Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「キュアロゼッタこと 四葉ありす は、自分の力不足について悩んでいました…」

龍牙「それを見ていたセバスチャンはありすのサポートをする為に専用ビルドドライバーと白いラビットタンクボトルを使い、仮面ライダーに変身しました!」

セバス「しかし、不覚にも敵にドライバーとボトルを取られてしまいました…」

龍牙「その後、和也とありすの活躍でドライバーを破壊することが出来ました!」

晴夜「ところで、セバスチャンさんが変身したあの姿って何をモチーフにしたんですか?」

龍牙「パッと見、白く塗り潰したバッ○マンみたいだったな」

セバス「そのような事実はございません」

晴夜「じゃあ、結局何のモチーフなんですか?」

セバス「…………原作のドキドキ!プリキュアで、私が変身したキュアセバスチャンをモチーフにしています」

龍牙「やっぱり○ットマンモチーフじゃねえか。それじゃ、第29話始まるぞ!」


第29話 ジャッジせよ!六花の気持ち

学校のホームルームでは夢についての話をしていて、マナは立ち上がる。

 

「あたしの夢は総理大臣です!そして、みんなの笑顔を守ります!」

 

いきなりあたしの夢は総理大臣だと言いだす。

マナの話を聞いて、大きな夢と感心する先生はその後、他のみんなはどうだと問う。

 

「夢か~、よく分からないな~。でも菱川さんはもう決まってていいよね」

 

三村が六花に言う。確かに六花の親は医者であり、それは彼女の夢でもある。

 

「あれ?…でも私がお医者さんになりたいのって、ママがそうだから……なの?」

 

六花は自分の夢について深く考え込む。

 

 

その後、マナ達は甘味処へと場所を変え、おやつを食べながら今日のホームルームでの夢についてを話していた。

 

「総理大臣?マナちゃんらしい夢ですわ」

 

「いやー、それほどでもー」

 

「また随分と大きい夢だな」

 

「そういえば、晴夜は自分の夢はなんだよ?」

 

「え?なんだよ、いきなり」

 

龍牙は晴夜の夢は何と聞く。確かに晴夜の夢は誰も知らない。

でも、予想はつく。おそらく晴夜の夢は…

 

「やっぱり、科学者かな〜」

 

やはり、晴夜の夢はみんなが思った通りの答えだった。

 

「でも、もっと他のことでもいいかなって思う。

科学者以外でも、科学を伝えられる事はあると思うし、今は一番叶えたい夢がある」

 

まさか、晴夜は科学者以外の道も考えているようだ。

 

「晴夜君ならどんな夢でも叶えられて思うよ!」

 

「では、今はどんな夢を持っているのですか?」

 

「もちろん、トランプ王国を取り戻し、愛と平和だった世界を作る!それが今の俺の夢だ」

 

晴夜の発言にみんなが笑顔で頷く。

彼の言う通り、今の全員の夢はトランプ王国を取り戻すことである。

 

「六花はやっぱり医者か?」

 

「えっ?うん……」

 

「あれ?違ったっけ?」

 

「そうなんだけど……本当にそうなのかなって」

 

「どういう事です?」

 

「うん、自分でもずっとお医者さんになるって思ってたんだけど……」

 

六花は自分の夢は親の影響や、ただの憧れから始まったものだと考え込んでいた。

 

「それはつまり、本当の気持ちでは無かったと言う事ですね?」

 

声がした方を振り向くと、スイーツを食べていた亜久里がそこにいた。

 

「亜久里ちゃん?どうしてここに?」

 

「わたくしは以前から、このモチモチ白玉と寒天、黒糖のハーモニーに惹かれてここへ通い詰めていたのです」

 

通い詰めと言い、亜久里はスイーツを口に入れる。

 

「ねえ、本当の気持ちじゃないってどう言う事?」

 

亜久里が言った言葉の意味がわからなかった六花は、彼女にその理由を尋ねる。

 

「その答えは、自分で探すものじゃなくて?

どうもあなたは、心が揺らいでいるようね。ならば丁度いい機会です。自分の本当の気持ちについて、とことん悩んでみてはいかがですか?」

 

そう言い、亜久里は甘味処を後にした。

 

「本当の、気持ち……」

 

六花は亜久里の言う、自分の本当の気持ちとは何か悩む。

 

 

その後、晴夜とマナ、龍牙、六花は自分の家に帰り、亜久里の事を話し合っていた。

 

「キュアエースって不思議な存在だね」

 

「未だに何を考えてるか分からないけど」

 

「それに、いつプリキュアになったのかも教えてくれないしな」

 

「いずれ、話してくれるんじゃないか?」

 

亜久里は不思議な子だと四人が話し合う。

 

「でも、キュアエースのおかげであたし達のパワーが高まってるのは確かなんだよね」

 

「まあね」

 

「それよりもさっきの事、大丈夫?」

 

「えっ?平気平気。それより、今日は3ヵ月ぶりにパパが帰って来るんだ。

その上ママも早番だし」

 

「それじゃ、今夜は久しぶりに三人で晩ご飯だね」

 

「うん!それじゃ、また!」

 

六花はラケルと家に帰って行った。

 

 

 

 

ジコチューアジトのボウリング場では、イーラがリーヴァとグーラにバカにされていた。

 

「おわっ!何しやがる!」

 

「何だ、ノラ猫かと思っちゃった」

 

リーヴァに蹴り飛ばされるイーラ。

 

「ふざけんな!」

 

「勝手に俺達のアジトに入るからだ」

 

グーラがそう言ってイーラの頭を掴む。

 

「ここは僕達のアジトだぞ!」

 

イーラが反発するが…

 

「でも今は私達に取られちゃったでしょ?」

 

リーヴァの発言にイーラは何も返す言葉がなかった。

 

「あーもう、うるせぇガキだな!」

 

イーラをレーンに投げ飛ばし、ストライクが決まった。

 

「ストラーイク」

 

 

結局、アジトに入られなくなったイーラは人間界へと逃げた。

 

「クソー!アイツらー!」

 

イーラはリーヴァとグーラに対して怒りを露わにしていたが、彼の頭上では雷が鳴り響いていた。

 

「うるせーんだよ!雷!」

 

叫び終えると同時に雷がイーラに当たり、海に落ちてしまった。

 

 

 

 

一方、家族の帰りを待つ六花が居る菱川家では、一本の電話が来ており、彼女はその電話に出た。

 

「もしもし?あっ、ママ?」

 

電話の相手は六花の母・亮子からだった。

 

「どうしたの?うん……えっ?

そう、分かった。いいのよ。患者さんのためでしょ?そうしてあげて」

 

早番のはずが急な用が出来てしまい、帰れなくなったらしい。

 

「えっ?パパも?ううん、いつもの事じゃない」

 

…どうやら、六花の父も帰れないそうだ。

 

「うん、大丈夫だから。うん、じゃあね」

 

六花はそう言って母からの電話を切る。

 

「お母さん、帰って来ないケル?」

 

「うん。パパもね。飛行機が欠航したって」

 

今日は三人揃って晩御飯を食べる筈が、それぞれの都合で六花の両親は帰れなくなってしまった。

 

「それは……残念ケル」

 

「いつもの事よ。何でラケルがそんな顔してんのよ。

……あ、そうだ!」

 

寂しげな表情になったラケルの耳を撫でながら話す。

 

「よーしラケル!明日は私とデートしよう!」

 

 

 

翌日、六花とラケルは自転車に乗りながら海へと出かけた。

ラケルは自転車のカゴの中に入っていた。

 

「何で海ケル?」

 

「えっ?うん、別に。何となく海もいいかなって」

 

そう言い、六花はラケルと一緒に砂浜を歩き続ける。

 

「――風をいたみ、岩打つ波も己のみ。砕けてものを思うころかな」

 

「百人一首ケル?」

 

六花の言葉が百人一首の一つだと気付くラケル。

 

「うん。岩に打ち付ける波を見ながら、思い悩む少女の唄よ」

 

「ふーん……六花も、思い悩んでるケル?」

 

「やっぱり、ママに憧れてただけだったのかな」

 

自分の夢は親の憧れだと六花は語る。

 

「思えばプリキュアになったのも、生徒会に入ったのも、マナと一緒ならって思ったからだし」

 

そして、自分はいつも誰かに憧れているだけなのかと言い出す。

 

「それじゃあ、私自身の気持ちは一体どこにあるんだろう。

私は……どうしたいのかな?」

 

「それは……きっと六花にしか分からないケル」

 

「そうね……」

 

 

しばらく砂浜を歩き続けると近くに岩が見え、ラケルはそこから何かを発見した。

 

「っ!六花!誰かが倒れてるケル!」

 

「えっ?大変!」

 

岩の下には、誰かが気を失ったまま倒れていた。

 

「大丈夫ですか⁉︎」

 

「コイツは……!イーラケル!」

 

倒れていたのは、なんと敵であるイーラだった。

 

「な、何でこんな所に⁉︎しかも酷いケガ……!」

 

「近づいちゃダメケル!危ないケル!」

 

「で、でも、このま放っとくワケには……!どうしよう……?どうしたら……

ええーい!悩んでたってしょうがないじゃない!」

 

六花は深く悩んだが、気を失ったイーラを日影に運び、介抱する。

 

「気が付いたケル!六花!逃げるケル!」

 

「で、でも……」

 

イーラが目を覚まし、ラケルは六花へすぐにイーラから離れように言う。

 

「あなたが……助けてくれたんですか……?ありがとうございます。

それにしても、僕は何を……

いや、そもそも僕は……誰だ…?」

 

「「えっ⁉︎」」

 

「これって……」

 

「まさか……」

 

「記憶喪失……!?」

 

なんと、イーラは昨日の夜に打たれた落雷のショックで、記憶喪失となってしまっていたのだった。

 

「ここは一体……痛っ!いって……!」

 

「ああ、動いちゃダメ!ケガしてるんだから」

 

「ありがとう。優しいんですね」

 

イーラに優しいと言われた六花は思わず頬を赤くして照れた。

 

 

その後、六花は仕方なくイーラを自分の家へと連れていた。

 

「こんな事していいケルか……?」

 

ラケルはこんな事をしていいのかと不安がる。そんな時、イーラが六花の元に歩いて来た。

 

「あの、何か手伝いましょうか?」

 

「ケガ人は気を遣わなくていいのよ」

 

オムライスを作る六花が気を遣わなくてもいいと答えると、お皿に作ったオムライスを置く。

 

「マナのパパみたいには行かないか―――あっ!」

 

「危ない!」

 

足を引っ掛けて転んだ六花をイーラは身を挺して救い、オムライスも無事だった。

 

「ごめん!大丈夫!?」

 

「ええ、なんとか」

 

「そっちじゃなくてあなたが!」

 

「僕は、何とか」

 

「そっ。あなたが無事なら、それでいいわ」

 

イーラが無事な事に安心した六花。

 

「―――天使のような人だ……」

 

「えぇ!?」

 

 

「「…………」」

 

 

「いつまでくっついてるケルー!」

 

ラケルが叫ぶと六花の髪がイーラの鼻に当たる。

 

「えっきし!」

 

六花の髪が鼻に当たったイーラはくしゃみを出した。

 

「ゴメン……」

 

「いえ……」

 

それから三人はオムライスを食べる為に机に集まった。

 

「「「いただきまーす」」」

 

三人がオムライスに手を伸ばす。

 

「つっ……!」

 

「大丈夫?」

 

しかし、イーラは腕の痛みで手からスプーンを落としてしまう。

 

「ケガしてるんだから、気をつけないとダメケルよ!」

 

「ありがとう。君も優しいんだね」

 

イーラが優しいねと言うと、ラケルが照れる。

 

「そのケガじゃ食べづらいわね。ラケル、スプーン貸して」

 

「はいケル」

 

ラケルが六花にスプーンを渡す。

 

「ありがと。はい、こっち向いて」

 

「い、いや、一人で出来ますから……」

 

「出来なかったでしょ。ほら、遠慮しないで」

 

「いや、そんな、悪いですって……」

 

六花が遠慮するイーラにオムライスを食べさせようとする。

 

「全く、いくらケガしてるからって甘やかし過ぎケル!」

 

甘やかしている六花を見て、ヤキモキしながらラケルが二人から離れると…

 

「ラケル~」

 

「シャルル!ランス!何でここにいるケル!」

 

ラケルの元にシャルルとランスが現れた。

 

「六花が家族といる間、ラケルが暇してると思って―――」

 

「遊びに来たでランス~」

 

ラケルが驚いていると、二匹はここに来た理由を言う。

 

「そ、そうケル?」

 

「何慌ててるシャル?」

 

「慌てて無いケル!」

 

「何かあったでランス~?」

 

「何にも無いケル!」

 

ラケルがシャルルとランスに何もないと誤魔化すが、

 

「怪しいシャル!」

 

「怪しいでランス~」

 

シャルルとランスが下に降りると、そこでイーラの姿を見た二匹は驚きの声を上げた。

 

 

それから六花は、イーラを連れて晴夜達と外で合流し、事情をみんなに話す。

 

「記憶喪失?」

 

「うん、それにケガもしてたから、放っとけなくて」

 

「六花ちゃんらしいですわ」

 

「でもよ、いつ襲って来るか分からないぞ」

 

「ええ、危険だわ」

 

「分かってるわよ……」

 

晴夜達にこのまま介護するのは危険だと言われると、六花は分かっていると呟く。しかし…

 

「甘いですわ」

 

『キュアエース!』

 

後ろからキュアエースーー亜久里が現れた。

 

「もし、その者を放っておいて、何か起きたなら、あなたにその責任が取れて?」

 

――亜久里の言葉は決して間違っていない。イーラはジコチュー、六花達の敵である。

 

「手傷を負っているとしても、敵は敵。悪は悪。アイちゃん」

 

「きゅぴ!」

 

「プリキュア!ドレスアップ!」

「きゅぴらっぱ~!」

 

アイちゃんから出た光から箱が現れる。その後、七つの炎のシルエットに包まれて、炎から現れるとキュアエースとなる。

 

「愛の切り札!キュアエース!」

「美しさは正義の証!ウインク一つで、あなたのハートを射抜いて差し上げますわ!」

 

手でエースのマークを作り、エースは名乗りを上げる。

 

「変身した……!」

 

イーラは亜久里が変身した事に驚く。

キュアエースはラブキッスルージュをイーラに向ける。

 

「何するつもり⁉︎」

 

「六花さん……」

 

だが、イーラの前に六花が出る。

 

「回復し、記憶が戻れば、その者は再び襲い掛かるでしょう。

ならば、今ここで!」

 

「止めて!」

 

今ここでイーラを倒そうとするエースを六花が止めようとする。

同時に天気が悪くなりだし、雨も降り出した。

 

「おどきなさい。どきなさい!」

 

「嫌よ!」

 

どきなさいと言われても六花は一歩も引かない。

 

「その者の今までの行い、忘れたワケではないでしょう?」

 

「もちろん覚えてるわ。

でも……どんな人であっても、ケガをして苦しんでいるなら、私は助けてあげたい!でなきゃ、きっと後悔する!

私は……後悔したくない!自分の思いを信じるわ!」

 

六花は今の自分の思いをエースにぶつける。

 

「あなたもですか?」

 

「えっ?ラケル?」

 

ラケルもイーラを庇うようにして前に出てきた。

 

「僕だって、本当はエースが正しいと思うケル!

でも……!僕は六花を信じるケル!」

 

「ラケル……」

 

「納得は出来ねえけど……」

 

「みんな……!」

 

ラケルが自身の覚悟と想いを話すと、晴夜やマナ達、みんなもイーラの前に出る。

 

「私も、ラケルと同じだわ」

 

「「うん」」

 

「もしまた敵となるんなら、俺達が戦う!」

 

晴夜がドリルクラッシャーを構えて、エースに言う。

 

「見つけたぞプリキュア!仮面ライダー!」

 

突然、橋の上にグーラが現れる。

 

「キュアダイヤモンド、その思い、見極めさせてもらうわ」

 

花びらに包まれたエースはその場から姿を消した。

グーラが口から放った光線をかわすが、イーラは六花が庇った際に頭を打ってしまう。

 

「大丈夫⁉︎」

 

「あ、はい……」

 

六花はイーラの無事を確認すると、立ち上がり、イーラに離れるように言う。

 

「危ないから下がってて。みんな!」

晴夜達三人はドライバーを腰に装着し、ボトルとスクラッシュゼリーを取り出し、差し込む。六花達四人はコミューンにラビーズをセットし、高々と叫ぶ。

 

『海賊!電車!ベストマッチ!』

『ドラゴンゼリー!』

『ロボットゼリー!』

 

「「「変身!」」」

「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」

 

晴夜達三人はそれぞれのアーマーとスーツを纏い、仮面ライダーへとなり。マナ達四人は光に包まれ、光から現れるとプリキュアへと姿が変わった。

 

『海賊レッシャー!イェーイ!』

『ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!』

『ロボットイングリス!ブラァ!』

 

「みなぎる愛!キュアハート!」

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

「勇気の刃!キュアソード!」

 

「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキプリキュア!」」」」

 

「六花さんも……変身した……!

凄い……青くて、フワフワして、キラキラして……あっ!な、何だ?」

 

ダイヤモンドの姿を見て、イーラに何かが頭の中に浮かび、頭を抑える。

 

「愛を無くした悲しいジコチューさん!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻して見せる!」

 

ハートがハートマークを作り、グーラに名乗りを上げる。

 

「プリ……キュア?」

 

「じゃあ俺は、お前らのドキドキを食ってやるぜ!」

 

「お前なんかに食わせるかよ!」

 

飛び降りたグーラに向けてビルドがカイゾクハッシャーを構え、何発か発射した。

しかしグーラはその攻撃を飲み込んでしまう。

 

「ならこれだ!」

 

『クジラ!ジェット!ベストマッチ!』

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『天駆けるビッグウェーブ!クジラジェット!イェーイ!』

 

ビルドはクジラと戦闘機がモチーフの複眼とアンテナを持つ姿、クジラジェットフォームへとフォームチェンジし、ドライバーからドリルクラッシャーが形成され、グーラに放つ。

数発命中したがグーラは怯まず、プリキュアと仮面ライダーに戦いに挑む。

 

「何だ……?一体、何が……?」

 

その頃、記憶喪失のイーラには何が起こっているのか全く理解出来なかった。

七人はグーラのパワーに圧倒されて行き、反撃で吹き飛ばされてしまった。

 

「イーラ、そんなトコで何してやがる!」

 

「イーラ……?はぁ⁉︎」

 

「当たっても知らんぞ!」

 

「逃げて!」

 

光線がイーラに当たりそうになってしまい、ビルドが大波を出して守ろうとしたその時、イーラは自分の手でグーラから光線を弾いた。

 

「テメー!何しやがる!」

 

「―――プリキュアと仮面ライダーを倒すのは……この僕だ!」

 

この口ぶり、どうやら、イーラは記憶を取り戻したようだ。

 

「まさか……」

 

「記憶が……?」

 

「……戻ったみたいだな」

 

「そう……良かった」

 

イーラが記憶を取り戻したことを知ったダイヤモンドは、安堵の表情を浮かべる。

 

「な、何で怒んねぇんだよ?変なヤツ」

 

「だって、嬉しいんだもん。きっとこれが私の素直な気持ちなんだと思う」

 

これが自分の、本当の気持ちだとイーラに伝える。

 

「邪魔だイーラ!」

 

「喰らえ!プリキュアに仮面ライダー!」

 

ダイヤ達に襲い掛かるグーラに対し、イーラは斜めに衝撃波を放った。

イーラが出した衝撃波を受けたおかげでグーラの攻撃は当たらなかった。

 

「イーラ!余計な事を!」

 

「おっと、わりー、わりー」

 

(まさか……助けてくれた……?)

 

ダイヤモンドが考えるとイーラは何も言わず、そのまま去って行った。

それを見届けたダイヤモンドが微笑むと同時に、力が溢れだした。

 

「見せて貰いましたわ。あなたの本当の気持ち」

 

突如、ダイヤモンド達の前にエースが現れる。

 

「プリキュア五つの誓い!」

「一つ!プリキュアたるもの、自分を信じ、決して後悔しない!」

 

(まさかさっきのは……私の本当の気持ちを気付かせるために?)

 

「ありがとう、キュアエース」

 

「何の事ですか?」

 

パワーアップしたダイヤモンドはグーラへ突進し、圧倒して橋の上へ跳んだ。

 

「お行儀の悪い食いしん坊さん!このキュアダイヤモンドが、あなたの頭を冷やしてあげる!」

 

「キュアダイヤモンド、いまこそわたくしと共に戦いましょう!」

「彩れ!ラブキッスルージュ!」

 

エースはルージュを唇に塗り、相手に向かってキスを投げると、前方にハート形のエネルギー体が生成される。

 

「ときめきなさい!エースショット!ばきゅ~ん!」

 

両手持ちして頭上に掲げたラブキッスルージュを振り下ろし、エースショットを放った。

青のエースショットが当たったグーラは泡の中に閉じ込められた。

 

「ラブハートアロー!」

 

ダイヤモンドはラブハートアローを出現させ、ラビーズをセットした。

 

「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」

 

「かき氷なら大好物だぜ!」

 

顔だけ出せたグーラはダイヤモンドシャワーを飲み込む。

 

「呆れた……でもそれなら!」

 

更にダイヤモンドシャワーをグーラに向けて放つ。

 

「どうだ!」

 

「お粗末様。ところで、そろそろ頭は冷えたんじゃないかしら?」

 

「?………ッ!?頭が痛ぇ!氷を食い過ぎた!くそー!覚えてろ!」

 

アイスクリームやかき氷など食べ過ぎて起こる頭痛を引き起こしたグーラは撤退した。

 

「遂にダイヤモンドもパワーが高まったね」

 

「凄かったな!」

 

「出る幕が無かったわ」

 

「ま、たまにはそんな日もあるじゃねえか」

 

ハートとグリス、ソード、クローズがダイヤモンドのパワーアップに感心していると、ラケルがダイヤモンドの元に来る。

 

「流石六花ケル!」

 

「ありがと、ラケル」

 

「お見事です、キュアダイヤモンド。しかし油断はしないで下さい」

 

「えっ?」

 

「イーラの事です。おそらく、次に現れた時はきっと……」

 

「ええ、分かってるわ」

 

エースの言いたい事が理解した時、エースはビルドを見る。

 

「そして、後は桐ヶ谷さん。あとは貴方が力に飲み込まれない事です」

 

「……わかってる」

 

そう、まだビルドはハザードトリガーを使いこなせていない。ビルドのこれからの目標は、ハザードトリガーの力を使いこなせるようなる事だと感じる。

 

「ではまた。アデュー」

 

花びらに包まれたエースは姿を消した。

その後、ビルドはハザードトリガーを見る。

 

「今の俺に使いこなせるか……」

 

やはり晴夜にはまだ、ハザードトリガーを使うのに躊躇いが見られる。

 

 

 

その後、六花が自宅に戻ると、家には父・悠蔵と母・亮子がいた。

 

「いやー、無事に帰れて何よりだよ」

 

「それはいいけど、何よこのお土産?」

 

テーブルには悠蔵が買ってきたお土産が置かれていた。

 

「現地の人に貰ったんだ。何でも、夢を叶えてくれるお守りらしいぞ」

 

「そっ。ありがとう、パパ。でもそれは丁度良かったわ」

 

「何が?」

 

「うん。改めて言うのも照れくさいけど、私、夢が出来たの」

 

「夢って、医者じゃ無かったっけ?」

 

「うん、私の夢はお医者さん!ただ……今までとちょっと心構えが違うって言うか……」

 

「何かあったの?」

 

「ちょっとね」

 

胸を張る六花の表情は、とても素直な笑顔になったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、イーラは六花が付けてくれた包帯を取っていた。

取った包帯は、そのまま風に乗って何処かに飛んでいく。

 

「……フン」

 

夕日に照らされながら飛んでいく包帯を見ながら、彼は何処かに消えて行ってしまう。

どこか物憂げな表情をしながら…

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第30話 新たな敵と新たなライダー!

 

 




おまけ

六花「大丈夫?」

イーラ「ええ…なんとか……………!!」

六花「どうしたの!?」

イーラ「・・・あの雲・・・きっと中にラピュタがあるんだ!!」

六花「・・・ゑ!?」





イーラ「・・・・・・・」

マーモ「あいつ、頭を抱えてどうしたの?」

ベール所長「知らん」

バルス!

完
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