確か自分は学校にいたはずだ
そこで学友達と一緒に、平和に生活していた
なのに今、自分がいるのはどこだ?
真っ暗で何もない
与えられていた平凡も全て失った
なんて事だ、早まった行動をとりすぎた
なんでこの暗闇に飛び込む等したのだろう
後悔の涙は止まらない
このまま意味も、記憶も、権利も失うのか
嫌だ
嫌だ!!!!!!!!
まだ諦めるな
自分にはまだ何かが残っている
諦めるな
諦めるな
「ん?こんな虚数の海に人がいる等珍しい...」
突然ノイズと共に聞こえてきた声に目を開ける
この声の主なら自分を助けてくれるだろうか
「助ける?は!阿呆な事を言わないほうがいい...ワタシ、誰かの力になんかなれないんで」
最後の希望も失ったのか
「希望?反吐が出そうな事を...
元々ワタシに貴方を助ける気なんてない...だって無駄だから。
貴方からは『音』が聴こえる...直ぐに死ぬからな」
声の主の言う通り自分はまもなく終わるのだろう
怖い
怖い
その時チクリとした痛みが右手に走る
自分は知っていた
この痛みがなんなのかも
使い方も
「令呪を持って命ずる!!!!」
「ワタシに命じるつもりか?
阿呆も通り越して何て言えばいいのかわからない!!
やめておきなさい...無駄ですよ」
無駄でもなんでもやってやる!!!!!
「僕の前に姿を表せ!!僕の声を聞け!!僕を助けろ!!!!!!」
「...!!」
叫んだ瞬間一気に周りが明るくなった
星が数多に散りばめられ、流れる
そんな幻想的な風景に惹かれる
「令呪を全て使ってまでここから出たいと...?
これ程までの馬鹿者がいるとは思いませんでしたよ」
後ろから聞こえてくる憐れむような声
振り向くとそこには青
青い髪、青い服
その赤い双眸は暗く澱んでおり隈が濃く刻まれている
身体は痩せ形なのに自分も見上げるほどの高身長
赤い双眸と髪を結っているリボン、そしてスカーフの赤い宝石
青と赤で統一された姿はこの風景にあってもどこか異質で
「なにぼけっとしているんです?ここから出るのでしょう?
...なら早く行きましょう。無駄な事は好かん」
ムスっとした表情はどこか少女のようで
これ以上待たせるわけには、そう思ったがどうすればいいのか
「目を閉じてください。そうすりゃ抱えてってやりますよ
...嫌だが命令だ。致し方ない」
少女に促されるまま目を閉じる
...だが本当に大丈夫だろうか
その細...すぎる腕で自分を抱える?
絶対折れる
「はァ?折れる?サーヴァントをなめてんのか?
貴方くらい楽勝なんで。つべこべ言わずに従え汚物」
...うん。言いすぎじゃないかな
まだ多少の不安は残るが従う
不意に感じたのは浮遊感と
少し冷たい手の温もりだけ