は神社の石段を蛙飛びだ~

「〇〇君!」

 

「ん?…凛花ちゃん?」

 

「もう…また神社の大木の脇で寝てる…」

 

「ははは…この大木、結構居心地が良いんだよねぇ…」

 

「気をつけてよね…本当かどうか解らないけど、この神社…別の世界に繋がってるって言うし…」

 

「…別の世界か…それもまた面白そうだな!」

 

「もう…〇〇君は…」

 

********

 

「―っ!?…ハァッ…ハァッ…ハァッ…」

 

 諏訪子達出会った日の晩、俺は来客用の寝床を借りて、眠っていたが…夜も更けた頃、ある夢によって飛び起きた。

 

「…まただ…またあの夢だ…しかも、今回に関しては、はっきりと覚えてる…」

 

 …幻想郷に来てから、度々見る夢、…恐らく、俺がまだ外の世界にいた時の記憶だと思う…

 

「…少し…夜風にでも当たるか…」

 

 俺は来客用の寝床から守矢神社の外にある石で出来た階段の所まで来ていた。…そして、懐からてゐに貰った竹笛を取り出した。

 

****************

 

―数日前

 

「…琳って笛ふける?」

 

「あぁ、一応~吹ける事には吹けるが…」

 

「だったら…これ…」

 

 そう言うとてゐは、懐から一本の竹笛を取り出し、俺に持たせた。

 

「…てゐ、これは…?」

 

「…お師匠様に聞いた話だけど、旅人は偶に楽器を演奏したり、歌ったりするらしいから…これ、持って行って…」

 

「でもこれ…いいのか?」

 

「うん…でも、一つ約束してくれない?」

 

「何?」

 

 そう言ったてゐは、少し歩いた後、満面の笑みで俺の方に振り返ると…

 

「この笛を吹く時…私の事を思い出すこと!」

 

「…解った、約束する」

 

「絶対だよ!」

 

「あぁ!」

 

 俺はそう言いながらてゐの頭を優しく撫でた。

 

***********

 

 そして俺は、笛を構え、演奏を始めた。

 

「♪~」

 

 俺は、いつも吹いている曲を演奏した。…曲の名前は忘れたが、この曲を聴くと、不思議と懐かしい気持ちになる…

 

「ふぅ~」

 

 笛を吹き終わり、石畳に軽く横になっていると、さっきの夢を思い出した。

 

「…凛花…か…」

 

 …夢に出てきた少女の事を考えていた。…一体あの少女は誰なんだ?それから…ちゃんと聞こえなかったが、俺の本当の名前…

 

「―んで、その凛花って子は誰なの?」

 

「うん、偶に俺の夢に出て来る娘なんだけど―わぁっ!?」

 

 …知らぬ間に、俺の隣には諏訪子が体育座りで座っていた。

 

「?…なに驚いてるの?」

 

「あの…一体何時から…?」

 

「ん~…琳が笛を吹き終わって寝転んだ時位からかな?かな?」

 

 …神様は気配も消せるのか…

 

「…にしても琳、笛結構上手いじゃん♪」

 

「そうか?自分じゃよく解らないんだが…」

 

「かなり上手いよ!自信持ってもいい!」

 

「そうか…ふぁぁ~やべ、眠くなってきやがった…」

 

「なら戻って寝よ!…人肌が恋しいなら一緒に寝るけど?(ポッ)」

 

 そう言った諏訪子は、頬を赤く染めた。俺は、「いや、いい」と言って自分の部屋(客人用の部屋)に戻った。

 

翌朝

 

「次は私と一緒に石段蛙飛びで上がる。5セット!」

 

「了解!」

 

 諏訪子の修行は、思ったよりも凄かった。夜明けと共に起きて、俺と諏訪子の分の朝飯を作り、朝食終了後に、霊力を操る練習をして、今に至る。

 

「あんた、中々筋が良いね!」

 

「そりゃどうも」

 

「この次は、格闘技だ!」

 

「…マジで?(汗)」

 

「当たり前でしょ!格闘技も使いようによっちゃあ立派なスペルカードよ!」

 

「成程…」

 

 とまぁ、こんな修行が2週間ほど続き…

 

2週間後

 

「うん、もうこれで大丈夫!」

 

「そうなのか?…見た目は全然変わって無い気がするが…」

 

「大丈夫、見た目が変わって無くても、琳は確実に強くなってるから!」

 

 諏訪子はそう言いながら親指を立てて、不○家の某キャラクター如く、舌を出した。…まぁ、神様からの折り紙付きだから信頼は出来るか…

 

「諏訪子、世話になった…ありがと!」

 

「あ、琳…」

 

 俺を呼んだ諏訪子の目は、少し潤んでいて、俺が「ん?」と返事をすると。

 

「また…此処に…守矢神社に…来て…くれる…?」

 

「…余裕があればな…」

 

「私…待ってるから…」

 

 俺はそれ以上応えられなかった…

 

「…それじゃぁ諏訪子、またな!」

 

「えぇ…琳も…気をつけてね…」

 

「あぁ!」

 

 そして諏訪子と別れた俺は、麓の人里目指して歩き出した。

 

「…本当に行かせて良かったのか?」

 

「?…どういう事よ」

 

「彼が留まった方が諏訪子としても良かったんじゃないの?」

 

「まぁね…でも…彼は人間、人間には寿命があるし…」

 

「…私の見たところ…彼は人間じゃない気がするけど?」

 

「えっ…って事は…」

 

「妖怪でも、幽霊でも、死神でも、勿論神でもないがな!」

 

「………。」

 

「まぁ、お前の事だ。…何か訳でもあるのでしょ?」

 

「…まぁね。…次に琳が来る時はもっと強くなってると思う…」

 

「成程ねぇ…」

 

 …そんなやり取りが行われている等露知らず。俺は、また文から逃げていた。

 




 今回は珍しく、2000文字くらいになりました。…言い訳すると、これを書いた時、Ep5を書いた続きで書いた為、自分の中での達成感がものすごくあった為、今話は比較的少ない文章量になりました。

 さて…裏話です。
  今話で登場した、琳の夢の中に登場した少女「凛花」。この子の事は必ず語られるとして…名前の由来を語りたいと思います。名前の由来は、某リズムゲームの名曲「凛と〇て咲く花〇如く」をもとに名づけました。

 お気づきだと思いますが、今話で守矢神社編は終わりです。
 次は何編なのか…それはまた次話でわかります!

 それでは次話で!
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