よく鈍感だと、不器用だと言われる。
今も目の前にいる姉に言われた。
「あなたは鈍感で不器用な人ね」
俺自身そのようなことはないと考えるが、この前は妹にも言われた。
「兄貴ってほんと鈍感、おまけに不器用・・・」
俺はそんなに鈍感で不器用であるだろうか?
俺の母親は俺を産むと同時に亡くなってしまった。元々体が弱かったらしく、俺が産まれたのも奇跡みたいなものだったらしい。そこから、親父と二人で暮らしてきた。親父は体が弱かった母と違い、体は大きくとても元気な体をしていた。俺は親父に似たらしく、体は大きく目つきは鋭い、また昔から親父以外の人と話すのが苦手で(初見で怖がられてしまうため)口数も少なかった。
そのせいもあり、小学校ではあまり友人が多くなく、いつも一緒にいたのは、家が近かった幼なじみだけだった。
親父との生活は大変なことも多かったが、親父は一生懸命働き不自由のない生活を俺にさせてくれた。
そんなある日、親父がいきなり再婚をすると言いだし、中学に上がると同時に姉と妹ができた。再婚相手の人はとてもきれいな人で初めは騙されているのではないかと心配したが、再婚する理由を聞いたら納得した。
再婚相手の女性の元夫は暴力的な男だったらしく、毎日のように罵倒や暴力を受けていたらしい。男はついに自分の子供にまで手を上げようとしたらしく、女性は男から逃げていたが、見つかってしまい、そこをたまたま親父が助けて、二人は知り合った。その後二人は頻繁に会うようになり、現在に至る。
誰よりも、死んだ母親を愛していた親父。この女性と結婚をすると言いうことは、何かを決心したんだと思う
。
何はともあれ、俺に新しい家族が3人増えた
一人は俺の母親になる女性。とてもきれいな顔立ちで、とても優しい。親父のことを愛しており、いつも親父のそばにいる。
そんな親父は恥ずかしいのか、いつも顔を赤くして下を向いている。
二人目は姉。俺より歳が1つ上である。容姿はとてもきれいで、眼鏡をかけている。まだそこまで話したことはないが、かなりクールなイメージ。
三人目は妹。俺より2つ下であり、母親と姉と同じようにとてもきれいな容姿をしている。少し、言葉遣いが悪く姉と良く口喧嘩をしている。だが母親がいうには、誰よりも優しくて繊細な子だと言っていた。
ちなみに俺はこの二人とあまり話したことはなく、あまり考えたくはないが嫌われている。
確かに、急に兄として弟としてこんなでかい男が家族になったらそれは嫌われても仕方のないことだろう。
とても悲しいがこれが現実。ごめんよ・・・
だが、このふたりに唯一言われたことは、鈍感と不器用だと言われたことだ。確かに俺は第一印象があまり良くないからか、人と話すことが多くはなく、自分でも不器用な男だと感じるが、鈍感ではないと思う。
実際に姉か妹がリビングにテレビを見に来た時、俺はそっと場の空気を感じ取り、自分の部屋に戻る。また、部屋で筋トレをするときは、なるべく姉か妹がいない時間や寝静まった時間にやるようにしてる。
なるべく二人の迷惑にならないように努力をしているのだが・・・・
たぶん今以上に気を遣えっていうことなんだと思う。本当に気を付けよう・・・
ちなみに姉と妹は今流行りのばーちゃるぶいちゅーばー?というのをやっているらしく、生放送やゲーム実況などをしているらしい。その辺に関してはかなり疎いため、よくわからないが、時々姉の部屋から二人の楽しそうな声が聞こえてくる。二人が楽しんでいるのであれば、とても良いと思う。
やはり、ずっと一緒にいるからか、二人は仲が良く、時には喧嘩もするがすぐに仲直りをしている。
正直俺はこの家に居て良いものかと考えてしまう時がある。幼なじみには考えすぎだと言われたが、新しきできた母親は俺にとても気を使ってくれていつも大変そうだ、また姉と妹にも嫌われている。こう考えれば考えるほど俺はこの家に居てはいけないのではと強く思ってしまう。
「そこまで考えるなら、私と一緒にルームシェアで家借りる?」と幼なじみに言われたが、それはさすがに幼なじみに申し訳ないと、断った。何故か睨まれたが・・・・
今度親父にも相談をしてみようと思う。
これから、どんな生活が始まるのか・・・正直わからない・・・
不安も多くあるが、それでも自分なりに生きていこうと思う。まずは、少しでも姉と妹からの信頼を得らなければならない。血のつながりはなくとも、家族になった以上大切にしていかなければいけないし、男として、兄として弟として全力で守っていこうと思う。
たとえ嫌われていようとも・・・
もちろん、これ以上嫌われないように・・・・
がんばろう。