とても不便な今日この頃です
女の話をしよう
目覚める前、女は【一人】だった
やがて一人は二人となり、いつも一緒
片時も離れることなく背中合わせの双子は笑う
化け物だ、と彼女は
人間さ、と少年は
歪みきった愛情に、歪みのない愛憎を
憎むべき運命ならば、鎖で縛り付ければいい
独り背負い、繋がれ
赤い雨が降る中□□□は走る
早く□□□を見つけないと
助けないと
走る、走る、走る、そして知った
もう□□はいない、□□□は死んだのだと
事切れたその身体を抱きしめ叫ぶ
そして
目を覚ますと木造の天井が目に映った
微かに香る薬品の匂い
ここは保健室なのだろう
何か、夢を見ていた気がするが思い出せない
外へ出てみる
鴬張りの廊下を歩いているとふと校庭に青い人影を見た
話を聞こうとそこへ走る
「...ん?」
自分の気配を察知したのか此方を振り返った
「どこぞのモブかと思いきやマスターではないですか...
この阿呆が。目を閉じろとは言ったが眠る阿呆がどこにいる!」
前から思っていたがこのサーヴァントは少し酷くないだろうか
改めて目の前の英霊を見てみる
相も変わらず痩せ細った身体、赤い三白眼、深く刻まれた隈
色さえ違うもののその姿はまるで―――――
「吸血鬼みたいだ」
「はぁ?あんな理性の欠片もない奴らと一緒にしねぇでくれます?
ワタシは少しも混じりっ気もない初心証明本物の人間ですよ。
本当貴方は馬鹿ですね。脳みそ詰まってます?」
「少しは敬ってくれてもいいじゃないか...」
思わず口に出せば身を屈め僕と視線を合わせてくる
...女性にそうされるのは些か複雑だ
「そうされたいならそれ相応のことをしてからいう事だな。
...ワタシはまだ貴方をマスターと認めてはいないんですよ。
考えなしに令呪を消費するなんて奴をどうやって信じろと?
...生徒会室に行きましょう。そこで他のマスターとサーヴァント、AIが待ってます」
恭しく頭を下げ彼女は姿を消す
それは洗礼された美しいものではあったがどこか嘲笑っているようで
今は悩んでいても仕方がない
彼女のいう通り生徒会室へ向かおう
そして、早く彼女に認められなくては
「おはよーございまーす!!」
「ぐ、グッドモーニング」
「お、おはよう」
なんだこのカオスは
「お、おはよう...あれ、皆そんなキャラだっけ?」
「嫌だなぁハクノさん。違いますよ。こんな自体です。
どうせなら楽しんだほうがいいじゃないですか!!!」
「呵呵呵呵!!その通り!!」
そ、そうだろうか...
この生徒会室には僕とサーヴァント
レオ、彼のサーヴァントのガウェイン、そしてレオの兄であるユリウスとアサシン
「こんな状況で楽しめるとか...馬鹿だろ?!」
「まぁまぁシンジィ...アタシは結構楽しめるんだけどねぇ」
「俺のマスターは何処に行ってんだか...
魔力供給は出来てるけどよお...」
「早速本題ですが、ハクノさん、貴方のサーヴァントを見せてください」
「え、うん。いいけど...ねえ」
レオに言われサーヴァントに話しかける
すると直ぐに彼女は姿を現した
「...」
「失礼ですが貴女のクラス名、真名...全て提示してくれませんか?
僕らも困っているんです。」
レオが彼女に頼むと仕方なさそうに口を開いた
「クラス名はアルティメイター。真名は伏せる。
その他スキル、ステータスはマトリクス参照...というところですかね?」
「ふざけんなよ。アルティメイターなんてクラス聞いたこともないぞ!」
彼女の答えに慎二が声を荒げる
だが彼女はそんな事も気にしていない様に笑うだけだ
「ふざける?馬鹿なことを言わないで頂きたい...
エクストラクラスに何があっても可笑しくはないでしょう?」
「こいつの言ってる事は多分本当だぜ...元々無茶苦茶な奴だったからな」
ランサーが彼女...アルティメイターの言葉を肯定した
「ランサー。君は彼女のことを知ってるのか?」
「ああ、なんせこいつは先の聖杯戦争のマスターだったからな。
確か、サーヴァントはキャスターとランサーだったか?」
ランサーの言葉に全員が目を見開く
サーヴァントを二体も同時使役?そんな事できるわけない
「まあ、この話は置いておきましょう。他に言いたいことは?」
「...ありません。では、ハクノさん。早速ですが、校庭にある桜の木の中へ向かってください」
「桜の木の中?」
レオによるとその桜の木の中にアリーナのようなものがあるらしい
「その中が比較的安全な表への道なんだよ。
つまりお前は僕達が安全に帰れるようにする下見役ってことさ」
「現時点で戦えるのは貴方方だけなんです...頼みましたよ」
「旧校舎の警備は私達にお任せください。では、ご武運を」
「あ、あの!ハクノ先輩!」
校庭に出た僕らを桜が止める
「どうしたんだ桜?」
「...気を付けてください、あそこは彼女の領域です...
もし、もし接触してしまっても絶対に逆らおうとしないでください」
心配そうに見上げてくる桜の頭を撫でる
「せ、先輩...?」
「大丈夫だよ。絶対に帰ってくる。約束するよ」
そう笑うと桜も笑ってくれた
「そうですよね。先輩にはアルティメイターもいる...
待ってます。私...いってらっしゃい」
そう言うと彼女は消えた
「今のは強制転移ですね。いくら上級AIといえど旧校舎の外に出るのは難しいのか。
それにしても、彼女ねぇ...あの女は貴方達をここに落とした犯人を知ってるらしい...
どうします?色男さんよぉ」
「行くよ。約束したしね...その事は帰ってから聞けばいいさ」
桜の木へ近づくと鈍い音を立て扉が現れる
鉄格子が開くとアルティメイターは先に入っていった
それに続くと水の中に潜っているような感覚がする
息はできる。だが浮遊感と若干な圧力が肌に感じられる
不意に足がつく感じがして目も開けると西洋風の建物がいたる所から突き出ていた
「聞こえてますか?」
レオの声が頭に鳴り響く
「ハクノさんの見ているもの、聞いているものをモニターに移してます。
生徒会が全力で貴方をバックアップします。」
「先輩。先に進む前にマトリクスでアルティメイターの情報を確認してください」
マトリクスを開きサーヴァントのステータスを見る
クラス アルティメイター
真名
マスター 岸波 白野
属性 混沌・悪
宝具
ステータス 筋力EX 耐久A++ 敏捷EX 魔力EX 幸運A+ 宝具EX』
な、なんだこれは
「ぜ、全ステータスA+以上?!バケモンじゃないかそいつ!」
「ようやくワタシの素晴らしさを思い知ったかワカメ!」
慎二の言う通りだ。これは確かにアルティメイターというクラスも頷ける
「スキルはどうだ」
ユリウスの言葉にはっとしてマトリクスを見る
クラススキル 英霊召喚EX
「これは使えそうなスキルですね...おや?」
「先輩、前方にエネミー反応です。向かってください」
桜の声に従い進むとエネミープログラムが浮遊していた
「この程度の相手ワタシが手を下すまでもない...
おいで。キャスター、ランサー」
アルティメイターが手を前に出すと魔法陣が二つ宙に浮かび上がる
そして二つの影が現れた
「――またお会いできて光栄だ、マスター」
「――もう呼び出されることもないと思ってたよマスター」
彼女が呼び出したのは槍兵と魔術師
ランサーは黒子が特徴的なイケメン
キャスターは白髪で顔の左側に血管が浮き出ている隻眼の男
「こいつを倒せばいいんだよね」
「ああ...やれ」
アルティメイターが指示を出すとランサーはエネミーとの間合いを一気に詰める
キャスターは後方から蟲を飛ばし支援する
一応最低限の魔力はマスターである僕から供給しているらしい
若干の脱力感に気を取られていると戦闘が終わったのかランサーとキャスターが帰ってきた
「マスター。その男の子は?」
キャスターが僕のことをアルティメイターに聞く
「ああ、ワタシのマスターですよ...ほら、自分で挨拶なさい」
「え、と...岸波白野です。その、よろしく」
「俺はランサーのディルムッド・オディナという。
よろしく頼む」
「俺はキャスターの
こんな成りだし役に立たないけどよろしくね」
「間桐って...」
キャスターが名乗った苗字は聞き覚えのあるもので
「ああ、桜ちゃんや慎二くんの叔父にあたるよ...
最も、今の聖杯戦争は勝手が違うし時代も違うけどね」
雁夜さんの話だと間桐とは始まりの御三家という魔術師の名門の一つらしい
ほかの話は長くなるからと切られた
「さて、そろそろ進みましょうか。」
アルティメイターの言葉にそれぞれ歩き出す
この先に何があるのだろうか
とんだチート設定だなぁ...
サーヴァント二人に関してはzero観て救われて欲しかったからね...
アルティメイター達が参加したのって時間軸からして5次だよな。
その話も書きたいな...
ステータスはこちら
クラス ランサー
真名 ディルムッド・オディナ
マスター アルティメイター
属性 秩序・中庸
ステータス 筋力A 耐久B 敏捷A++ 魔力C 幸運E 宝具A
クラススキル 対魔力A
保有スキル 心眼(真)A 愛の黒子C
宝具 必滅の黄薔薇
破魔の紅薔薇
クラス キャスター
真名 間桐雁夜
マスター アルティメイター
属性 混沌・善
宝具 英霊召喚
ステータス 筋力E 耐久E 敏捷D 魔力B 幸運E 宝具C
クラススキル 陣地作成C
保有スキル 肉体改造A 病弱A+ 蟲使いB
鯖雁さんランスロット召喚とか俺得