Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

マナ「農家の後継ぎの息子で六花やありすと同じ幼馴染である、かずやんこと 沢田和也 が大貝町に戻って来ました!しかも衝撃的なことに何と!かずやんが仮面ライダーグリスに変身してしまいました!」

六花「ねぇマナ、今回の話は番外編的な扱いなんだっけ?」

ありす「確か、18話と19話の間に起こった出来事の話でしたね」

真琴「前回の話で出てきた彼がメインの話なのよね?」

マナ「全部まとめてその通り!!それじゃあ、第18.5話始まるよ〜!」


第18.5話 超バトルSS・兄貴への恩返し!誕生クマテレビ!

マナの実家の料理店である『ぶたのしっぽ亭』にて、仮面ライダーグリスこと 沢田和也とマナと六花、ありすの四人は、和也の持っていたボトルについて話をしていた。

 

「えーっと、これがかずやんが持っているボトル全部?」

 

「あぁ」

 

今、マナ達の前には和也の所有するボトル…その三つが机の上に置かれていた。

その内の1本のボトルを六花が持ち上げて見ている。

 

「このボトルは……消しゴム?」

 

六花が持つボトルは消しゴムボトルと言われているものだった。

 

「それでこちらは……ヘリコプターですわね」

 

「この間の戦いで使っていたボトルだね」

 

ありすとマナも机からヘリコプターボトルと呼ばれているボトルを見ていた。

 

「これらのボトルって、スクラッシュドライバーとロボットゼリーと一緒にケースに入ってたのよね?」

 

「そう言う事だ。ドライバーを使っていた時に試しに使ってみたりしたんだ」

 

六花の問いに和也はそう答える。

 

「あっちで変身した時はどんな感じで使ってたの?」

 

今度はマナが和也に問いかけた。

 

「あ〜そうだな……このヘリコプターのボトルは畑を荒らすカラスとかを追い出す時に使って、この消しゴムのボトルは……姿を消して畑泥棒を脅かす時に使ったな」

 

「ほとんど畑関連だし……」

 

「和也さんらしいですわね」

 

六花はライダーの力を畑を守るのに使っていることに少し複雑な気分になってた。

 

「それじゃあ〜……これは何のボトルなの?」

 

マナは三つのボトルのうちの最後の1本を見せた。

 

「このボトルは……ウマでランスか?」

 

「どう見てもクマでケル!」

 

ラケルがボトルの名前を間違えたランスに突っ込んでいると…

 

「おまたせ〜」

 

「晴夜君」

 

ドアが開かれ、中に入ってくるのは晴夜と龍牙、そして…

 

「あぁ!!まこぴーだぁ〜〜!」

 

「えっと……どうも……」

 

真琴が入って来たことによりさっきまでとは違い、無駄にテンションが高くなった和也。

そしてそのテンションの高さに思わずたじろぐ真琴。

 

「あぁ!あなたの歌う唄はきっとこの世の全てを虜にする力があるに違いない!何故ならば俺の火のように燃え上がる心はすでにあなたに取られるのだからーーー!!」

 

何故か急にミュージカル風に語り出した和也。

 

「あ……うん………」

 

その姿を見て苦笑いする真琴。

 

「いや、何言ってんだお前」

 

それに突っ込みを入れる龍牙。

 

「ハァ!?何ってさっき言った通りだろうが!

まこぴーの歌は正にサイコーだって事をなぁ!!」

 

龍牙の突っ込みに反応する和也。

 

「……なぁみんな!この間手に入れたボトルの成分の浄化が終わったんだ!見てくれ!」

 

和也をスルーして浄化したボトルを見せる晴夜。

 

「おい晴夜!聞いてんのか!俺の溢れんばかりのまこぴー愛をよぉ!!」

 

「ハイハイ、聞いてますよ」

 

「ねぇ晴夜君、今回のボトルってどんなものなの?」

 

マナはこのボトルの成分は何なのかを聞いた。

 

「これか?このボトルの成分は〜〜〜ズバリ、テレビだ!!」

 

「テレビ?」

 

「テレビって、あのテレビですか?」

 

六花とありすは晴夜に聞き返した。

 

「あぁそうなんだ!さぁ、一体何のボトルとベストマッチするんだ〜」

 

晴夜は頭をかきながら喋っていると…

 

「あの〜、失礼しま〜す」

 

突然、ドアが開き、一人の少年が入って来た。

 

「あっ、もしかしてお客様?」

 

マナは少年にそう聞くと…

 

「いえ、ここに沢田和也って人が来ているって聞いたんで来たんですけど……」

 

どうやらこの少年は和也を探しに来たようだ。

 

「ん?俺のこと呼んだか?」

 

和也は少年の前に来ると…

 

「!!…あ…あぁ……………」

 

突然、少年の様子がおかしくなってしまう。

 

「おっおい、どうしたんだよ。具合でも悪いのか?」

 

和也は少年を心配して近づくと…

 

 

 

 

 

「会いたかったですぅぅぅ〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

 

「げふぅ!!!??」

 

「かずやん!?」

 

少年がいきなり和也のお腹にタックルして来た。

 

「やっと!やっと会えました!兄貴ィ!!」

 

「あ…」

 

「兄貴ィ?」

 

「知り合いか和也?」

 

「いや……別に……」

 

龍牙の問いに和也はそう答えると…

 

「何言ってるんですか兄貴ィ!俺ですよ!俺俺!!」

 

「……オレオレ詐偽?」

 

「違いますよ!?土方真直郎ですよ!!」

 

「ひじかた、ますろう……?」

 

正直ピンときてなかったのか、和也が少し考えていると…

 

「……あそっか、名前言って無かったな。え〜っと、ほらっ!半年前に俺がヤンキーに絡まれていた時に!」

 

「……!あぁ!!お前、あの時の!!」

 

「はい!そうです!」

 

どうやら和也はこの少年が誰なのか思い出したようだ。

 

「そうかそうか!あの時の!おばあちゃんは元気か?」

 

「ハイ!元気です!」

 

「えっ、知り合いか?」

 

晴夜は和也に知り合いなのかを聞く。

 

「まあな、俺があっちで農家の手伝いをしているって言ってたよな?」

 

「あぁ」

 

「そん時に出会ったのがこいつだ」

 

仰向けになっていた和也は真直郎を退かして話し始めた…

 

 

 

 

それは、和也が家の農家の事情で引っ越してから1年半近くが経った時の事。

和也が家の近くで散歩していると…

 

『おいゴラァ!!どこ見て歩いてんだよババア!!』

 

『そうだぞコノヤロー!顎門パイセンの腰に何当たってんだよあぁぁ!!』

 

『す…すみません、すみません!』

 

『うぅ…』

 

何やら怒っている様子のヤンキー二人と、そのヤンキーに謝っているおばあさんと自分より一つ下の孫らしき少年が怯えているのが見えた。

 

『あ〜あ、こりぁ慰謝料請求しないとなぁ?』

 

『とりあえず有り金全部寄越せゴラァ!!』

 

『そ…そんな……』

 

『お…おばあちゃん…………』

 

ヤンキーがおばあさんに金を要求していると…

 

『おい、お前ら』

 

『『あぁぁぁん!?』』

 

『『!!!』』

 

その様子を見ていた和也は、ヤンキーを呼んで注意を引いた。

 

『なんだテメェ⁇どこ中だよ!!』

 

『顎門パイセンに馴れ馴れしくお前呼ばわりするんじゃねえよ!!』

 

『……』

 

ヤンキーと和也との間に緊張感が漂うと…

 

『……おい、お前』

 

『えっ?』

 

突然、和也は一つ下の少年に声をかけた。

 

『さっさと行け』

 

『えっ!?』

 

和也は少年におばあさんと一緒に逃げる様に言う。

 

『でっでも!それじゃあんたは……!』

 

今、和也の前にいるヤンキーは明らかに高校生ぐらいであり、喧嘩を売った場合、和也がどうなるかは…

 

『はっ!俺を誰だと思ってるんだ!!』

 

『俺は!!農家の息子、沢田和也サマだぞ!!この程度の奴らなんて事はねえ!!』

 

『!!』

 

それを聞いた少年…真直郎は和也のセリフが胸の奥底まで響いた!

真直郎は理解した、この人ならきっと大丈夫だと。

真直郎は和也の言った事が頭ではなく、『心』で理解した!!

 

『さぁ、さっさと逃げなぁ!』

 

『はいっ!!』

 

そう言うと真直郎は自分の祖母を連れて逃げて行った。

 

『ふう〜……行ったか……』

 

『……おいテメェ、何やってんだコノヤロー』

 

『せっかくのカネヅルが行っちまっただろうがあぁん!?』

 

ヤンキー二人は和也に迫る。

 

『そんな事はどうでも良い……』

 

『『はぁ!?』』

 

『だが、せめてものお詫びだ……祭りを楽しもうじゃねえか……』

 

それを聞いたヤンキーは…

 

『祭りだぁ?なーに言ってんだテメェ!?』

 

『ぶっ殺してやる!!』

 

怒り心頭になって二人がかりで和也に殴り掛かってくるが…

 

『オラァ!!』

 

『グベェ!!?』

 

『ぱ…パイセンんんん!!!?』

 

二人のパンチを空ぶったと思ったら、いつのまにか殴られていた、な…何を言っているのか分からないと思うが(ry。

 

『どうした……その程度じゃぁ…俺を満足なんざできねえぞ……』

 

『ゲッ!?』

 

『最大!』

 

『グッ!?』

 

『無限!』

 

『ぼばぁ!!?』

 

『極致!』

 

『ぐべらぁぁ!!!!???』

 

『どうした……俺は!心火燃やさなくても!まだまだいけるぞぉぉぉぉ!!』

 

『ぐっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!???』

 

『パイセェェェェェェンッッッッ!!!!!!!!』

 

『はっ!農家舐めんな!!』

 

 

 

 

「……って言うことがあったんだ」

 

「そんなことが……」

 

「でも最後のって……」

 

「うん……」

 

「なんていうか……」

 

「途中からお前のワンサイドゲームになってんじゃねーか」

 

そして和也の話を聞いていたマナ、真琴、六花、ありす、晴夜の感想が以上の通りである。

 

「……まあ、そんなことがあって兄貴にお礼がしたくて地元からここまで来たっす!」

 

「へー」

 

「地元からって……なんですぐにお礼に行かなかったの?」

 

六花の質問に真直郎は…

 

「……えぇ、実は俺も直ぐにお礼に行きたかったんすけど、家の手伝いやら、学校の補修やらで忙しくて……」

 

「あーなるほどね〜」

 

「それは仕方ないことですね」

 

「……仕方ないことなのか?」

 

龍牙はマナとありすに対してそう突っ込みを入れる。

 

「そしてやっと一段落入ったと思ったら……」

 

「すでに半年かかっていて、当のかずやんは居なくなってしまったと…」

 

そう言う六花。

 

「だから俺!あなたにお礼を言うためにここまで来たっス!!」

 

「おぉーそうか、お疲れさん」

 

和也は真直郎に労いの言葉をかける。

 

「すごい!かずやんにお礼を言うためにここまで来るなんて!」

 

「普通、こっちに来てまでお礼を言おうとする人はそうそう居ないからな」

 

そしてマナと晴夜は真直郎に感心していた。

 

「だから俺!兄貴に恩返しを!あの時の恩を返したいんです!!」

 

真直郎は和也にそう言うと…

 

「……いや、しなくても良い」

 

「……えっ!?」

 

「かずやん!?」

 

真直郎とマナは和也の言葉に驚いていた。

 

「……お前は俺のために、お礼を言いに来たんだよな」

 

「……はい」

 

「だったら、俺への恩返しはそれで十分だ!」

 

「へ?」

 

「俺がやったことは人助けをした……ただそれだけだ!

たったそれだけの為にわざわざ遠い場所から来たんだろ?

……だから恩返しなんてしなくても十分俺は嬉しいし、気持ちも十分に伝わっている」

 

「…………でも」

 

「……それじゃあこうしよう、俺が困った時は是非俺の手伝いをして欲しい」

 

「!!」

 

「そして、俺への恩を思いっきり返してくれ!」

 

「……はい、分かりました!」

 

 

 

家族へのお土産を買うためと言って、真直郎が居なくなった後、晴夜は和也に聞いた。

 

「……なあ、良かったのか?あれで」

 

「何がだ?」

 

「だって、ここに来てやっとお前に会えたって言うのに、やったことがお礼だけって……

本当に納得してんのか?あいつ」

 

「……確かに、かずやんは大したことないって言ったけど、彼にとっては凄く大きなことだったんじゃないの?」

 

晴夜とマナはそう言うと…

 

(……晴夜とマナの言う通り、お礼だけってのもあれだったかもな……)

 

和也は直ぐに真直郎を見つけに行こうとすると…

 

「ジコチューの闇の鼓動が聞こえるシャル!」

 

「!?」

 

タイミング悪くジコチューが現れたそうだ。

 

「……ちっ!!」

 

「みんな行くよ!」

 

マナたちはジコチューを止める為にぶたのしっぽ亭を出た。

 

 

 

一方その頃、真直郎は公園のベンチに座って考え事をしていた。

 

(……兄貴は困ったら頼ってくれって言ってたけど、俺に出来ることって一体なんだろう……)

 

どうやら真直郎は和也にどうすれば役に立てるのかを考えていたようだ。

 

「よっ!何か元気がないようだな〜少年!」

 

「!?」

 

真直郎は後ろを振り向くとそこには総一郎が居た。

 

「あんた誰……?」

 

「俺か?俺は只の通りすがりのおじさんだ。

……それよりも君、なんだか困ってる様だな〜」

 

「……俺は別に困ってなんか―――」

 

「いーや、嘘を言っても俺には分かるぞ〜、大方誰かの役に立つにはどうすれば良いのかを考えていたところ……ってとこかな!」

 

「……」

 

「そんな少年くんに良いものをあげよう!」

 

「えっ?」

 

総一郎が取り出したのは、膨らんだ形をしており、棘が描かれているボトルであった。

浄化前のボトル、スマッシュボトルである。

 

「こいつを使えばきっとお前の憧れの人の助けになれるぞ!」

 

「で…でも……」

 

真直郎は受け取りを拒否しようとしたが、その時…

 

「ジコチュー!」

 

「えぇ!?」

 

近くで巨大なハチの化け物、ハチジコチューが飛んでいた。

 

「なっ、なんだあれ!?」

 

突然現れた化け物に驚いていると…

 

「居たぞ!」

 

「……えっ!!?」

 

するとそこに晴夜達が現れた。

 

「あの人達はレストランにいた……しかも兄貴まで!」

 

真直郎は草陰に隠れて晴夜達の様子を見ていると…

 

「現れたわね!プリキュア!仮面ライダー!」

 

(プリキュア?仮面ライダー?)

 

化け物と一緒にいた女性の言っていた言葉に疑問を抱いた。

 

「みんな行くよ!」

 

マナがみんなに言うと、晴夜と龍牙と和也がそれぞれビルドドライバーとスクラッシュドライバーを装着し、マナ達四人はコミューンに変身用ラビーズにセットした。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

『ドラゴンゼリー!』

『ロボットゼリー!』

 

『Are you ready?』

 

「「「変身!」」」

「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」

 

晴夜と龍牙と和也にアーマーが装着され、マナ達四人の体が光に包まれると、プリキュアへと姿が変わり変身が完了した。

 

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

『潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!』

『潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!』

 

「みなぎる愛!キュアハート!」

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

「勇気の刃!キュアソード!」

 

「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキプリキュア!」」」」

 

「愛を無くした悲しいハチさん!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻し見せる!」

 

ハートは手でハートを作り、いつもの決め台詞を言う。

 

 

 

(えぇぇぇぇ!!!?へんっ、へんしんって!えぇぇぇぇ!!!!???)

 

真直郎は目の前で起こっていることに驚きを隠せずにいた。

総一郎は真直郎の後ろで囁く、悪魔の契約でもするかの様に…

 

「どうだ〜すごいだろ〜……あれがプリキュアと……仮面ライダーだ」

 

「あれが……」

 

するとビルド達はハチジコチューに挑んで行った。

 

(すげぇ……あんな化け物になんのためらいもなく突っ込んで行っちゃったよ……)

 

ビルド達は勇敢に立ち向かうが…

 

「ジ〜コチュ〜♪」

 

「クソっ届かねぇ!」

 

「なんて素早いの!?」

 

ジコチューの動きが素早く、飛んでいてなかなか攻撃が当たらないでいた。

 

(あ……兄貴達が苦戦している!どうすればーー)

 

 

『俺が困った時は是非俺の手伝いをして欲しい』

 

 

その時、真直郎は和也が言っていたことを思い出していた。

 

「…覚悟は決めたか?」

 

「……はい」

 

「そうか〜それじゃあ、これを自分の身体にかけろ、それだけで力が手に入る」

 

真直郎は総一郎からスマッシュボトルを受け取り、晴夜達の所へ行った。

 

「!?お……お前は!」

 

「真直郎君!?」

 

一方、ビルド達は突然出てきた真直郎に驚いていた。

 

「……兄貴、さっき俺に言いましたよね?『俺が困った時は是非俺の手伝いをして欲しい』って……」

 

「なに?」

 

「今がその時っす!」

 

真直郎はスマッシュボトルを自分の身体に振りまけた。

 

「!?おい!それって……」

 

「うっ、うっうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

すると真直郎の身体が変化していき、その身をアイススマッシュへと変化させた。

 

「あらラッキー、スマッシュになったのね」

 

「何が起こったの!?」

 

「あいつ、自分の身体に浄化前のボトルを振りまけたんだ!」

 

「つまり、浄化前のボトルを振りかけたことで、再びスマッシュになった、ってことかよ……」

 

「そんな……」

 

ビルド達が唖然としていると……

 

「ウガァァァァァァ!!」

 

アイススマッシュがビルド達へと襲いかかってきた。

 

「おい晴夜!こいつ襲いかかってきたぞ!!」

 

「やっぱり自我を失っているんだ!」

 

「……!!」

 

するとグリスがアイススマッシュを止めに行った。

 

「和也!!」

 

「俺のせいだっ……!俺があんなこと言わなけれれば!!」

 

「……ハート達はジコチューを、俺と龍牙は和也と一緒にスマッシュを止める!」

 

「わかった!!」

 

ビルドとクローズがスマッシュの方へ向かうとプリキュアはジコチューに向けて攻撃を仕掛けた。

 

 

 

「アアアアアアーーッッ!!」

 

「グッ!!」

 

グリスはアイススマッシュと戦っているが、いつもよりもイマイチ攻めが甘かった。

 

「和也!」

 

「晴夜!龍牙!」

 

そこにビルドとクローズが来た。

 

「どうしたんだよ!この間の勢いはどこ行ったんだ!」

 

「俺達も行くぞ!」

 

ビルドがグリスにそう言って手伝おうとすると…

 

「ダメだ!!」

 

「はぁ!?」

 

「こいつがスマッシュになったのは俺のせいだ……だから、俺が落とし前を付ける!」

 

「ちょ!何言ってんだお前!」

 

「……最悪だ」

 

『ツインブレイカー!』

 

ツインブレイカーを出現させたグリスはボトルを1本取り出して差そうとする。

 

「グルォォォォ!!」

 

「ぐあっ!!」

 

しかし、アイススマッシュは氷柱状のような矢の攻撃を無数に発射してきて、グリスはそれによりボトルを落としてしまう。

 

「クソっ!」

 

「アァ〜……ヴァニギ〜」

 

「!!」

 

「喋ったぞこいつ!」

 

(自我が僅かに残ってるのか?)

 

「アァァ〜ゥ、ウガァァァァァァ!!」

 

するとアイススマッシュはハート達が戦っていたジコチューへと攻撃を始めた。

 

「ジコッ!?」

 

「ちょ!?何すんのよこいつ!!」

 

マーモはいきなりこっちに攻撃してきたスマッシュに文句を言う。

 

「スマッシュがジコチューを!?」

 

「きっと、真直郎君はまだ自分を失ってないんだよ!だから今、あたし達の手伝いをしてくれた!」

 

ソードが驚いていると、ハートは真直郎がまだ完全に自我を失ってないのだと言う。

 

「真直郎……」

 

グリスは思わず彼の名前を呟くが…

 

「グルォォォォガァァァァ!!」

 

アイススマッシュは再びビルド達に襲いかかってきた。

 

「くそっ!またかよ!!」

 

グリスはアイススマッシュに向けて構えると…

 

「和也!!」

 

ビルドはドリルクラッシャーをガンモードにしてスマッシュに攻撃した、

そしてビルドはグリスに向かって叫んだ!

 

「何一人で、戦おうとしてんだよ!俺達はチームだろうが!」

 

「……!」

 

「お前があいつに対して申し訳ないって思う気持ちは分かる!だが、俺達をもっと頼れよ!」

 

「晴夜……」

 

「おい晴夜ぁ!!」

 

するとクローズが先ほどグリスが落としてボトルをビルドに渡した。

 

「それとさっき浄化したボトルを使え!パリピボトルだ!!」

 

「……テレビボトルのことを言ってんのか?」

 

「………それだ!」

 

クローズはビルドにグリスのボトルーークマボトルとビルドの持つテレビボトルを使えと言う。

 

「……でもなんでテレビと……クマなんだ?」

 

「感だ!俺の第・六・感!!」

 

「答えになってないじゃんそれ……大丈夫かなぁ」

 

ビルドはとりあえずクローズの言うとおり、クマとテレビのボトルをドライバーに差し込む。

 

『クマ!テレビ!ベストマッチ!』

 

「えぇ〜〜!!ベストマッチになっちゃったよ…」

 

ビルドはそう言うと、そのままレバーを回し、アーマーが形成された。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

二つのアーマーが合体し、ビルドに装着され再び音声が流れた。

 

『ハチミツハイビジョン!クマテレビ!イェーイ!』

 

ビルドの左複眼は熊の顔と手がモチーフになっており、右複眼がテレビを模しているものとなり、右手には鉤爪が付いていて、ボディは複数のテレビが並んでおり、そこにビルドマークが映し出されている姿になっていた。

これがビルドの変身した『クマテレビフォーム』である。

 

「あれがクマとテレビのボトルの力?」

 

「どんな戦い方をするのでしょうか?」

 

ダイヤとロゼッタはビルドの新フォームを見て、どんなものなのか気になっていた。

 

「それがクマテレビか……よし!行くぞ晴夜!」

 

「よーし、行くk〈ザザッ――〉……ん?」

 

「な、なんだ?」

 

ビルドが攻撃しようとすると、突然、左肩の大型テレビからノイズ音が聞こえてきた。

 

『――ボトルの中から世界を見つめる番組 クマテレビ』

 

「えっなんだこれ」

 

左肩のテレビから何かの番組が始まった様だ。

 

『――皆さんこんにちは、「ボトルの中から世界を見つめる番組 クマテレビ」のメインキャスターを務めます、わたくし、「テレビさん」と申します。』

 

すると、テレビにアナログテレビ型の被り物を装着した女性が出て来た。

 

「……え?なんなのあれ?」

 

「ジコ……?」

 

ジコチュー達も困惑していた。

 

『これから、皆さんの悩みにわたくしが答えていきます。

それでは、あなたの悩みをぶった蹴り!』

 

「もしかして、今回のフォームって……」

 

「ずっとあんな感じなのかしら?」

 

『――まず始めに、今回の敵について説明していきます。

今回のスマッシュ、アイススマッシュには体内に氷を生み出す器官が備わっており、戦闘時は「アイシクルチルアロー」という氷柱状の矢を大量に発射して周囲を凍結させる戦法を得意としています。』

 

「へぇ〜そうなのか、よくわからないけど」

 

クローズはテレビを聞いていたが、よくわかってなかった。

 

「グォォォォォォ!!」

 

「おい晴夜!!こっちきたぞ!」

 

再びアイススマッシュがビルドに襲ってきた。

 

「おっと!」

 

ビルドはクマテレビの右手に付いている鉤爪を盾にしてスマッシュの攻撃を防いだ。

 

「オラァァァ!!」

 

クローズがスマッシュの隙を見つけて攻撃するが…

 

「オラッ!って硬っ!?」

 

「グシャァァァーーーッッ!!」

 

アイススマッシュはクローズの前に氷の壁を作って攻撃を防いでおり、更にはクローズを胸の辺りまで凍らせてしまった。

 

「うわっ!冷たっ!……って、凍ってるーー!!」

 

クローズは体の半分を凍らされ、それに戸惑っていると…

 

『ーー続いてはショートアニメをご覧下さい。ーー』

 

…どうやらショートアニメが始まるようだ。

 

「はぁ!?なんでこんな時にアニメなんてやるんだよ!」

 

「いや知らないよ」

 

ビルドとクローズが言い合っていると…

 

『――『なんか静かですね〜』――』

 

「ウガァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

「こっちは全然静かじゃないけどね!」

 

ビルドはアイススマッシュの攻撃を防ぎながらテレビの中の少年に突っ込んだ。

 

『――『街にはギャラルホルンも居ないし、本部とはえらい違いだ……』

『あぁ、火星の戦力も件並み向こうに回してんのかもな……』

『まぁ、もうそんなこと関係ないですけどね!』

『上機嫌だな?』

『そりゃそうですよ!みんな助かるし、タカキも頑張ってるし!俺も頑張らないと』――』

 

「……俺達は何を見せられているんだよ!?ていうかタカキって誰だよ!!」

 

「だから知らないよ!」

 

「グオォォォォォォ!!」

 

『――そうだ、俺たちが今まで積み上げてきたもんは全部無駄じゃなかった。これからも俺たちが立ち止まらないかぎり、道は続く――』

 

「グルォォ!!」

 

「うげっ!?」

 

テレビでショートアニメを放送している最中にビルドは攻撃を受けてしまったその時、

 

『――『ぐっ!!』――』

 

「連動した!?」

 

『――『うおぉ~~!』バンバンバン!――』

 

「グガァ!?」

 

するとテレビから銃弾が出てきてスマッシュを攻撃した。

 

「うわっ!テレビに銃撃された!?」

 

「いわゆる3Dテレビというものでしょうか?」

 

「3Dの域を超えているよねこれ!?」

 

「なるほど、このように攻撃することもできるのか!」

 

ビルドはそう言って再びテレビを見ると…

 

[BGMー『フリージア』ー]

『――『だからよ、止まるんじゃねぇぞ……』(キボーノハナー)――』

 

「「「「……死んでるーー!!?」」」」

 

先程銃を撃ったスーツの男性が何故か左手人差し指を指したまま、うつ伏せになり画面内で死んでいた。

 

『――続いては――』

 

「えっ!今ので終わりかよ!?」

 

「……とりあえずさっきのように攻撃してみよう!」

 

ビルドはそう言うと、テレビから熊の手を出してスマッシュを攻撃した。

しかし、アイススマッシュは直ぐに氷の障壁を作って防御するので、あまりダメージを与えられない。

 

「くそっ!あの氷の力をなんとかしないと――」

 

『――おや?どうやらお手紙が届いたようですね。』

 

「……手紙?」

 

「誰の?」

 

『――えー、ペンネーム「突撃!真っ直ぐトラック」さんからのおたよりです――』

 

「まっ……真っ直ぐ?」

 

「真っ直ぐ……ますぐ……」

 

「――もしかして、真直郎君?」

 

ビルド達は手紙の相手が真直郎ではないかと睨んでいた。

 

『――『俺には、憧れている人がいます。』――』

 

「……」

 

『――『その人は堂々としていて、凄く強くて、とても頼りになる人で、あの時も俺のことを助けてくれたっす。

――だから俺、あの人の助けになりたくて、あのボトルの力を使ったっす。』――』

 

『――『でも結局、俺がバカなせいで兄貴に迷惑をかけてしまったっす。こんな事したく無いのに、体が上手く動かないっす。俺はただ、兄貴の役に立ちたかっただけなのに……』――』

 

 

 

『――『だから、兄貴は謝らないで下さい。』――』

 

「……えっ」

 

『――『兄貴は自分のせいだって言ってるっすけど、俺がこんな姿になったのも、迷惑を掛けてるのも、全部俺のせいっすから』――』

 

『――『兄貴は何も悪くないっす、もし謝ったら俺は兄貴を許さないっす。だから俺のことは気にしないで下さい、だって――』――』

 

『――『兄貴はいつだって、最高にカッコよくて……カッコイイ兄貴ですからーー!』――』

 

「……カッコいいって、2回も言ってんじゃねえよ……」

 

「和也……」

 

「かずやん……」

 

「――おい晴夜!」

 

「!!」

 

「俺は、あいつを全力で止める。だから、―――お前も手伝ってくれ!!」

 

「……言われなくてもやるつもりだったよ」

 

「へっ、そうかよ!」

 

「それじゃあ――『――では、続いてのコーナーです――』いや空気読めやぁぁぁぁ!!」

 

完全に二人と一緒にスマッシュを倒す流れだったのに、テレビによる横槍が入ってしまい、ぐだぐだな雰囲気になってしまう。

 

『――『レディース!アーンド!ジェントルマーン!今回お呼びするのは、新時代のニューウェーブ!「飛電インテリジェンス」のお二人です――』――』

 

すると画面の横から二人の男女が出てきた。

 

『――『どうも〜!みんなー!今日は見に来てくれてありがと〜、「飛電インテリジェンス」の社長、「アルトしゃちょー」でーす!そして――』――』

 

『――『アルトしゃちょーの秘書を務めています、「イズ」と申します』――』

 

どうやら二人はお笑い芸人のようだ。

 

『――『――ハイ!皆さん、この間うちの会社で沢山の社員が就職して来てくれました!そこでこの俺、アルトしゃちょーが直々に新社員の挨拶に行ったんですよー。そして社員の皆の前でこう言ったんです!』――』

 

 

 

 

『――『輝け!これでみんなも「しんにゅーシャイーーン!!」……ってね』――』

 

 

「「「「……えっ?」」」」

 

『――『ハイッ!アルトじゃ〜ないと!』――』

 

男性が画面の方に指を指してポーズを決めた。

 

「……しんにゅー、シャイーン……ねぇ、あれってどう言う意味?」

 

「……いや、あたしもちょっとわからないな〜」

 

ソードとハートがギャグの意味を考えていると…

 

『――『――今のギャグは「新入社員」と、太陽と言う意味の「シャイン」を掛けた、実にユーモア溢れるギャグで――』――』

 

『――『ちょっ!ギャグの解説しないで!?』ー――』

 

「あら、どうやらギャグの解説をしてくれてるみたいですね」

 

「……結構キツそうね…」

 

「………何よこの茶番、ジコチュー!早いとこプリキュアをーーーー……ん?」

 

マーモは、殆ど戦いを放棄していたハート達にジコチューをけしかけようとしたが…

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッ!!!!!!」プルプルプル

 

肝心のハチジコチューは、何かに耐えているかのように体を震わせている感じで。しかも、顔を見せてたまるかと言わんばかりにそっぽを向いていた。

 

「えっ?どうしたのあのジコチュー……」

 

「……もしかして、笑うのを我慢しているの?」

 

「…………いやいやいや、そんなわけないじゃない!……ないわよね?……えっ、嘘でしょあんた!?」

 

ハート達の戦いがほぼ中断しちゃっている一方、ビルド達の戦いは混沌を極めていた。

 

「グオォォォォォォォォ!!」

 

「おい!もうこんなことはやめろ!本当はこんなことやりたくないんだろ!!」

 

「くそっ!全然おさまる気がしねぇぞ!」

 

「……おーい、いつまでここで凍っていればいいんだ〜、出してくれ〜」

 

両手に氷の塊を付けて攻撃をしているアイススマッシュを止めようとビルドとグリスが戦い、未だに下半身が凍ったままのクローズが助けを呼んでいた。

 

「龍牙!?今ちょっと忙しいから待っててくれ!」

 

「いや俺、結構待ってるんだけど?」

 

アイススマッシュの氷の能力をなんとかしないと倒すことが出来ないと考えているが…

 

『――次のコーナーは「教えて!ブラッドせんせー」をお送りします。』

 

「『ブラッドせんせー』だぁ?」

 

「今度は何が……まさか……」

 

クローズはどんなものが放送されるのかを見ていたが、ビルドは番組コーナーのタイトルを聞いて、何かに気付いたようだった。

 

『――『教えて!ブラッドせんせー!』――』

 

 

 

 

『――『――チャオ♪みんな大好きブラッドせんせーだよ〜!』――』

 

「やっぱアンタかよぉぉぉぉ!!」

 

画面に出てきたのは、地味に豪華なソファーに寝転がっているスタークの姿だった。

 

『――『これから君達に戦いのサポートとなるヒントを、教えるゾイ☆』――』

 

「ゾイってなんだよ!というかあんたがサポートするって時点で、もはや不安しかねえよ!」

 

ビルドがそう言うとスタークはソファーから起き上がり、声のトーンを変えて喋り出した。

 

『――『……まぁ、お前らが俺の話を聞かないのは勝手だ。

だがそうなった場合、誰がお前ら二人の代わりに戦うと思う?』――』

 

「「「えっ?」」」

 

『――『上城だ。上城は自分だけが凍らされてお前らの役に立てていないことを気にしている、だから全力でスマッシュを倒そうとするだろう。だが上城は現在進行形で凍らされているからそもそも動くことが出来ない』――』

 

「「「……」」」

 

『――『ビルド、お前は俺の言う事を聞くしかないんだよ』――』

 

「……なんかそのセリフ言うのはまだ早すぎる気がする」

 

「どうゆう意味だよそれ……」

 

クローズとグリスが言い合っていると…

 

「グオォォォォォォォォ!!」

 

「クッ!……いいから早く言ってくれ!!」

 

アイススマッシュを止める為にビルドは仕方なく、スタークのヒントを聞き出そうとした。

 

『――『よーし、それじゃ一回しか言わないからよーく聞くんだぞ!いいか?一回だけだぞ?一回だけだからな?本当に一回だけだからな!』――』

 

「わかったから早く言えよ!」

 

『――『……あ〜でもな〜、すぐに言うのも何だか面白くないしな〜ぶっちゃっけ言うのがめんどくさいし〜でも言わないとこのコーナーが成立しないしな〜……うーん、やっぱ止めるか?いやいや、それだとこいつらが可愛そうだしなぁ〜』――』

 

「グガァァァァァァ!!!!」

 

「早くしろやぁぁぁぁぁぁ!!」

 

これが完全にこの状態を楽しんでいるスタークの図、である。

 

『――『しょーがね〜な〜、じゃ言うぞ?……「氷に不純物が入ると強度が下がる」』――』

 

「……えっ!?それだけかよ!」

 

「……氷に…不純物……そうだ!」

 

クローズはヒントの短さに文句を言ったが、ビルドはこれだけで何かに気付いたようだ。

 

『――『気付いたようだな〜それじゃこのコーナーはこれでおしまい!来週も見てくれよな〜……ちなみにあの少年にボトルを渡したのは俺だwww』――』

 

『――ハイ、お疲れ様でした。』

 

スタークは最後に笑いながらそう言うとテレビの画面が元のコーナーに戻った。

 

「……いや、お前のせいかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そしてグリスはボトルを渡した犯人がスタークである事に怒りを感じていた。

 

「グオォォォォォォォォ!!」

 

「……だがこれで勝利の法則は決まった!」

 

ビルドはそう言うと右腕の『ジャイアントハニーアーム』から大量の蜂蜜を出して、攻撃してきたスマッシュを怯ませた。

 

「えっ!熊の腕からハチミツが出てきた!?」

 

「熊はハチミツが好き、と言うところをモチーフにしたのでしょうか?」

 

「グウゥゥ…」

 

「ウオォォォォ!」

 

グリスがスマッシュが怯んでいる隙に攻撃をしてきた。

それに気付いたアイススマッシュは再び氷壁を出して防御しようとした。

 

「オラァ!」

 

「!?」

 

しかし、先程と違い簡単に氷壁が壊れてしまい、グリスの攻撃を受けてしまった。

 

「おぉ!なんかさっきより氷が脆くなってる!!」

 

「氷に蜂蜜を混ぜて強度を下げた!これで簡単に突破できるぞ!」

 

ビルドがそういうと、グリスはそのままスマッシュに攻撃を続けた。

その隙にビルドはクローズの氷を溶かす為にドリルクラッシャーを取り出し、ボトルを装填した。

 

『消防車!Ready go!』

『ボルテックブレイク!』

 

「ちょっと熱いぞ!」

 

そう言うとクローズに向けて、ガンモードにしたドリルクラッシャーから炎を撃ち込んで氷を溶かした。

 

「ちょ、あっつ!あつあっつ!熱いんですけど!?」

 

「だから熱いって言ったじゃん」

 

一方グリスは、アイススマッシュにパンチとツインブレイカーによる攻撃を繰り広げていた。

 

「最善!」

 

「グウゥ!?」

 

「全力!」

 

「ゴガァ!」

 

「救済!」

 

「アギィ!!?」

 

「――お前は俺に謝るなと言ったな……」

 

「グ、ヴゥゥゥゥ……」

 

「お前の望み通り、絶対に謝らないぞ、その代わり……」

 

そしてグリスはそのまま、スマッシュにツインブレイカーを叩き込んだ。

 

「俺は全力でお前を助けるぞ!真直郎ぉぉぉぉ!!」

 

「ガァァァァァァ!!!?」

 

スマッシュはそのまま地面を転がっていき、それを見ていたクローズはツインブレイカーを出し、ロックボトルを装着した。

 

『ビームモード!』

『シングル!』

 

ボトルを差し込んだクローズは、ビームモードにしたブレイカーをスマッシュに向けて放った。

 

『シングルフィニッシュ!』

 

そして、ブレイカーから出た鎖状のエネルギー体がスマッシュを拘束した。

 

「晴夜!和也!いまだ!!」

 

「よし!これでフィニッシュだ!」

 

ビルドがそう言うとドライバーのレバーを回して必殺技の準備をした。それと一緒にグリスもスクラッシュドライバーのレンチを下げた。

 

『Ready go!』

 

『ボルテック フィニッシュ!イェーイ!』

『スクラップフィニッシュ!』

 

ビルドの左肩に付いているテレビの画面から出現した『熊出没注意』を模した看板を通り抜けると、ビルドの体が巨大化する。そのままビルドはアイススマッシュに向けて巨大化した爪によるアッパーカットを叩き込んだ。

さらに、左右の肩のパーツからヴァリアブルゼリーを発射して飛んでいたグリスは、その勢いのまま上に吹っ飛んだアイススマッシュに向かってキックをくらわせた。

 

それによって完全に倒れたスマッシュに、グリスは先程拾ったエンプティボトル……真直郎が使ったボトルを向けて成分を採取して、元の姿に戻した。

 

「真直郎君が元に戻ったわ!」

 

「よかった……」

 

「ちっ!……ちょっと、いつまで笑っているのよ!?早くプリキュアを倒しなさいよ!」

 

元に戻った真直郎に安堵しているハート達に対して、マーモは未だに笑っていたジコチューに向かってプリキュアを倒すように命令した。

そして気を取り直したのか、ジコチューは構え直したハート達に向かって飛んでいきーー

 

 

―――そのまま素通りしていった。

 

「「「「「………えっ?」」」」」

 

唖然とするハート達とマーモをスルーしてジコチューが向かったのは――

 

「ハチミツうめ〜」〈ペロペロペロペロ〉

 

「いや、何やってんのよあんたぁぁぁ!!」

 

先程ビルドが撒き散らした蜂蜜を四つん這いになって夢中で舐めているジコチュー、と言うシュールな光景にマーモは思わずシャウトする。

 

「……ラブハートアロー!」

 

ダイヤモンドが上に掲げるとラブハートアローが現れ、ラビーズをセットした。

 

「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」

 

ダイヤモンドシャワーを放ち、ハチジコチューの手足と蜂蜜を舐めていた舌を凍らせた。

 

「ジ……ゴ……!?」

 

「……ちょっと気は進まないけど、いくよ!」

 

他の三人もラブハートアローを出現させる。

 

「「「「プリキュア!ラブリーフォースアロー!」」」」

 

ラブハートアローの弓を大きく展開させ、台尻部分の引き金を引き絞り、前面にハート形のエネルギー体を生成される。

相手にウインクし、ラブリーフォースアローを放った。

 

「ラブラブラーブ!」

 

そして、ハート達の技が命中したハチジコチューは浄化され、プシュケーは元の相手の所に戻った。

 

「あ〜も〜!今回のジコチューもスマッシュも全然役に立たないじゃない!!」

 

マーモがそう言うとそのまま去っていった。

 

 

 

…それから数日後、晴夜達はソリティアに集まっていた。

 

「……真直郎君、あれからどうしたのかなぁ?」

 

「あの後、目を覚ました真直郎さんは和也さんに謝ってすぐに帰ってしまいましたからね……」

 

あの戦いの後、真直郎は目を覚ましてすぐに和也達に謝罪をした。

晴夜達が仮面ライダーであることとプリキュアであることを秘密にして欲しいと言って、それに承諾した真直郎は直ぐに彼の地元に帰って行ってしまった。

 

「……」

 

「かずやん、やっぱりまだ気にしてるのかな……」

 

「……これは和也の問題だ、しばらくはそっとして置こう」

 

マナと晴夜が話していると、ソリティアのドアがおもいっきり開かれた。

 

「うぉ!誰だ!?」

 

突然の来訪に驚いた龍牙がそう尋ねると、ドアを開けた人物はこう答えた…

 

「俺が誰かって?なら教えてやろう!!」

 

その人物はソリティアに足を踏み入れ、声を大きくして言った!

 

 

「暴走!激走!爆走!いずれも〜真っ直ぐ!!」

 

「北等中学の暴走トラック!土方〜〜〜真直郎!!」

 

 

その人物とは、土方真直郎、本人であった。

 

『えぇぇぇぇぇぇ!!!!!?』

 

真直郎のあまりの豹変ぶりに、晴夜達はかなり驚愕していた。

最初に会った時は平凡な服を着ていたはずなのだが、今の真直郎の姿は、リーゼントヘアーにツッパリが着るような短ランとボンタンと言った服装になっており、何より特徴的なのは黄色い生地に黒い字で書かれた『912』の数字と腰の辺りにスクラッシュドライバーのイラストが描かれたTシャツだった。

 

「えーっと、どうしたんだその格好は……」

 

「ハイ!兄貴の役に立てるようになる為にまずは格好から変えていこうと思い、色々と考えた結果、こうなりました!」

 

「いや、なんでそうなったの!?」

 

和也の質問に答えた真直郎に六花はそう突っ込んだ。

 

「それじゃあ、そのTシャツは……」

 

「このTシャツは兄貴をリスペクトして自分で作りました!」

 

「自作かよそれ!?」

 

「その912って数字……ク・イ・ズ?」

 

「グリスです!912と書いてグ・リ・スと読みます!」

 

そういうと真直郎はスクラッシュドライバーのレンチを下げるジェスチャーをおこなった。

 

「んな無理矢理な……」

 

「じゃあ……お前が持っているその箱はなんだ?」

 

和也は真直郎の持っている箱について聞いた。

 

「コレっすか?これは兄貴達への感謝と謝罪の意味も兼ねてのブツです!どうぞ!」

 

和也達は貰った箱の中身を確認すると、そこには袋に包まれた大量のパンが入っていた。

 

「これは〜…メロンパン?」

 

「ハイ!この間うちで作った新作の『ハチミツメロンパン』です!どうぞ召し上がって下さい!」

 

「お前の実家、パン屋なのか……」

 

和也達がそう言い合っていると、外から真直郎を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

「あっ、どうやら時間みたいっすね。今回は親父と一緒に来てパンを売りに来た時、たまたま近くを通りかかったので声をかけさせていただきました!それではお元気で!!」

 

そういうと真直郎は父親の元へと戻って行った。

そして、晴夜達は貰ったハチミツメロンパンを見ながら真直郎について話し合った。

 

「なんか、俺たちが思っていたよりも大丈夫そうだな」

 

「真直郎君、前に会った時と比べて生き生きとしてたね」

 

「でも、なんか変化の方向性がちょっとずれてる気もするけど……」

 

「……まあ、本人が満足しているならそれでいいんじゃねえか?」

 

和也はそう言うと、ハチミツメロンパンの袋を開け、一口食べるのだった。

 

「……あ、これ普通に美味いな」

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第1X話 ドルオタ、推しと付き合うってよ

 

 

続きはない。




おまけ

戦いが終わった後…

ハート「・・・あれ?ねぇ、誰か写ってない?」

KTビルド「えっ?テレビさんじゃなくて?」

ハート「ううん、なんか・・・軍人の人が座っているような・・・」

グリス「マジで?・・・あっ、本当だ」

ソード「あっ、なんか立ち上がったわ!」

軍人の人『――貴様ら、このオレスキー様を、「見ているな」っ!!』

一同『・・・いや、誰だよ』

ディオレスキーさん、おっすおっす。

完
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