マナ「キュアハートこと 相田マナ のパートナーであるシャルルと六花やありすのパートナーであるラケルとランスが人間になってしまいました!」
真琴「シャルルが人間になったまま遠くに出かけてしまった時にジコチューが現れてしまってマナが変身出来なかったりとハプニングも起こりましたが、シャルル達はパートナーとの絆を深めることが出来ました…」
あぐり「そして今回は遂に!プリキュアとしての、仮面ライダービルドとしての真価を発揮するための、最後の試練に挑んでいただくことになりましたわ!」
晴夜「一体どんな試練が待っているんだ!?
……どうやらこの試練ではあのギュインギュインのズドドドドドなアレを出すしかないようだな!」
あぐり「何ですかそれは⁉︎ 擬音ばっかりでさっぱりわかりませんわ!」
晴夜「一言で語れないのが“天才”なもんで! さあ、どうなる第34話!」
晴夜達は四葉家の自家用飛行機に乗り、最後の試練の場所へと向かっていた。
「アレ?あの大きい鞄マナの物?」
「うん」
「何を持ってきたの?」
「えへへ、秘密」
マナがそう言っていると、奥からありすが歩いてやってくる。
「まもなく到着ですわ」
「もうすぐか……」
それを聞いてから、真琴と龍牙は亜久里の方を見る。
「ねぇ、そろそろ教えてくれない?私達の最後の試練の事」
「そうだぜ、これから待っている試練ってなんだよ」
二人が質問すると亜久里は読んでいた本を閉じる。
「この夏の猛特訓で、貴方達は立派に成長しました。
その総仕上げとして、一万年のプリキュアが手にしたという三種の神器の一つ、水晶の鏡を手に入れてもらいます」
「「「「水晶の鏡?」」」」
「そんな神器が、今から向かう所に存在するなんて」
「俺も、そんなの初めて聞いたぜ……」
「いや、お前はバカだから覚えてないだけだ」
「なんでお前まで言うんだよ!バカって!」
龍牙が反応し、和也の肩を揺らし、いつもの痴話喧嘩が始まる。
「それで、その神器にどんな伝説があるんだ」
和也が三種の神器の伝説はなにかと尋ねる。
「遠い昔、この宇宙がまだ闇に支配されていた時代。伝説の戦士、プリキュアが現れたのです。この世界に愛と平和をもたらすために。
あらゆる物を貫く光の槍、『ミラクルドラゴングレイブ』。
あらゆる真実を映し出す水晶の鏡、『マジカルラブリーパッド』。
そして、あらゆる知識が積み込まれた黄金の冠、『エターナルゴールデンクラウン』」
亜久里は最後のエターナルゴールデンを手で冠のジェスチャーを作って説明するかの様にしており、マナを見た後、みんなを見る。
「それらの神器を駆使して、彼女たちは闇を討ち払ったと言われています」
「そんな物があるなら、調べてみたいかも!」
晴夜は髪を抑えながらいつもの調子になる。
「待って。聞いた事があるわ、ミラクルドラゴングレイブって……」
「あ!確か王女様が使ってた槍……!」
その言葉にみんなは驚きの声を上げて反応する。
「確かにトランプ王国の王女は光の槍を持っていたと聞いています」
「王女様はその光の槍でキングジコチューを封印したのですね」
「これから手に入れようとしている水晶の鏡も、その槍と同じ力が込められている?」
「そう言う事です」
すると真琴がため息を吐き、皆は反応をする。その手は震えていた。
「まこぴー?」
「不安なの。もし、ここで失敗したらまた振り出しに戻ってしまう様な気がして」
すると、全員が答える。
「心配するなよ、俺たち全員なら試練なんかに負けねぇよ!」
「そうだよ!今日まで頑張ったんだもの」
「マナちゃんと龍牙さんの言う通りですわ」
「そうよ。トランプ王国だけじゃない。レジーナも取り戻さないといけないしね」
「安心しろ!心火を燃やしてクリアしてやろぜ!」
「そのために、やって来た事を全部だそう」
「……そうね」
みんなに励まされた真琴が微笑みながら言った。その時、晴夜はハザードトリガーを見る。
(この試練で、俺もハザードトリガーを使いこなせるようにする!)
晴夜がそう思っていた、次の瞬間。飛行機が揺れ、いきなり傾き出したのだ。
それに全員は驚くが、揺れは直ぐに収まる。
「何事ですか!」
「ミアミスです」
そう言っていると、アイちゃんが何かに反応し、外を見ている。
「ひこうき!ひこうき!」
「え?何処に?」
「ん?なんかいるぞ」
晴夜達も外の様子を見ていると、雲がなくなったと同時にそこには……巨大な何かがいた。
『……え?ええええええええええぇぇぇぇぇぇ⁉︎』
それをみて、全員が驚愕する。
「あ、アレは何だケル⁉︎」
「私に聞かれてもわからないシャルよ~!」
「嘘だろ……こんなのが実際に存在するのかよ……」
すると、その巨大な何か――ドラゴンの様なモノは翼を強く動かし移動すると、それによって起きた突風により、飛行機はバランスを崩す。
全員が吹き飛ばされないように態勢を保つのだった。
その後、飛行機は水上に不時着し、近くの島に晴夜達は降りていた。
「皆~大丈夫~?」
「ハイ、何とか」
「死ぬかと思った……」
そう呟いていると、六花が何かに反応し、皆はそれに反応する。
「どうした?」
「眼鏡なくした……」
六花の発言に全員がガクッとする。
「命と眼鏡、どっちが大切なの?」
「眼鏡……」
眼鏡が大事と言うとまたみんなガクッとなる。
「もう六花ったら~」
「命より眼鏡か……」
皆が笑い合っている時だった、
「久しぶりだな、亜久里」
亜久里はその声に反応し、聞こえた方へと向く。
他もその声に反応して見ると、そこには亀の様な甲羅を背負った妖精がいたのだ。
見た限りだと、歳をとっている様にも見える。
「まさか、お前が乗っているとは思わなかったぞ」
「メラン!」
「お知り合いですか?」
「遥か一万年の昔から、水晶の鏡を護り続けてる妖精です」
一万年と聞くとみんなが驚く。
「一万年前から⁉︎妖精ってそんなに長生きできるの⁉︎」
「いや、亀の様にも見える。亀は万年という。それが関係しているかもしれない」
晴夜がメランの亀の甲羅を見て推測する。
「僕たちと同じ、プリキュアのパートナーでランスか~?」
「そうなんじゃねぇか?」
ランスがそう言っていると、マナと晴夜がメランと握手をする。
「初めまして。私、相田マナです!」
「俺は、桐ヶ谷晴夜」
すると、マナと晴夜はメランの手を両手で握る。
「私達、どうしても水晶の鏡が必要なんです」
「私達は伝説の戦士、プリキュアの名にふさわしいだけの力を身に着けてきました!どうか、水晶の鏡を譲ってください!」
「では、男の貴様ら三人は何だ?」
メランが晴夜達を見ると、晴夜は真剣な目つきでメランを見る。
「俺は、仮面ライダービルド。作る形成するって意味のビルドだ。そしてこいつは仮面ライダークローズ、俺の助手!」
「誰が、助手だ!」
晴夜が助手と言い、龍牙が突っ込みを入れていると和也が仲裁する。
「ったく、お前らよ……俺は沢田和也。仮面ライダーグリスだ」
「ッ!?」
グリスが自己紹介すると、メランは突然龍牙に顔を近づけて見る。
「なんだよ?」
「お前、自分が何者かわかってるのか?」
「はぁ?私は、上城龍牙ですが、何か?」
「……そうか、ならいい」
メランが龍牙から離れる。
(自分が何者か?一体どういう事だ?)
晴夜はメランが龍牙に聞いた質問の意味を考えていた。
そして、メランが口を開く。
「いいだろう」
その言葉に全員が笑みを浮かべると、メランはマナから離れる。
「そこまで言うのであれば、この私が直々にお前達の実力を試してやろうではないか!」
そう言った瞬間、メランに異変が起き、姿を変え始める。
その姿はどんどん大きくなっていき、それに皆は驚く。
「嘘でしょ……⁉︎」
「大きくなってやがる……⁉︎」
その姿は、さっき見たドラゴンの姿へと変わったのだ。
それに晴夜達は驚く。
「さっき見た恐竜さん!」
「いや、これは、恐竜じゃないぞ……」
「そうよ!ありえないわ!第一……」
そう言っていると、メランが口から炎を吐き、その炎が上空に舞う。
「恐竜は炎を吐きません!」
「ドラゴンなんて、本当にいたのかよ……ありす?」
和也がありすを見ると、ありすは目を輝かせながらドラゴンとなったメランを見ていた。
「どうした?」
「素敵な怪獣さん!セバスチャン!」
「いけません。さぁ、こちらに」
ありすが言おうとした事を悟り、セバスチャンがそう言うと全員はメランから逃げる様に走り出す。メランはそれに気付くと空を飛び、晴夜達の前に降り立つ。
「どうした!怖気ついたか!」
そう言って尻尾を振り下ろし、晴夜達はそれを何とか躱す。
「そんな事で、よく伝説の戦士を名乗れたものだな。水晶の鏡が欲しければ、この私を倒してみろ!」
マナ達はそれを聞いて、真剣な顔つきになる。
「これが最後の試練ですか」
「相手にとって、不足はないわ」
「晴夜君と龍牙君、かずやんは下がって!これはプリキュアの試練だから!」
「わ、わかった」
晴夜と龍牙、和也が下がろうとしたが、メランは晴夜達も見る。
「お前達も来い」
「何?でも、これはプリキュアの……」
「お前達三人の仮面ライダーの力も見せてみろ!お前達が私に勝っても水晶の鏡を渡しやる!」
メランはそう言って雄叫びを上げ、晴夜と龍牙、和也は仕方なくドライバーを装着する。
「何を考えているのわからんが、行くぞ!」
「行くよ!みんな!」
マナがそう言うと、マナ達はコミューンにラビーズをセットし、晴夜と龍牙、和也はボトルとゼリーをドライバーに差し込む。
『ラビット!タンク!ベストマッチ!』
『ドラゴンゼリー!』
『ロボットゼリー!』
三人の周りにライドビルダーとビーカーが出現し、アーマーが形成される。
『Are you ready?』
「「「変身!」」」」
「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」
マナ達は光に包まれると姿を変え始め、晴夜達はドライバーから形成されたアーマーが体に装着され仮面ライダーへ、そしてプリキュアとなったマナ達が降り立つ。
『ラビットタンク!イェーイ!』
『ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!』
『ロボットイングリス!ブラァ!』
「みなぎる愛!キュアハート!」
「英知の光!キュアダイヤモンド!」
「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」
「勇気の刃!キュアソード!」
「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキ!プリキュア!」」」」
ハート達はいつもの台詞とポーズを行う。
「数をそろえたところで、私には勝てぬぞ。ライダーは何をするかわからんがな」
「数だけではありません!」
「何?」
亜久里の言葉にメランは反応する。
「私も本当の力を手に入れたのです!アイちゃん、行きますわよ」
そう言うと亜久里は変身へと移る。
「プリキュア!ドレスアップ!」
「きゅぴらっぱ~!」
そう言うと亜久里はアイちゃんから召喚されたラブアイズパレットにラビーズをセットし、変身の手順をとると炎に包まれて、姿を変え始める。
そして、炎が消えるとキュアエースとなった。
「愛の切り札!キュアエース!」
キュアエースへと変身を遂げ、三人のライダー、五人のプリキュアはメランを見る。
「では、見せてみろ!お前達の力を!」
メランはそう言うと、口に炎を溜め込む。
それを見たロゼッタがラブハートアローを出現させ、ラビーズをセットする。
「プリキュア!ロゼッタリフレクション!」
ロゼッタリフレクションを展開し、メランから吐き出された火炎放射を防ぐ。
それに反応して、ハートとソードが飛躍する。
「「プリキュア!ダブルキック!」」
二人は急降下による威力を高めた蹴りを放つ。
「ふん!」
「「あああああ!」」
メランはすぐに頭を振るい、二人に直撃させると、吹き飛ばされる。
そして、すぐにキュアダイヤモンドがメランの後ろに回り込み、ラブハートアローを構える。
「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」
そして、キュアダイヤモンドが吹雪を起こし、それにより翼が凍り付く。
「どうよ!……え?きゃあ!?」
だがメランの尻尾で叩かれ、吹き飛ぶと今度はビルドが前に出る。
「ドラゴンなら、こっちも空中戦で勝負だ!」
タカボトルとガトリングボトルを取り出す。
『タカ!ガトリング!ベストマッチ!』
ビルドがボトルを差し替えると、レバーを回す。
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
形成されたアーマーが新たにビルドに装着された。
『ホークガトリング!イェーイ!』
「ハァッ!」
ビルドは翼を広げてホークガトリングが得意の空中戦へと入り、ホークガトリンガーをメランに向けて、発泡する。
「なんだい?その豆鉄砲みたいな攻撃は!」
しかし、メランにはあまりダメージを与えられなかった。
「効いてないか……ぐわぁ!」
メランが尻尾でビルドを叩き落とす。
「だったら、これでどうだ!」
『シングル!ツイン!ツインフィニッシュ!』
今度は、クローズがツインブレイカーにボトルを差し込み、ビームモードでメランにツインフィニッシュを直撃させる。
「今のは、かなり効いたぞ!」
「――の割には、余裕だな」
メランは火炎弾をクローズに向けて放ち、その隙にグリスが後ろを取りドライバーのレバーを下ろす。
『スクラップフィニッシュ!』
グリスのライダーキックがメランに放たれるが、メランはそれを手で止めた。
「何!ぐわぁ!」
そのままグリスを掴み掘り投げる。
「和也!なら、今度は炎で勝負だ!」
『フェニックス!ロボ!ベストマッチ!』
ビルドはまたボトルを差し替え、新たなアーマーが前後に形成される。
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
『フェニックスロボ!イェーイ!』
フェニックスロボへとフォームチェンジし、ビルドはドライバーのレバーを回す。
『Ready go!』
『ボルテックフィニッシュ!』
炎を纏ったビルドはメランに体当たりするがメランはビルドの体当たりを避け、そのままビルドを尻尾で叩きつける。
「(仕方ない……)みんな、ハザードトリガーを使う!バックアップを頼む!」
「わかった!」
ビルドが言うとハート達が頷き、ビルドはハザードトリガーのスイッチを押す。
『ハザードオン!』
そしてハザードトリガーをドライバーに取り付けると、もう一度ラビットボトルとタンクボトルを差し込む。
『ラビット!タンク!スーパーベストマッチ!』
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
レバーを回すのと同時にビルドのドライバーから漆黒の金型が現れた。
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
金型がビルドの体と重なり、新たなアーマーとなって装着された。
『アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!』
金型が離れるとラビットタンクハザードフォームへとフォームチェンジした。
「ほぉう、本気になったと言うのか」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ビルドの繰り出す拳がメランを吹き飛ばす。
「なかなかの力だ。じゃが、焦っている攻撃で勝てると思っているのか!」
「ッ⁉︎(見破られてる!だが、すぐに決着つければ!)」
ビルドがさらに攻撃を仕掛ける。今のところメランとの差はほぼ互角だった。
(もう少しだ……あっ!)
頭を抑え、ビルドの動きが突然止まる。
(やばい……そろそろ意識が………)
自我を失ったビルドは、そのままトリガーのスイッチを押す。
『マックス!ハザードオン!』
スイッチを入れると、ドライバーのレバーを回す。
『Ready go!』
『オーバーフロー!ヤベーイ!』
メランの攻撃を素早く避け、ビルドはメランに黒く染まった拳を叩きつけて吹き飛ばす。
「ダメージを与えた!」
「すごい……」
「押しているわ……」
「確かに凄い力じゃが、自我を失っているようでは意味がない!」
メランが言うと、立てて続けて攻撃しようするビルドの視界から飛んで消えた。メランへと視線を向けてたその先には、ハート達六人がいた。
そしてビルドは、目に映る全てを破壊しようとするハザードフォームの特性上、ハート達に攻撃を仕掛けようとする。
「不味いわ!早くトリガーを止めないと!」
「任せて!」
「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」
ダイヤモンドシャワーでビルドの足を凍らせて動きを止める。
「今よ!」
「「わかった!」」
ダイヤモンドの指示でクローズとグリスはツインブレイカーの砲撃を放ち、それによってビルドからトリガーが外れた。
「はぁっ⁉︎ くそ、ダメだったか……」
ビルドの意識が戻ると、一旦全員が集合する。
「強い……!」
「バラバラではダメです!皆の力を一つにしなければ!」
「そのようだな」
「行こう!皆!」
ビルドはドライバーに違うボトルを差し込む。
『海賊!電車!ベストマッチ!』
ボトルを差し込み、ドライバーを回した。
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
新たなアーマーがビルドに装着された。
『海賊レッシャー!イェーイ!』
海賊レッシャーへとフォームチェンジし、カイゾクハッシャーを構える。
『クローズドラゴン!Ready go!』
『シングル!ツイン!』
「彩れ、ラブキッスルージュ!」
ハート達はラブハートアローを出現させた。ビルドはカイゾクハッシャーを引くと、クローズとクローズドラゴンをグリスは2本のボトルをツインブレイカーに差し込む。更にキュアエースはラブキッスルージュを構える。
「「「「プリキュア!ラブリーフォースアロー!」」」」
『レッツブレイク!』
『ツインフィニッシュ!』
先にハート達とクローズとグリスの技が決まった。
「ときめきなさい!エースショット!ばきゅ〜ん!」
『海賊電車!発車!』
「はぁ!」
次にエースとビルドが放ち、二つの技と一緒にメランに向かう。
「ふん!」
それを見たメランは目を光らせ、バリアを展開する。
それにより五つの技が防がれたが、少しヒビは入っていた。
…だが、それだけだ。
「ん?この程度か?」
「やはり、いつものベストマッチだけでは無理か……」
「最近のプリキュアの実力はそんなものか!仮面ライダーのパワーはバカにはできないが、これで終わりだ!」
メランは口に炎をため込み、それが吐き出されると大爆発が起きるのだった。
夕方、全員髪がボサボサになっていて、何というか、ドリフ頭になっている。晴夜の場合はドリフと言うか、髪が跳ねすぎだ。
「最悪〜だ……」
皆の視線は亜久里へと向く。
「なあ。亜久里ちゃんは、以前からメランと知り合いだったみたいだけど、何かあるのか?」
和也が亜久里にメランとの関係を聞く。
「プリキュアとして、目覚める以前の話です」
亜久里の言葉に皆は耳を傾ける。
「私は不思議な力に導かれて、この島を訪れた事があるのです。そこで私はメランと出会い、こう言われました」
『水晶の鏡が欲しいだと?アレを手にする事が許されるのは伝説の戦士、プリキュアだけだ。出直すがいい』
「私、一人の力では伝説の戦士と呼ばれるステージに辿り着けない。そう悟った私は共に鍛え上げる事ができる仲間を見つけようと思いました」
「それで私達と一緒に特訓を重ねたのですね」
「けれど……伝説のステージへは思っていたより遠かった」
亜久里が落ち込んでるのを見て、マナの目は力が籠る。
「まだ終わりじゃなぁぁぁぁい!」
「マナ?」
マナは髪を元に戻すと、亜久里を見る。
「一度や二度負けたくらいで諦めてどうするのよ!ここで引き下がったら!たった一度の14歳の夏が無駄になっちゃうでしょう!」
マナはまだ諦められないと、海に向かって叫ぶ。
「セバスチャンさん!」
「ハッ!」
そう言って、セバスチャンはマナの荷物を取り出す。
「ちょっとマナ?」
「何を持ってきたの?」
六花と真琴がそう問いかけると、マナは自分の鞄をあさり出す。
「見てのとおり、料理の道具。とりあえず、ご飯を食べよう。腹が減っては戦は出来ぬって言うし」
「マナらしいよ」
晴夜がそう言うと、マナは亜久里にキャンプで使う炊飯器を手渡す。
「やり方、わかる?」
「いいえ……」
「じゃあ、六花!お願い!私は野菜を剥くから」
「俺も手伝うぜ。料理は得意分野だ」
「じゃあ、かずやんも手伝って!」
「よぉし!みんなで始めよう!」
そう言って、料理を始めようとするみんなに亜久里は反応する。
「あの!私にも作り方、教えてくださるかしら?」
「合点承知!」
全員で役割を決め、カレーの調理を開始した。
その頃、洞窟内では水晶の鏡を見守るメランがいた。
「これまで何人もの戦士たちがこの鏡を欲して、戦いを挑んできたか。しかし……お前の様な強い心の持ち主は未だ現れない」
呟いていると、何かのニオイに気付き、反応する。
「なんだ、このニオイは」
メランはそう呟いて、そのニオイを辿る。
そして、晴夜達は出来たカレーを食べようとしていた。
『いただきます!』
そう言って、みんなでカレーを食べ始め、亜久里は一口食べると、大きく反応を示す。
「ッ!なんですか、これ!」
亜久里はそう言ってマナに今自分の食べているカレーについて聞いており、妖精たちからも絶賛である。
そうやって、皆でカレーを食べていると…
「お前達」
「メラン!」
「とっとと立ち去れと言ったハズだぞ。お前達、遊びに来たのか?」
メランはそう言って、晴夜達に近づく。
(そうは言っても、今は帰る手段が無いけどな……)
晴夜の言う通り、ここに来る時に使っていた飛行機は壊れているため、まだ帰れなかった。
「まぁ、そう言わずに一緒に食べない?カレーは皆で食べるとおいしさが増すんだよ」
そう言って、マナがよそったカレーをシャルルが渡しに行く。
「どうぞシャル」
それを受け取り、メランは一口食べると何か反応を示し、また一口、一口と食べ始める。
「どうしたビィ?」
「辛かったケル!?」
ダビィとラケルがメランにどうしたのか聞く。
「……あたしゃね、ずっと一人でこの島で暮らしてきた。誰かと一緒に食事するなんて、それこそ一万年ぶりだよ。
だからかね、さっきから胃袋が驚いちまってるのさ。誰かと一緒に食べる料理は、こんなにおいしいのかってね……」
その言葉にマナはカレーに目を向ける。
「あたしもね、このカレーを一緒に食べたい人がいるの。
あたし、レジーナがどうしているのかわからなくて、心配で仕方がないけれど、それを確かめる術もなくて……」
「マナ……」
マナの言葉に晴夜もレジーナの事を思い出す。そして、今レジーナがどうしてるかも晴夜は知っている。
「ホントなら今すぐにでも、レジーナの事を取り戻しに行きたい。王女様を目覚めさせて、トランプ王国を取り戻したい。
そのために、もっともっと強くなる必要があるんです!」
「俺も……マナと同じ思いだ。ここで止まるわけにはいかない!」
晴夜も「止まらない」とメランに強く言う。
「あたしにゃ関係ないね。さ、それを食べたら帰りな」
「帰えらない!」「帰りません!」
「マナ、晴夜君」
晴夜とマナはジッとメランを力強く見つめている。
「私からもお願いします!もう一度、チャンスをください!」
「「お願いします!」」
「「お願いします!」」
そう言って、真琴や龍牙達もメラン頼み込む。
するとメランは晴夜にある質問をした。
「一つだけ聞きたい。お前はなぜわしと戦った時、生き物と機械の組み合わせにこだわる」
「えっ?それは、ベストマッチがそうだから……」
ベストマッチだから有機物と無機物を組み合わせられる、それがビルドの力だと話す。
それを聞いていたマナがふと口を開く。
「実は、前から思ってたけど。もし、同じ物質のボトル同士で変身したら、どうなるのかなって?」
――同じ物質での変身、それを聞いて晴夜は考え始める。
「同じボトルで変身すれば、か……そうだ!」
何かを閃いたのか、ポケットから以前セバスチャンから預かったままの白いラビットボトルを出す。
そして、自分のドライバーに2本のラビットボトルを差し込む。
『ラビット!ラビット!』
するとドライバーからラビットのシルエットが二つとも浮かび出た。
「「「「「光った!」」」」」
同じボトルでもいけることを確認し、喜ぶと晴夜はハザードトリガーを取り出す。
「よ〜し、いけるか?」
『ハザードオン!』
ハザードトリガーのスイッチをドライバーに差し込み、レバーを回す。
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
『Are you ready?』
音声が鳴ると、ドライバーから電撃が出てローラビットボトルが爆破した。
「やっぱ、ダメか……」
「まぁ、いきなり試したわけだしね」
ダメだったと全員が思っていたら、晴夜が落ちたラビットボトルを見る。
「いや、同じ成分だから強い干渉が起こった。全ての成分が一つの成分になって凝縮した。
つまりは全体が収縮した力でやれば……」
正直、晴夜が言っていることが複雑過ぎて誰もついていけなかった。
「ラビットラビットの力に耐えられる装置さえ、出来れば……
セバスチャンさん!手伝って下さい!今からハザードトリガーでも耐えられる装置を作ります!」
「かしこまりました!」
「でもよ、材料がないぞ!」
「材料ならある!」
「えっ?どこに……まさか……」
晴夜は壊れた飛行機の部品を使うと言い。自分の持ってきたカバンを開けると、中から作業用の道具が入っていた。
「こんなの持って来たの!?」
「よぉーし!あたしも手伝う!」
「マナに出来るの?」
晴夜達の姿を見てメランは目を閉じると、みんなを見る。
「あの山の麓に鍾乳洞がある。明朝、そこで決着をつけよう」
『ハイ!』
メランが去ると晴夜は自分の時計を見て、時間を確かめる。
「明朝か、時間がない。みんな手伝ってくれないか?」
晴夜が頼み込むとみんな頷き、シャルル達も人間態に変身して、作業を手伝うと言ってくれた。
晴夜の指示のもと、全員でビルドのパワーアップアイテムを製作が行われる。
その日の深夜。みんなが疲れて眠ている中、マナは目が覚めて立ち上がると、晴夜がまだ一人で作業していた事に気づく。
「晴夜君、そろそろ寝ないと体に悪いよ」
「うん。でも、もう少し、これでハザードトリガーを最大限に引き出す事が出来る!」
晴夜は必死にパワーアップアイテムの製作に目を向けており、マナはそんな晴夜の姿を見ていた。
「晴夜君、すごいな。一つの事に一生懸命取り組んでいるから」
「俺なんか、全然凄くないよ、父さん達に比べたらまだまだだよ。それよりもマナの方が凄いと俺は思ってるよ!」
晴夜は凄いとマナが言うが本人はそんなことないと答え、マナの方が凄いと話す。
「えっ?」
「誰かの為に一生懸命なれる、どんな人でもマナは握手を交わして、多く人と繋がりを作るマナは凄いよ!俺なんかより最高に!」
「⁉︎」
晴夜がマナは自分よりすごいと笑顔に言うと、突如、マナが胸を押さえる。
(あ……あれ?何、この胸のドキドキ!)
「マナ?どうした?」
「えっ⁉︎ えっ〜と、なんか手伝おうか!」
「じゃあ、そこの道具取って」
マナが晴夜に作業用の道具を渡す。
(……何だろう、このドキドキ?)
マナは胸を押さえながら、今の自分の状態に疑問を抱いていた…
そして、明朝。洞窟では試練が再び行われているのに、晴夜はまだ作業が終わってなかった。
「晴夜様!まだですか?」
「もう少し……よし!出来た!ハザードの力を最大限に生かすボトルと武器!」
ガラスケースの中には普通より長いボトルが入っており、その横には新たな大剣の様な武器も用意されていた。
「凄いでしょう!最高でしょう!天才でしょ♪」
パワーアップアイテムが完成し、ハイテンションになる。
「じゃあセバスチャンさん、あとお願いします!」
「かしこまりました。ご武運を!」
そして晴夜は急いでみんなが試練を受けている洞窟へと向かった。
一方、洞窟の中では強い地響きが起きていた。
そこには変身したハート達が、ドラゴンとなったメランと戦っていたのだ。
「はぁぁぁぁ!」
キュアハートが走り出し、一緒に飛躍すると拳を放つが、それを翼で受け止められる。
ハートは吹き飛ばされ、壁に激突する。
そこに入れ替わるようにエースが蹴りを叩き込むが、少し怯むだけで、頭突きを叩き込まれる。
「あぁ!」
「大丈夫か?」
「ありがとうございます!」
グリスがエースを受け止めると、グリスはクマボトルをスクラッシュドライバーに差し込む。
『チャージボトル!潰れな〜い!チャージクラッシュ!』
クマボトルの力によりグリスの手が巨大なクマの手となった。
「くらえ!」
巨大なクマの手で攻撃するが、メランはグリスの攻撃を両手で受け止める。
「無駄なことを」
「そいつは、どうかな?」
「何?」
グリスの後ろからクローズとソードが現れ、既にクローズはツインブレイカーにクローズドラゴンを差し込んでいた。
「プリキュア!スパークルソード!」
「これでどうだ!オオラァ!」
『レッツブレイク!』
レッツブレイクとスパークルソードを至近距離で放った。
だが、メランはバリアを展開し、レッツブレイクとスパークルソードを防ぐと、一度全員が集まる。
「あのバリアが厄介だわ」
「それなら、私がロゼッタリフレクションをぶつけて、バリアを相殺します」
「一人だと、難しいぞ」
「そうよ」
「なら、四人でやってみよ!ラブリーフォースアローが使えるんだから、ラブリーフォースリフレクションも使えるんじゃないかな」
「試してみる価値はありそうね」
話し合っていると、メランが尻尾を振って攻撃し、全員は飛躍してかわす。
「なら、私とクローズさんとグリスさんとで引きつけます!」
「任せたよ!」
エースとクローズ、グリスがメランを引きつける。
クローズとグリスはタカボトルとヘリコプターボトルをドライバーに差し込む。
『『(ディス)チャージボトル!潰れな〜い!(ディス)チャージクラッシュ!』』
クローズにタカボトルによる翼が装着され、グリスにはプロペラが装着される。
二人は飛びながら、ツインブレイカーを放つ。
「そんな攻撃が効くか!」
メランが翼で二人を吹き飛ばし、地面へと落とす。
「まだまだ!」
「俺もだ!」
二人はすぐに立ち上がると、グリスはツインブレイカーにボトルを差し込み、クローズはレバーを下ろした。
『シングル!ツイン!ツインブレイク!』
『スクラップブレイク!』
「ときめきなさい!エースショット!ばきゅ〜ん!」
エースもエースショットをメランに向けて放つ。
「何度やっても同じ事だ!」
バリアを張り、三人の攻撃を防ぐ。
「今だ!私達の力をキュアロゼッタに!」
ロゼッタの背中に手を当て、ハート達四人の体が光り出す。
「「「「プリキュア!ラブリーフォースリフレクション!」」」」
ロゼッタのラブハートアローから四葉のクローバーの盾が出来る。
「行きます!」
ラブリーフォースリフレクションとバリアが衝突し、メランのバリアにヒビが入り、相殺されるとメランは驚く。
「何⁉︎」
「やりました!」
バリアが無くなると、クローズとグリスは走ってメランの下へと走って行き、ドライバーのレンチを下ろした。
「行くぞ!龍牙!」
「おお!決めるぞ!」
『スクラップブレイク!』
『スクラップフィニッシュ!』
クローズとグリスが高くジャンプし、ライダーキックの態勢に入った。
「「はあぁぁぁぁぁ〜!」」
二人のライダーキックが決まり、メランにかなりのダメージを与えた。
「今だ!いけぇ!エース!」
エースがラブキッスルージュをメランに向ける。
「ときめきなさい!エースショット!」
エースショットを放とうした次の瞬間、エースの変身が解除された。
「しまった⁉︎」
「ここでか!」
「5分過ぎたんだ!」
「ふん!甘いわ!」
メランは雄叫びを上げると翼を動かし、それにより起きた突風に亜久里以外は吹き飛び、壁に叩きつけられる。
「ふん!」
メランはハートに近づき、一気に足で踏みつける。
「「「「キュアハート!」」」
みんなが声を上げると、ハートは押し潰されまいと持ち上げようとしていた。
「どうした、もうおしまいか?さっきの威勢はどうした?大切な仲間を救うのではなかったのか?何かを止めようとしていたのではないのか?お前達の想いはその程度という事か?
そして、あのビルドというものはどうした?奴は自分の力が怖くて怖気づいたか!?」
「そんな事……ない!そして、晴夜君は怖気づいてなんかいない!」
ハートは完全に立ち上がり、そのまま踏み潰されないように耐える。
「あたしは……絶対にあきられない!
そして、晴夜君も諦めずここに絶対に来る!」
メランの脳裏に、一人のプリキュアを思い出すと、今度はソードが連続で拳をメラン叩き込む。
「トランプ王国を救うまで負けられない!」
だが、次の瞬間。翼でキュアソードに攻撃が叩き込まれ、吹き飛ばされて、壁に激突する。
次はキュアダイヤモンドとロゼッタが同時に走り出し、メランに蹴りを叩き込み、吹き飛ばす。
「万が一にでも可能性があれば」
「私達は最後まで戦います」
「貴様ら……!」
『『シングルフィニッシュ!』』
音声が聞こえると、後ろからツインブレイカーをビームモードで放ったクローズとグリスだった。
「俺たちをわすれてるぜ!」
「あんたはさっき、晴夜が怖気づいたって言ったな!
あいつは、そんな奴じゃない!あいつは誰よりも愛と平和を守るために戦っているんだ!」
「何故、そう思う……」
「あいつは、俺にとっての最高の相棒だからだ!」
叫ぶとクローズ達の攻撃によりメランは岩へと激突し、ハートがメランの前に立つ。
「私達はもっともっと強くなる。強くなってレジーナに会いに行くんだから!」
自分の信念を叫ぶと、ハートは高くジャンプした。
「生意気な!喰らえ!」
メランはハートに向けて、口から炎を放った。
「キュアハート!」
だがハートは、そのままメランの放った炎を突破した。
メランの目に映ったその姿は、かつてのパートナーキュアエンプレスの姿が重なり。瞳に映るその姿に驚いていた。
そしてハートのパンチは寸前で止まるが、メランの周囲に旋風を巻き起こす。
動きが止まった後、限界に達したのか気を失って落ちていくと、彼女の変身が解除された。
「マナ!」
メランはその姿を見て何かを思っていると、遅れてきた晴夜が倒れたマナの元へ駆け込む。
「貴様、遅かったな!怖気づいたと思ったぞ!」
遅れて到着した事に気づくと、晴夜はメランの方を向く。
「俺は絶対に逃げない!トランプ王国を取り戻し、レジーナを助けるまでは最後まで戦い続ける!」
メランに自分の戦う理由を強く語る。
「メラン、俺と一対一で勝負してほしい!」
「良かろう!では!」
晴夜が一騎打ちをメランに申し出た。
それを承諾したメランは体を光らせると、人型と同じくらいになっていく。
――その姿は、まるで仮面ライダーのようだった。
「仮面ライダー?」
「あえて言えば、仮面ライダードラグーン」
銀色にも見える灰色のアーマーを身に纏い、頭部の真ん中に一本の金の角、腹部には赤い宝石の様なものが付いたベルト状の装具が出現し。赤い複眼で晴夜を見ながら、自ら仮面ライダードラグーンと名乗った。
「ドラグーンか」
「ここでお前が勝てば、水晶の鏡をお前達に託そう」
「つまり、俺が勝つかどうかで最終試練の結果が決まるのか?」
「そういうことだ」
「晴夜……頼むぞ!」
龍牙は変身解除した拳を晴夜に向け、後ろにいた六花達も強く頷く。
「ああ、任せろ……!」
龍牙が出した拳を晴夜も拳で当てる。
二人の戦いが始まるなか、龍牙達はマナを連れて二人の戦う場から離れる。
「この試練は、俺一人のものじゃない、みんなとの……これまでの成果を見せる!」
みんなの思いを背負いながらビルドドライバーを装着し、ラビットタンクスパークリングを出し、ドライバーに差し込む。
『ラビットタンクスパークリング!』
ドライバーのレバーを回すと、アーマーが形成される。
『Are you ready?』
「変身!」と高々に叫び、二つのアーマーが装着されると、無数の泡を噴出した。
『シュワッと弾ける!ラビットタンクスパークリング!イエイ!イェーイ!』
スパークリングフォームへと変身したビルドはドリルクラッシャーと四コマ忍法刀を構えていた。そして、ドラグーンは長剣『ドラグーンセイバー』を取り出し構えていた。
「行くぞ!」
「はぁぁぁぁぁ!」
ビルドとドラグーンの武器が衝突し、火花を散らす。
「なるほど、昨日の戦いより腕を上げているな!ならば!」
ドラグーンから翼が出現し、飛びながらビルドに攻撃する。
ビルドはホークガトリンガーとドリルクラッシャーをガンモードにし、ドラグーンに攻撃する。
ドラグーンはそれを全て躱し、ビルドに攻撃を命中させた。
「ぐわぁ!」
攻撃は直撃したがすぐに立ち上がって、再びドラグーンに向かって走り出して攻撃すると、鍔迫り合いとなる。
「聞きたいことがある、貴様ら仮面ライダーの力はどうやって出来ている?」
ドラグーンが仮面ライダーの力は何かと聞く。
「科学だ!」
ビルドが自分達の力の事を強く叫ぶ。
「科学……一万年生きて科学程破滅に通じる道はない!」
「っ⁉︎」
「科学がもたらすものは、人間の愚かな行為による破壊!それが科学が破滅する道だ!」
「ッ‼︎ そんな事はない!科学は人を幸せに出来る!平和利用出来る!俺は科学の可能性を信じてる!」
拳をぶつけながらビルドが科学の力を強くドラグーンに言う。
そして、二人が一定の距離を取る。
「では、お前のあの暴走装置はどう説明する?
自我を失うような物を、どう平和に利用する」
ドラグーンはハザードトリガーをどう利用するのかと問う。
「あれは、禁断のアイテムだ!本当は作っちゃいけないかった!」
「では、なぜ貴様の父はそんなものを作った!
そんなものを作れば、多くの人が傷つくとわかりながら作ったなど、やはり科学は破滅する道だ!」
ドラグーンが剣でビルドに攻撃しながら叫ぶ。
「もし、本当にそうだったら……今の俺がそれを変えてみせる!」
ドリルクラッシャーをガンモードへと変える。
『Ready go!』
『ボルテックブレイク!』
ビルドはドリルクラッシャーにボトルを差し込み、ホークガトリンガーと共にドラグーンに攻撃する。
しかし、ドラグーンは長剣を盾にして攻撃を防ぎ、カウンターで剣を振るいビルドに命中させる。
「ぐわぁぁぁ!」
「その程度の力でよく言えたものだな!」
ビルドが倒れていると離れて見ていた龍牙を見る。
『その力で、多くの人の明日を……未来を……守ってきただろ!
それを今、実現させてるのは、桐ヶ谷拓人博士の息子、桐ヶ谷晴夜……お前だろ!』
「……最悪だ。こんな時に思い出しちまうなんて……」
あの時、スマッシュを作ったのは父だと聞かされた時、クローズに励まされた言葉を思い出す。
「龍牙のバカに言われたあの言葉が、今の俺を作ってくれた……
あいつだけじゃない、和也、マナやみんなの思いを受け……正義のために、そして多くの人の明日を守る為にライダーシステムを使ってきた!
それが、父さんがライダーシステムを作った本当の願いだと信じて!」
ビルドがみんなに支えられ、今日まで戦って来れたと語ると、ハザードトリガーを出した。
「俺は、俺のやり方で今の俺を超える!そして、レジーナの元にたどり着く!」
ハザードトリガーのスイッチを押し、ドライバーに差し込む。
『マックス!ハザードオン!』
「そう言って、その暴走装置をまた使うのか?」
ドラグーンがそう問う中、ビルドはガラスケースから完成させたボトルを出し、そのボトルを振って上の栓を回す。
「それは……」
『ラビット!』
音声が鳴ると長いボトルを半分に折り、ドライバーに差し込む。
するとボトルの前に二つのラビットのシルエットが浮かぶ。
『ラビット&ラビット!』
『ドンテンガン!ドンテンガン!』
「ビルドアップ!」
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
ハザードライドビルダーが出現し、ビルドと重なりハザードフォームのビルドが現れると、後ろから紅い兎のようなユニット――『ラビットラビットアーマー』が現れ、そのユニットがパージされた。
『Are you ready?』
『オーバーフロー!』
ドライバーから音声が鳴ると、ビルドはパージされた部品を拾うかのようにジャンプし、ビルドに装着される。
『紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』
「なんだよ、あれ!」
「あれが、ギュインギュインのズドドドドド……」
「二つのラビットボトルが合わさった力……」
「晴夜君が作り上げた。新アイテム……」
「これが、晴夜さん新たな姿……」
「こんな姿になるとは、驚きです」
ビルドの今の姿は、ハザードフォームの面影を残しつつ、紅の色一色に染まったアーマーを持ち、後ろには兎の長い耳のようなモチーフの加速マフラー『マフラビットアクセラレーター』が施されていた。
新フォーム『ラビットラビットフォーム』を見て全員が驚く中、新たなフォームを装着したビルドがドラグーンに向かって行く。
「ハァァッ!」
「グゥッ!」
ビルドの繰り出す拳や蹴りは早く、そして重く、ドラグーンは防御することに精一杯だった。次のビルドの拳がドラグーンの防御を崩す。
「この、力は……自我を失った時と同じ。なのに、なぜ意識が……」
今までのビルドならこの力が発動している最中は意識を失うはずが、いまは意識を保ちながら、力を自分のものへと変えている。
今ビルドが使っているボトルには、二つ折りにすることで、ラビットとラビットといった同ボトルの成分が干渉して万能調整剤『スタビライザヴェイパー』が生成される。
生成された調整剤によってハザードトリガーの強化剤『プログレスヴェイパー』を抑制し、強化剤の濃度を自我を失うギリギリに抑えることで自我を保ったまま、オーバーフロー状態と同等の戦闘力を発揮することができるのだ!
「俺はもう、自分を見失ったりはしない!
この力は、完全に俺のものだ!」
ビルドの素早い動きにドラグーンは反応出来ず、ビルドの攻撃が続いて決まる。
「はぇぇ……」
「速すぎて、目がついていけない」
ビルドの新たなフォームの速さに、龍牙達の目でも付いていけないと呟く。
「どこまで、強くなるんだ!」
「これが正義に燃える力!仮面ライダービルドの力だ!
フルボトルバスター!」
ビルドが叫ぶとドライバーから大剣の様な武器が形成されて現れた。
フルボトルバスターと名付けられた武器を握るとグリップが曲がり砲撃用へと変わり、クアッドフルボトルシリンダーにボトルを入れる。
『ラビット!』
キャノンモードにしたフルボトルバスターをドラグーンに向けてトリガーを引く。
『フルボトルブレイク!』
赤いエネルギー砲弾が発射され、ドラグーンが防御するが耐えられずに命中し、防御に使った腕を庇う。
更にボトルをフルボトルバスターに入れる。
『ラビット!パンダ!ジャストマッチデース!』
ドラグーンは剣を構えるが、ビルドは気にせずトリガーを引く。
『ジャストマッチブレイク!』
赤と白の混じる砲撃を長剣で切ろうとしたが剣は吹き飛び、更にドラグーンにダメージを与える。
そして、今度は3本のボトルを差し込む。
『ラビット!パンダ!タカ!ミラクルマッチデース!』
音声が鳴ると、ドラグーンはシールドを展開して構える。だが、ビルドは怯まずトリガーを押す。
『ミラクルマッチブレイク!』
今度はさらに大きくなった赤いエネルギー弾がドラグーンの展開したシールドを砕く。
「ここまで、パワーが……!」
「俺達は必ずレジーナを取り戻して!愛と平和の世界を守るために、この力を使う!」
ビルドが叫ぶとドライバーのレバーを回す。
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
『Ready go!』
『ハザードフィニッシュ!』
ビルドが高くジャンプして、キックの態勢に入る。
そして、ビルドの蹴る足が脚部の『ジャンプチャンプレガース』に搭載された次元伸縮バネ『ディメンションスプリンガー』の影響で伸びた。
「「「伸びたー!」」」
「足が伸びましたわ!」
「それ、兎と関係ない!」
足が伸びた事に驚く六花達。しかし、ビルドの伸びた足はドラグーンに届かず、ドラグーンが伸びた足を蹴ろうとする。
すると…
『ラビットラビットフィニッシュ!』
伸びた足が縮んで、その勢いでドラグーンを吹き飛ばす程の勢いのライダーキックを放つ。ドラグーンは岩へと激突し、同時にビルドは着地した。
「これが、仮面ライダービルドの力……」
ドラグーンが立ち上がろとすると、フルボトルバスターを目の前に向けていたビルドが既に立っていた。
(負けたよ……)
ドラグーンがそう思うと、突然ビルドが倒れて変身解除してしまう。
「何……」
「「「「「晴夜(君・さん)!」」」」」
五人が晴夜に駆け寄ると、晴夜からイビキが響き渡る。
…寝てしまっているようだ。
「「寝てのんかよ!」」
「疲れてのよ」
「夜遅くまで、今日のためにずっと頑張っていらしたから」
「今は寝かしてあげよ」
亜久里が倒れていた晴夜に近づく。
「晴夜さん、素晴らしかったです。あなたは、暴走装置の力を完全に自分の力へと変えました」
ドラグーンから元の妖精の姿に戻ったメランが晴夜に近づき、彼からもマナと同じ様に何かを思うのだった。
「ん……」
「お目覚めですか?」
晴夜が目を開けると、日が昇ろうとしていた清々しい青空が目に入り、セバスチャンが近くにいて龍牙と和也が後ろにいた。
起き上がると、マナ達がメランと話しているのが見えた。その手に水晶の鏡があるのも見えた。
「やったのか……」
「ああ!やったんだぜ!」
「一番良いところはお前に殆ど持っていかれたがな!」
起きがった晴夜はメランの元に向かう。
「晴夜君!水晶の鏡!もらえたよ!」
水晶の鏡を晴夜に見せる。
「それだけじゃなく、晴夜やっとあの暴走装置を自分のものにしたわね!」
「カッコよかったですわ!あの兎同士のフォーム」
「うん!あれならレジーナを取り戻せるよ!」
「素晴らしかったですわ!晴夜さん!」
「いいな、あたしも見たかったな」
みんなが晴夜がハザードトリガーを使いこなせる様になったことについて話していると、メランが背中を向けて語る。
「かつて、私達は巨大な闇の勢力と世界の破滅を求める種族と私達は、死力を尽くして戦った」
「世界の破滅を求める種族……?」
メランの言う種族について晴夜が考えていると、メランは語り続ける。
「仲間が次々と倒れ、誰もが諦めかけていたその時、私のパートナーキュアエンプレスが言った……『私、絶対諦めない』と」
語り終えるとメランはマナに近づく。
「お前は、私のパートナーとよく似ている。そして……」
今度は晴夜に近づく。
「桐ヶ谷晴夜……お前の可能性を信じる心、お前もキュアエンプレスと似ている。
わしも信じよう、科学の可能性をお前はそれを体現させた」
晴夜の新たな成長にメランも科学の力を信じると言った。
「メラン……ありがとう」
晴夜は髪をかきながら礼を言うと、迎えのヘリが見えてきた。
「後は、お前達に任せたよ」
「なあメラン、俺たちと一緒に来ないか?」
「そうだよ、一緒にジコチューとスマッシュを止めよ!」
晴夜とマナが言うとメランは行けないと答え、メランは晴夜達も別れを告げて、晴夜達は大貝町へと帰っていく。
「キュアエンプレス、これでいいんだな」
メランは花束を伝説のプリキュアの墓の場所へと置く。
「だが、信じられる。今のプリキュアと仮面ライダービルドなら、絶対に負けないと!
……後は、あの上城龍牙がどちらへ転ぶか?」
龍牙の事が気になるメラン、一体龍牙からメランは何を感じたんだろうか…
今はまだ、それを知る時では無い…
次回!Re.ドキドキ&サイエンス!
第35話 最大の危機!逆転を呼ぶのは、奇跡のパッドとタンク!
おまけ
ドラグーン「科学・・・一万年生きて科学程破滅に通じる道はない!」
スーパーマサラ人・ナチスのドイツ軍人「ダニィ!?」
ハザードラビット束「も〜何言ってるのかな、このトカゲは♡」
バンノ「科学が破滅を呼ぶなんて・・・」
デューク「その様な事が」
黎神「あるわけがないだろうがぁぁぁぁぁぁ!!」
いっくん・ベルトさん・マジモンの神・ゲーマーM「・・・」〈チベットスナギツネの目
安心と信頼(なんて出来る訳がない)の科学者達。
完