十刃たちが千年血戦篇まで生き残ったようです。 作:あたらんて
そこは、地獄であった。地面は血で染まっていない所は無く、死体が山のように積み重なっている。死体は僅かの
その地獄の中心、積み重なった死体の山の上に座る男はまたやって来た
「――なァ、お前がこいつ等の親玉か?」
「…親玉、という表現は正しくないね。確かにこの部隊を率いていたのは僕だが、所詮僕は陛下に仕えている大量の
「…まさか僕の部隊が無傷で全滅させられるとはね。報告にあった
「…いいぜ。どうせぶっ殺すだけだが名乗っといてやるよ」
「
「『
また一つ戦いが、始まる。
「なんだ?
しかし相手は素早く身を躱し、鎌の間合いに調整される。自身の能力のことを考えれば大した傷にもならないだろうが、無駄に相手に情報を与えないために躱して距離を取る。
同じような近接戦を数度繰り返し、お互いに一撃も加えられず少しばかりの時間が過ぎる。
「…チョコマカとうざってぇなァ!」
遂に痺れを切らしたか、ノイトラが大振りの攻撃を仕掛けて来る。攻撃を喰らうこと覚悟の攻撃だ。
「効かねえよ」
「なっ…!?」
ノイトラの鎌の一撃に
「どういうことだ!?何故、僕の攻撃が効かない!」
「ああ?てめえも全く斬れて無えじゃねえか。おかしいな、かなり強く斬ったのによ…」
「ふざけるな!僕の能力は
焦ったように声を上げる
しかして
「答えろ!
「…単純な話だ。俺の
「…っ!」
「どうやらお前を倒しても最強は到底名乗れそうに無えが…まあとりあえずぶっ殺すか。どうやってその硬え皮を斬るか…」
「
「何遍言わせるんだ?てめえら如きの攻撃じゃ傷一つ付かねえってよ」
「!!」
最早声にならぬ叫びを上げ
「…あァ、単純じゃねえか。斬れねえ敵は今までもこうしてきたんだったな」
「もう一度だ!!お前が、
もう一度、
そして同時に、どんな守りにも防げない攻撃はあると。わかっていた、つもりであった。
「――
「ガ、ハッ…」
「藍染のヤロウが消えた今、天蓋の下で
ボロボロになった
「まだ、僕には、
「…ハハッ。良いぜ、まだまだ戦り合おうじゃねえか!」
「オイオイオイオイオイオイ!どうなってんだァ!?いくら水を出したってただただ湿度が上がっていくだけだぞオイ!」
「……」
ティア・ハリベルが相対するは『
「
ハリベルの刀から水の刃が放たれる。
「無駄だ!」
しかし、バズビーの炎によって即座に蒸発する。
「
今度は大量の水が激流となってバズビーに押し寄せる。
「だから、無駄だって言ってんだろ!」
バズビーが両手を激流に向けると爆発的な勢いで炎が生み出され、水流を消滅させていく。しかし流石のバズビーでも少し時間がかかる量の水であり、炎で水を消滅させるのに集中していた。
「…あ?どこ行った?」
「
「!」
後ろからハリベルが一撃を放つ。直撃である。砂埃が晴れ、ボロボロのバズビーが現れ――
「随分チマチマと戦うんだなァ。見ろよ、
「…!」
「どうした?アンタの攻撃が何一つ俺に効かなくて驚いたか?安心しろよ。すぐに逃げることだけ考えるようになるぜ!」
バズビーの両手から爆炎が噴き出す。それは果たして、
「バーナーフィンガー
バズビーの人差し指から放たれる爆炎。それは咄嗟にハリベルが生成した水の壁など軽々と突き破り、ハリベルの体に穴を空ける。
「カ、ハッ…!」
ハリベルは流れ出る血を押し留めながら立っているが、今にも倒れ伏しそうな様子である。
そんなハリベルを見て、バズビーは勝利を確信し笑みを浮かべ、ハリベルへととどめを刺しに行く。
「それじゃあこれで終わりだなっと」
「――待っていた」
ハリベルが呟いた言葉に思わずバズビーは足を止める。
「あァ?」
眼前の敵はどう見ても満身創痍。生成される水が決定打にならない以上、ここからどうやっても逆転は不可能である。
「オイオイ、何を待っていたって言うんだ?こっからどうにかできるっていうなら何とかしてみろよ」
「貴様は私の水を全て消滅させたつもりかもしれないが、実際には全て気体となってこの大気中に存在している」
ティア・ハリベルが斬魄刀の切っ先を下に向けて構える。
「既に水気は満ちた」
「…だから、それがどうしたってんだよ!!バーナーフィンガー
バズビーの二本の指より爆炎が解き放たれる。その炎が焼き切るは目の前のティア・ハリベル。
「―――討て 『
激流。純粋に圧倒的で強大な質量によるその一撃はちっぽけな炎だと笑うようにバズビーを飲み込んで天を貫く。どれだけ蒸発しようと、それはまるで大海の如く水流は衰えを見せない。
「見事だったぞ、
最早水流に飲み込まれたバズビーの姿も見えない。
とりあえずは、己の
「バーナーフィンガー
「!!」
水流に飲み込まれたはずのバズビーが水の中より爆炎と共に姿を現す。
「だから無駄だって言っただろ?無限に湧いて来る訳じゃあ無えんだから無限のような水でも全部蒸発させちまえば良いだけの話だってなァ」
「ッ…!ならば、もう一度同じことを繰り返せば良いだけのことだ。私の意思は変わらない。早く貴様を倒して他の増援へ向かうだけのこと」
「抜かせ!」
炎と水、四大元素の二がぶつかり合う。果たして、軍配はどちらに上がるのか。