晴夜「仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 は、連れ去られた王女様とレジーナを取り戻すべく、キングジコチュー勢のいるトランプ王国に足を踏み入れた!」
マナ「そしてあたし達は遂に!王女様とレジーナを救出することが出来たのでした!」
レジーナ「と、言うわけで今回で『ドキドキ&サイエンス』は最終回!
次回からアタシが主役の新作『アタシのジコチューな恋物語』、略して『ジココイ』が始まるわよ!」
龍牙「始まらねぇよ!?何勝手に作品を乗っ取ろうとしてんだよ!!」
真琴「はい! 第24話、どうぞー!」
晴夜達はどうにかキングジコチューの追撃から逃れ、トランプ王国からソリティアに戻って来れた。
「お帰りなさいませ。皆様ご無事で何よりでした」
「ただいまです……」
「どうにか、戻って来れました……」
と晴夜達がセバスチャンに言うと、みんなが氷に覆われていたアン王女を見る。
「どうにかして、王女様を助けないと」
「けど、この氷かなり硬いぞ」
龍牙が覆われている氷を叩く。
「王女様を目覚めさせるためには、王子様のキスで決まりでしょ」
「それって、白雪姫の場合だと思うけど……」
和也が突っ込むと、マナがジョーの方を見る。
「ジョーさん、お願いします!」
「えっ?僕がかい?」
マナに頼まれたジョーは、アン王女にキスした。
――しかし、何も起こらなかった。
「何も起こらないケル!」
「流石におとぎ話みたいには行かないか……」
まあ、そんな上手くいくわけ無いかと確信する。
「あっはっは、面目ない」
「軽いシャル!」
「これはただの氷じゃ無いランス~」
「アン王女が身を守るために、氷の鎧を纏ったのかもしれないケル」
「だとしたら、簡単には解けないビィ」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「ジコチューさん達は、きっとまた王女様を奪いに来ますわ」
ありすの言う通り、ジコチュー達は王女を奪いに来るだろう。
「アンが目覚めるまでは、身を隠した方がいいだろうね」
ジョーは暫くは身を隠しておいた方が良いと提案する。
「確かに、ジコチュー達がわからない所へ隠した方がいい思います」
「でもどこに?」
「悪いけど、それは君達にも秘密にさせて貰うよ」
「えっ?」
「なんでだよ?」
なんで教えてくれないと、疑問に思う真琴と龍牙。
「その方がいいと思います」
晴夜が二人に、知らない方が見つかるリスクも下がると述べると取り敢えず納得した。
「君も来るかい?」
ジョーが飛んで来たアイちゃんを抱く。
「じゃ、後の事は頼んだよ」
「「「はい!」」」
「こっちは任せろ!」
「そちらも気をつけて下さい」
とにかく、しばらくアン王女はジョーに預ける事となった。
ソリティアを後にし、帰路につこうとする。
「さてと。王女様はひとまず安心として……」
そう言ってから七人がレジーナの方を見つめる。
「あーあ。これからどうしよっかなー?」
「レジーナ……」
「あんな風に飛び出して来ちゃって、パパの事を本気で怒らせちゃった。謝ってももう、許してくれないだろうな……」
もうキングジコチューの元へは帰れないとレジーナが呟く。
「レジーナは、父さんの事が大好き?」
「うん……」
「あんなに酷い目に遭わされたのに?」
「だって、アタシのパパだもん」
「そっか。あたしも、レジーナの事大好きだよ」
「えっ?」
マナもレジーナが好きだと言い、それを聞いた彼女は思わず驚く。
「レジーナがあたしを助けてくれた時、レジーナの優しい思いが伝わって、とっても嬉しかったよ!」
「私にも伝わったわ、あなたの気持ち。ありがとう、マナを助けてくれて」
「まこぴ~!」
「お前の友達の思う心を伝わったぜ!後、今まで疑って悪かったな」
「龍牙君!」
「お前の心、俺にも強く伝わったぜ!」
「ありがとう、レジーナ」
「私にも、伝わりましたわ」
真琴と龍牙の他に、和也と六花、ありす。みんなも、レジーナからの思いが伝わったという。
「みんな……」
「言ったろ、絶対に思いは伝わるって!」
「ね?大好きな気持ちは、絶対伝わるんだよ!」
「だから、キングジコチューにもきっと伝わるよ、レジーナの思い」
「晴夜、マナ……うん……」
みんなからの感謝の言葉を聞いたレジーナの目から涙を一粒出しながら、笑顔で頷く。
「じゃあ、帰ろう!」
「えっ?でもどこに?アタシにはもう帰る場所―――うわぁ!」
レジーナの手を掴んだマナが勢いよく走り出した。
そしてここ、ぶたのしっぽ亭へと場所が変わる。
「と言うワケで〜…しばらくうちに泊めて下さい!お願いします!」
そう言ってからマナは両親に頭を下げる。
「お願いします……」
「関係ないかもしれませんけど、俺からもお願いします!」
レジーナと一緒に来た晴夜も頭を下げる。
それを聞いていた宗吉は…
「また人助けか?」
「はい……」
「しょうがないのう……」
「マナのこうゆう所、誰に似たのかしら」
「ほんとにね。レジーナちゃん、だっけ?」
健太郎はレジーナに話しかける。
「はい」
「ちょっと元気が無いみたいだね。そういう時は、食べるに限る!」
「えっ?」
「桐ヶ谷君も食べて行かないか?」
「えっ?いいんですか?じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」
しばらくして、食卓には健太郎の作ったオムライスが置かれた。
「さあ、召し上がれ!」
「いただきます!」
レジーナは用意されたオムライスを口にする。
「美味しい!」
「でしょでしょ!」
そのオムライスを食べたレジーナが美味しいと叫んだ。
「パパのオムライスを食べると、元気が出るんだ!」
「フン、ワシに言わせればまだまだだ」
「あら?私はもうお父さんのオムライスを超えてると思いますけど」
「何だと!?」
健太郎の挑発を聞いた宗吉は即座に突っかかる。
「まあまあ、食べる時ぐらいは楽しくしましょう」
「じゃあ今度、レジーナに審査してもらおうよ!」
「えっ?アタシが?」
「よかろう。レジーナちゃんならえこひいきせんからな」
「あゆみが褒めてくれるのは、何も夫婦だからってワケじゃ―――」
「それもありますけど」
「な……!」
あゆみのこの発言を聞いた健太郎は軽くショックを受けた。
そんな楽しい食事の一時を、レジーナは幸せに思えた。
(不思議……みんなを見てると、胸がポカポカする……
でも……何で……?
ポカポカしてるのに、胸が苦しい……)
しかし何故か、胸に苦しみが感じられる。
「どうしたの?」
「な、何でも無い!」
夕食が終わると晴夜は家に帰り、レジーナはマナの部屋でマナと一緒に夜を過ごす。
「わぁ!マナカワイイ!」
マナのアルバムを見たレジーナがかわいいと言う。
「えへ、そうかな?」
「アタシの次にね」
「ですよねー……?どうしたの?」
「アタシには、パパとの思い出が全然無いなって思って」
急にレジーナは、キングジコチューとの思い出が無いと言い出す。
「あんまりお父さんと、お出かけしなかったの?」
「どうだったかな……」
「覚えてないの?」
「うん。思い出そうとしても、頭の中がモヤーっとなって」
「不思議シャル~……」
父親である筈のキングジコチューとの思い出が無いと言うレジーナの話を聞き、シャルルは不思議に思った。
しかしマナはその話を聞き、自身の提案を彼女に話す。
「だったら、パパとの思い出はこれから作って行けばいいんじゃない?」
「これから?……でも、怒らせちゃったし……」
「さっきも言ったでしょ。好きって気持ちは絶対伝わるんだよ!」
「そうかな……?」
本当に伝わるかレジーナは不安がる。
「そうだよ。だってレジーナは、あたしに気持ちを伝えてくれたじゃない!
パパもきっと分かってくれるよ!
……よし!落ち着いたら一緒に会いに行こう!」
「ええっ?」
急にマナがキングジコチューに会いに行くと言って、レジーナは驚く。
「レジーナの気持ちを、あたしも一緒に伝えたい!晴夜君だって一緒に来てくれるよ!」
「うん!」
「じゃあ、明かり消すね」
眠り始めたマナの元にレジーナが飛んで来て、横からマナの布団に入った。
「一緒に寝てあげる!」
マナとレジーナは、手を繋いで眠りについたのだった。
その頃、晴夜の家の地下室では。疲れてきた龍牙が近くで爆睡しているのに対して、晴夜はパソコンに目を向けていた。
そして、『ハザードトリガー』とパソコンに打ち込むと、今まで開かなかったデータファイルが開いた。
「開いた」
開いたファイルから父親のビデオ映像まで出てきた。
『この、ハザードトリガーをビルドドライバーに装着し変身すれば、変身者のハザードレベルは一気に上昇する』
――どうやらこれは、ビルドの強化アイテムだと晴夜は察した。
しかし、ビデオ映像はまだ続いていた。
『但し、これを長時間使うと、脳が刺激に耐えられなくなる……その瞬間、見えるものすべてを破壊するだろ』
その言葉を聞いた瞬間、晴夜は驚きながら立ち上がった。
そして、ケースに入れていたハザードトリガーを取り出す。
(父さんは、何でこんなものを作ったんだ…)
晴夜がそう思いながら、トリガーを見つめるのだった。
一方外では、ジコチューの三人がレジーナを探していた。
「あーあ。あのワガママ娘を放っぽり出したかと思えば、今度は探して来いだなんて」
「ジコチュー過ぎるぜ、キングジコチュー様も……!」
レジーナを探すのが面倒くさそうにイーラとマーモが言う。
「だが、それはそれで面白い」
「どこが?」
ベールの言う、面白いの意味がわからなかったイーラが聞く。
「プリキュアと仮面ライダーはレジーナに友情を感じた。そのレジーナが再び悪に染まれば……」
「確かに面白そうね」
「流石ジコチューの王だぜ!……それにしても、スタークの奴どこに行ったんだ」
「放っておけ」
イーラはアジトから消えたスタークの事を言うが、ベールはスタークのことを一先ず放置する様に言った。
そして次の日、健太郎の運転する車で海へとピクニックに向かった。晴夜も流石に今日はマシンビルダーは使わず、車に乗る方を選んだ。
「アタシ、ピクニックって初めてかも」
「そうなの?あたしも久しぶりなんだ~!」
「じゃあ今日は、とことん楽しみますかー!」
「海だーっ!」
マナが叫ぶと目的地の海が見えた。
「天気も良くて最高ね!」
海に着き、みんなで準備を始めた。
「よーし!まずは砂浜でかけっこだ!」
準備を済ませからかけっこしたり、砂のお城を作ったり、ビーチバレーなどをして遊んだ。
そして時間はあっという間に過ぎ、夕方となった。
「レジーナ、ピクニックどうだった?」
「うん!すっごく楽しかった!海って何だか、気持ちが落ち着く」
「それは、良かったな!」
「僕は心が迷って進めなくなった時、こうして海に来るんだよね」
「えっ?パパが?」
「よくこの海に来てたんですか?」
晴夜がよく来ていたのかと健太郎に聞く。
「うん。そして、どこまでも続く空と海を見て、こう思うんだ。この海は世界と繋がっている。この空は宇宙と繋がっている。だったら、ちっぽけな事で迷ってないで、ちょっとずつでいいから前に進んでみようって」
「ちょっとずつでいいから、前へ……」
健太郎の言葉がレジーナの胸に響く。
「なーんてね。カッコつけ過ぎちゃったかな?」
「いいんじゃない。たまにはカッコいいパパも」
「それにその言葉、心に最高に響きました」
「マナの親父さんも意外な一面があったんだな」
「でも、マナちゃんのお母様は、そういう所が好きになったのですね」
「すげぇ!カッコ良かったぜ!」
「おいおい……」
みんなが健太郎を褒め言葉を言い終わると同時にみんなで笑い合った。
(また胸がポカポカする。でも……苦しい)
また、レジーナの胸が苦しくなっていくのを感じていた。
「じゃあ行くよ!」
マナはカメラのセルフタイマーをセットしてみんなの所へ走るが、石に引っかかって転んでしまった、だがそれを健太郎が救った。
そして、その姿がカメラで撮られた。
「大丈夫かい?」
「うん。ありがと」
「流石マナのパパね」
六花が健太郎を流石と褒める。
(アタシも……こんな風にパパと仲良く出来たらいいのに……)
それを見ていたレジーナは自分も父親とあんな感じなりたいと思うと…
「見つけたぞ」
そこにジコチューの三人が現れた。
「レジーナ、さっさと帰るわよ」
「キングジコチュー様がお待ちかねですよ」
「パパが……?でもアタシ、帰りたくない」
ジコチュートリオがレジーナに帰る様に言うが、本人は帰りたくないと答える。
「いいから来るんだよ!」
「何なんだ君達は!」
「人間は引っ込んでな」
前に出た健太郎をイーラが吹き飛ばし、岩壁に叩きつけた。
「パパ!」
マナと六花が気絶した健太郎の方へ向かう。
「大丈夫。気絶してるだけよ」
健太郎の無事を確認するとジコチュー達の方を見る。
「アン王女はどこだ?」
「あなた達に教えるものですか!」
「知っててもお前らに話すことなんかねぇよ!」
龍牙と真琴がジコチュー達に言うと、ベールが肩を鳴らす。
「やれやれ。痛い目に遭わないと分からないようだな」
「それはこっちのセリフだ!お前らの好きにはさせない!」
「みんな!行くよ!」
四人がラビーズをコミューンにセットし、晴夜達三人はドライバーを装着すると、ボトルとゼリーを差し込む。
『ラビット!タンク!ベストマッチ!』
『ドラゴンゼリー!』
『ロボットゼリー!』
晴夜の周りにはランナーが出現し、龍牙と和也の方はビーカーが現れる。
『Are you ready?』
「「「変身!」」」
「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」
晴夜達三人の身体にアーマーが装着され、仮面ライダーへ。マナ達四人は光に包まれ、光から現れるとプリキュアへと姿が変わった。
『ラビットタンク!イェーイ!』
『ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!』
『ロボットイングリス!ブラァ!』
「みなぎる愛!キュアハート!」
「英知の光!キュアダイヤモンド!」
「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」
「勇気の刃!キュアソード!」
「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキプリキュア!」」」」
「愛を無くした悲しいジコチューさん!このキュアハートがあなた達のドキドキ、取り戻して見せる!」
ハートが胸にハートマークを作り、ジコチュー達に決め台詞を言う。
「行くぞ」
ベールが光弾を放つと同時に、イーラとマーモがこちらへと向かって行く。
六人が光弾をかわしてから迎撃するが、ハート達四人が反撃を受けてしまう。
「マナ!」
「みんな!」
すると今度は、ビルドとクローズとグリスがジコチューの三人へ向かってきた。
「なんだよ。お前らにとってレジーナは、邪魔者じゃ無かったのかよ!」
「ああ。確かに今でも邪魔者だ」
「ならなぜ、今さら連れ戻そうとする」
グリスがジコチュー達に理由を聞く。
「こちらにも事情と言うものがあるんでね。大人しくレジーナを渡す気は無いか?」
「あのワガママ娘を連れて帰んねーと、キングジコチュー様がうるせぇからな」
「渡してくれれば、今日の所は帰ってあげるわよ?」
「それはダメだ!今帰ったら、キングジコチューに殺される!だから、連れて帰らせない!」
レジーナを連れて行かせないとビルドが叫ぶと、ラビットタンクスパークリングを構え、ドライバーに差し込む。
『ラビットタンクスパークリング!』
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
叫ぶと新たに形成されたアーマーがビルドに装着される。
『シュワッと弾ける!ラビットタンクスパークリング!イエイ!イェーイ!』
スパークリングフォームへと変わり、カイゾクハッシャーを持ってベールに近づき攻撃する。
「このぉっ!」
「ぐおっ……!」
ビルドから攻撃を受けたベールは叩きつけられる。
「何やってんだよ!そらっ!」
今度はイーラがナイフを投げつける。
「俺もいるんだぜ!」
クローズがナイフを払いのける。
『ツインブレイカー!』
『シングル!ツイン!』
ツインブレイカーを出現させたクローズは2本のボトルを差し込む。
「はぁぁぁ〜オラァ!」
『ツインブレイク!』
「いって……!」
ツインブレイクの攻撃を繰り出してイーラにダメージを与える。
「アンタ達じゃアテになんないわ!」
マーモは鞭を作りだし、ビルドとクローズ、グリスに向かって振るったが、三人は余裕でかわした。
「今度は俺だ!」
グリスがツインブレイカーをビームモードにし、ボトルを差し込む。
『シングル!ツイン!ツインフィニッシュ!』
ツインフィニッシュのツインブレイカーの砲撃をマーモに命中させると、ベール達は一度集まる。
「もう〜、あいつら面倒くさいわね」
「仕方ない、一人ずつ潰して行くぞ!」
「しょうがねぇな!」
今度は三人がかりで、最初にビルドに向かってきた。
「来るか!」
ビルドが今度はドリルクラッシャーとホークガトリンガー、二つの銃を構えると、ベールから先に光弾が飛んできた。すぐさま避けると、目の前にすでにマーモがいた。
「お返しよ!」
マーモが鞭を使い、ビルドに攻撃しビルドが握っていた武器が落ちた。
「ぐわぁ!」
「おっと!まだまだぜ!」
「何!?」
ビルドが態勢を崩された隙に今度はイーラが至近距離でビルドに向けてナイフを投げた。ガードする暇は無く、そのままハート達の所まで吹き飛ばされる。
「「晴夜!」」
「よそ見は危険だぞ!」
ビルドの方を見ていたクローズだが、いつのまにかベールが目の前いた。そのままベールの光弾が命中してしまった。
「龍牙!ヤロー!」
ツインブレイカーにボトルを差し込むとすると、マーモが鞭でグリスの手を縛る。
「何!」
「お前も同じ目に合わせてやる!」
ベールがグリスに近づき、クローズと同じ光弾をグリスに向けて放ち、三人はハート達の所まで飛ばされた。
「晴夜!龍牙!かずやん!」
「「これで、終わりだ(よ)!」」
イーラとマーモが同時にエネルギー波を七人に向かって放たれた。
「プリキュア!ロゼッタリフレクション!」
前に出たロゼッタがロゼッタリフレクションを発動して防ぐが、後ろからのベールには気付いていなかった。
「ロゼッタ!」
「危ない!マナー!晴夜ー!」
レジーナの叫びと同時に後ろを向くが、既に遅く、腕から光線が放たれた。
光線の命中と同時に、ロゼッタリフレクションも解け、エネルギー波も受けてしまった。
「マナ!晴夜!みんな!」
ビルドとハート達の元へと走るが、レジーナの胸にまた痛みが生じた。
「何……?この胸の苦しみは……!さっきも同じ痛みが……!」
わからない痛みがレジーナを苦しめる。
「何で……?」
『それは、お前が愛を知ったからだ』
レジーナの耳に声が響くと同時に、空が雷雲に包まれる。
「⁉︎ この声……!」
雷と同時に現れたのは、キングジコチューだった。
「パパ!」
「うそだろ……何で⁉︎」
「どうなってんだ……!」
「まさか……キングジコチューが蘇ったの……⁉︎」
まさか本当にキングジコチューが蘇ったと思う。
「違う……あれは……!」
「キングジコチューが映した幻だビィ!」
今現れているキングジコチューは幻だとダビィが言う。すると突如発生した竜巻がレジーナを呑み込んだ。
「「レジーナ!」」
「レジーナを返して!きゃあ!」
「ハート!」
ハートは竜巻の中に入ろうとするが、竜巻から雷が放たれて入れず、ビルドがハートを支える。
「「「レジーナ!」」 」
「レジーナさん!」
「戻って来て!レジーナ!」
「戻れレジーナ!」
「レジーナ!」
ビルド達が竜巻の中のレジーナに叫ぶ。
その頃、竜巻の中にいるレジーナは…
「パパ……」
『レジーナ、お前の心には愛が芽生えてしまった。プリキュアと仮面ライダーと心を通わせたばかりにな。
だから心が痛く、苦しくなる』
「アタシに愛が……?」
キングジコチューは、レジーナの心には愛が芽生えたのだと、レジーナに告げる。
『そんな下らん感情は捨てて、帰っておいで』
愛を捨てて帰ってこいとレジーナに言う。
「嫌よ……アタシの事、娘なんかじゃないって言ってたじゃない!
パパなんか嫌い!大っ嫌い!」
キングジコチューに嫌いだと叫ぶレジーナだが…
『すまなかった……許しておくれ。私にはお前が必要なんだ』
「アタシが……?」
『ああ。私の可愛い娘、私だけのレジーナ……』
「パパ……」
レジーナはキングジコチューが自分を大事にしてくれていると感じ出す。
「でもアタシ、マナと晴夜の事が好き!どうしたらいいか分からないの!」
と叫ぶとレジーナがまた痛む胸を抑える。
『かわいそうに……大丈夫だよ、レジーナ。ジャネジーを受け入れれば、苦しみも消えてもっと強くなる』
「ジャネジー……?」
『さあ、受け取っておくれ。これがパパからお前へのプレゼントだ』
上からジャネジーがレジーナに注入される。
「あれ……?苦しみが消えてく……でも……」
完全にジャネジーに染まったレジーナは目の色が赤くなり、コスチュームの赤い部分とリボンが紫色に染まった。
「(ああ……やっぱりアタシはパパが好き。
それをアタシから引き裂いたのは―――)
プリキュア……仮面ライダー……」
レジーナが叫び終えると同時に竜巻が消えた。
「「レジーナ!」」
ビルドとハートがレジーナに駆け寄ろとする。
「⁉︎ 待て!ハート!」
「えっ?」
ビルドがハートを止める。
「あー!何かスッキリした感じ!」
「レジーナ……?」
「レジーナ……目の色がまた……」
「消してあげる」
「⁉︎」
目の色が赤くなっているどころか、先程の姿から変わり果てたレジーナの指から強力な光線が放たれた。すぐさまビルドがドリルクラッシャーを盾としてハートの前に立つ。
「何だ!このパワーは……!」
そのパワーは、今までのレジーナのパワーとは比べものにならないくらいものだった。
「しぶといわね。ならまずはアナタからよ!」
更にもう片方の指から光線を放つ。その威力に、盾にしていたドリルクラッシャーも耐えきれないでいた。
「マズイ……!このままじゃ……!」
レジーナが放つ光線のケタ違いのパワーに、遂にドリルクラッシャーが崩壊し、ビルドは直撃を受けてしまった。
「うわあああぁぁぁっ!」
「晴夜君!」
直撃を受けたビルドは変身が解けてしまった。
「くっ……!何てパワーだ……!」
「スッゲェ……!あのビルドを圧倒してやがる……!」
「これがキングジコチュー様の与えし力だ」
ビルドを一撃で変身解除まで追い込んだレジーナの強さにベール達も驚く。
「レジーナに……何が……?」
「多分……キングジコチューが邪悪な力を植え付けたのよ……自分に従わせるために……!」
「そこまですんのかよ!許せねぇ!」
「自分の娘を力で支配させて従わせるなんて……どこまで卑劣何だ!」
「酷い……!」
「あんまりですわ……!」
「レジーナは……パパの事が大好きなのに……!」
「それを利用するなんて!キングジコチューの思い通りにはさせない!」
キングジコチューの卑劣なやり方に怒りを感じ出す晴夜達。
「何を言ってるの?この世界にはアタシとパパしか必要無いの。
あなた達こそ消えちゃいなさい!」
レジーナが巨大なエネルギー球を作り出し、光線の雨を降らせてハート達に攻撃するも、かろうじて全員無事だった。
「レジーナ…話を聞いて……!」
「もうあなた達は必要無いの」
「俺達みんな必要だ!レジーナは……大切な友達だ!」
「友達?」
「そうです……私達はもう友達です!」
「この間キュアハートを助けた事、忘れたの⁉︎」
「あの時……私もレジーナの事、本気で友達だって思えたのに……!」
「お前は、キングジコチューの娘でも、友達思いの優しい奴なんだ!」
「お前の本当の心は、そんなじゃねぇ!」
「あの時の気持ちを取り戻して!レジーナ!」
「戻って来い!レジーナ!」
「レジーナさん!」
「「「「レジーナ!」」」」
レジーナに全員が大切な友達と伝える。しかし…
「知ってるよ。友達とかそう言う下らないもので、アタシを苦しめようとしてるんでしょ!」
今のレジーナにとって、友達とは自分苦しめたものだと晴夜達に言う。
「違う!そんな訳無い!」
「そんな事で苦しむわけない!」
「ざんねーん!もうその手には乗りませーん!はぁっ!」
「ヤベェぞ!」
「危ねぇ!ぐわぁ!」
レジーナが上へ飛んでから光線を放ち、ハート達を庇ったクローズとグリスに命中し、二人も変身解除してしまった。
「龍牙!」
「和也さん!」
ソードとロゼッタが龍牙と和也に駆け寄る。
「どうすれば……いいの……?」
「ラブリーフォースアローなら、悪い心を浄化出来るかもしれない……!」
「それに賭けよう!」
「ハート!」
「分かった……!」
「「「「プリキュア!ラブリーフォースアロー!」」」」
ラブハートアローの弓を大きく展開させ、台尻部分の引き金を引き絞ると同時に、前にハート形のエネルギー体を生成される。
――だがハートは、撃とうとしなかった。
「キュアハート⁉︎」
「マナ……」
「あたし……やっぱり出来ない!」
やはりハートには、レジーナにラブリーフォースアローを打つことが出来なかった。
「おバカさん」
レジーナは竜巻を起こし、ハート達四人を丘に叩きつけた。
「「「みんな!」」」
ダメージを受け過ぎたハート達四人も変身が解けてしまった。
「みんな……大丈夫……?」
「しっかりするシャル!」
「そろそろ終わりにしてあげようかな」
そういって、レジーナが巨大なエネルギー球を作り出す。
(マズイ……!こうなったら……もう……!)
「さようなら。偽りの愛の戦士プリキュア!そして、仮面ライダー!」
レジーナが七人に止めを刺そうとする。
「レジーナ……止めて……!」
「レジーナ!」
だが、マナ達の前に晴夜が立ち上がって、レジーナの前に出た。それを見た彼女はエネルギー玉を一度消した。
「晴夜君……」
「まだやるの?負けるのに?」
レジーナがそう言うと晴夜は再びビルドドライバーを装着した。
「レジーナ、お前を取り戻す……この身を賭けても!」
そう叫びハザードトリガーを出す。そして、トリガーのスイッチを押した。
『ハザードオン!』
不気味な音声が鳴ると、トリガーをビルドドライバーの『BLDライドポート』に差し込み、ラビットボトルとタンクボトルを差し込む。
『ラビット!タンク!スーパーベストマッチ!』
『ドンテンガン!ドンテンガン!ドンテンガン!ドンテンガン!』
そして、ドライバーのレバーを回した。
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
すると、ドライバーからいつものランナーではなく、金型のような鉄板――『ハザードライドビルダー』が前後から現れた。
『Are you ready?』
「変身」
二つの金型の鉄板が晴夜の体に重なり、レンジの音のような音が鳴り響くと、変身が完了し音声が響く。
『アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!』
「何だよ、あの姿は……」
「黒いビルド……」
今変身したビルドの姿は全身が黒く染まり、身体の各部が少し鋭角化していて、仮面に付いている複眼はラビットタンクなのに、味方ですら何か恐ろしいものを感じるものになっていた。
――果たして、このビルドが一体何をもたらすのか…
次回!Re.ドキドキ&サイエンス!
第25話 ハザードは止まらない!現れる新たなプリキュア!
おまけ
レジーナ「ジコチュー迅雷.net・・・接続・・・」
キュアカグラ「どうやらわたくしの出番のようですわね!」
〈〜〜チーン!〉
『アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!』
キュアカグラ「!?」
貴女の出番は次回に持ち越しです。
完