牽制しあう少女達   作:黒巛清流

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今回は関わるキャラを一気に増やす感じのあれ

前回の翌日


第五話 姉へのお届け物

「え? 忘れ物?」

『そうなの! 今日の放課後までに必要なんだけど届けられない!?』

 

創立記念日でお休みの平日、家でのんびりとして午後からギターでも弾きに行こうかと思っていると姉から連絡があり忘れ物を届けに行くことになってしまった。お手伝いさんに忘れ物を渡してもらい。玄関へと向かう。

 

ちなみに僕は三人姉弟なのだが姉は花咲川女子学園、妹は羽丘女子学園に通っており。妹は蘭達と同じ学校である。ちなみに姉が花咲川学園な理由は学園祭などで全部の高校に遊びに行けるからという理由である。進む学校をそんなので決めるな、ちなみに学力的には羽丘に行けるぐらいの学力はあるので成績はかなりいいとか。

 

カランコロンと下駄の音を鳴らしながら学園へと向かう。守衛さんに話はしていると聞くが違う学校、それも女子校と聞くとどうにも抵抗感がある。

あ、今日はそのまま来たのでもちろん服装は和服です。下駄の音もあるのでちょっと目立つけど。

 

「こんにちは、少しよろしいですか?」

「え、あっ、はいっ。何か御用でしょうか?」

 

20代前半ほどの守衛さんに話しかける、だいぶお若い人だ。女子校の守衛とか大丈夫なのだろうか。

 

「ここの二年生の黒野明日奈に忘れ物を届けに来た黒野飛鳥と申します。和服を着ていると言えばわかると思いますが…」

「は、はい。今から確認いたします」

 

そして電話で色々とお話ししている守衛さんを待ちながら後はこれを守衛さんに渡して帰るだけだなぁと思っていると守衛さんになんと確認が取れたので直接届けてほしいということを伝えられた。何故かと言うと過去に守衛が届け物から生徒の私物を盗んだことがあったらしく生徒会の人を付けて直接渡すようになっているらしい。

男性だったら警備員が付くと言われた気がするが僕は男だし聞き間違いだろう。

 

というわけでしばらく待ってみた。

すると学校の方から一人の生徒がぱたぱたとこちらへと駆け寄ってきた。

姉さんと同じ制服とタイ、二年生の人かな? あ、でも姉さん学年で制服の違いはないって言ってたっけ。長めの金髪ツインテールを揺らしながらこちらへと来る姿は非常に可愛らしい。あと必死に目を向けないようにしているが胸部の揺れが凄い。ひまりと同じぐらいあるんじゃないだろうか。小走りにも至っていない早歩きレベルなのに凄い揺れである。

その少女は立ち止まると少々ぎごちない仕草でスカートを軽く持ち上げ軽くひきつった笑みで挨拶をした。

 

「ご…ごきげんよう」

 

…おぉう、こんなお嬢様学校みたいなところだったのかここは…。郷に入っては郷に従えともいうし僕もお嬢様っぽくしたほうがいいのだろうか。とりあえず笑顔で返事をしておこう。

 

「ごきげんよう」

 

 

 

 

 

なんというか…私は唐突に頼み事をされ正門へとむかっていた。一つ上の黒野先輩が放課後までに提出しなくてはならない書類を忘れてしまい、家族の人に届けてもらうとのこと。私の手が空いていたため迎えに行くことになったのだ。それにしても破天荒なあの黒野先輩の家族…私が呼ばれているってことは妹だろうか…うーん、黒野先輩ぐらい破天荒だったらどうしよう…。

 

そんなことを思いながら正門へと小走りで向かうと守衛さんと話している少女を見つけた。

年の頃は私と同じぐらい、和装に身を包んでおりこちらを振りむくとカランと下駄の音がなり私と目が合う。

 

良家のお嬢様、パッと見た印象はそれだ。

所々に花が描いてある青から黄緑のグラデがかかっている和服に綺麗に映える黒髪、綺麗でありながらも愛らしいと言った表情に思わず私の胸が高まる。私は思わずスカートの端を持ってお辞儀、いわゆるカーテシーをしてしまった。

 

「ご…ごきげんよう」

 

やっばぁ~とちったぁ…絶対笑われるよこんなの…

そう思ってちらりと見ると彼女は口元に手を当てて柔らかな笑みを浮かべながら言った。

 

「ごきげんよう」

 

あ…これが本物か…思わず浄化されそうになってしまった…。

その後何とか案内しますと言えたので校内へと案内する。いや下駄を脱いだりそれを下駄箱に入れる所作すらも完璧すぎて思わず見入ってしまった…。

 

「そうなんですか、飛鳥さんも一年生で」

「はい、今日は創立記念日でお休みでして…」

 

私達は黒野先輩がいる生徒会室へと向かっていた。所々で教室とかから視線を感じる。そりゃ目立つよなこんなに綺麗だし和服で校内を歩いているんだから、ちなみにややこしいからと名前で呼んでくれとのことで下の名前で呼んでいる。歩く所作も凄い綺麗だ…わ、私の歩き方おかしくないよな!?

そのまま生徒会へと着くととりあえず私が先に入る。

 

「黒野先輩、妹さん連れてきましたよ」

 

その瞬間、飛鳥さんと先輩はぴくっと体を揺らす。そして先輩は飛鳥さんを見てにたりと言ったような笑みを浮かべた。え、なになに。なんかおかしかったか?

飛鳥さんはふぅと息を吐き、持っていた手提げ袋を先輩に渡す。

 

「姉さん、忘れ物はこれっきりにしてくださいね。僕だって色々とやることがあるんですから」

 

え、僕!? …ボクっ娘だったのか!? すげぇ、初めて見た!

すると紗夜先輩が驚いたように立ち上がる。

 

「飛鳥さん!?」

「…あっ、紗夜さんお久しぶりです。こちらの学校だったんですねっ」

「お久し振りです…まさか黒野さんの妹さんだとは…」

「ん゙っ…ごほん、まさかこんなところで会えるとは思っていませんでした」

 

マジか、紗夜先輩と飛鳥さんって知り合いだったのか。

聞いたところによるとファーストフード店で会ったようだ。マジか、こんな感じなのにジャンクフードとか食うんだ…そんな感じで燐子先輩を同じメンバーと紹介したり私も別のバンドをしているという話をしていて目をキラキラさせていた。

 

「そうなんですかっ、市ヶ谷さんもバンドを…!」

「お、おぅ…」

「…ねぇー、飛鳥。どうせあんた今日暇でしょ、どうせだったらここ見学して行ったら?」

「え?」

 

正直今からは昼休みだし、ちゃんと許可証も出ているし生徒会の誰かと一緒なら校内を歩く分には問題ないが…

 

「え、でも…迷惑じゃないですかね…?」

 

そしてちらりとこちらを見る。え、私が案内するのか? というかその顔止めて罪悪感が凄い!

結局のところ、私が校内を案内することになった。飛鳥さんは申し訳なさそうにしていたけど黒野先輩に振り回されるのはいつものことだし気にすることはないと言ったけど姉が申し訳ありませんと言われてしまった。とりあえず飯食わなきゃな…って今日も香澄達と食うんだった…とりあえず聞いてみよう。

 

「あの...実はこれから友人と食事を取る予定でして一緒でもいいですか?」

「それは、僕の方がご迷惑ではないでしょうか?」

 

うーん、あいつらなら即答でおーけーというと思うが...まぁいいや、連絡してみよう。

と、連絡してみると即決でいいよと返事が来た。その事を伝えるとほっとしたようでよかったですと微笑まれた。所作の一つ一つが綺麗すぎるんだけどこの人。

 

 

 

「戸山香澄ですっ、香澄って呼んでね!よろしく飛鳥ちゃん!」

「はい、香澄さん。よろしくお願いします」

 

とりあえずポピパの面子を紹介することにした。飛鳥さんは結構社交的であるようで私のことも有咲さんと呼ぶことになり、ちょっとだけ距離が近づいた気がする。

そんな飛鳥さんは香澄の頭に注目している。気になるよなそれ、ちなみに猫耳じゃなくて星イメージらしいぞ。昼食は沙綾がお店で余ったパンを持ってきたらしい、律義にお金を払おうとするが止められている。え、めっちゃ財布分厚いんだけど。いくら入っているかちょっと気になる。

 

「ではいただきます」

 

そう言って昼食を取り始めたのだが良い所の人って食事中喋らないのかなと思ったけど意外と喋ってくれる。流石に口に物が入っている時は喋らないけど。こぼさないしめっちゃ食い方綺麗。…私何回綺麗って言ってるんだろうな。

 

「そうなんですか、皆さんでバンドを」

「そうなんだよー! それでこれが私のギター!」

 

といって香澄はギターを持っている写真を飛鳥さんに見せたのだがそれを見た飛鳥さんは驚いて口元を手で隠す。

 

「ランダムスター…!? もしかして変態さんですか…?」

「えぇっ!? 変態じゃないよぉ!?」

「でもランダムスター好きな人は変態です…」

「おたえも言ってたけどそうなの!?」

「あ、この変態と言うのはそのままの意味ではなくて初心者は選ばないということから…」

 

あ、おたえがめっちゃ頷いてる。え、というか飛鳥さんギター詳しいのか? こういう話題ってそういう界隈に詳しい人じゃないと分かんねぇだろうし…

 

「あ、僕が使っているのはGRASS ROOTS(グラスルーツ)のG-H…」

「えっ!? 飛鳥もギターを弾くの!」

 

おたえが身を乗り出し飛鳥さんへと迫る。飛鳥さんは驚いて後ろに下がってしまった。

というか…え…飛鳥さんがギター? どう見ても琴とか三味線の方が似合うぞ…ギターを弾いている姿とか想像できない。

 

「小さな時からずっと好きでして…小学校に入る前からずっと弾いているんです」

 

そういう飛鳥さんの表情はとても嬉しそうで本当に好きなんだなぁってことがわかる。おたえも小学生から弾いているというし飛鳥さんも上手そう。

 

で、そんなこんなで連絡先を交換して私達は授業が始まるので別れることにした。飛鳥さんもそろそろ帰宅するらしい。たまにCiRCLEにいるらしいのでもしかしたらまた会えるかもとのこと。

また…会えたらいいなぁ…。

 

 

 

 

…凄いドキドキした。

女子校で男一人、しかもみんなからは妹と思われている。姉さんは一瞬で察して僕を妹として扱っていたし。それにしても有咲さん優しかったなぁ…ポピパの皆さんもいい人だったし。

でもランダムスター使いをいきなり変態と言ったのは失礼だったなぁ…いや、だってあんなギター使う人って大体変態だし…。

 

帰宅後、遅くなったことを詫びて部屋で一息つく。丁寧に喋るのはやっぱりちょっと疲れるなぁ…。

うーんお嬢様学校はなんかみんなすごかったな…僕もまた華道とかを始めたほうがいいのかなぁ、僕は男だから合気道とか剣道とかの武芸の方を学んでいるけど。これでも結構強いんだよ?

 

とりあえず…

 

『ねぇ、この写真何?』

『モカちゃんも理由知りたいなぁー』

『飛鳥くんはなんで花咲川にいるの!?』

『帰ったらきっちり説明してもらうからな!』

『放課後になったらうちに来てね』

 

恐らく姉さんが送ったと思われる僕が有咲さんに案内されているところとかポピパのみんなと食事をしているところが撮られた写真が貼られており、その弁明についてどう被害を抑えて話すかを考えなくてはいけない…。




ちなみにAfterglowが他のバンドに飛鳥のことを詳しく言わない理由はライバルが増えないようにです。バンドリ世界は男性が少ないのでちょっと競争が激しいのです。

飛鳥が女であることを否定しなかった理由は女子校であることともう訂正するのも面倒になっているからです。

あと別キャラ視点も試してみましたがどうでしょうかね?
好評なら別キャラでもやってみたいですね。
というか筆がのりにのっていつもの倍書いてしまった…
あとハロハピとかイヴちゃん出さなかった理由はもっと長くなると思ったからです。

次はお姉ちゃんと激しいことをします


ちなみに和服主人公のイメージはシャニマスの杜野凛世
喋りのトーンはプリコネのコッコロとかをイメージしていただければ
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