Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 は、メランとの戦いでマジカルラブリーパッドを手に入れたが、何故か使う事が出来ずにいた…」

幻冬「そんな時、リーヴァとグーラが本格的に活動を始め、ビルド達は彼らと決着をつける事になりました!」

晴夜「町のみんながジコチューにされそうになったり、ヘルブロスが出てきたり、ラビラビフォームが攻略されたり、マジカルラブリーパッドが割られたりとかーなーりヤバい状況でしたが、割れたラブリーパッドの破片が五枚のタブレットに強化変化!更に秘密兵器として隠していたタンクタンクフォームの活躍もあり、リーヴァとグーラによる合体ジコチューを倒す事が出来たのでした!!」

龍牙「おーい!今夜は祝勝パーティだぞ!焼肉パーティタイムだぞぉ!!肉たくさん持ってきたぞぉぉぉぉ!!!」

和也「野菜もたっぷりあるぞヒャッハーーーーーーッ!!」

晴夜「フゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーッ!!夜は焼肉っしょーーーーーーー!!!!」

幻冬「第36話、始まります。
……あっ、牛カルビもありますか!?」


第4章『エボルト&もう一人のビルド編』
第36話 文化祭で大パニック!


激闘から数日経ち、しばらくは何事もなかった。

そんなある日、晴夜の家の地下室で幻冬を呼び、なぜ仮面ライダーになったのかを聞いていた。

 

「なるほど、総一郎叔父さんから、ボトルとドライバーを貰ったって訳か……」

 

「はい……まさか、あの人が皆さんが戦っていた敵とは知らなくて」

 

幻冬は総一郎がスタークだと知らず、ボトルとドライバーを渡されたと話す。

 

「いいじゃねえか!仲間が増えたんだぜ!」

 

「お前なあ……まあ、ドライバーも確認したけど、何も細工は無かったしな(でも、何を考えてるんだ?叔父さんは?)」

 

晴夜は総一郎の考えが理解出来ず、考えていると龍牙が話を変える。

 

「なあ、それよりも!俺のスクラッシュドライバーどうだ?」

 

この間の戦いで龍牙のスクラッシュドライバーは壊れ、未だ修理の余地がない。

 

「ん?ああ、悪いけど完全に壊れたから修理するなら、結構時間かかるぞ」

 

「マジかよ!ったく、どうすんだよ……」

 

まだ修理の余地が無いと知った龍牙はガッカリし、壊れたドラゴンスクラッシュゼリーに触った。

すると、スクラッシュゼリーが爆破して、ドラゴンゼリーが黒いフルボトルのサイズへと変わった。

 

「アッツーーーッ!あついんですけど!」

 

龍牙の手から落ちたボトルを晴夜が拾う。

 

「ボトル……なんで?」

 

なぜか、龍牙が触っただけでボトルが出来た事に驚き、龍牙の方を向く。

 

「なんだよ?」

 

「いや……あれ?」

 

急に晴夜の視界がボヤけ、そのまま晴夜は倒れてしまった。

 

「せ、晴夜さん!」

 

「おい!晴夜、大丈夫か!おい!」

 

倒れた晴夜を龍牙と幻冬が揺する。晴夜の顔がかなり赤くなっていた。

 

 

 

翌日。大貝第一中では、明日に行われる文化祭――大貝祭の準備が進められていた。

 

「晴夜、過労で倒れたの!?」

 

「昨日、いきなりな」

 

龍牙が昨日晴夜が倒れた原因を真琴、六花に話していた。

 

「まあ、最近一番頑張っていたから疲れが溜まってたのよ」

 

確かに、ラビットラビットやタンクタンクなど新しいフォームを完成させるのに無理し過ぎたと三人が話していた。

 

「明日くらいには、元気になってるはずだぜ」

 

三人が話しながら準備を続けると、しばらくして校門に全生徒が集まる。

 

「ふーっ、準備完了!

いよいよ明日の土曜は文化祭!みんな!楽しもうね!」

 

「「「「「おーっ!」」」」」

 

マナの掛け声の共にみんなが叫ぶ。

 

「今日も会長は頑張ってますねー」

 

「フン、いつか倒れなきゃいいけどな」

 

「お疲れ様」

 

桃田と二階堂がそんな事を言い合っている一方、六花がマナを労う為に彼女の肩をポンと触れた途端、マナは糸が切れた人形のように倒れてしまった。

 

「ちょっと!マナ!」

 

「マナ!大丈夫かよ⁉︎」

 

倒れたマナに真琴と龍牙、六花が駆け寄る。

 

「ダメ……」

 

文化祭を翌日に控えたその日、マナまでも晴夜と同じようにダウンしてしまったのだった。

 

 

それから、晴夜を除いたメンバーが集まりマナの部屋でマナの介抱をする。

 

「過労だって」

 

「倒れたと聞いて、本当に心配しましたわ」

 

体温計も高くなっており、熱を出していた。

「大丈夫か、マナ?」

 

「そんなに疲れが溜まっていたなんて……」

 

皆はよく考えてみれば、マナはこの前の大変な事件の後、休みなく文化祭の準備で動き回っていた事を思い出した。

 

「それって冗談抜きでヤバいと思いますけど?」

 

幻冬がマナの無茶の行動を聞いて思った。

 

「でも、みんな文化祭楽しみにしてたし、ついつい張り切っちゃったんだよね」

 

「それで倒れちゃ世話無いでしょ」

 

「ごめんなさい……」

 

マナは無理していた事をみんなに謝る。

 

「まぁとにかく、病人は大人しく寝てる事だ」

 

「熱もあるんだから、明日は休みなさい」

 

「ええっ!?文化祭は―――!」

 

「休みなさい!」

 

「はい、分かりました……」

 

六花と和也に休めと言われ、仕方なく休む事にした。

それからしばらくして、龍牙達は自分達の帰路に経つ。

 

「本当にマナったら、幸せの王子なんだから」

 

「幸せの王子?どなたですの?」

 

帰り道を歩く六花に亜久里が尋ねる。

 

「昔あった、童話の主人公だよ」

 

「マナにそっくりだもん。後、晴夜君にも似ているんだよ」

 

「確かに、誰かのため頑張ってる所がマナと晴夜は似てるからな」

 

「……」

 

 

 

幸せの王子と言う言葉が気になった亜久里は図書館で幸せの王子を借り、部屋で読み始めた。

 

「むかしむかし、ある町に、美しい宝石と金箔で飾られた王子の像がいました。優しい心の持ち主だった王子は、出会ったツバメに頼んで、自分の宝石を町の貧しい人々にに届け始めました」

 

ここまで読むと幸せの王子は確かにマナと晴夜に似ていると思い、そのまま読み続ける。

 

「最初は剣のルビー、次は瞳のサファイア、それだけではとても足りず、王子は全身の金箔を人々に分け与えました。

そして……えっ⁉︎そ、そんな……!」

 

その結末を見て、亜久里は驚きの声を上げたのだった。

 

 

 

それから、しばらくして亜久里は何かを決意し、晴夜の家へとやってきて、地下室の扉に足を踏み入れる。

 

「晴夜さん……」

 

〈ドカァーーーーン‼︎〉

 

亜久里が言いかけるといきなり爆発が起こり、部屋中が煙に覆われていた。

 

「な、なんですか?」

 

「出来たー!」

 

爆煙の中から晴夜がゴーグルをつけながら、身体中汚れて現れた。

 

「凄いでしょ!最高でしょ!天才でしょ!」

 

いつものフレーズでハイテンションに叫ぶと、続いて龍牙も現れた。

 

「それより、これどうするんだよ?」

 

煙が晴れると、地下室の部屋はめちゃくちゃになっていた。

 

「晴夜さん――!」

 

声が聞こえて振り向くと埃被ったゴーグルを取る。

 

「あれ?亜久里ちゃん、いつから?」

 

「あなた!熱を出していたはずです!何をしてるのですか!」

 

「何って?クローズの強化アイテムを……」

 

「そうやって、他人の為に尽くしては身体が持ちません!寝てて下さい!」

 

そう言うと亜久里は強引に晴夜をベットに寝かす。

 

「亜久里ちゃん?」

 

「良いですか!今のままでは幸せ王子様なのでいけません!」

 

「はい?」

 

「龍牙さんも!ちゃんと監視して下さい!」

 

亜久里はそのまま地下室の扉を思い切り閉めて出て行った。

 

「……なんで?俺は怒られたの?」

 

晴夜は自分が怒られた理由がわからずにいた。

 

 

 

 

その頃、ジコチュークラブボウリング場ではベールがイーラとマーモに何かを渡そうとしていた。

 

「何だそれ?」

 

「ブラッドリング。強力な魔力を秘めたアイテムだ」

 

ベールがイーラとマーモにブラッドリングと名付けられた指輪を見せる。

 

「着けてみるがいい。見違えるほど強くなれるぞ」

 

「ホントかよ?」

 

そう言って疑いながらも二人はブラッドリングを指にはめた。

すると力が溢れ、強くなり、ジャネジーが上がるのも感じる。

 

「それと俺が今日からジコチュー軍団のナンバー2だ。お前達は俺の手足となり、その力で人間界を支配するのだ」

 

「あなたがナンバー2?」

 

「何を偉そうに」

 

「大人しくしてた方が身のためだぞ」

 

「調子に乗んなよ」

 

「とんだおバカさんね!自分が与えた力で―――」

 

「やられちまうんだからな!」

 

二人がベールに襲い掛かろうとする。

その前にベールが指を鳴らすと、ブラッドリングから電撃が起こり、イーラとマーモがダメージを受けた。もう一度鳴らすと、電撃が収まった。

 

「は、外れない!」

 

「騙したわね!」

 

「騙される方が悪い」

 

二人がブラッドリングを外そうとするが、外す事が出来ず、ソファからベールが立ち上がる。

 

「そのリングは、リーヴァとグーラのジャネジーから生み出したものだ」

 

「と言う事は……」

 

「まさか、あなた……!」

 

これを聞き、このリングはリーヴァとグーラがベールに倒された事を意味している事を理解した。

 

「さっさと俺の前に跪き、忠誠を誓え。リーヴァとグーラのようになりたくなかったらな」

 

「しばらく見ない間に随分と偉くなったもんだな〜」

 

そしてその様子を、離れたところから総一郎が観察していた。

 

 

 

 

そして文化祭当日となり、ありす、和也、亜久里と幻冬も学校に来ていた。

 

「遂に始まりましたわね、文化祭!」

 

「みんな、賑やかなだな〜」

 

「しゅご~い!」

 

「学校でお祭りなんて面白いランス~」

 

「マナは家で休んでるの?」

 

「うん。シャルルが見張ってるハズよ。晴夜君の調子は?」

 

「今日は大人しくしてはずだ。晴夜のおばあさんも見てくれてるからな」

 

みんなが話していると、一人のおばあさんは六花達に近づく。

 

「あのー、来客用のスリッパはどこかしら?」

 

「ああ、はい」

 

お年寄りの女性がスリッパはどこかと尋ねた。

 

「どうぞ!スリッパです!」

 

「ああ、助かったわ。ありがとうね」

 

「いえいえ」

 

「マナ⁉︎何でいるのよ⁉︎」

 

スリッパを渡したのは、なんと家で寝ていたハズのマナだった

 

「シャルルが見張っていたんじゃ……」

 

「止められなかったシャル……」

 

マナを止められなかったとシャルルがみんなに謝る。

 

「一晩寝たからもう大丈夫だよ!」

 

「そんなワケ無いでしょ!」

 

みんなは勝手にマナが来た事に怒っていると。

 

「あ〜の、娘の教室に行きたいのですが……」

 

「はい!ご案内しますね!」

 

男性が娘の教室に行きたいと言い、これを聞いたマナは案内しようとした。

 

「ちょっとマナ!」

 

幸せの王子の事を思い出した亜久里はマナの制服の首元を掴み、保健室へと引っ張って行った。

 

「え⁉︎ あ、亜久里ちゃん!」

 

亜久里はマナと保健室に向かった。そして無理矢理ベッドの上に乗せられたマナは、上に毛布を掛けられた。

 

「あなたは分かっているのですか!町の人に尽くした幸せの王子はボロボロになって、最後は鉛の心臓だけになってしまうのですよ!」

 

「はあ……」

 

亜久里は幸せの王子の童話の結末を語り出す。

 

「皆さんは幸せの王子に頼り過ぎです!ここはわたくしに任せて下さい」

 

「ちょ、ちょっと……!」

 

「あなたは絶対安静です!お目付け役に後でありすさんと和也さんを呼んでおきます」

 

 

「お願いします」

 

そう言って亜久里は、保健室を出て行った。

それを見ていた幻冬と龍牙、真琴は。

 

「円さん、いつに増して迫力があるような……」

 

「晴夜、もしここにいたら間違いなく、保健室送りだったな」

 

「幸せ王子の話をしてから、なんか変わったわね」

 

 

その頃、学校の廊下で副会長の十条が悩んでいた。

 

(遂に……副会長の僕が責任者になってしまいました……

何事も無く終わりますように……)

 

「副会長!大変です!」

 

そんな願いを覆すように、十条の周りには多くの生徒達が集まった。

 

「来場者が予想以上で、パンフレットが無くなってしまいました!」

「迷子が頻発しています!」

「トイレが混んでいます!」

 

「どうしましょう副会長!」

 

「ど、どうしよう……」

 

「やっぱり会長がいてくれないと……」

 

「マナは来ません!」

 

生徒全員がマナの存在が大きいと感じていたその時、彼らの前に亜久里が現れた。

 

「あなた達は文化祭実行委員ですわよね?

だったらその程度のトラブル、人に頼る前に、ご自分で何とかしてみなさい!

物事を成し遂げようとするには、相応の苦労と努力が必要なのです!

自分が苦労せず問題が解決して、そこに価値などありますか⁉︎いえ!ありません!」

 

亜久里が実行委員の生徒に叫ぶとそのまま歩き去った。

 

「想像以上のふがいなさですわね。マナの苦労が忍ばれるものです。

こうなったら、ビシバシ行きますわよ!」

 

ビシバシ行こうと決意し、次の場所へ向かった。

 

しばらくして通りかかった六花が見たのは、亜久里に……小学生の女の子に言われてふがいなさを痛感して落ち込む生徒達の姿だった。

 

「ど、どうしたの?」

 

亜久里に色々と指摘された生徒達が口を揃えて言う。

 

「何も言い返せませんでした……」

 

「……?」

 

 

一方、マナ達のクラスの二年二組では、ウェイトレスをしていた真琴が生徒達に囲まれていた。

 

「ヤベェ、なんとかしねえと……」

 

その様子を見ていた龍牙達はなんとかしようと考えていると、

 

「しっかりしなさい!出し物とはいえ、あなた達は喫茶店のスタッフでしょう!」

 

「亜久里ちゃん!」

 

「その自覚を持って、毅然と対応してみせなさい!」

 

今度は教室の方に亜久里が来て注意した。

 

「「「はい……」」」

 

「いつもより厳しいな……」

 

亜久里は教室を後にし、保健室へと戻った。

 

 

その頃、保健室では。

 

「熱は下がったみたいですわね」

 

ありすが体温計を見ると、マナの体温は平熱になってた。

 

「それじゃあ―――」

 

「だーめ。ですわ」

 

ベッドから出ようとしたマナを幻冬が戻す。

 

「もう少し休んで下さいよ」

 

今保健室にいるのはマナとありすと幻冬だけだった。和也は一応マナの両親に連絡を入れていた。

亜久里が保健室に戻って来る。

 

「亜久里ちゃん……」

 

「全く皆さん、しょうがないですわね!」

 

「何をしていたの?」

 

「学校の皆さんを鍛えていたのです!

この学校の生徒達は、童話の人々と同じです。幸せの王子から溢れ出る愛に頼ってばかりで……!」

 

「いや、別にあたし気にして無いし……」

 

「そうやってあなたも甘やかすからいけないのです!

このままでは皆さん、面倒な事を人任せにする心の持ち主になって、ジコチューにされてしまいますわ!その上マナまでボロボロになってしまったら、一体どうするのですか!

そうしないためには、一人一人が強くならなければいけないのです!」

 

亜久里の発言に、マナは何やら不満そうな顔していた。

 

「何か言いたそうですわね」

 

「確かに亜久里ちゃんの言う通り、みんな強くなれたらそれが一番かもしれない…

でもね、あたしだって何でも出来る訳じゃない。晴夜君も言ってたよ?それぞれ出来る事と出来ない事があるって。

そんな時、誰かを手伝ったり、助けて貰った時に、胸がドキドキすると言うか……キュンキュンすると言うか……そう言う気持ちも、凄く大事な気がするの。それに、学校のみんなだって人に頼ってばかりじゃないと思うよ」

 

マナがそう話すと和也が保健室に入ってきた。

 

「一応、健太郎さんに電話してきたけど、マナ、お前勝手に家出たらしいな」

 

それを聞いて全員が驚く。

 

「まさか、何も言わないで出て来たのですか?」

 

「だって、文化祭が……」

 

マナの行動に呆れて何も言えなかったその時、謎の轟音が保健室まで響いた。

 

「何か……」

 

「大きな音が……」

 

「したよね……」

 

「何だ今の音?」

 

幻冬が窓から外の様子を見る。

 

「外の方が騒がしいですけど?」

 

「何かあったの?」

 

保健室のドアを開けたマナはたまたま通りかかった生徒に話を聞く。

 

「キャンプファイヤーのやぐらが、崩れたそうなんです!」

 

「えっ⁉︎」

 

先程の音は、キャンプファイヤーのやぐらが崩れた音だった。

 

「どうしましょう会長!」

 

「やっぱり、皆さんダメダメですわ!」

 

轟音が聞こえて駆け付けたマナ達が見たのは、グラウンドで崩れたキャンプファイヤーのやぐらと、周りにいた生徒達だった。

 

「手伝え桃田」

 

「あ、はい!」

 

すると、周りにいた生徒の内の二人が丸太を運びに向かう。

 

「二階堂君⁉︎」

 

「まだ後夜祭まで時間がある!会長も言ってたろ。みんなで楽しもうってな」

 

「そうさ!楽しもうぜ!みんなでよ!」

 

その言葉に動かされた生徒達が、みんなで力を合わせてやぐらを直し始めた。

 

「これは……」

 

マナに頼りきりだった筈の生徒達が自ら行動した事に亜久里は驚く。

すると、亜久里達の前に生徒が集まって来た。

 

「あのー……さっきあなたに言われた後、自分なりに考えたんだ」

「パンフレットの代わりに、各教室の出し物を図にして貼り出したり、校門で親子連れに名札を渡したり、迷子になってもすぐ親に連絡出来るようにしたの」

「体育館のトイレを解放したら、混雑が解消したよ」

 

先程亜久里に怒られた生徒達が、自分なりの考えでトラブルを解消出来たと話した。

 

「いえ……」

 

亜久里の指導は、生徒達に大きな影響を与えていた。

 

 

同じ頃、マナ達のクラスの喫茶店で大声で喋ってた生徒が注意を受け、プシュケーが黒く染まり出した。

 

「いいじゃん。好きなようにお茶すれば」

 

注意された生徒の心にイーラが囁く。

 

「お前の望み、叶えてやるぜ」

 

指を鳴らすと同時にプシュケーが真っ黒に染まり、取り出された。

 

「暴れろ!お前の心の闇を解き放て!」

 

闇を加えたプシュケーからカップジコチューが生み出され、教室内で暴れていた。

そして、教室から出たジコチューはグラウンドに出てやぐらを直していた生徒達に襲い掛かろうとする。

 

「文化祭の邪魔はさせるか!帰れ怪物!」

「そうよそうよ!」

「俺達が相手だ!」

 

生徒達がやぐらを守るようにして立ちはだかる。すると…

 

『ラビットラビットフィニッシュ!』

 

音声が響き渡り、強烈なキックがカップジコチューを吹き飛ばし、何者かが生徒達の前で着地した。

 

「何⁉︎誰だ⁉︎」

 

「俺だけど?イーラ」

 

「ビルド!」

 

ラビットラビットフォームへと変身したビルドが現れ、生徒達を救った。

 

「だ、誰だよ?」

 

二階堂の問いにビルドは振り向かずに名乗る。

 

「仮面ライダービルド。作る、形成するって意味のビルドだ。以後お見知り置きを」

 

 

「晴夜君!」

 

「あいつ、いつ来たんだよ!」

 

突然、ビルドが現れた事にみんな驚く。

 

「とにかく、どこか早く人目につかない場所は……」

 

「あそこよ!」

 

マナ達は変身するために、占いの館のテントの中へ入り、全員はドライバーにボトルを、コミューンにラビーズをセットした。

 

『ウェイクアップ!クローズドラゴン!』

『ロボットゼリー!』

『デンジャー!クロコダイル!』

 

龍牙達はボトルをドライバーに差し込み、ランナーとビーカーが現れる。

 

『Are you ready?』

 

「「「変身!」」」

「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」

「プリキュア!ドレスアップ!」

 

龍牙に形成されたアーマーが装着され、和也と幻冬の身体に液化装備『ヴァリアブルゼリー』を硬化させたものが装着されて、マナ達四人は光に身体が包まれ、光から現れると姿を変え、亜久里はアイちゃんから出た光線から出現したラブアイズパレットにより七つの炎のシルエットに包まれ、大人へと姿を変えると、その後全員の変身が完了した。

 

『Wake up burning!Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!』

『ロボットイングリス!ブラァ!』

『クロコダイルインローグ!オラァ!〈キャー!〉』

 

「みなぎる愛!キュアハート!」

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

「勇気の刃!キュアソード!」

「愛の切り札!キュアエース!」

 

「「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキプリキュア!」」」」」

 

ハートにクローズ達も変身を完了し、ビルドと共にやぐらを守り、ジコチューを生徒たちから遠ざけた。

 

「何だお前達!?」

 

「強ぇ!」

 

「あたしはキュアハート!みんなに助太刀するわよ!」

「愛を無くした悲しいコーヒーカップさん!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻して見せる!」

 

ハートマークを作り、いつもの決め台詞を言う。

 

「来るのが遅いだろ〜」

 

「そう言うお前は、何一人でカッコつけて登場してんだよ!」

 

グリスがビルドの頭を叩く。

 

「ええい、プリキュアに仮面ライダーめ!」

 

「イーラ!あなたもういい加減、こんなバカな事は止めたら⁉︎」

 

「うるさい!俺に命令すんな!」

 

「奴らはどうしたんだ?」

 

いつもならいる筈のリーヴァとグーラの姿が見えなかった。

 

「あん?ああ、リーヴァとグーラなら、ベールが消しちまったからもういねぇよ」

 

イーラはリーヴァとグーラが消えたことをビルド達に告げた。

 

「ジコチュー!お前の本気、見せてやれ!」

 

イーラがブラットリングをビルド達に向ける。

 

(何だあの指輪?)

 

すると、ジコチューにエネルギーの腕が数本作り出され、全員に襲い掛かった。

 

「何これ⁉︎」

 

「いつもより……!」

 

「パワーが……!」

 

「上がっている!」

 

「感じがします!」

 

「あいつら、以上だ!」

 

「でも、何でいきなり!」

 

「こんな強さを!」

 

「一体どういう事だ⁉︎」

 

全員がカップジコチューの攻撃を避ける。

 

「ブラッドリングが生み出したジコチューはスピード五倍、パワー十倍!そして態度は百倍だ!」

 

ジコチューが放ったアッパーがガードしたビルド達を上に吹き飛ばした。

 

(あのリングの力か!)

 

そしてジコチューの手でカップの中に入れられ、高速で回り始めた。

回り終わると同時に中から出るが、皆目を回し、そのまま倒れてしまった。

 

「気持ち悪い〜」

 

「まだフラフラする……」

 

「油断しました……」

 

フラフラになりながらもダイヤモンド達は立ち上がるが、ハートとビルドだけは危機的状況になっていた。

 

「おい!大丈夫か?」

 

二人は治りかけの状態だった為かなりヤバイ状態になっている、しかもビルドはまだきついはずなのにラビットラビットフォームに変身している。あと1回でも回されたら吐きそうな状況となってしまっていた。

 

「キュアハート!ビルド!」

 

「無理も無いわ。ただでさえ体調が悪かったのに……」

 

「これじゃあ、ラブリーパッドも使えませんわ……」

 

「わたくしが時間を稼ぎます!乗り物酔いには強い方ですの!」

 

「エース……」

 

エースが一人でジコチューとの戦いに向かうと、心の中でマナの正しさを感じていた。

 

(正しいのはマナの方でしたわ。童話の中の人々は、幸せの王子を鉛の心臓だけにしてしまったけど、この学校の皆さんは違った!マナから貰った愛で、自分の心に芽生えさせている!)

 

ジコチューにラッシュを繰り出し、心の中で呟く。

 

「お互いに愛を与え合う事で感じるドキドキ、キュンキュン、その胸の暖かさを知っている。そして、それは……わたくしの心の中にも!」

 

ジコチューが避け、エースに攻撃をしようとした次の瞬間。

 

『クラックアップフィニッシュ!』

 

ローグのライダーパンチが決まり、エースの危機を救った。

 

「一緒に行こう!エース!」

 

「ええ!皆さんの大切な思い!守って見せましょう!」

「エースミラーフラッシュ!」

 

三つの長方形の鏡がジコチューの周りを囲み、マジカルラブリーパッドの画面の上で三角を描く事で鏡面からの光のエネルギーが互いに連結し、エースミラーフラッシュを放った。

 

「な、何だこれは!」

 

「あれは……エースの新しい技?」

 

「ラブリーパッドの奇跡ですの……?」

 

エースの新たな技に驚いているとビルドはある事を思い出す。

 

「おい、龍――じゃなくて、クローズ!」

 

「あん?」

 

生徒たちがいる場で本名を言いそうになったビルドはクローズに何か投げ渡す。

 

「俺が使うはずだったが、貸してやるよ!」

 

「おお〜!完成させたのか!」

 

渡されたものは、ナックルの様な形をし、炎の様な色合いをした新たな強化アイテムをクローズに渡した。

 

「しゃあ!負ける気がしねぇ!」

 

クローズはナックルにボトルを差し込む。

 

『ボトルバーン!』

 

「オリャァァァ!」

 

クローズの攻撃がジコチューに命中したが、ダメージは与えられなかった。

 

「あれ?ん?うわぁ!」

 

敢え無くジコチューに飛ばされる。

 

「イテェ〜、全然効いてねぇじゃねえか!」

 

「お前が昨日すぐ寝たから試せなかったんだろ!いいから、武器として使いなさいよ!」

 

ビルドが言われるとクローズが軽くため息を吐く。

 

「負ける気しかしねぇ」

 

呟いている間にジコチューが更に攻撃を仕掛け来た、これを交わしクローズはもう一度、ナックルにボトルを差し込み、手をナックルに当てる。

 

『ボルケニックナックル!』

 

音声が鳴ると、今度のクローズの攻撃は一撃でジコチューを吹き飛ばした。

 

「なんだ、使えるじゃねえか!」

 

改めて、今回の新しい武器は使えると感心する。

 

「今だ!決めるぞ!」

 

『マックス!ハザードオン!』

『タンク!』

 

フルフルラビットタンクボトルをドライバーから外し数回振って栓を回し、半分に割ってからもう一度ドライバーに差し込む。

 

『タンク&タンク!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

 

レバーを回すのと同時に小型のタンクユニットが現れ、ジコチューに攻撃する。

 

「何だよ!あれ!」

 

攻撃が終えるとユニットは宙に浮かぶ。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

ラビットラビットのアーマーがパージされ、タンクのユニットがビルドに装着される。

 

『オーバーフロー!』

『鋼鉄のブルーウォーリア!タンクタンク!ヤベーイ!ツエーイ!』

 

「「「「マジカルラブリーパッド!」」」」

 

タンクタンクフォームになるのと同時にハート達もマジカルラブリーパットを出現させる。

 

『フルフルマッチデース!』

 

ビルドもフルボトルバスターにフルフルボトルを差し込み、青い巨体なエネルギーが形成されていき、トリガーを引く。

 

『フルフルマッチブレイク!』

 

キュアラビーズを填め込み、マジカルラブリーパッドの中央にそれぞれのシンボルマークを表したエネルギーカードを出現した。

 

「「「「私達の力をキュアハートの元へ!」」」」

 

四人がエネルギーカードをキュアハートのマジカルラブリーパッドに送る。

四枚のエネルギーカードがハートのマジカルラブリーパッドの画面の上に載り、ハート形を描き、五枚のカードを合わせた強力なエネルギーカードを生成する。

 

「プリキュア!ラブリーストレートフラッシュ!」

 

ハートは敵に向けてラブリーストレートフラッシュを放った。

フルフルマッチブレイクが命中した所にラブリーストレートフラッシュが命中し、ジコチューは浄化された。

プシュケーが持ち主の元に戻り、壊れた物は全て元通りとなった。

 

「今日は挨拶代わりだ!じゃあな!」

 

 

「あの人達、いなくなっちゃった!」

 

「誰だったんだ……?」

 

イーラが引き上げ、生徒達が目を開けると、既にプリキュア達と仮面ライダーの姿は無かった。

 

 

夜になって、キャンプファイヤーとフォークダンスの後夜祭が行われた。

六花、ありす、真琴、龍牙、和也、幻冬はフォークダンスに参加し、晴夜とマナと亜久里は上でその様子を見ていた。

 

「亜久里ちゃん、ありがと」

 

「えっ?」

 

「俺からも、ありがとう」

 

晴夜とマナが亜久里にお礼を言う。

 

「今日は俺とマナの事心配して、頑張ってくれたんだよね」

 

「もしかしたら、童話の幸せの王子が与えた愛は、町の人々達に届いていたかもしれません。今日のように、皆さんが王子に愛を返してくれる世の中になれば、あなた達が犠牲になる事も、人々がジコチューに屈する事無いのかもしれません」

 

「そういう風になればいいね」

 

「ああ、それに今日のような日が明日も続けば、誰もジコチューにはならないよ」

 

(そんな未来を作るために、わたくしはあなた達と、愛のために戦いますわ)

 

亜久里は愛で支え合う未来を作るために戦うと改めて決意した。

 

「亜久里ちゃん踊ろ!晴夜君も!」

 

マナが踊ろうと言うと二人は頷き、キャンプファイヤーのみんなの元に向かおうとする。

 

「よっ!久しぶり!」

 

突然、声を聞こえて晴夜が振り向くと、階段の上に総一郎がいた。

 

「叔父さん……何しに来た?」

 

晴夜がビルドドライバーを取り出す。

 

「そんな、構えるなよ。戦うのは今じゃない」

 

「んだと……」

 

総一郎が指を鳴らすと、地震が起こった。揺れが激しくなって晴夜はキャンプファイヤーの方を見て、薪は崩れなかった事を確認した。

 

「よかった……⁉︎ なんだよ、あれ?」

 

大貝町の山の辺りを見るとに巨大な遺跡のような建造物ができていた。

 

「晴夜、明後日あの場所に来い。そこでボトルをすべて回収させてもらう。チャオ♪」

 

総一郎はスチームガンで煙を纏って去っていった。

 

「叔父さん、アンタは何がしたいんだ……」

 

総一郎の狙いがわからない晴夜。果たしてボトルを賭けた対決はどちらに転ぶのか…

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第37話 明かされる真実…燃えろクローズ!

 

 




おまけ

イーラ「絶望した!ベールに貰った指輪をはめたら逆らえなくなって絶望した!」

マーモ「絶望した!貰った指輪がはめたら外れなくなる呪いのアイテムで絶望した!」

リーヴァ「絶望した!ビルド達にやられて体力を消耗してた所にベールにジャネジー全部吸い取られて消滅されるという踏んだり蹴ったりな出来事に絶望した!」

グーラ「絶望した!消滅したからメシが食えなくなって絶望した!」

レジーナ「絶望した!夏休みが終わってもずっと出番が無いから絶望した!」

ルスト・ゴーマ「「絶望した!結局『ドキドキ!プリキュア』本編に最後まで登場しなかったことに絶望した!」」

ベール所長「だが俺は謝らない」

スターク「フハハハハハハ!これだからジコチュー供は面白い!!」

ウィザード「・・・なにこれ」

最後の希望もクソも無いんだよぉ!!(涙)

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