マナ「キュアハートこと大貝第一中学校生徒会長 相田マナ は、みんなと一緒にあたしや六花達にラビーズをくれたお兄さんこと ジョー岡田 のいる『ソリティア』へやってきました!」
晴夜「あれ、マナ? こんな所で何してるんだ?」
マナ「いやー、あたしもあらすじ紹介をやってみたくなっちゃって!……それからあたし達はソリティアで大きなタマゴを発見!そこから何と赤ちゃんが生まれ、その子に『アイちゃん』と名付けることになりました」
晴夜「さぁ、俺達のメンバーに新しくアイちゃんが加わり、これからこの物語はどうなっちゃうの?さぁ!第9話の、始まり始まり〜」
龍牙「……俺の扱いとぜんぜん違う〜!!」
穏やかな日常の中で晴夜は学校へと向かっていた。そこで、マナと六花が止まっているのを見つけ、二人に声を掛けた。
「マナ!六花!おはよう!」
「あ、晴夜君……おはよう!」
「おはよう!晴夜君」
晴夜が二人の振り返った顔を見ると、何か不安そうな顔をしていた。
「どうしたの?」
「実は……」
マナが体を向けるとマナの腕にはアイちゃんが抱っこしてあり、晴夜は驚いた。
「アイちゃん⁉︎ どうして?」
「実は……」
なぜこうなったのか、マナが経緯を話し始める。
――晴夜が来る少し前、マナと六花はいつも通り学校へと登校していた。
マナは「いい朝だね〜」と伸びながら言う。
「sudden、突然に、quickly、素早く―――」
六花の方は英単語を暗記カードを使って勉強していた。
「?何してるの?」
「今日の予習よ。最近何かと忙しいでしょ?学校じゃ生徒会の仕事もあるし、空き時間にでも進めておかなきゃ」
「おお〜っ!流石学年トップ!」
と感心するマナ。すると…
「豊かな知性は女性を美しくする。キミは将来、素敵なレディになるだろうね」
「もう!そんな冗談は止めてくださいぃ〜」
突然の言葉に六花は思わずデレデレする。
「って……」
と後ろから声が聞こえて、それに気付いた2人は後ろを振り向くとアイちゃんを抱いたジョー岡田がいた。
「「お兄さん!」」
「いやぁよかった、見つかって。はい、ママでちゅよ」
そう言いながら、アイちゃんをマナに差し出し、マナが抱える。
「これで一安心。実は平安時代のお姫様が身につけていた貴重なアクセサリーが見つかったて連絡があってね。これから買い付けに行って来るから、アイちゃんのお世話は頼んだよ」
「「はぁ……ええ〜っ⁉︎」」
「――それから、お兄さんはタクシーに乗って行っちゃたの……」
「それは災難だったな。それで、どうするの?これから学校なのに……」
晴夜は呆れながら言う。
「どうしよう……」
三人はどうしようかと途方に暮れてたその時だった、後ろから声が聞こえた。
「もしもし皆さん」
「誰かを忘れてはないケルか?」
その声の主は、誇らしげな表情をしたシャルルとラケルだった。
場所が変わり大貝第一中学校の校門前の植木に隠れながら、三人と妖精二匹が話し合っていた。
「シャルル達が、アイちゃんを?」
「しっかりお世話するシャル!」
「大丈夫か?」
「そうよね……」
「何ケルその反応⁉︎」
「わたし達だけじゃ頼りないと思ってるシャルか⁉︎」
晴夜達の不満そうな反応にシャルルが怒り出す。
「だったらランスも呼ぶシャル!」
とシャルルが言うとコミューンに変わり、ラケルがランスに連絡を入れる。
「もしもし?」
するとコミューンからありすの声を聞こえた。
「お前達、通話が出来たのか⁉︎」
「ダビィに教えて貰ったケル」
親指を立てたラケルがそう答える。
一方、連絡を受けたありす。
「まぁ……それは大変ですわね」
「行ってもいいでランス?」
「もちろんですわ」
ありすの許可が取れたランスがマナ達の元にやってきた。
「早速飛んできたランス」
「これでバッチリ!」
「シャルルにお任せシャル!」
とやる気満々にマナに言うシャルル。マナがちょっと考えると…
「分かった!その熱意を買うよ!」
シャルル達が面倒を見ることを許可した。
「ええ〜っ⁉︎」
「いいのかよ……」
「「「わーい!」」」
そんなわけでシャルル、ラケル、ランスの三人の妖精がアイちゃんの面倒を見る事となった。
「いた!」
「生徒会長!」
と、声が聞こえる方を振り向くと、サッカー部と野球部が走ってこっちに向かってきた。
「やば……!」
「隠れろ!」
晴夜と六花とシャルル達が慌てて植木に隠れる。
そして、お互いの部がマナに用件を言う。
「聞いてくれよ!サッカー部の奴らヒデェんだ!」
「いや悪いのは野球部だ!」
「はぁ⁉︎嘘つくなよな!」
「どっちが!」
「「何だやんのかコラ⁉︎」」
「ストーップ!」
その時、いがみ合う二人をマナが止める。
「スポーツマンなら、試合の前の握手でしょ」
マナは二人の腕を掴み、握手を交わさせる。
「まずは、喧嘩の理由から聞かせて」
「「あ、あぁ……」」
「実はさ、グランドのーー」
両部の問題を解決する為マナは一緒に向かい。六花と晴夜はその様子を確認して植木から出て移動する。
「今の内に生徒会室へ行くわよ」
「わかった!」
そのまま話している間に晴夜達は生徒会室へと向かった。
その頃、マナの方は……
「つまり、どちらが朝練でグランドを使うかで揉めていたワケね」
「「ああ」」
「これからは、曜日ごとに交互に使うって事でどう?」
両部に曜日ごとに交互に使うという提案を立てた。両部共そのマナの提案に同意した。
「一件落着だね!」
グランドの問題はこれで解決した。
だが、これから騒動が起こる事を、この時はまだ知らなかった。
それから少し経った頃、晴夜達が生徒会室に到着した。
「確かにここなら、放課後まで誰も来ないハズ」
「マナも私も、学校にいる間はあんな調子だし、今日はお願いする事にするわ」
「任せるシャル!」
チャイムが鳴り、晴夜が時計を見た。
「六花、時間⁉︎」
「いけない!じゃあ頼んだわよ」
「分かったケル!」
授業の時間が近づいてきた為、アイちゃんの世話はシャルル達に任せ、晴夜と六花は教室へと向かった。
「アイちゃーん!」
「これから少しの間、僕達がパパでーーー」
「あたがママですよ〜」
「きゅぴ〜!」
「本当にカワイイシャル〜!」
シャルル達もアイちゃんの笑顔に見惚れる。
「アイちゃん、高い高いしてあげるランス〜」
ランスが高い高いしようとしたが、アイちゃんに頭を掴まれ、回される。
「微笑ましいスキンシップケル」
「アイちゃん、やめ―――」
「そのくらい我慢するシャル」
「ま、待ってアイちゃんーーー!」
目を回した所に、今度はランスの耳をしゃぶられる。
気が済んだのと同時に手元から離れ、倒れてしまった。
ちなみに耳にはしゃぶられた跡が残った。
「きゅぴらっぱ!」
倒れたランスを介抱しようとしたラケルがアイちゃんの力で浮かぶ。
ラケルだけでなく、イスやファイルもアイちゃんの力で浮かんだ。
「助けてケル〜!」
目を回して倒れると同時に、アイちゃんの力も切れた。
「あ、アイちゃん……」
「きゅぴらっぱ!」
それから生徒会室には、アイちゃんの力で何らかの影響を受けた妖精達の悲鳴と色んな物が落ちる音が響いたのであった。
休み時間になり、マナと六花と晴夜が様子を見に生徒会室へ向かう。
「アイちゃん、大丈夫かな?」
「まぁ、大丈夫じゃない……?」
「そうね、一応ラケル達もいるし」
生徒会室に入ると、アイちゃんがマナに気付き。両手で持っていたラケルとランスを投げ捨てマナの方へ飛んでいき、マナが抱っこした。
「ア〜イ!」
「アイちゃん!」
「元気そうでよかっ……たって、えっ⁉︎」
晴夜達が生徒会室の周りを見ると、イスが倒れたり、本が落ちてたり、ゴミが散らばったりして荒れていた。
「何これ……?」
「も、問題無いシャル!」
シャルルは慌てるような言い方でマナ達に言う。
「あ、アイちゃんと仲良く遊んでいただけシャルよ!」
そう言うがシャルル達はボロボロで疲れていた。
「どんな遊びをしたら、部屋がこんなになっちゃうのよ」
「もしかして遊ばれてた?」
晴夜のこの発言にシャルル達は慌ててしまう。
その時、アイちゃんが泣き出してしまう。
「そろそろミルクの時間じゃない?」
「シャルル、お願い」
「分かったシャル!」
マナはキュアラビーズをラブリーコミューンになったシャルルにセットして丸を描くと、真ん中が点滅し、哺乳瓶が出て来た。
マナは哺乳瓶を近づけるが、どうやら違うらしく、更に泣き出してしまった。
「え?」
「あ、あれ?どうしたの?」
アイちゃんが泣いてる理由が分からず、困惑する晴夜とマナ。
「「六花!」」
二人は六花に尋ねるが…
「え、えーっと、ミルクを飲みたがらない理由は色々考えられるけど……ゴメン!わからないわ」
「そんな〜!」
六花は二人に手を合わせ、分からないと答えた。
「アイちゃん…(お願い……泣かないで……)」
マナがそう心の中で呟いたその時、三日月が描かれたキュアラビーズが現れた。
「これは……」
「新たなラビーズが生まれたケル!すぐに使って見るケル!」
六花がキュアラビーズをラブリーコミューンにセットして丸を描くと、真ん中のハートが点滅し、ベッドが出て来た。
それだけでなく、生徒会室の周りが月や星が照らす夜の様になった。
「夜になった……」
するとアイちゃんがベッドに向かって飛び、ベッドの上に乗ると同時にタオルが覆われ、眠りについた。
「どうしてキュアラビーズが……」
「あくまで俺の予想だけど、マナの思いに反応して生まれたかもな」
「その通りケル!心の中で愛が育つと、ラビーズが生まれるんだケル!」
「……ってダビィが言ってたランス〜」
「もうラケルったら、そう言う大事な事はすぐに伝えないと……」
すると、チャイムが鳴った。
「マナ、晴夜君、もう行かなきゃ!」
「じゃあ引き続きよろしくね」
「三人共頑張れよ!」
マナと六花と晴夜は授業が始まるので、生徒会室を再び後にした。
それからシャルル達はアイちゃんの寝ている姿をジッと見つめていた。
「大人しくしてると、天使に見えるケル」
「このまま寝かせておくシャル」
シャルルとラケルはアイちゃんの寝顔を見ていると…
「誰か来るでランス!」
足音がしたのを感じランスが机から降りるた際、何故か本と定規でシーソー状態になっていた黒板消しが飛び、何故かそれがアイちゃんの顔に命中してしまった。
「「「!」」」
「何やってるシャル!アイちゃんが起きちゃうシャルよ!」
ランスを説教しようとするが、偶然シャルルが定規の上に乗り、その反動でこれまた偶然にもラケルが飛んでいき、アイちゃんの上に乗ってしまう。
その原因で目を覚ましたアイちゃんが泣いてしまう。
「アイちゃん、シーシャル!」
「誰か、いるんですかー?」
泣き声を聞いてた男子生徒が生徒会室に入る。
「ホントに誰か来たでラケル〜!」
三匹は慌てて掃除ロッカーの中に隠れる。
「静かに〜!」
その男子生徒が掃除ロッカーを開けると、バケツとモップ、二つの雑巾が飛んで行った。
「晴夜と六花の嘘つき〜!誰も来ないって言ってたでランス〜!」
「ランスに怒る資格は無いケル!」
その原因は妖精達とアイちゃんが乗ったり覆ったりしながら飛んでいたからであった。
それから美術室の石像が光ったり、体育館の倉庫の道具などがアイちゃんの力で動き、学校中大騒ぎになるまで発展していた。
「アイちゃん待つシャル!」
追いかけようとしたシャルル達だが、ボールと同時にゴールに入った。
その間に開いていた窓から外に出て行ってしまった。
そんなこんなで放課後になり、マナ達は問題になったことを知らずに再び生徒会室に向かった。
「アイちゃん、ちゃんと寝れてるかな?」
「大丈夫だろ!あれだけ気持ち良く寝てるんだし……」
「「「生徒会長!」」」
三人が振り向くと多くの生徒がマナと六花と晴夜の元にやって来る。
「どうしたのみんな⁉︎」
「みんなちょっと落ち着いて」
「まず、なにがあったの?」
「出たんです!」
「「「お化けが!」」」
「「「はぁ?」」」
生徒達の発言にマナ達の頭から『?』が浮かんだ。
「誰もいない音楽室から何か聞こえてきて……」
「中を覗いたら、肖像画のベートーヴェン、ショパン、モーツァルトが空飛ぶバケツの指揮で合唱してたの!」
「あれはきっと呪いの歌よ……!」
それから色々聞かれて一番決定的だったのは、「シャル〜、ケル〜、ランス〜」って聞いたという生徒がおり。その瞬間、その原因が何のか気付いた三人はお互いの顔を見って、晴夜は髪をかく。
「それってやっぱり……」
「あの子達……」
「最悪だ……」
「……マナ、六花、晴夜〜」
「「「あっ」」」
三人は声が聞こえて上を見ると、シャルル達がいた。
場所を変えてシャルル達は事情を話す。
「ええっ⁉︎」
「アイちゃんとはぐれちゃった⁉︎」
「マジで⁉︎」
「ゴメンシャル!」
「とにかく探すぞ!まだそんな遠くには行ってないはず!」
「「うん!」」
三人は、アイちゃんを探しに向かう。
一方のアイちゃんは。
野球部とサッカー部のグランドのスケジュールに目がいった。
「きゅぴらっぱ〜!」
○と✖︎の印がアイちゃんの力で浮かび出した。
それで野球部とサッカー部が使用しているスケジュール表に落書きをしてしまった。
「これ、お前らの仕業だろ!」
「それは、こっちのセリフだ!」
落書きされたスケジュール表を見せ、野球部とサッカー部の間にまたいがみ合いが起きてしまう。
「やっぱりお前達とグランドを分け与えるなんてゴメンだ!」
「こっちこそ!」
「「俺達が使った方がきっと強くなれるんだ!」」
二人がそう言うと二人の心のプシュケーが黒く染まり出す。
「まぁ、どっちも一回戦負けの弱小クラブなんだけどな……」
「それを言うなよ……もう一度話し合うか……」
だがどっちにしろ、自分達はお世辞にも強いチームでない事を思い出し。すっかりしらけてしまった二人のプシュケーが先の発言により小さくなったが…
「話し合いなんてめんどくさいじゃん」
「「だ、誰だ!」」
声が聞こえた方を向くと、そこにはイーラがいた。
「欲しいなら、奪っちゃえば?お前らの望み叶えてやるよ!」
指を鳴らすと同時に二人のプシュケーが真っ黒に染まり、取り出される。
「暴れろ!お前らの心の闇を解き放て!」
闇を加えたプシュケーからサッカーボールと野球ボールのジコチューが生み出される。
「ジコチューショット!」
「ジコチューホームラン!」
するとイーラの後ろからスタークが現れた。
『お前ら、更にプレゼントをやろう!』
スタークはスチームブレードを二人に向けて発射し、二人の姿がスマッシュへと変わった。
『じゃあな!イーラ、後は頑張りな!チャオー!』
スタークは煙に覆われ消えていった。
「またかよ、スタークの奴…」
外が騒がしいことに気付いたマナ達は外を見る。
「あれは……」
「ジコチューとスマッシュが二体ずつもいるケル!」
「しかも、ジコチューの方は喧嘩してる⁉︎」
二体のジコチューが喧嘩してるのを目撃する。
「とにかく、すぐに止めるぞ!」
「うん、ランスはありすを呼んできて!」
「了解でランス〜!」
ランスがありすの元に向かう。
「行くよ、シャルル!」
「シャルル〜!」
「ラケル!」
「オッケーケル!」
「行くぞ!」
マナと六花はキュアラビーズをコミューンにセットし、晴夜はドライバーに装着し、ボトルを取り出して栓を回し、ドライバーに差し込む。
『ラビット!タンク!ベストマッチ!』
レバーを回し、ライドビルダーからアーマーが形成された。
『Are you ready?』
「変身‼︎」
「「プリキュア!ラブリンク!」」
二人は画面に【L・O・V・E】と描き、音声が流れる。すると、マナ達の体が光に包まれ、それぞれの色のコスチュームを纏い。晴夜の方は二つのアーマーが重なり、晴夜の体に装着され、音声が流れる。
『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』
「みなぎる愛!キュアハート!」
「英知の光!キュアダイヤモンド!」
「愛をなくした悲しいボールさんとスマッシュさん達!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻してみせる!」
ハートは胸にハートマークを作り、ジコチュー達に向けて言うが、ジコチュー二体はケンカを続けていたため、全然聞こえて無かったので、ハートがホイッスルを鳴らす。
「「うるせー!」」
「「……」」
ジコチューとスマッシュ達がハートの方を見て怒鳴る。
「野球もサッカーも、子供達の憧れのスポーツでしょ?」
「そんな、小さい事でケンカしたら、みんな悲しむでしょ」
ハートとビルドに指摘されると、ジコチューが黙り込み考える。
「サッカーが憧れ⁉︎」
「野球の方がたくさん点が入って人気があるジコ!」
「何言っているジコ!サッカーの方が人気のあるジコ!」
「はぁ⁉︎時間短いクセに!」
「ただ入ればいいってもんじゃないジコ!」
また、二人のジコチューは揉め始めた。
「やめなさい!うわ⁉︎」
「ハート!」
ハートは止めようとするが、ボールが邪魔して近づけない。
「暴れろジコチュー!キングジコチュー様にジャネジーを送るんだ!」
そう言ってサッカーボールを蹴るサッカージコチューと野球ボールを打つ野球ジコチュー。
「あ!アイちゃんが居たケル!」
ラケルが言うと、花壇の上で蝶と戯れるアイちゃんの姿を見つける。
するとジコチューの二つのボールがアイちゃんに迫る。
「危ない!」
「カッチカチの、ロゼッタウォール!」
だがその寸前にロゼッタウォールを展開したロゼッタが現れ、ボールを止めた。
そして、跳ね返ったボールがジコチューに命中する。
「間に合いましたわね」
「キュアロゼッタ!」
すると、今度は……
「キュアソード!」
「ジコチューの気配を感じて来てみれば……」
キュアソードが現れる。
「五人来たとしても―――」
「残念だな!五人じゃなくて六人だ」
後ろの方からここまで来た龍牙が現れた。
「龍牙!」
「ソードから連絡があって来てみれば、ジコチューだけじゃなく、スマッシュまで居るとはな……」
そう言って龍牙はドライバーを装着し、ボトルを一回振り、クローズドラゴンをガジェットに変え、差し込む。
『ウェイクアップ!』
『クローズドラゴン!』
ドライバーにガジェットに差し込んでレバーを回し、アーマーが形成された。
「変身‼︎」
アーマーは龍牙の体に重なり装着され、音声が流れた。
『Wake up burning!Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!』
「ふん!全員揃っても無駄!」
イーラがそう言うとジコチューは立ち上がった。
「ジコチューは頼む。俺と龍牙でスマッシュを止める」
「わかった!」
ビルドとクローズがスマッシュの方へ向かうと、ジコチュー達がプリキュアに向けて攻撃を仕掛けた。
「弾丸シュート!」
ハートとダイヤモンドは攻撃を防ごうとしたが…
「手を使うのは反則!」
「「えっ?」」
ジコチューの発言に躊躇してしまい、ハートとダイヤモンドは吹き飛ばされた。
「消える魔球!」
投げたボールをロゼッタが止めようとしたが、消えてしまい、直撃を受ける。
「無回転シュート!」
「コースが読めない……!」
コースの読めないシュートに混乱し、ソードが吹き飛ぶ。
「無茶苦茶だけど……強い……!」
一方、ビルドとクローズも二体のスマッシュに苦戦していた。
「はぁぁぁ!……なに⁉︎うわぁ!」
ビルドのドリルクラッシャーの攻撃があたるも、『ストレッチスマッシュ』はゴムのように伸縮するので、攻撃が今ひとつ急所に当たらず、カウンターを喰らう。
「晴夜!ヤロー!」
クローズの方は氷を使うスマッシュ――『アイススマッシュ』は氷柱状のような矢の攻撃を無数に発射して来ており、攻撃に出れずにいた。
「これくらいなら全然……」
と思っていたが、周囲が凍結し始め、クローズの足も氷により固められ始めた。
「なっ⁉︎なんだよコレ?」
自分の事に目が行っている隙にスマッシュが目の前におり、そのまま攻撃され吹き飛ばされる。
「クソ!マジ強え!」
「ちょっと!ヤバイかもな」
「ま、ママ……」
みんなが苦戦している姿を見て、アイちゃんが泣きそうになった。
「危ないから来ちゃダメ!」
「そこで待ってて!」
「アイちゃん、心配しないでランス〜」
「ジコチューやスマッシュなんてすぐにやっつけるケルよ」
「そしたらまた、一緒に遊ぶシャル!」
だが、ジコチューとスマッシュ達は強く、六人は苦戦し、吹き飛ばされる。
「そろそろトドメだ。先にプリキュア をやっつけろ!」
イーラはジコチューとスマッシュ達にビルド達を始末するように命ずるが…
「きゅぴらっぱ〜!」
アイちゃんが叫ぶと同時にプリキュアの四人が光に包まれる。
「アイちゃん?」
「なんだこの光?」
二体のジコチューの突進をハートは余裕で躱す。
「これは……」
「スピードアップ、しましたわ!」
なんと、アイちゃんの力でプリキュア四人のスピードが速くなっていた。
「だが、これはちょっと……」
「早すぎだな……」
ビルドとクローズは呆然としながら見ていた。そして二人はスマッシュの方を向き、立ち上がる。
「負けてられないな!」
「おお!」
「な、何だアレ……?」
イーラもプリキュアの四人のスピードが速くなった事に驚いた。
「ストーップ!」
六花がそう叫ぶと同時に足が止まった。
「ワールドだがメジャーだか知らないけど、こちらはチームでいかせもらうわ!」
と宣言するダイヤモンド。どうやら、アイちゃんの力とチームワークで戦って行くようだ。
「じゃあ、こっちもチームであの二体のスマッシュを攻略しますか!」
「よし、ジコチューはキュアダイヤモンド監督、スマッシュはビルド監督についていこう!」
と指を立てハートは言い、クローズ達は頷く。
まず、スマッシュの方を片付けるためビルドはドライバーのボトルを取り替え新しいボトルを差し込んだ。
「やっとこいつを!試せる!」
『ライオン!掃除機!ベストマッチ!』
レバーを回すと、再びアーマーが形成された。
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
『たてがみサイクロン!ライオンクリーナー!イェーイ!』
二つのアーマーが重なり、新たなアーマーが装着される。
その姿は、複眼はライオンと掃除機がモチーフとなり、右部分はライオンの尾と顔のようなガンドレット。左部分は掃除機のホースが繋がったような形になった。
「ライオン?」
「掃除機も付いてますね」
アイススマッシュはビルドに向けて無数の氷柱攻撃をしてきたが、ビルドは掃除機――『ロングレンジクリーナー』を向けて攻撃を吸収した。
「吸収した!」
「いや、あれは吸収と言うより吸引じゃない?」
ハートとダイヤモンドがそんなことを言っている間にも、決着がつきそうだった。
「そんな事より、勝利の法則は決まった!」
そう言ってビルドはドライバーのレバーを回す。
『Ready go!』
『ボルテック フィニッシュ!』
掃除機の吸引で二体のスマッシュを一箇所にまとめ、更にライオンの尾で捕縛した。
「龍牙!今だ!」
「わかった!」
クローズはすぐさまドライバーのレバーを回した。
『Ready go!』
背後に龍のエネルギー体が現れ、そのままクローズは龍に乗ると、そのままスマッシュに向けて飛んでいき、ライダーキックを放つ。
『ドラゴニック フィニッシュ!』
強烈なクローズの一撃にスマッシュは二体共倒れた。
ビルドは倒れたスマッシュに向けてボトルを向け、そのまま成分を採取すると、スマッシュは元の人間の姿に戻った。
「まず、ひとつ!」
「さぁ、今度は私達の番よ!」
次にジコチューの攻略が始めた。
最初はサッカーボールジコチューを相手取る。
「光線球キャノンシュート!」
「今よ!スライディング!」
シュートを放つ寸前にスライディングするロゼッタ。
「そのまま、カウンター!」
ボールを奪ったロゼッタがカウンターを決め、ゴールを決めた。
「ゴール!ですわ」
次に野球ボールジコチューの攻略を始めた。
「落ちる魔球!」
「当たるだけでいいわ!」
「了解!」
ジコチューがボールを投げる球をソードがバントで当てる。
「回って!回って!」
アイちゃんの力によって素早くなっていたので、すぐに回り終わり、ソードはあっという間にホームインしてジコチューにVサインした。
そして、負けたショックで二体のジコチューが真っ白になっていた。見事になくらいに真っ白に燃え尽きてます。
「お前ら、何落ち込んでんだよ⁉︎」
「ダメ押しよ!」
「任せて!」
イーラがジコチューに怒鳴るが、二体のジコチューが立ち直る前にハートはラビーズをコミューンにセットし、彼女の胸にエネルギーが集まる。
「あなたに届け!マイスイートハート!」
ハートの技がジコチューに命中し、二体のジコチューは目がハートになった。
「「ラブラブラ〜ブ‼︎」」
浄化されたプシュケーが二人の元に戻った。
「これで、ゲームセット……ってな」
「クソーッ!二体ずつでも勝てねえのかよ!帰る!」
そう言って、イーラは消えていった。
「アイちゃん!」
飛んで来たアイちゃんがハートに抱かれる。
「それにしてもさっきの力……」
「ええ、アイちゃんは私達の想像のつかない力を、秘めているのかもしれませんね」
「とりあえず、みんなに何らかの力を与えてるみたいだな。(やっぱりこの子は、何かが関係してるのか……?)」
それから、しばらくしてからマナは野球部とサッカー部の問題について話し合っていた。それが終わると晴夜と六花と合流した。
「野球部とサッカー部は?」
「うん、仲直りしてもらえた」
そう言って三人は学校の門を出た。
「今日はホントに疲れたよ……」
「全くだよ」
「そもそも、お兄さんが無茶ぶりして来なかったらこんな大騒動にはならなかったのよ」
「そうだった、帰ったらとっちめてやらなきゃ!」
「程々にな!」
晴夜達はジョーに対してどうするのかを考えていた。
一方、ベッドの上ではアイちゃんとシャルル、ラケル、ランスが寝言を言いながら眠っていた。
「今日は、お疲れ様」
大騒動が起きたが、シャルル達は今日一日頑張ったのだった。
次回! Re.ドキドキ&サイエンス!
第10話 ドッキリ注意報!二人の転校生
おまけ
野球部「サッカー部の奴らヒデェんだ!」
サッカー部「いや悪いのは野球部だ!」
晴夜「喧嘩始めちゃったよ…早く止めないと!」
マナ「よーし、ここは私が…『醜い争いはやめろ〜い!!』!!?」
モブ部員「スッ!……スポーツ番長!?」
スポーツ番長「ズズッ、ブーー!!」ミズブシャー!!
マナ「えっ、な…何⁇」
スポーツ番長「水はうまいぞ〜!水は命だぜ〜!」ミズバシャー!!しながらやって来る。
晴夜「えっ!誰だこいつ!?」
スポーツ番長「おい貴様らぁ!貴様らの下らない喧嘩のためにスポーツを持ってくるというスポーツマンシップに反する行為!決して許されるものでは無いぞ〜い!!」
六花「……あなたの格好が一番スポーツマンシップに反する気がするんだけど!?」
どん!がん!どんずらがっしゃん!スポーツ番長の!おとーりだい!!
完