─服屋にて─
「美桜、服はどんなのがいい?」
「銀のと同じやつ」
「勝手に選んでいいか?」
「ん」
私には分からない。目が見えてないのもそうだが、服や履物に関しては動きやすさ重視なので、柄などは特に気にしないのだ。そのため元の世界にいた頃、私服を買う時は妹が必ず着いてきていた。『お姉ちゃんは服にもっとこだわり持って』とよく言われていた。それほど無頓着なのだ。だから、銀に決めてもらうのが早いと思う。・・・人任せとも言うが。
─靴屋にて─
「靴はどうする?」
「・・・銀と同じようなやつ」
「ハイよ。じゃあ、何足か履いてみろ」
銀が持ってきた履物をいくつか履いてみる。色々履いてみたが、最初に履いた
「美桜、どれがいい?」
「一番初めに履いたの」
「じゃ、それな」
これで、衣服関係の買い物は終わった。結果として、ほとんど銀と変わらないらしい。違うのは、銀の着物の青い柄のところが桃色の花柄になったところと、靴の踵が高いところくらいと言っていた。
「次は寝巻きだな。どんなのがいい?」
「昨日着たやつ」
なんだっけ、名前忘れた。せっかく着方を教えてもらったから、アレにしたい。
「甚平か?」
「それ」
「分かった。買ってくるから待ってろ」
甚平を買い終わって、銀が戻ってきた。
ここで既に、荷物はかなりの量になっている。そして、私はどうしても気になることがある。
私、荷物を一つも持っていない。
銀が両手にたくさん荷物を持って歩いている。そのため、手を繋げず私は裾を掴んであとをついて行っているのだ。
「銀、荷物」
「あぁー、いいのいいの。俺が持つから」
「そうじゃなくて、手、繋ぎたい。だから荷物。ダメ?」
人が多いとどうしても落ち着かないし、銀と手を繋いでいると安心する。だから、繋いでいたいのだが。
「・・・・・」
どうしよう。返事が来ない。迷惑だっただろうか。だとしたら、今まで無理をさせていたことになる。謝るべきだろうか。
「はぁ〜・・、やばい・・・マジでやばい」
何かを言っているが、よく聞こえない。とりあえず、表情が知りたいので顔に手を伸ばした。
「銀?」
「っ!」
少しビクッとされた、申し訳ない。そっと頬に手を当てる。
「?」
銀の体温はこんなに高かっただろうか。風邪?それとも、重い荷物に体がついていけなかった?いや、銀の体は鍛えられていたから、こんなことで限界を迎えるわけがない。
「み、美桜ちゃん美桜ちゃん。分かった、分かりました。半分渡すから、だから顔から手を離して」
「ん」
どうやら、手を繋いでくれるらしい。荷物を手渡されるが、明らかに少ない。
「・・・・・」
「さ、行くぞ」
疑いの眼差しを向けるが、すんなり躱された。絶対半分以上銀が持ってる。でも、これ以上言っても渡してくれないのは分かっているので諦めた。
「銀、食材買わなきゃ」
「あー、そういや冷蔵庫空だったな」
というわけで、食材を買いに向かった。
"すーぱー"という所は、野菜や肉、豆腐など色々な食材がたくさん置いてあった。一度の買い物で揃えられるので凄く便利だ。唯一の難点は、カートを押していると銀と手を繋げないことくらい。その間は裾を持って歩いていた。
「美桜、顔色悪くないか?」
「・・・人に酔った」
「あぁ、この時間帯はどうしても混むからな。疲れたか?」
「大丈夫。早く帰ろ」
「だな」
買い物を終え、また手を繋いで家に帰る。
家に着いてからは、二人で一緒に夕飯を作って、朝みたいに手伝ってもらいながら一緒にご飯を食べた。またシャワーに少し怯えながらお風呂に入って、銀に髪を乾かしてもらって、二人で同じ布団に入った。
「おやすみ、美桜」
「ん。おやすみ、銀」
昨日のように銀が背中をさすってくれた。
やっぱり、銀の隣は安心する。暖かくて心地いい。
私は銀の背に腕を回して、意識を手放した。
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眠った美桜の頭を撫でる。
やっぱり美桜が腕の中にいるこの時間、この瞬間がとても落ち着く。とても安心できる。美桜も心を開いてくれたようで嬉しいが、ただ懐かれるだけじゃ意味が無い。早く自分のものにしたい、自分だけを見てほしい。そんな思いが頭をいっぱいにする。
(・・・寝るか)
もう一度頭を撫でて、目を閉じる。いつもより暖かい、腕の中のぬくもりを感じながら、眠りについた。
<美桜の最終的な服装まとめ>
・中のジャージは銀時と同じです。
・外の着流しは、銀時の水色の模様が桃色の花柄に変わって普通に着てます。片方脱いだりしてないです。
・靴は銀時と同じデザインで、踵が少し高いです。
・刀(日輪刀)は万事屋に置いてます。でも、腰に何かないと落ち着かないので、銀時よりも少し短い木刀を差してます。
・手首にいつもヘアゴムをつけてます。戦闘するときはそれでポニテにします。
・癖で懐に短刀、袖口にくないを隠してます。
<鞄に入ってた物>
①鬼殺隊にいたときに貯めていたお金が入った通帳。
②銀行のカード(暗証番号4桁は美桜の誕生日)
③保険証
④ 印鑑
⑤愛用の、短刀、くない、香袋
⑥②と③が入ってたカードホルダー