五等分の誕生日   作:鱸のポワレ

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誕生日が二乃の場合 「フーくんがフーってね」

私はずっと悩んでいた。

どうしたらフーくんとイチャイチャできるのかと。

結論から言うと、答えは意外と身近にあった。『高校生のための恋愛ガイド』のとあるページに。

 

『相手を笑わせ場を温めて良い雰囲気に』

 

これを見た時、私の体に電流が走った。確信したのだ。

これで誕生日はフーくんとイチャイチャできる!

 

「ふふふふふ」

「どうした二乃?急に笑うと不気味だぞ」

「な、なんでもないわ!」

 

とうとう決戦の日。つまり私の誕生日がやってきたのだ。

さあフーくん!練りに練ったダジャレ達で笑うがいい。

 

「フーくん?」

「どうした二乃?」

「フーくんのクールな瞳が心にグッとくーる、なんてね」

「お、おう」

 

あ、あれ?おかしい。

楽しそうに笑うどころがめちゃくちゃ笑顔が引きつってる!?

いや、まだここからだ。今のは軽いジャブみたいなもの。

 

「ケーキも用意したのよ」

「す、すごいな」

「ロウソクに火をつけるから息を吹きかけてよ」

「それ普通は誕生日の人がやるんじゃないのか」

「いいのよ。フーくんがフーってね」

「………」

「………」

「………」

「な、なんか言ってよ」

「……いいと思うぞ」

 

フーくんに同情の目で見られてる気がする……。

でも、フーくんとのイチャイチャのためにここは引けない。

 

「ケーキじゃなくてアイスでもよかったわね。私、アイスを愛す乙女だから」

「………」

「手の込んだ料理も作りたいから、キッチンをもっときっちんとしないといけないわね」

「………」

「そうそう。フーくんにお礼を言いたかったの。進級できてシンキューベリーマッチ」

「………」

「でも逆に落第するのもらくだい」

「………」

「あー眠くなってきたわ。もう寝ちゃお。睡魔に負けてすいません」

「………」

「………」

 

………。

 

「一花が可愛かったのは高1か」

「なあ」

「二乃はもちろん高2の時ね」

「だから……」

「三玖が持ってるコミックが面白いのよ」

「そろそろ……」

「五月はいつ気がつくのかしら」

「あれ四葉は?」

「思いつかなかったのよ……」

「そうか……」

「四葉はよー唾飛ばす」

「ひどいな」

「でしょ」

 

場を温めるどころか凍りついてる。

冷えているわ、ひえー……。

ハハハ。ハハハハ。……ハ、ハハ。

 

「それで?なんなんだこれは」

「見ての通りよ。ダジャレ祭り」

「お前の生誕祭じゃないのか」

「うるせい単細胞、なんてね」

「面白くないぞ」

「うぐっ!」

 

今、面白くないって言った?私が考えたギャグたちが面白くない?

なら何のために私はダジャレを連発してたの?

 

「いや、そうよね。ごめんなさい」

「まあ俺は、そんな隙だらけなお前も好きだけどな。なんて」

「つまんな」

「はあ!?」

「でも、あれね。まあ、その、あり…がと」

「キスする気っすか」

「はあ?」

 

この後めちゃめちゃキスした。

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